【ビッグファーム】〈社会保険労務士法人ALLROUND淺野寿夫先生編〉

2022.07.14
プロパートナーONLINE 編集部

全国6都市に8つの拠点を構え、100名以上の従業員を抱える社会保険労務士法人ALLROUNDの淺野寿夫氏。
これまでの半生を振り返りながら、成功の秘訣をお伺いしました。

現在は顧問業務をベースに幅広い業務に対応

事務所を開業して17年が経ちました。
紆余曲折ありながらも全国に8つの拠点を構え、
100名以上の従業員を抱える規模にまで成長してきました。
今後も東京、沖縄、その他にあと1店舗出店する予定で、拡大路線は変わらずといった感じです。

現在は通常の顧問業務に加え、派遣事業許可申請、助成金を少々、
労働基準監督署への対応など、幅広い業務に対応しています。
お客様も大企業から中小企業までさまざまな業種の方とお付き合いがありますし、
案件の難易度もさまざま。いわば総合病院のような形です。

なぜここまで大きくなれたのか
すべては”見せ方”にある

なぜここまで大きくなれたのか。
全ては”見せ方”にあると思っています。
そのコツはずばり、”事務所を大きく見せること”。
みなさんが何か大きな病気にかかったとき、
地元の小さな病院よりも大学病院の方が安心感がありますよね？
それと同じことです。

私は社会保険労務士として独立する前、一般企業のPR部門に勤めていました。
そこで学んだブランディングのノウハウを事務所経営に活かしてきたんです。

まず、全国に8つの拠点を構えたこと自体が大きく見せるための最たる作戦ですね。
うちの場合は全国に営業マンがいますので、お客様が増えてきた地域に、
順々に支店を展開していきました。
士業の先生方は慎重な方が多いですから、
お客様の受け入れ態勢を万全に整えてからスタートする方が大半だと思いますが、
うちはまったく逆。
ひとまずお客様を増やすために多拠点展開し、
その後で業務にあたる職員を探すというスタンスでした。

業務特化のホームページを大量につくったことも、大きく見せるための戦略です。
開業当時は珍しかったこの戦略をとったことで、
かなりの高確率で検索ページの最上部に表示されました。
それだけで有名な事務所なんだな、と安心させることができますよね。

また、これは少し細かいことなんですけど、
フリーダイヤルは必ず用意するべきだと思います。
その上で”年中無休。いつでもご相談ください”とホームページ上で謳えば、
信頼獲得と問い合わせの増加につながります。

「この業界で日本一になれる！」と思い、社労士業界に参入

1999年に社会保険労務士試験に合格し、その翌年に大阪で開業しました。
なぜ社会保険労務士になろうと決意したのか。
その理由は、この業界で一番になれると思ったからです。
当時、大きな事務所を構えている社会保険労務士はいなかったので
「これはいけるぞ！」と直感しました。

また、2003年に規制緩和で法人化が認められる予定になっていたこともあり、
「やるからには日本一になったるで!」と思っていましたね。
この頃から多拠点展開や業務特化型ホームページの開設、
フリーダイヤルの開通など事務所を大きく見せるためのブランディングを戦略的に行っていました。
それが功を奏したのか、2005年には帝国データバンクの
『社会保険労務士事務所評価ランキング』で1位になりました。
その後は新聞やテレビの取材が来て、どんどん有名になっていきました。
勢いのついたタイミングで本社を大阪から東京に移したりもしました。
それでも正直、「こんなもんか」と思ってしまった自分がいましたね。
「もっともっと上を目指せる。頑張らなくては」と。

多拠点展開でブランディングに成功

2005年、何人かの士業仲間と共にワンストップサービスを提供するための法人を設立しました。
ですが、”顧問先の税理士を替えづらいから”という理由で受け入れられず、
すぐに瓦解してしまいました。
その後、『社会保険労務士事務所アクティブ』として独立。
ゼロからの再スタートとなりましたが、
大きく見せる〝見せ方〟を徹底するために法人化し、再び多拠点展開しました。

多拠点展開にあたって同業者の批判は多々ありましたが、
まったく気にしてなかったですね（笑）。
また、顧問料についても「この地域の相場からしたら安すぎる。どうしてくれるんだ」
なんて言われたこともありましたが、むしろ目をつけられていることが嬉しかったです。
それだけ注目を浴びているんだ、と考えていましたね。

現在は直営の5店舗に加え、フランチャイズが3店舗。
2010年から『社会保険労務士法人ALLROUND』として活動してきたのですが、
そのブランドを活かして多くの案件を受注できるなら良いと思っています。

都度浮上した”人の問題”成果主義を徹底して解決へ

二度に渡って事務所の多拠点展開を行いましたが、
浮上した最も大きな問題は”人の問題”でした。
勤務地が分かれているので職員全員を見ながら仕事をすることができません。
結果として、支店ごとに考え方の差が生じてしまうのです。
そこで、従業員一人ひとりに売り上げに比例する形のコミッションを与えることにし、
問題解決を図っています。

また、子供を持つ女性にも働きやすい環境を整えています。
産休・育休は当然取得できますし、
子供の行事で休むなら有休を消化しなくて良いことにしています。
メリハリをつけて、集中して仕事に取り組んでほしいと思っています。

この先新たに2つの支店展開を予定しています。
今後も職員とともに頑張りますよ!

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