2023.09.25
インボイス制度(適格請求書等保存方式)への対応に関するお知らせ

2023年10月01日(日)より、インボイス制度(適格請求書等保存方式)が開始されますので、弊社の同制度への対応についてお知せいたします。

弊社ではインボイス制度の対象となる課税取引のご利用について、
2023 年10月以降の決済分より、同制度の要件に対応できるようにいたします。

【当行適格請求書発行事業者登録番号のご案内】
株式会社アックスコンサルティングの登録番号をご案内いたします。

適格請求書発行事業者登録番号
T9011001004344
 

美人すぎるママ税理士の開業物語 〜自分のペースで、しっかりと〜

美人すぎるママ税理士の開業物語 〜自分のペースで、しっかりと〜

夫と共に二人の子どもを育てながら、個人税理士事務所そして税理士法人に勤務。2016年に自宅で開業し、仕事に家事育児と充実した毎日を送る税理士の脇田弥輝氏。
側から見ると忙殺されそうな毎日の中、彼女の周りには暖かい空気と緩やかな時間が漂っていた。輝き続ける彼女の秘密は、一体どこにあるのか?
 

わたしが税理士を志した理由

元々わたしは学部も理系で、卒業後は一般企業でSEをやっていたんですが、結婚をきっかけに仕事を辞めて、専業主婦をしていました。
一人目の子どもを出産してちょうど1歳を過ぎた頃、夜も泣かなくなって20時から朝までしっかり寝てくれるようになったんですね。主人の帰りを待つ間、気分転換にもなるし「資格を取ろう!」と思って、色々と調べていく上で科目合格制の税理士資格の存在を知ったんです。それがきっかけでした。

それから大手の資格予備校の資料を取り寄せて、「2〜3年やれば受かるだろうな」と軽い気持ちで始めました。育児以外に打ち込めるものが見つかったことが嬉しかったです。
よく「なんで税理士なの?」って聞かれることがあるんですが、当時は周りに税理士の知り合いもいなかったし、ただ科目合格制だったということと最初にやってみた簿記論がすごく面白かったのが理由ですね。家族旅行なんかにもテキストを持っていくくらいはまっちゃったんです。

最初は子どもが寝ている時間だけという気持ちで始めたんですが、試験前の直前期になると、教室振替したり朝から自習室に通ったり、土日も学校に通ったり……家族もわたしの本気度を見ていたからなのか、ものすごく協力してくれました。それと近くに両親がいたっていうのも大きかったですね。
 

子育てと仕事を両立。そして……

簿記論に合格したタイミングで、妹の友人の税理士さんのお手伝いを始めました。それから、試験前になると休ませてもらって合格して戻ってと……2年くらい働かせてもらいました。ただ、事務所が家から遠かったので、子育ての関係もあって自分の担当している業務を時間で区切ることになってしまうんですね。それが本当に心苦しくて。
下の子どもが小学生になったら正社員で働きたいな〜と思っていたんですが、考え出したら「もう早く働きたい!」って思ってしまって、下の子が年長になったタイミングで税理士法人に正社員として入社しました。

そこは女性が多い税理士法人で正社員もパートさんもいたんですが、仕事内容に変わりはなくて、違うのは担当件数だけなんですね。すごく女性が活躍できる職場でした。そこでは3年半働かせてもらいました。すごく居心地もよくてやり甲斐もあって、頑張ろうって思っていたんですが、知り合いの会計士さんから、「上場を目指す若いベンチャー企業が経理を探している」と、お誘いをうけたんです。家族からも「やってみたら」って言ってもらえたんですね。わたしは、そのベンチャー企業で働くために税理士法人を退職する決意をしたのです。

想像を絶する激務、その先にみつけたもの。
 

想像を絶する激務、その先にみつけたもの。

本当にお恥ずかしい話なんですが、ものすごく楽しみにして上場までは後先考えずに死ぬ気で働こう!と決めて入社したはずなのに、1ヶ月しか持たなかったんです。わたしを含めて経理が3人いたんですが、想像を絶する忙しさで終電では帰れず、なんとか朝子どもが起きるまでには帰るようにしていたんですが、さすがに何ヶ月もこの生活は続けていけない……と1ヶ月で辞めさせてもらいました。
そのあと、少しだけのんびりしていたんです。その頃ですかね、特別に大きな決意もなく「開業もいいかもな」ってふと思ったんです。
この頃、子どもが中1と小3だったので、そこまで手もかからなくなっていて、だけどわたしは今までと違って家にいて……しっかり子どもと向き合える時間だったんです。子どもたちとの時間を慈しみながら、もう少し家にいる時間を増やすものいいかもなと思ったんです。
 

開業するための準備と運営経費

わたしが開業するにあたって準備したことといえば、パソコンを買い換えたくらいです。Macだと会計ソフトが動かないので、Windowsに変えました。あ、あと名刺と封筒は作りましたね(笑)。開業資金の準備もなく、大きな決断もなく、それでもできちゃうんですね。
開業は2016年の5月1日だったんですが、開業した日に何かをしたわけでもなく、実はパソコン買ったり名刺作ったりも開業してからコツコツとやっていきました。会計ソフトもなにか入れなきゃな〜と思って半年間無料のものを導入したので、結局その年はほとんど経費っていうものはなくて、翌2017年にかかった経費も、税理士会費と会計ソフトの使用料くらいなんですよね。それと、プリンターも家に元々あった家庭用のプリンターだし。
そう考えると、わたしが実務で実際に使っているものは……
パソコン、プリンター、スマホ、バインダー、封筒、ハンコ、家庭用のコピー機。くらいですかね。
 

名刺代わりのホームページ

元々ブログの方では受験体験記を書いていたんですが、ホームページは去年作りました。ワークショップに行ってワードプレスを使って自分で作ったんですよ! それも、ホームページで情報発信して、集客しよう!っていうよりも、人づてに紹介していただくときに、紹介する人が使えるようにというか、わたしのことを知っている人が「脇田弥輝」で検索したときに、ピンポイントでヒットすればいいかなくらいの感覚でいます。ドメイン代も年間で数百円だし、サーバー代もかかってないし、ほんとに微々たる出費です。
なので、とくにマーケティング活動なんかもしていなくて、「最初はゼロでもいいや」くらいの気持ちでやっていたんですが、会社を経営している友達が見てほしいって言ってくれて、それが顧問先第一号ですね。あと、もう一人のNPO法人の友人の会社も担当するようになりました。

自分のペースで、しっかりお客様と向き合っていきたい

 

自分のペースで、しっかりお客様と向き合っていきたい

独立開業すると、みなさん最初は集客で悩まれるみたいなんですが、わたしの場合、2016年の開業年で4〜5件の顧問先でした。開業の少し前から大学院の講師もやっていて、それも業務の一つでした。今は少し増えて10件くらいですかね。やらせてもらっているセミナーや大学院講師なんかも含めると、フルタイムで税理士法人などで働いていたときよりも、グッと稼ぎは増えましたね。
自分でお客様を全部見て、今回の様にいろんなお話をいただいたときにも対応できて、ちゃんと子育てもして……って考えると、このくらいの働き方のバランスが自分にあってるんですよね。もちろん夜や休日に仕事することもあるけど、通勤するわけじゃないから苦にならないし、税理士法人に勤務していたときは、“やらなきゃいけない仕事”という感覚が強かったんですが、今は“自分のお客様という感覚なので、本当に自分のことのように頑張れる。それがいちばん大きいですね。
 

仕事とプライベート、オンとオフ、税理士と母親

今の業務量だと、なんとなくのイメージですが仕事に費やす時間は週3日くらいですかね。もちろん、夜一人の時間があると集中して仕事をしたり、隙間時間をかなり活用しているので、なんとなくのイメージの話ですが……。昼間、学校行事に参加したり、友達とランチできる代わりに、夜コツコツ働いたりと、良くも悪くもオンオフのない生活ですね。わたしは、子どもの学校の学級委員だってやってますもん(笑)!
今は事務所借りる気も、人を雇う気もないんですが、事務所を開業した人に聞くと、仕事とプライベートを分けたくなったとき、事務所を借りたりするみたいです。わたしは、今は考えてないですね。

税理士脇田弥輝の素
 

税理士脇田弥輝のもと

これまでのわたしを振り返ってみたとき、ベンチャー企業に勤めていた少しの期間が、挫折ではないけれど苦しくて、辞めたことも含めてすべてが貴重な経験。たった1ヶ月とはいえ、あの激務を経験できたことが、いざというときにも「もっとやれる!」と思えるんです。
だからなのか、ほどよいバランスで働きたい気持ちと同じくらい、「もっとやりたい!」という気持ちもあります。今年の5月で3年目に突入するんですが、目標は今の状態のままで売上1千万円を超したいなと思っています。顧問先のお客様だけじゃなくて、セミナーとか執筆とか、わたしにできること全部で目標を超えたい!

開業を考える人たちへ
 

開業を考える人たちへ

開業してみて“何がいちばん怖かったか?”それは、わたしの判断や処理に間違いがないか、所長のダブルチェックや先輩の確認がないことです。
不安なときや困ったときに、気軽に相談できる、助けてくれる仲間や先輩の存在が大切だなと思います。同じ様に、わたしも誰かが近くで開業したときに、そういう存在になりたいと思っています。そして、そういう仲間や先輩は、きっと自然にできると思うので、そのときの出会いや、見つけた存在を大切にすることだと思います。
わたしは支部活動でテニス部と野球部にも入っていて、そういうところから繋がりもできたりします。ちなみにポジションはライトです(1回しかやったことないけど……)! 他にも、元々やりたかった租税教育委員もやっています。事務所勤めだとなかなかできないこともあると思うんですが、これも自分で時間を調整できるからこそのメリットの一つだと思います。

いちばん大切にしているわたしの想い
 

いちばん大切にしているわたしの想い

事務所のミッションにもしているんですが、「外部の事務所の先生」ではなく、「内部の敏腕経理です!という気持ちでお客様に向き合うことです。一緒に事業を成功させていこうと、いつも思っていて、単なる顧問税理士ではなく、経営者の孤独やいろんな悩みを一緒に解決していきたいので、一件一件すべて自分の会社だと思い考えるようにしています。
お仕事の時間、家族と過ごす時間、そして自分の時間、わたしのタイミングで、わたしの気持ちに素直に、これからも一生懸命に楽しんでいけたらいいな!と思っています。
 

プロフィール

脇田弥輝(わきたみき)脇田 弥輝(わきた みき)氏

1976年東京生まれ。お茶の水女子大学理学部物理学科卒。システムエンジニアとして勤務後、結婚を機に退職。長男を出産後、会計・税法の知識ゼロから税理士を目指し、2013年税理士登録。
個人税理士事務所、税理士法人勤務の後、2016年、脇田弥輝税理士事務所開業。 東亜大学大学院法学専攻非常勤講師、2014年〜2017年、東京税理士会寄付講座講師。
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