話し方のプロフェッショナルに突撃!魁‼アナウンス塾 記事

新しいビジネス様式として加速するWebセミナー。
しかし、オフラインとは勝手の違うWebセミナーに苦労している人も多いのではないでしょうか。
そこで、伝え方のプロフェッショナルでアナウンサーの野村絵理奈氏に、
オンラインでも印象に残る伝え方の極意を解説していただきました。




 

オンラインは制限時間アリの実力勝負!
画面越しでも聞き手の心をつかむには?

オンラインは対面のように感情が相手に伝わりません。
そして表情や目線の変化といった小さな動きもほぼ伝わりません。
短い時間で聞き手の心をつかみ、その場にとどまり話を聞いてもらうだけの実力がなければ、
一生懸命話したところで、あなたの伝えたいことを聞き手に伝えることができないのです。
オンラインセミナーで視聴者を飽きさせず、
自分の言いたいことを伝えるためには、どんなテクニックが必要なのか?
見た目の印象や話し方のテクニックに絞ってお伝えします。


その1 顔の表情で印象を上げる
オンラインセミナーでは、いつもより大きく表情をつくらないと感情が伝わりにくくなります。
特に、笑顔や目の開きなどは意識して大きくしないと、
不機嫌、元気がないといった印象になってしまいます。


その2 聞き取りやすく話す
オンラインでは音声も対面より聞き取りにくくなります。
話す際には、最低限「ゆっくりと」「はっきりと」話す意識を持ちましょう。


その3 抑揚と強調で印象付け
オンラインで一本調子で話してしまうと、
話を聞いてもらえなくなったり、途中退場を増やす原因になります。
聞いていて飽きないように抑揚をつけ、大事なポイントを強調するなどのテクニックを使いましょう。



 

「ながら見」「途中退出」を回避して集中してもらう仕組みとは?
“セミナーの評価は講師の腕次第”

「ながら見」「途中退出」は、ある意味、視聴者の当然の権利です。
だからこそ、最後までセミナーを聞き、
今日のセミナーは良かったとポジティブな感想を聞く事ができるというのは、
講師冥利に尽きるのではないでしょうか。
ここからは「何を話すか?」について3つのポイントをご紹介します。


POINT1 セミナーの目的と視聴者にとってのメリットを明確にする
まずは、セミナーをする目的 (主催者側)と、セミナーを受講する目的(視聴者側)、
両方の目的を明確にします。
例えば、セミナーを開く目的は集客、受ける側の目的は業務改善のポイントを知ることだった場合、
その両方を満たさなければセミナーを開く意味がありません。
セミナー後の集客にも役立ち、視聴者はセミナーを受けた満足感を得られる、
ちょうどいい所で着地する内容を創り出すことがセミナー成功の秘訣です。
内容を出し切ってしまっても、出し惜しみしてもいけません。


POINT2 視聴者が見たくなる 「内容」を準備する
セミナー講演を充実させるポイントは大きく2つあります。
1つ目は「なぜ、今なのか?」です 。
これは、来月でもなく、来年でもなく、なぜ今なのか? つまり、旬なネタであるかという事です。
2つ目は「なぜ、その話題なのか?」です。
ほかに話せる話題はたくさんあったとしても、なぜその話題を選ぶ必要性があるのか?
さらには、同じ話題だとしても、ほかに同じことを話せる人がいるのではないか? 
ということまで考えてみましょう。
誰かが以前、話したような内容をテーマにしたところで視聴者にとって、目新しくはありません。
「なぜ今、その話題なのか?」を考えた上で、
視聴者にとって参加しなければ話題に乗り遅れると思わせるような企画にしましょう。


POINT3 飽きずに見てもらうための構成を考える
最後に、構成です。構成とは全体の流れです。
番組でいうと、挨拶やVTR、ニュースやコーナーといった全体の流れにあたります。
まず、話す内容を決めたり、資料をつくり始める前に、全体の構成を決めましょう。
構成のつくり方は、聞き手に伝えたいことを箇条書きにしてみて、 
それを3つくらいのカテゴリーに分けることです。
それ以上に分けてしまったり、全くカテゴリー分けがなかったりすると、
聞き手が後で思い出そうとしても、思い出しにくくなってしまいます。
聞き手にとってその話を聞くと、どんな良い事があるのか?
今抱えている悩みを解消させるヒントになるのか?
あなたが聞き手だったら、何を言われたら話を聞く気になるのか?
それを、本題の前に持ってくると、興味を持って聞いてもらえます。


 

オンライン力を高めて信頼関係を構築する

オンラインでビジネスを進める時代はこの先も続くのでしょうか?
それは、誰にも予想がつきません。
でも、対面が許されない状況下においても、ビジネスを遂行するための新しい力、
「オンライン力」を備えておく必要があることだけは間違いありません。
そこでは対面よりももっと、表現する力が求められています。
同時に、聞き手の心を読み解く力も身につける必要があります。
テクノロジーの進化と並行して、 私たちのコミュニケーション力もまた、
これから進化させていく必要があります。
ぜひオンライン力を武器にして相手との更なる信頼関係構築を図っていただければと思います。



※月刊プロパートナー2020年7月号より抜粋

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プロフィール

野村 絵理奈氏

株式会社 KEE'S 代表取締役
一般社団法人スピーチ
コミュニケーション協会理事長

NHK松山放送局キャスター、気象予報士を経て、2005年株式会社KEE'S 設立。
独自の教育メソッドを確立し、これまで5万人以上にコミュニケーション、話し方、プレゼンなどの研修を行う。