ただ早く帰ればいいのではない!「働き方改革」はメリハリを 大いにつけて働くこと 記事



働き方改革が浸透しにくいのは何故だろう。
改革で変わらなければいけない本質をSATO社会保険労務士法人・創業者の佐藤良雄氏に聞く。

 

改革とは新しい能力を手に入れるための努力

1977年、一人で創業したときは和文のタイプライターで就業規則を作っていましたが、
頑張っても1日1社が限界でした。
テクノロジーが発展した現在では、1日200社分の作成が可能になりました。
これは担当者の能力の問題ではなく、テクノロジーの発達のおかげです。


「ゆとり教育」と同様に、今年が10年後の未来に過去の大きな過ちを
悔いる年とならないように祈りたいと思うことが「働き方改革」です。


テクノロジーや機械の発達により、
私たちはそれを使いこなすスキルを身につけることで生産性を向上させてきました。
そして、このテクノロジーの発達自体が、
図らずも労働市場における賃金の下方圧力なのです。

加えて、規制緩和によって海外からやってくる技能実習生や、
安い賃金の国に業務を移すオフショアも賃金の下方圧力にほかなりません。
これらの
下方圧力の影響を受けにくい分野は、どこでしょうか?

たとえば、リスクを取ること、責任を負うこと、人間関係に起因する問題を解決することや、
人間同士の関係を調整したり、人に良い影響を与えたりなどたくさんあります。
もちろん顧客から信頼を得て売上や利益を拡大することも、人間にしか出来ないことだと思います。


私が考える働き方改革は、
新しいテクノロジーを使いこなすスキルを身につけながらも、
人間にしかできない能力を向上させるために、たくさんの人と会い、
コミュニケーションを重ねて、新しく有為な人脈を形成し、
かつ新しい知識を身につけるための時間を創ることです。


そのために今までは〝労働時間〞と言われた拘束を超えるたくさんの時間が必要です。

勉強時間を短縮して頭の良い人より良い成績を取ることはできないし、
練習時間を短くして自分より上手な選手よりも、上手くプレイする選手を見たことがありません。

ワークライフバランスは、人生の時間の流れの中で
「学習する時」「仕事が優先される時」
「家庭や子供に時間を使う時」などメリハリを大いにつけることであり、
毎日早く帰宅しようという運動ではありません。

私たちは、改めてワークライフバランスの本当の意味を考えながらも
時代の風に安易に流されることのなきよう、
仕事の原理原則を忘れずに、リーダーシップを発揮していくべきだと思います。



※月刊プロパートナー2018年3月号より抜粋

いかがだったでしょうか?
『月刊プロパートナー』2018年3月号では
今回ご紹介した「働き方改革」に加え、
超高齢化社会を迎え、働き手を確保しづらい現代において
事務所の発展のために、生産性の高い職員を雇用・育成し、労働時間を減らしても
これまで以上の付加価値を生み出す職場作りが急務となったいま、
「残業ゼロでも生産性の上がる組織」を実践する事務所や企業は、
どうやって改革をすすめてきたのか?
「生産性革命 残業0の手引書」もご紹介しています。


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プロフィール

佐藤 良雄 氏

SATOグループ代表

日本一の規模に成長したSATO社会保険労務士法人と行政書士法人を中核とし、このほかに給与計算アウトソーシングのエコミックと人材ビジネスのキャリアバンクの上場会社2社を有するグループの創業代表。趣味は旅行とサッカー観戦。