3年後の事務所を担う人財が育つ 強い組織をつくるHR計画 記事



今後、士業事務所経営において最重要課題となる人財育成。
3年後に事務所の中核を担う〝稼げる人財〞を
育てるために必要な計画と評価制度について、
アックスコンサルティングのコンサルタントが解説する。

 

経営計画と人財計画をひもづけて策定する

人財活用を考える際は、〝HR(ヒューマンリソース)計画〞を立てます。
HR計画とは、事務所が成長するために、

「いつ、どのような人財が、何人必要になるか」を算出し、
「その人財をどう採用し、育成していくか」の行動計画にまで落とし込んだ計画です。

この計画を立てるとき、会社の経営計画とHR計画をリンクさせることが重要です。
つまり、会社のビジョンやコアバリューに、
部門や従業員の業務と目標をリンクさせることが大切なのです。

会社の方向性や価値観がベースにないと、
「どんな人物が会社に合っているのか?」
「どうやって成長させていくのか?」が定まりません。

すると、「求人の応募が来ない」「すぐに辞めてしまう」
「従業員の自主性が生まれない」という状況が続きます。

HR計画は、会社のビジョンとコアバリューがあって初めて実現できるのです。

HR計画の策定手順は、経営計画を立てる際と同様です。
まずは事務所の強み、不安材料(脅威)、
これから取り組むこと(機会)を洗い出し、現状を把握します。

その現状を踏まえた上で、「どうなりたいのか」のビジョンを定めます。

このとき作成する、
「ビジョン」「コアバリュー」「ミッション」「ミッションを具体化した行動目標」を
1ページにまとめたものを全従業員に配布すると、経営者の決意を伝えやすくなります。

そして、経営計画の未来の利益目標から年間の成長率と今期の利益目標を割り出し、
その実現のために何人の人を雇い、従業員それぞれがいくら売上げるべきなのかを算出します。

この数字をもとに、部門や各従業員の売上目標や業務目標を設定し、
達成のためのアクションプランに落とし込んでいきます。


 

評価制度の基本はキャリアアップの支援

人財育成において、多くの経営者が苦労するのが評価制度です。

評価制度は、「従業員の成長をサポートすること」を大前提に設計します。
減点方式で行う評価制度では、従業員のモチベーションは上がりません。
在籍期間や年齢に応じて、期待する役割や報酬を明確化していく
〝キャリアアップ支援〞を評価制度の基本の考え方にすると良いでしょう。




評価の基準は、「スキル」「アウトプット」「部門運営」の3つ。
スキルとは、自分に課せられた成果を出すために必要な能力があるかどうか。
アウトプットとは、自分が達成すべき成果のこと。

ただし、達成できたかどうかの結果だけではなく、プロセスも評価することが重要です。
そして部門運営は、チームや同僚への貢献度の高さを評価する指標です。

役職や等級を表すグレードを縦軸に、
3つの基準から業務で求められることを横軸にした『役割等級制度』を設定すると、
何がどのくらいできたらキャリアアップできるのかを見える化できます。

これにより、会社や上司の求める従業員像と、その到達度に合わせた報酬が明確になります。

また、横軸の評価項目には、

「後輩支援」「部門への貢献」「会社運営への貢献」を入れることで、
従業員の役割が広がります。
そして、会社や部門への貢献が個人評価に反映されるため、
全体最適を考える従業員が育つようになります。

この役割等級制度に基づいて個人目標を設定し、目標設定シートを記入しましょう。
シートを使いながら、定期面談を通じて目標達成をサポートし、
今期の業績結果と来期の業績目標を踏まえて給与を改定していきます。

評価制度は従業員の働く意欲を向上させるうえで必要不可欠ですが、
一度で完璧な評価制度をつくることは困難です。
運用しながら見直しをして、従業員が納得する評価制度をつくっていきましょう。




※月刊プロパートナー2018年12月号より抜粋

いかがだったでしょうか?
今回ご紹介したのは、人財育成に必要なテクニックのごく一部です。
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