サービスの質を高めることでスタッフに営業を任せられる司法事務所の体制とは?
- 2020.05.26
- 株式会社 アックスコンサルティング
中国・四国地方を中心に7拠点を構えている司法書士法人みどり法務事務所。
60名のスタッフが在籍していますが営業手法の統一は図っていないといいます。
それでも契約を獲得できる要因は「サービスの質」にあるようです。
サービスの質を高めることで、スタッフに営業を任せ、契約を獲得しています。
今回はその事務所、文化づくりについて代表司法書士の池村英士氏にお話をお伺いしました。
誰もが意見を出せるベンチャー気質の社風
「お客様にとって本当にいいことをやる」という精神が根付いている司法書士法人みどり法務事務所。事務所の方向性は代表司法書士の3名で決めていますが、スタッフからいい意見が出れば決定がくつがえることもあるといいます。
活発な意見交換ができるほど、職員のベンチャー精神は強いのです。
このベンチャー精神が営業にも影響を与えています。
営業手法の統一を図らず、スタッフ各自にやり方を任せているとのことですが、個人に任せても契約を獲得できるのは「サービスの質」が高いからだと、代表司法書士の1人である池村英士氏は分析しています。
司法書士法人みどり法務事務所は債務整理や相続を得意としています。
これらは依頼者の財産を扱う繊細な分野です。
「少しでも安心できる事務所に任せたい」と思うのが顧客心理でしょう。
この心理に気づいた司法書士法人みどり法務事務所は、サービスの質を高めることで他事務所との差別化につながると考えたのです。
ダブルチェック体制がサービス管理の根幹
では、どのようにしてサービスの質を管理しているのでしょうか。その秘密は「ダブルチェック体制」にあります。
ダブルチェック体制とは、各支店の担当者が受任した案件を東京事務所の専門部署がチェック・監督する仕組みです。
東京事務所では7拠点すべての案件を管理しており、最新の事例やノウハウが集積されています。
各支店の担当者だけでは解決できない案件でも、東京事務所の手厚いバックアップがあれば解決に導けるとのことです。
本部を置いている高知ではなく、東京に情報を集積しているのは、優秀な人材が集まりやすいからだといいます。
今後の規模拡大を視野に入れての戦略です。
債務整理と相続をメインサービスとしている理由も、サービスの質に関係があります。
扱う業務を絞り、専門性の高いノウハウを短期間で集積しようと考えたのです。
設立から4年たった今では、ラジオ番組の出演を依頼されるほどのノウハウを事務所に抱えています。
ベンチャー精神という積極性を持ちながら、冷静なマーケティング分析を行う司法書士法人みどり法務事務所。
「ダブルチェック体制」によって構築した質の高いサービスを武器に、今日もお客様の悩みを解決しています。
代表者の声 「司法書士はサービス業」と考える
司法書士はサービス業です。仲介業者もなく、お客様個人にお会いしてサービスを提供する職種ですから。
昔は事務所にいるだけで、それなりに仕事が舞い込んだ時代もありました。
しかし現在は、お客様のニーズを拾うことが大切ですね。
「ダブルチェック体制」はお客様が安心して手続業務を任せられるように考えた仕組みです。
チェック体制が整っていることは事務所にとってもいい効果がありますよ。
私を含めた中国・四国地方のスタッフは営業で毎日飛び回っています。
都市部よりも交通の便が悪いので、車で訪問しないといけません。
移動だけでかなり時間がとられますよ。
時間がない中で新規案件を契約できるのは、東京事務所があるからです。
各支店だけだと人手が足りなかったでしょうね。
ダブルチェック体制では書類のミスだけでなく、お客様へのケアについても確認しています。
相続の知識がない方に書類の説明文を同封するなど、自分では気づけなかったことも指摘してくれます。
当事務所にサービス業の精神が根付いてくれて良かったと思う瞬間ですね。
将来は本来の意味でのワンストップで、お客様の相続の悩みを解決したいと考えています。
その第一歩として、葬儀屋や仏具店、石材店、税理士の方と定例会を開いて意見交換をしています。
相続についての広範囲な知識を学べるので、お客様への提案時に役立ちますね。
法律の部分だけを提案するのではなく、お客様の負担を減らせるようにしていかないといけませんね。
プロフィール
司法書士法人みどり法務事務所
代表司法書士
池村 英士氏
高知、松山、高松、広島、岡山の中国・四国地方を中心に、東京と札幌を合わせた7拠点を展開している。
「債務整理」と「相続」を強みに持ち、そのノウハウを活かしてFM高知で毎週ラジオ放送も行っている。
地域に密着した司法書士法人。
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