【特集】遺産整理業務成功の秘訣は体制構築
- 2022.03.11
- プロパートナーONLINE 編集部
1年で遺産整理業務を190件受注し、
生前対策や組織再編を強みに躍進を続ける
司法書士法人リーガルエスコート。
代表司法書士の池内宏征氏が、
チーム体制の構築や他士業との連携の必要性について語ります。
遺産整理業務強化のため体制づくりを徹底
相続案件は、司法書士法人にとって根幹の業務です。しかし、開業時に私が行っていたのは、不動産登記と商業登記のみ。
特に強みもなく、異業種交流会で専門を聞かれても、
「なんでもできます」と答えていました。
がむしゃらに働き、開業1年で毎月100万円の売上を達成しましたが、
30代だからできることであって、
50歳、60歳になる頃にどうなるのかという不安を抱えていました。
そんなとき、偶然にも大手ハウスメーカーとの取引が決まり、
事務所の規模を拡大する必要が出てきました。
規模拡大のためには、選ばれる理由となる強みが必要。
そこで注力したのが、民事信託などの生前相続対策です。
注力した結果、民事信託が強みになり、
遺産整理業務も相談をいただくようになりました。
件数にして1年で190件ほどで、
現在も月15〜20件ペースで増えています。
遺産整理業務を取り扱うなかで最初に感じたのは、
体制づくりの重要性です。
この業務はお客様対応や銀行回りなどに、
思った以上に時間を取られてしまいます。
相続税申告などが加われば、8カ月くらいかかることもあります。
チーム単位で動いたほうが効率的だと気づき、
事務所内に専属のスタッフによる相続チームをつくりました。
チームづくりのために行った採用活動では、
行政書士有資格者という条件で募集しました。
有資格者であれば、「この業界でやっていくんだ」
という熱量が高いですし、優秀な人も多い。
最初は4人に入社してもらいましたが、
実際に、とても優秀な方々でした。
また、職員の働き方に関しては、
最大限融通を利かせるようにしています。
正社員でバリバリ働きたいという人もいれば、
扶養の範囲で働きたいという人もいる。
働き方の自由度を高めることで、
主婦の方にパートで働いてもらうことも可能になりました。
さらに、二人一組のチーム編成にすることで、
一人が休んでも業務を進められますし、
手分けすることで生産性も上がります。
現状で、一人で約30件くらいの案件を担当していて、
チームリーダーや司法書士が各チームの進行状況を把握。
チームリーダーの上に司法書士を配置することで、
すべての案件が司法書士の目を通ることになり、
事故も少なくなりました。
担当者ごとの案件管理はkintoneで行い、
お客様からヒアリングした内容を残しておく引継書も使用しています。
このような体制が機能したことにより、
案件増加も実現できたのだと思います。
続きを読む
プロフィール
池内宏征氏
司法書士法人リーガルエスコート 代表司法書士
年間数300件の相談事例を基に、顧客の暮らしと財産を守るサポートを実施。
近年は家族信託セミナーや相続対策セミナーでの講演活動なども行っている。
https://l-escort.jp/
年間数300件の相談事例を基に、顧客の暮らしと財産を守るサポートを実施。
近年は家族信託セミナーや相続対策セミナーでの講演活動なども行っている。
https://l-escort.jp/
関連コンテンツ