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【2026年改正】不動産の「5年ルール」創設!税理士が今すぐ切り替えるべき顧問先への提案実務

令和8年度(2026年度)の税制改正により、貸付用不動産および不動産小口化商品の相続税評価に「5年ルール」が創設されました(2027年1月1日以後の相続・贈与より適用)。
これまで富裕層の定番だった「相続直前の不動産購入による節税スキーム」が事実上封じられることになります。本記事では、制度の概要と税理士が顧問先に提示すべき新たな提案内容を解説します。

 

1. 貸付用不動産・小口化商品の「5年ルール」とは?

改正の核心は、「取得後すぐの相続・贈与では、圧縮評価を認めず時価(取得価額等)で評価する」という点です。
特に「実物不動産」と「小口化商品」でルールの厳しさが異なる点に注意が必要です。

◆実物の貸付用不動産(アパート・区分マンション等)
・相続・贈与前5年以内に取得・新築されたものは、原則として「取得価額(時価)」で評価。
・ポイント: 5年を超えて長期保有すれば、従来の路線価・借家権割合等による低い評価額に戻る。

◆不動産小口化商品(任意組合型)
・保有期間を問わず、一律で原則「時価(取引・買取価格)」評価へ変更。
・ポイント: 10年前に購入したものであっても、2027年以降の相続・贈与では節税効果が消失する(逃げ場なし)。

 

2. なぜ「これまでの顧問先への提案」を変える必要があるのか?

これまでは「相続税対策が必要なら、不動産や小口化商品を買って評価額を下げましょう」というスポット型の節税提案が通用していました。
しかし、今後は以下のリスクが発生します。

・「急な相続」による税務トラブルリスク
高齢の顧問先に不動産購入を勧め、5年以内に相続が発生した場合、高い時価で評価されて納税資金がショートする危険があります。

・小口化商品による「節税のハシゴ外し」
すでに小口化商品を保有している既存の顧問先は、2027年以降に相続が起きると想定以上の税負担が発生します。

 

3. 具体的な顧問先への提案アクション(3ステップ)

税理士が今すぐ顧問先に対して行うべき具体的な提案は以下の3点です。

① 【緊急】既存の小口化商品は「2026年中の生前贈与」を提案
2027年以降は評価圧縮が効かなくなります。
手遅れになる前に、2026年12月31日までに生前贈与(または売却)を完了させるシミュレーションを提示しましょう。
経過措置を活用した「駆け込み贈与」が最も効果的です。

② 不動産購入は「60代〜70代前半」での早期着手を提案
実物不動産は5年持ち切れば従来評価に戻ります。
そのため、80代になってからの駆け込み購入ではなく、健康寿命に余裕がある60代・70代前半からの長期保有前提でのアパート建築・購入を提案します。

③ 「二次相続」と「納税資金確保」のセット提案
5年以内に相続が起きる万が一のリスクに備え、取得後5年間は「生命保険による納税資金の確保」をセットで提案します。
また、地主の遊休地活用など「先代から保有する土地への建築」は影響を受けにくいため、原点回帰の地主対策を強化します。
 

まとめ:単発の節税から「継続的な資産管理」へ

今回の改正により、税理士の役割は「不動産を使った節税スキームの提示」から、「顧問先の資産状況と健康状態に合わせた長期伴走型の資産管理」へと明確にシフトします。

まずは既存の顧問先で
「小口化商品を保有している方」「直近5年以内に不動産を買った方」のリストアップから始めましょう。
 

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プロフィール
川人美海
株式会社アックスコンサルティング
不動産事業部 コンサルタント
株式会社アックスコンサルティングに入社後、相続・資産税部門に配属。年間約240回にわたり士業の先生方(税理士・司法書士)と打合せを重ね、資産税分野における売上向上支援を多数実施。特に不動産関連の課題解決にも取り組み、資産税×不動産領域のクロスサポートを強みとしている。現場実務に根ざした提案力と、士業の課題に寄り添う姿勢により、全国の事務所から高い信頼を得ている。