アウトソーシングで顧客満足度を高める４つの方法

2020.05.26
プロパートナーONLINE 編集部

経営者の方が本来の業務に専念できるよう、経理に精通したプロフェッショナルとして経理業務のアウトソーシングサービスを提供する会計事務所。
しかし、アウトソーシングは企業の基幹となるデータを社外の第三者へと委任することとなるため、ちょっとしたミスや対応の悪さで契約が解除されることになりかねません。
そこで会計事務所としては、契約解除とならないように顧客に信頼してもらい、結果的に満足してもらえるようなサービスを提供する必要があります。

今回は、アウトソーシングサービスで顧客満足度がアップする方法を紹介していきます。

アウトソーシングのメリットとデメリット

少子高齢化により労働人口が減少している昨今、企業経営における“効率化”は非常に重要なポイントとなってきています。
その業務効率化の一環として行われているのが“アウトソーシング”です。

そこでまずは、企業が会計事務所に経理業務をアウトソーシングするメリットとデメリットを紹介していきます。

■メリット

１．コスト削減

経理スタッフを雇うよりもコスト負担が軽くなるのはやはり大きなメリットでしょう。
スタッフに払っている給与だけではなく、通勤手当や社会保険の負担もなくなります。

２．業務負荷の軽減

ルーティン作業が多い経理業務ですが、法改正などがあった場合、イレギュラー対応が必要となるため、その分の業務的な負担は大きくなります。
そういったイレギュラー対応に追われずにすむのはメリットです。

３．安心感を得られる

経理業務をアウトソーシングするということは、「専門家に任せている」という安心感を得られる、ということにもつながります。経営者は最低限の知識さえ身につけておけば、法関係に詳しい必要はありません。

４．人材確保の手間が省ける

経理業務を行うスタッフを一人雇うための膨大な手間が、アウトソーシングによって省けます。また、そのサービスの内容によっては経営コンサルティングも含まれるため、経営力が強化されます。

■デメリット

１．社内データの開示
２．データのやり取りに時間を要する
３．レシートなどを送付する手間がかかる

企業側が、上記のようなメリットとデメリットを感じているなかで、会計事務所はどのようなアウトソーシングサービスを提供していくべきでしょうか？

アウトソーシングで顧客満足度を高める４つの方法

次は、会計事務所がアウトソーシングサービスで顧客満足度を高める４つの方法をご紹介していきます。

１．業界用語の知識を身につける

高度な専門用語はともかく、基本的な業界用語は勉強して、顧客の業務内容に踏み込んだアドバイスをしましょう。
この共通言語があるかないかで、話の進み方やニュアンスの伝わり方が大きく変わります。

２．レスポンスを早くする

顧客が感じているアウトソーシングのもう一つのデメリットは、会計事務所側のレスポンスが遅いということです。
緊急時に電話がつながらない、メールの返事がないという事態は、できるかぎり避けたいものです。
返事はできるだけ早く、遅くとも24時間以内に必ず返事をしましょう。

３．分かりやすい説明をして、最終判断は顧客に任せる

経営者であれば簿記の基本知識は覚えてほしいものですが、「○○って何ですか？」と質問をされたときに、相手が理解できるよう分かりやすい説明を心がけましょう。
その上で、最終判断は顧客に任せるのがベストです。

４．経験とノウハウを培う

業務を委託するのであれば、やはりしっかりとサポートしてくれる事務所が求められるのは明らかです。そこで重要となってくるのは経験が豊富かどうか。もちろん今すぐに経験値を積むことは難しいですが、様々な案件を受注して経験値を高めていけば、その豊富な経験と知識で顧客を安心させることができるでしょう。

データ流通のリスクを考えながらも、そのメリットを感じて依頼する企業は多くあります。そのため、ちょっとしたミスや仕事へのスタンスによっては契約を解除されてしまうこともありえる話です。
企業側が考えるデメリットはクラウドを活用することで解決するものもあるため、顧問先にはしっかりとメリットを伝え、さらにプラスアルファの対応で顧客満足度を高めていきましょう。