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“人”を介したマッチングでものづくりの構造を変える 記事

“人”を介したマッチングでものづくりの構造を変える

優れた技術やアイデアを持つ中小企業と、開発力の高い大企業とをスピーディーにマッチングさせる、ものづくりオープン・イノベーションサービス『Linkers』。
日本のものづくりの可能性を大きく広げた、そのサービスの中核とは何か。
リンカーズ株式会社 代表取締役社長の前田佳宏氏に話を聞きました。

 

地場に根ざした“人”とのネットワークが「鍵」

大企業の開発ニーズに対応できる、高い技術を持つ中小企業を全国から探索し、マッチングを図るリンカーズ株式会社。このサービスの鍵となるのが、47都道府県の地域に根ざした産業コーディネーターとのネットワークだと代表の前田佳宏氏は語ります。

「当初はWeb上のみでマッチングさせる予定でした。しかし、自社のコアになる技術開発に関する情報を、開示してもらうのは難しかったんです。そのため、発注企業のニーズを弊社でヒアリングしてから全国の産業支援機関、産業コーディネーターと連携して要望に沿える受注候補企業を探すサービスモデルへと変更しました」。

地元に根ざした中小企業の中に、ネットを駆使している企業は多くありません。しかし、世界で通用する高い技術を持つ企業はたくさんあります。
Webなどで表には出てこないニッチな情報でも、産業コーディネーターを介することで確度の高い情報を収集し、最適なマッチングを実現させています。こうして数々の新製品誕生を影ながらサポートしているのです。

 
全国2000名の産業コーディネーターが鍵

リンカーズの最適なマッチングサービスの仕組み

縦割りの産業構造から横のつながりをサポートするリンカーズのサービスの流れを紹介

 1  発注企業にヒアリング
マッチング依頼が発生したら、条件をヒアリングして具体的な要項を決めていく。事業戦略を左右する製品企画の情報は、厳重なセキュリティの環境下で取り扱う。
 

 2  ニーズに沿う受注企業を探索

全国の500を超える産業支援機関と、地場産業に精通する産業コーディネーター2000名と連携して全国からニーズに沿う受注企業候補を探索する。
 

 3  専用システムでやりとり開始

クローズド型のWeb上で発注企業と受注候補企業が条件などのやりとりを開始。
専用システム上なので、迅速に商談を進められる。
 

 4  サプライヤー&パートナー決定

全国から募った受注候補企業と納得いくまで質疑応答を行い、自社に最適なパートナーを選定。案件にもよるが、依頼から成約まで2~6ヵ月ほど。

 

製造ピラミッドに危機感、新たな価値を創出する

前田氏がものづくりに特化したオープン・イノベーションサービスを事業にしようと決意したきっかけは、前職のコンサルタント時代にありました。
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プロフィール

前田 佳宏(まえだ よしひろ)氏

リンカーズ株式会社
代表取締役社長

大阪大学工学部卒業後、京セラに入社し、海外営業に従事。野村総合研究所コンサルティング事業本部では製造業を中心に、欧米・アジア企業のM&A戦略立案・実行支援など数多くのプロジェクトに参画。2012年リンカーズ株式会社を設立。日経BP主催第14回日本イノベーター大賞優秀賞を受賞、各メディアに多数取り上げられる。

リンカーズ株式会社
設立:2012年4月
従業員数:60名
本部所在地:東京都中央区日本橋本町2-2-2
拠点数:4