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社員がやる気になる褒め方 記事

社員がやる気になる褒め方

最近の若いものはちょっと注意すると辞める、
どうすればいいんだ!

こんな経営者の悩みを聞きませんか?
注意しても伸びないならほめて伸ばす。
うちはとにかく褒める、とにかく褒めて伸ばせ。
そんな考え方を聞いたことがある方も多いと思います。

え、褒めても伸びない社員がいる・・・・。

確かに人によっても差がありますね。
褒めるに関しては、賛否の意見があります。

褒める方法を間違えると逆効果になることもあるので要注意です。

褒めるにも方法があるので、知らないと大変なことになります。






 

モチベーションの上がる褒め方は「結果」ではなく
「行動」にフォーカス

 

こんな実験がありました 。

ひとクラスの 子供達を二つのグループに分けて
1つのグループには取った成績を褒め、もう1つのグループには
頑張った努力を褒めました。

その後各グループの子供たちはどうなったと思いますか?

成績を褒めたグループは、簡単なテストと難しいテストを選ぶ際に
簡単なテストを選択。

また、クラス全体の成績についての質問では、
良い点を取ったグループと点数が低かったグループ、
どちらのグループが気になりますか?という質問では、

成績を褒めたグループの子供たちは、
「テストの点数が低いグループのメンバーが気になった」
という子供が、頑張った努力を褒めたグループの子供よりも多かったのです。

他にも成績によってご褒美を与えたグループとご褒美を与えなかった
グループに分けたところ、成績が良いとご褒美がもらえるグループでは

初めのうちは成績が良かったものの
次第に成績は下がって行きました。

ご褒美は良い成績を取るために勉強を頑張るというモチベーションには
繋がらなかったのです。


これらのことから、モチベーションの上がる褒め方は「結果」ではなく
「行動」にフォーカスを当てて
褒めることが大切なことと、お分かり頂けると思います。

 

モチベーションをあげる5つのヒント

人のモチベーションをもっと効果的に上げるにはどうしたらよいのでしょうか?
以下の5つのことがヒントになります。

  1. 具体的にどの行動が良かったのかを明確にして褒める。
  2. すぐに褒める。
  3. 失敗しても褒める。
  4. 伸びてほしいと思う項目を何度も褒める。
  5. 心からできると信じて褒める。

以上の5つです。

1の具体的にどの行動が良かったのかという内容を褒めるには褒める側もよくその人を観察していなければなりません。
適当に褒めるのは、ダメです。
どこがよかったのか、日頃からの観察が大切。メモに残しておきましょう。

2は、すでに何日かたってしまったことを思い出して褒めても、褒められた方も何のことだか記憶が薄れてしまい、喜びを感じることが出来なくなります。

 

即時フィードバック=すぐに褒める

褒められた事項がどのことについてか、リンクできることが大切です。
1か月後とかに言われても行動と結果の紐づけが難しく、褒められてもどの事項かがわかりにくいと効果がありません。

 

良い行動=すぐ褒める これだとすぐ結果がわかるので良い行動の強化がされやすいのです。


3.「失敗したら褒めることなどない。」と、思われるかもしれませんが、失敗は成功の元。
完璧な成功だけを求めると、求められた人は、失敗を恐れ、チャレンジをしなくなります。

「着眼点は良かった。」「行動力は素晴らしかった。」「取り組んだことが素晴らしい。」など
結果ではなく、努力を褒めるという事の意味はここにあるのです。

そして、褒められた人は「次は成功できるよう頑張ろう」という失敗を恐れず何度も挑戦していく粘り強さを身に付けて行き、その結果、成功するごとに自分への自信も(自尊感情とも言います)更に身に付けて行くのです。

これは、子供だけではなく、大人にも十分いえることなのです。
失敗しても褒める。

知人に外資のマネージャーになった人がいました。
外資では日頃から”褒める“コミュニケーションが盛んにおこなわれているそうです。

知人の外資のマネージャーも”褒める”を意識してできるだけ褒めるようにして
点数でいうと60点以上の人には褒めることを心がけていたそうです。

ところがそれを見ていた上司からどうして30点でもほめないんだと、ほめるトレーニングプログラムを受けるように指示されたそうです。
それ以来どんな些細なことでも見逃さずに褒めるようにしたそうです。

失敗してもどこか褒める点はあるはず、そういう視点で部下を見れないと上司としてはダメと釘をさされたそうです。

部下に対しても”褒めるところ”にフォーカスが当たっているため、日本人特有のできないところ探しではなくいい点に集中しているので自然にポジティブな褒め方ができるようになったそうです。


4.自分は頑張っているつもりでも、傍から見たら、方向性が間違っている事や、

その人の考え方の中に凝り固まってしまっていて、結果が出せなくなっていることが分かることがあります。

そう言った場合、上から「こうしろ」と指図しても本人は頑張っているので、反感を買いかねませんし、かえって頑なに自己流を押し通して大失敗するかもしれません。

そんな時は、人の意見を聞いたことを褒めたり、別の方法にトライしようとしていることを褒めたりと、
適切な個所を褒めることで、本人が知らないうちにあなたが伸びて欲しいと思う項目に向かって努力できるように、伸びて欲しいと思う項目について行うチャレンジを褒めることが大切です。

また、人は思い込みの動物です。何度も何度も褒められているうちに、
「自分はそこが良い所なんだ。」「褒めてもらえるところなのだ」と勘違いし、
そうあろうとしていくのです。

部下を指導している方は、褒めたら増長すると思う方もあるかも知れませんが、結果ではなく、本人の努力であれば大丈夫です。

5.3.で失敗は成功の元と言いましたが、失敗しても必ず立ち上がり成功をつかむのだとあなたが確信することです。

人は相手の気持ちを察知することが出来る動物です。
「褒めてもらっても上の空のよう」とか、「本当に私の事を思って褒めてくれているのかな?」と相手が察してしまうようでは信頼関係も崩れかねません。

是非、あなたが相手の、部下の成功を信じてあげてください。

この5つのポイントに留意して褒めるを習慣化しましょう。

 

 

褒める、褒められるの注意点

合せて注意点も記載いたします。
 

まずはセクハラにならないように、相手の身体的特徴は言ってはならない点ですね。

それから、褒められた側の人が取ってはいけない態度についてです。

自身が褒められた時 謙遜しすぎないという事です。
日本人は謙遜を美徳としてきました。
それは素晴らしい文化ではありますが、自分の努力を褒めてもらっている時に

謙遜は不要です。あなたが努力したことを認めてもらっているのですから

どの行動がよかったのか

を聞いて、更に励みにするぐらいでちょうど良いのです。


 

ほうびを与える褒めた方の注意

ほうびで釣る、例えばボーナスを支給する際にも注意が必要なのです。
 

ワンランク上の褒め方

さらにワンランク上の褒め方のコツは
「頑張ったね」「すごいね〜」と言うよりも

I(私)メッセージを使う事です。
 

「私はすごいと思ったよ」「私はよく頑張っていると感心しているよ」と、
アイメッセージを使い、起こった出来事や、相手の行った事実に加えて、あなたの感情を
入れるとあなたのメッセージは強力で、かつ効果的に相手に伝わります。

 

  • 1. YOUメッセージ

「YOUメッセージ」とは、「あなた(YOU)」が主語になって発せられるメッセージを指します。 「あなたは○○だね」と相手を主語にして観察したことや感じたことを伝えるメッセージです。
 

  • 2. Iメッセージ

「Iメッセージ」とは、発信する人の「私(I)」が主語になって
発せられるメッセージを指します。
私はあなたを信じているといことも伝わりやすいですね。

 

上級編

先程、相手の行動を褒めると言いましたがそれ以外の点では
どこが褒めるポイントでしょうか?

 

それは次の4つです。

1. 信念や想い
2. 能力
3. 行動
4. 外見

伝え方にはコツが必要です。付き合いの長い短いがあり
本人のことをよく理解している場合は、1の信念や想いを承認することも大切です。
「心から顧客のことを大切になさっているのですね」
「世の中の貢献につながることを考えて行動してるんだね」などです。

2の能力は、見分ける能力が高い、いつも勉強しているんだねなど
本人の努力+能力、学習面などを承認するとよいでしょう。

3の行動は、そのままを言葉にして承認+感謝など感情の部分を添えましょう。
「朝早くから対応してくれたんだね、ありがとう」
「今日はサポートしてくれて助かったよ」

4、ここは外見や環境的な部分です
「スーツが似合っている」「ジャケットのセンスがいい」「靴がおしゃれ」「時計のデザインが格好いい」「シャツの色が良い」女性でしたら「ネックレスが素敵」「バックの色がきれい」など、本人なりのこだわりや個性が反映していることを褒めましょう。

 

本人の努力やセンスと関係の薄いことは褒めるのを控えるのが基本

一方、背が高い、美人、イケメン、色白など、本人の努力やセンスと関係の薄いことは褒めるのを控えるのが基本です。言ったほうは褒め言葉のつもりでも、相手に意図を誤解されたり、注意の事項でもあげましたが、セクハラと受け取られるおそれもあるので注意しましょう。

いかがだったでしょうか? 一口に褒めると言っても少しの知識をもって対応するだけで
部下のやる気もあがり、組織の活性化につながります。

ぜひ、人の行動をより観察して褒める達人になっていただければ幸いです。


 

プロフィール

中森 利一 氏

株式会社イーアドバンス
代表取締役社長
臨床検査技師から、転職すること5回。売れない営業やダメ管理職を経験し、コーチングスキルなどコミュニケーション術を学び目標の3倍年間売上げるトップ営業に。現在は働き方改革サポートシステムの開発販売、医療系コンテンツ制作会社を経営、コミュニケーションセミナーを運営。働き方改革のシステム「e-Force」の販売、コミュニケーションの研修講師をライフワークに掲げています。