「社会保険労務士の資格を活かした求人サイトを開設」で地方創生の一役を担う!
- 2020.05.26
- 株式会社 アックスコンサルティング
「ホワイト企業」という言葉が注目を集めているように、企業経営者は適切な人事や労務管理が求められています。
そんな中、社会保険労務士法人村松事務所は、日本初のホワイト企業を取り上げる求人サイト「ホワイトキャリア」を開設しました。
ホワイトキャリアの設立に至った経緯について、代表の村松貴通氏に話を伺います。
顧問先の一番の悩みが人材採用だった!?
村松事務所は静岡県の地方創生に貢献しようと、サービスの開発に取り組んでいます。その中で生まれたのが求人サイトの「ホワイトキャリア」というサービス。
ホワイトキャリアは、ただ求人サイトに企業情報を掲載するだけではなく、村松氏の診断を受けて合格すれば、社会保険労務士が認定したホワイト企業として求人サイトに打ち出せます。
村松氏が診断するホワイト企業診断の項目は「労働時間や休暇・休日制度」「賃金体系」「労働・社会保険の加入状況」など10項目。
各項目の中には10個の質問があり、100点満点中70点以上が合格水準。
ホワイトキャリアの掲載料は1ヵ月1万円(20職種まで)で、ホワイト企業診断は追加料金として5万円が必要。
求人雑誌の掲載料は1週間で約2~5万円程度といわれており、ホワイトキャリアの掲載料が安いことがわかります。
「お金をかけたからといって、良い人が見つかるとは限りません。
実際、大手採用サイトに600万円を投資したにもかかわらず、良い人材に出会えなかったお客様がいます。
中小企業でも支払える価格帯に設定することが必須でした」
ホワイトキャリアを思いついたのは、人材採用の悩みを抱えている顧問先が多かったからだと村松氏。
実際に静岡県は東京や名古屋などの主要都市に人材を奪われており、中小企業だけでなく大手企業も人材不足に悩まされています。
この現状を知った村松氏は、静岡県の企業が魅力的に感じられるよう、ホワイト企業を取り上げる求人サイトの開設に踏み切ったのです。
”やらまいか精神”で静岡の企業を支援!
ホワイトキャリアは静岡県の経営革新計画※の承認を受けています。今回の承認で村松事務所は通算4回目の承認を獲得しました。
経営革新計画にこだわり、事業展開している理由は、“やらまいか精神”が村松事務所に根付いているからだと村松氏。
「やらまいか」とは浜松市など静岡県西部の方言で、「やってやろうじゃないか」という意味で使われます。
「静岡県ではチャレンジ精神が高い企業を“やらまいか企業”と言います。
当事務所は、やる気に満ちあふれたやらまいか企業をサポートしているのです。
また当事務所も、やらまいか企業のひとつと言えますね。
今春修了した、MBAの卒業論文では『浜松のやらまいか企業』を取り上げています。
私はそれほどまでに地元を愛しており、貢献したいと考えているのです」
風呂敷を広げず自身の専門性を極める!
やらまいか精神が強い村松氏は、新たな事業をすでに画策しています。それが「専門士業向け労務セカンドオピニオンサービス」。
この事業は税理士などの士業が対象で、会費を支払えば村松事務所が登録事務所の顧問先で起きた労務相談をサポートしてくれます。
この事業を始めたのは、「各士業は自分の専門業務に集中してほしい」という村松氏の思いがあります。
「お客様の要求は年々高いものになっています。
そのニーズに応えるためには、自身の独自性・専門性を磨いていかなくてはいけません。
社労士を雇っている税理士事務所もありますが、税理士は税務に特化したサポートを行うべきだと私は思います。
風呂敷は広げすぎない方が、サポートの質が上がりますから」
この言葉の通り、村松氏は社労士の資格を武器にした事業を開発し、総勢25名以上の事務所規模にまで成長。
なんでも一手に請け負うよりも、自身の独自性を活用したサービスは顧客満足度が高いのかもしれません。
※経営革新計画…中小企業庁が経営革新に取り組む企業を応援するために施策した計画
新サービスの具体的なビジネスプランを構築することで、企業が事務所を置いている都道府県から承認を得られる
プロフィール
社会保険労務士法人村松事務所(静岡県浜松市)
代表 特定社会保険労務士
村松貴通(むらまつ たかみち)氏
中央大学法学部卒業後、地元金融機関を経て2002年に独立開業。
各種手続き業務だけでなく、人事制度づくり・人材採用・教育などヒトに関するサポートが充実している。
開業当初はスーパーカブで1万件以上の企業を訪問するなど、現場の声を大切しており、顧問先からの信頼が厚い。
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