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検索結果(全2件)

タグ “エンゲージメントサーベイ” を含むコンテンツを表示しています。

  • 仕事を通じて仲間を持ち働くのが楽しい会社をつくる

    これからの事務所経営には、職員と事務所が信頼しあい、相互に成長をサポートする関係、つまりエンゲージメントが重要となります。今回は、プロジェクトチームで組織改革に挑むTOMAコンサルタンツグループの取り組みに迫ります。 新たな時代に合わせてTOMAをシフトせよ――まずは、TOMAコンサルタンツグループが目指す組織像を教えてください。陣内 昔から、「明るく・楽しく・元気に・前向き」という経営理念を掲げていて、この理念をベースにしたチームワークを大切にしています。士業は専門性が高い仕事なので、会計事務所なら一人が何十件も担当を持って、自分のやり方で仕事をしているのが従来のスタイルでした。しかし、それなら独立して一人でやればいい。私たちは、士業の枠にとどまらず、仲間として一緒に何かを成し遂げていきたい。「中小企業の経営を成功させる、社長や社員を幸せにする」という信念を共通の価値観として、共にお客様を支援していけるような組織にしたいと考えています。特に現在、中小企業は非常に厳しい状況です。そこで、「いかに新たなビジョンを持って、そこに共感してくれる社員と一緒に働きがいのある仕事ができるか」、「みんなが満足して働ける会社をつくれるか」というのをテーマにしています。 ――そういった組織を目指すうえで、課題になっていたことはありますか?陣内 近年、士業の枠にとどまらない業務を増やしていますが、従来型の業務も忙しいのが現状です。社員個人個人のマインドも、経営上の施策も、改革したくても既存事業が忙しいというイノベーションのジレンマがありました。さらに、デジタルシフトが起きて、会計業界でも若い世代の先生たちがすごく伸びてきた。ビッグと新興事務所の間で、自社のポジショニングを考え直さないといけないと感じたのです。市丸 また、これも士業事務所に多い課題なのですが、新人が入っても「仕事は先輩の背中を見て覚えなさい」という指導だったりします。当社も以前は即戦力の中途採用のみでしたから、教育の必要性はそれほど感じていませんでした。しかし、5〜6年前から新卒採用を始めたことで、育成体制を見直す必要が出てきました。TOMAのマインドや価値観の共有、上司が部下をきちんとフォローできる体制をつくらなければいけないと感じたのです。陣内 当社は現在約200名の規模ですが、コスト的な兼ね合いから、人事部や人材開発部門を置いていません。そこで、2017年に『SHIFT TEAM』(シフトチーム)というプロジェクトを立ち上げました。代表である市原和洋直轄のチームです。「TOMAをシフトせよ」というキャッチフレーズのもと、社内向けに10年後のビジョンとして『シフトビジョン』を掲げて、社内体制もサービスも、新しい時代に即したものにシフトしようと活動しています。 他部門との交流で 自社の価値を再確認―― SHIFT TEAMは、どのような活動をしているのでしょうか?市丸 大きく2つのチームがあります。1つは、人材育成の管理や新卒社員の対応などを行う社内対応チーム。もう1つは、私たちの強みを活かしたお客様向けのサービスを考えるチームです。それと並行して、社内にシフトビジョンを浸透させる活動を継続的に行っています。SHIFT TEAMで発案した企画は代表がチェックし、その場で決裁されるものもありますし、大きなものは経営会議にあげられます。 ――実際に始まった取り組みには、どのようなものがありますか? 市丸 人材育成に関しては、半年に一度、一般的なビジネススキル研修を受講し、必ず上司がフィー ドバックするようになりました。社員はそれぞれ優秀ですが、足りない部分もありますから、それを埋めるのが目的です。また、他部門の仕事に同行して体験するということを仕組み化しました。これまでも他部門の仕事を経験することを推奨はしていましたが、若手社員からはなかなか言い出しにくいようでした。ですが、他部門の仕事を知ることは、長い目で見ると役に立つはずです。陣内 当社は、税理士をはじめ、司法書士、社会保険労務士、行政書士など、士業のワンストップサービスを提供できる事務所であることが強みであり特徴です。他部門の仕事に同行することは、知識や経験が増えるだけではなく、TOMAで働くことの価値、ワンストップの価値も感じてもらえるのではないかと思います。ほかにも、IT部門と士業部門のコラボ商品なども、SHIFT TEAMが中心となって企画しています。市丸 各チームのメンバーは5〜6名で、社歴や部門、意欲などのバランスを見て、毎年違う人を選んでいます。現在のメンバーは、特に全社的な視点で意見をしてくれる人が多く、上司に聞くと、部門内での発言も前向きになったなど、良い変化があるようです。また、「管理職の人たちが、若手社員のことを一生懸命考えていることがわかった」と話してくれる社員もいます。 システムを使って社員に光をあてる――中途社員に対しては、価値観を共有したり、マインドセットをする取り組みはありますか?陣内 そこが課題なんです。同じ業界にいた人でも、やり方や価値観は全然違います。新卒は時間と手間をかけて育てていくことで変わりますが、中途は難しい。これは業界特有かもしれませんが、非常にシャイで、自分から組織になじめない人も多いんです。また、 当社のマネージャーは全員プレイングマネージャーなので、こまめに部下のケアをすることまでは、なかなか手が回らなかったのです。 そこで2019年に、アックスコンサルティングの「MotifyHR」を導入しました。特に、オンボーディングコースという機能に興味がありました。これは、例えば入社1週間したら、「他部署の人と食事に行きましたか?」というようなアラートが出るんですね。すると、上司や教育担当者が気づいて声をかけてくれます。アプリからリマインドがくるのが便利だな、と思ったんです。 ――ほかにはどのような機能を活用していますか?市丸 社内のお知らせを投稿するニュースフィードはよく使っています。特に、社員紹介が好評です。毎月、月間表彰があるのですが、受賞者にインタビューして記事を投稿しているんです。コロナ禍になってから全員の前で表彰される機会がなくなってしまったのですが、表彰は、頑張った人を褒めてあげて、みんなが「次は自分が」と励みにできる機会なので、受賞者にちゃんと光をあててあげたい。在宅勤務で社員同士もあまり会えない状況なので、インタビューでは意外な一面を引き出したり、未来の展望を話してもらうことを心がけています。陣内 共通の趣味があったりすると、話すきっかけになりますよね。当社のビジネスモデルからしても、 専門分野が違う人をどうつなぐかが大切。そのためには、気軽に相談できる風土をつくることが重要です。あとは、毎日の体調チェック機能やエンゲージメントサーベイは、社員とコミュニケーションを取る際に参考にしています。日々の言動などと合わせて観察していると、もともと性格的に低めの点数をつけるタイプなのか、本当にモチベーションが落ちているのかがわかります。何もない状態で上司に「大丈夫?」と確認しても、とりとめのない話で終わってしまうことがあるのですが、データがあることで問題が見え、SHIFT TEAMから上司に働きかけることができるのです。 会社や仕事を通じて仲間をつくってほしい――従業員のエンゲージメント向上のために、これから取り組んでいきたいことはありますか?市丸 まずはマネージャーには人に興味を持ってもらうことが大事だと考えています。まだまだこまめに部下のケアができているとはいえませんが、時間をかけなくても、日々のちょっとした挨拶や声かけだけでも変わってくると思うんです。私たちも、MotifyHRなどを活用しながら働きかけていきたいですね。陣内 業界的には資格を取ったら独立するという世界ですが、私は本気で「定年まで働いてほしい」と思っています。そのために、働きがいがあって、チームで仕事をするのが楽しいという会社にしたい。仕事を通じて仲間を持ち、いろいろな専門家と付き合って仕事の幅を広げてほしい。TOMAのビジネスのコンセプトは、社員のやりがいのためのコンセプトでもあるのです。シフトビジョンは、2029年がゴール。新卒で入った社員が、10年後にTOMAのマインドを持ったマネージャーとして活躍できるように教育しているつもりです。少しずつ前進していますが、まだ改革途中。改善しながら継続していきます。※月刊プロパートナー2021年2月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ NEW
  • 次世代幹部育成やOKRでチャレンジする組織に変革

    これからの士業事務所経営には、職員と事務所が相互に成長をサポートする関係「エンゲージメント」が重要となります。今回は、職員が経営に参加する仕組みをつくり、〝挑戦する組織〟へと変革した社会保険労務士法人アドバンスの取り組みを代表の伴芳夫氏に伺いました。 組織を縦と横につなぎ〝多能工化〞を目指す社会保険労務士法人アドバンスでは、「職員一人ひとりがプロフェッショナルになる」というテーマを掲げています。以前は、労働保険や社会保険の手続きなど、特定の分野を深堀りする傾向にありました。しかし、IT化により手続き業務はなくなる可能性がありますし、限られた分野に強いだけでは時代の変化に対応しきれません。そこで近年は、〝多能工〞なプロフェッショナル組織を目指すようになりました。組織全体を横につないで連携し、縦と横に人材が混ざり合うことで生まれるシナジーを大切にしています。創業して30年以上経つ事務所ですから、20年近く勤めている職員も多く、平均年齢も高い。福利厚生も比較的充実していますし、働き方改革も積極的に取り組んでいますので、40名超の規模にも関わらず、ここ3年間は退職者ゼロです。一方で、昔ながらの風土が根強く残っていて、変化に対応できない部分もありました。そのマインドを変えてもらう必要があったため、2015年に私が代表に就任し、拠点を統合する2017年のタイミングで、職員に求める『5箇条』を掲げました。「コミュニケーションの徹底」「変化を絶やさない」「助け合いの気持ちを持つ」など、当たり前のことなのですが、改めて宣言したのです。職員も、この5箇条をスムーズに受け入れてくれました。それぞれが問題意識を持っていましたし、私が事務所を承継したことで、「自分たちの事務所は変わっていくんだ」ということを理解してくれていたのだと思います。 参加型組織をつくりチャレンジを仕組み化組織を変えていくにあたり、一番の課題は「チャレンジ精神を持つこと」でした。その取り組みの一つが、2019年から始めた部長の公募制です。それまでは、いわゆる文鎮型の組織だったため部長職を置いていなかったのですが、「自分が部門を変えたい」「チャンジしたい」という思いがある人に立候補してもらい、任せることにしました。勤続年数に関係なく立候補できますので、なかには自分より先輩たちをマネジメントすることになった部長もいます。また、組織全体を横断的につなぐための仕組みとして、4つの委員会を設けています。そのうちの一つである「ジュニアボード委員会」は、管理職ではない職員を集めて、各現場からあがったさまざまな改革のアイデアを検討し、決定、実現していく委員会です。一定の権限を付与することで、経営に参加する意識を持ってもらうことが目的です。もちろん、ジュニアボート委員会に参加している職員以外も、全員が常に改善意識を持つことが大事です。そのため、半年に1個以上改善のアイデアを出さなければ賞与がもらえないルールにしています。このルールも、特定の人しか意見を出さない現状を受けて、ジュニアボート委員会が決定したことです。ほかにも、有給休暇とは別に、誕生日などにアニバーサリー休暇を取得したら5000円支払われる制度なども、この委員会から生まれました。毎月10個前後のアイデアを話し合うので、変化のスピードはかなり早くなりました。経営陣の会議では、現場ベースで出てくる細かいアイデアは後回しになってしまいがちなので、意思決定が早くなった効果はすごく感じます。 OKRを導入して個々の目標を見える化職員一人ひとりのチャレンジに関しては、2020年からOKRを取り入れました。お客様に人事評価制度構築のサービスを提供しているのですが、正直なところ、自社ではそれほど評価制度の必要性を感じていませんでした。それは、文鎮型の組織で、私がある程度全員の状況を把握できていたことが理由です。しかし、部長職を設けたことで、彼らが部下を評価できるようにならないといけない。評価はマイナスの部分も見なければなりませんが、そうしたものよりも、目標を立てて、その目標に向かう姿勢にフォーカスを当てたい。それがOKRだったのです。OKRを始めるために、アックスコンサルティングの『MotifyHR』を導入しました。導入の決め手は、UI/UX(※)が良かったことと、毎月のエンゲージメントサーベイがあることです。OKRは、まず私が事務所全体のO(目標)を立て、部長に共有し、部門の目標を立ててもらう。それを、各職員が自分の目標とKR(成果)に落とし込んでいきます。そして、月1回の1on1面談で部長と進捗を確認しています。部長たちは、「OKRで目標が明確になり、1on1が効率的にできるようになった」「部下とコミュニケーションが取りやすくなった」と話しています。また、職員も、日ごろ不安に思っていることや自分のやりたいことを話す場ができたことで、意見やアイデアをよく出すようになったと感じています。エンゲージメントサーベイは、働きがいに関する調査ができるため、職員がどこに不満や不安を抱いているのかを可視化できます。当社の場合、全体的に評価は悪くないのですが、これまでは年功序列的な昇進だったこともあり、キャリアップの部分を低く評価する職員が多くいました。ここはこれからの課題として、キャリアパスを整えているところです。※UI/UX:ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス。ユーザーの視覚に触れるデザインや、製品・サービスを通じて得られる体験のこと 士業事務所自らが顧客に誇れる組織になる当社は、スーパーフレックス制度や月曜〜土曜の間で好きな日を休みにできる選択休日制度などがあり、かなり働きやすい環境だと思います。さらに現在は、教育カリキュラムを整えて、個々の成長スピードを加速しながら、多能工化を目指しています。まずは、1年間でその部門の基本的な業務を覚えてもらえるようなカリキュラムをつくりつつ、希望者は閑散期に1週間程度、他部門の業務を経験する短期留学制度を取り入れています。また、クライアントのIT支援を行う株式会社を併設しているのですが、従業員はその株を買えるようにしているほか、若手社員を役員に抜擢しています。株主は利益が出れば恩恵がありますし、役員報酬をもらうためには株主の承認が必要です。経営的な視点を養うと同時に、チャレンジ精神のある職員のためのポストを用意し、将来的な幹部を育成しています。士業事務所はお客様をコンサルする立場ですが、実は自分たちはできていないことが多い。でも、もう〝先生商売〞は通用しない。自らが体現できている事務所にしか依頼は来ないと思っています。そのためには、早く一般企業と同じ土俵に乗ることが必要です。特に、私たち社労士が関わるHR分野は、まだまだブルーオーシャンで、規制緩和されれば大手の民間企業が参入してくる可能性も高い。そこに対抗できるようにしておくには、まず自分たちがクライアントに誇れる組織をつくることが重要だと考えています。※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ NEW