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タグ “一般社団法人日本承継寄付協会” を含むコンテンツを表示しています。

  • 遺贈寄付を広めて思いとお金を循環させる

    開業以来、相続専門の司法書士として活躍する三浦美樹氏。現在は、一般社団法人日本承継寄付協会の代表理事として、遺贈寄付の普及にも尽力しています。これまで士業が踏み込んでこなかった遺贈寄付に注目した理由や、遺贈寄付を広める活動について聞きました。 お客様の最期の遺志をお金に乗せて届ける一般財団法人日本継承寄付協会は、遺贈寄付を中心に、さまざまな承継方法を支援する窓口です。遺贈寄付とは、亡くなった時に残った財産の一部または全部を、遺言などによって非営利活動法人をはじめとする団体に寄付すること。遺言書に「どこどこに寄付します」と1行追加するだけで、自分の思いをお金に乗せて届けることができるのです。いわば、人生最期の自己表現です。私たちは、そのための遺言書作成や寄付先選びのお手伝い、士業の先生のご紹介などをしています。私が日本承継寄付協会を立ち上げようと決心したのは2019年7月15日。その日、たまたまお寺に行ったのですが、「私が今こうして生きていられることは、先人たちの努力の結果なんだな」と感謝の気持ちがすごく湧いてきて、「私も困っている人に何か手助けをしたい」と思ったのです。私は司法書士として開業してからずっと、相続を専門にしています。相続は非常にやりがいのある仕事ですが、お金が絡むことなので、ドロドロとした部分もあるのが現実。相談に来られるお客様のなかには、「子どもに財産を全額は継がせたくない」「子どもがいないから財産をどうしたらいいか」と悩んでいる方もいます。その方たちに遺贈寄付という選択肢を提案できれば、お客様のためになるのはもちろん、困っている人たちの助けにもなると考えました。そこで実際にお客様に提案してみたところ、お客様の目が輝いたのです。その表情をみて「これだ!」と確認しました。自分が亡くなった時のお金の行き先を決めておくことで、「誰かの役に立てる」と思いながら、残りの人生を豊かに過ごせる。遺言書をつくったことで変わる未来があるのは、すごいことだと思うのです。そこから約1年間、寄付に関する勉強や、寄付を受ける側の活動内容調査、遺贈寄付に関する市場調査を行いました。そして、多くの司法書士や税理士の先生、企業の協力のもと、2020年9月11日に遺贈寄付調査結果報告のリリースを出すことができました。 認知度が低い理由は寄付に対する誤解遺贈寄付に関する調査をするなかで、多くの人が誤解していることが見えてきました。まず一つは、「遺贈寄付はお金持ちが行うことだ」という誤解。私たちの調査では、45.7%の人がそう回答しています。また、相続の専門家へのアンケートでも、遺贈寄付の遺言書を作成する際、寄付の最低金額は100万円という人が多くいました。寄付先に聞いても、100万円以下の寄付での問い合わせは少ないそうです。ですが実際は、寄付金額は5万円でも10万円でもいいのです。次に、「老後資金がなくなってしまうのではないか」という誤解。寄付に興味はあっても、老後の医療費や生活費が不安でためらう人が多いという現状がわかりました。しかし、遺贈寄付は亡くなったあと、最終的に残った資産のなかから行います。遺言書に金額を書いたからといって、絶対にその金額を寄付しなければいけないわけではないので、老後資金への影響はほとんどありません。そしてもう一つ、遺贈寄付が認知されてこなかった要因は、「寄付をビジネスにしてはいけない」という風潮にあると思います。日本ではなんとなく、寄付が〝聖域〞になっている気がします。でも、寄付を必要とする団体にお金を届けないと、困る人が大勢います。できるだけたくさんのお金を回すためには、社会貢献とビジネスを両立して、みんなが参入できるようにすることが大事です。実際、私たちの調査では、2割の人たちが「遺贈寄付に興味がある」と答えています。一人ひとりは少額だとしても、この人たちが遺贈寄付を行えば、未来の社会に大きなお金が流れることになります。「思いやりが循環する社会へ」。これが、私たちが掲げる理念です。この理念を実現するためには、信頼性が高く、法務や税務の専門知識があり、中立な立場で相談を受けられる人が必要で、それこそが士業なのです。 士業が窓口となり思いやりを循環させる日本承継寄付協会では、遺贈寄付の相談窓口となる『承継寄付診断士』を増やすため、士業などの相続の専門家を対象に研修会や認定講座を開催しています。9月に開催した講座には、約90名もの参加者が集まりました。参加した方からは、「やりがいのある仕事が見つかりました」「自分の残された人生をこの仕事に使いたい」といった感想をいただいて、多くの方に興味を持っていただける手応えを感じました。また、私自身、この活動を始めてから感じていることは、「遺贈寄付の提案をすると経営者から〝モテる〞」ということ。経営者は、「人を喜ばせたい。社会のためになることをしたい」という気持ちが強い方も多く、遺贈寄付という方法があること、寄付を通じて次の世代に何を残すかということを話すと、とても興味を持たれます。ですから、この資格をそういった経営者と接点を持つきっかけになると思っています。経営者との接点が多い士業が窓口となることで、より多くの方の「人の役に立ちたい」という思いを叶えられるのではないでしょうか。何より、お金だけではない価値を提供できることが、私たち自身のやりがいにもつながります。実は、9月13日は『国際遺贈寄付の日』。2020年には、日本でも初めて『遺贈寄付ウィーク2020』というキャンペーンが開催されました。しかし、遺贈寄付はまだまだ知られていません。まずは認知度を高めることが必要です。私自身も積極的にメディアに出るなどして、広報活動に力を入れています。また、今後は経済界で活躍されている方たちとも連携して、教会の理念を広めていきたいと考えています。そして、私たちの理念に共感してくださる士業の先生たちとともに、思いやりが循環する社会を作っていきたいと思います。 ※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.04.08