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  • 【ベンチャーファーム】相続業務の効率化と高品質な対応で急成長

    年間300件以上の相続案件を受託している税理士法人ともに。2018年に創業して、わずか3年で40名規模に急成長している秘訣は、相続業務を効率化することで実現する高品質な対応にあった。 信頼の積み重ねが紹介につながっていく税理士法人ともには、2018年に創業しました。独立のきっかけは、私と一緒に代表社員税理士を務める星 暁洋からの言葉です。もともと私たちは、前職の相続専門・税理士法人レガシィの先輩・後輩でした。一緒に仕事をしているなかで、彼から「入江さんは絶対に成功するから、独立してください。私はついて行きます」と言われたのです。当時の私は2人目の娘が生まれたばかり。子育てをしながら共働きをしていました。しかも、仕事は評価してもらっていたので、給料も待遇も居心地もいい。辞める理由なんてありません。それでも、彼の熱心さが自分の人生を賭けた訴えにも感じたので、私も真剣に考えてみました。このままレガシィにいれば将来は安泰。一方で、自分が死ぬときに人生を振り返って後悔しないのは、独立の道だとも感じました。これは後から聞いたことですが、営業が得意な私と実務が得意な彼が組んでうまく機能すれば、ある程度の規模までは成長できると考えていたそうです。正直、私にはまったく戦略がなかったので、今思えば、よく独立に踏み切ったものだと思います(笑)。今でこそ40名規模にまで成長しましたが、特別なことは何ひとつしてきていません。あえて成長の要因をあげるとしたら、「目の前の仕事に真摯に向き合う」「嘘やごまかしを一切しない」「できないことをできるように錯覚させるようなことを言わないし、やらない」という誠実な姿勢を、私を含めた事務所メンバー全員が体現し続けていることです。とはいえ、これを言い切れることは意外と難しいことだと個人的には思っています。現在、受注案件の80%以上が相続で、新規案件は相談ベースで毎月50件ほど。受注ベースでは月20~35件で、年間300件以上になります。ただ、集客に関しても、新規の営業活動はほとんどしていません。他士業の先生や葬儀会社、お客様など、これまでつながりのある方からの紹介がほとんどです。一つひとつの仕事と実直に向き合ってきた結果が少しずつ信頼の積み重ねになり、受注につながっていると考えています。お客様の立場に立ってみるとわかりますが、やはり大切な相続の申告や手続きは信頼できる人に任せたいですから。 業務を効率化してお客様対応に集中する信頼の担保は、顧客対応をメインとする精鋭揃いの主担当です。高度な知識や経験を要する主担当を弊社で担うためには、責任者全員の承認を必須としています。そんな彼らが安心して本来の業務に集中できるよう、業務の大半をExcelのマクロで自動化しています。使い方はとても簡単で、アシスタント(AS)が被相続人、配偶者の有無、相続開始日などの情報をシートに打ち込むと、相続概要書や見積書が自動的に完成します。主担当は、案件ごとに調整を加えていくだけ。契約後の受注処理やお客様からお預かりした資料整理などもASが行います。その後も相続関係図や地図などの作成、そのほかの評価資料の作成・申告システムへの打ち込みなど、オペレーションの70%以上をASが担います。作業は細分化されているため、子どもの発熱などの急な休みでも、ほかのASがカバーできます。ASは、出社したらその日割り振られたタスクを確認して作業。このタスクは一覧表で共有されているので、抜け漏れを防ぎながら進捗管理もできます。主担当が事務作業に忙殺されることなく、本来の仕事に集中できることで、良質なサービスを提供できる。弊社以上のサービスクオリティが出せる事務所はなかなかないと自負しています。同時に、社員教育にも力を入れてきました。特に幹部には、私と同じように「経営者目線で考えること」を求めています。これまでかなり厳しいことも言いましたが、彼らがついてきてくれたのは、信頼関係があったことと、「間違ったことを言っていない」と理解してくれていたからだと思います。事務所メンバー全員に求めていることは、「元気に挨拶する」「電話にすぐ出る」など、誰でもできる“当たり前”のことをきちんとやること。お客様は、スキルよりもそういう部分を見ていますし、信頼関係を築くうえでも非常に大切です。そのため、採用は人格重視です。「素直」「胆力がある」「感謝の気持ちを持てる」「事務所の雰囲気に馴染む」のなかで2つ以上を満たしていること。考え方が偏らないように、多種多様な経験を積んだ「面白そうな人」を採用し、将来を見据えて新卒採用も積極的に行っています。 社長業は好きではないがやってよかった私は、開業時から「代表権を10年で返上し、いち税理士に戻る」と決めています。私以降の代表は「5年交代」が組織を盤石にする最善手だと考えていますが、それは後の人たちが状況に応じて判断すれば良いと思っています。その局面において間違った判断をしない後継者教育をすることが、私の代表としての最後の仕事だと考えています。私は社長業に「向いている」と思いますが、「嫌いじゃないけど好きでもない」のです。「好き」という感情が入らないからこそ、常にクレバーで客観的な経営判断ができていることが強みともいえますが、経営者は四六時中、組織のことを考えなくてはいけない。私はもっと、自分や家族のこと、自分のお客様のことだけを考えたいタイプなのですが(笑)それでも社長業をやって良かったと思えるのは、メンバーが幸せな気持ちで仕事をしている光景を、近い位置から見られること。もう一つは、優秀な彼らがこれからどうなっていくのか、事務所をどう舵取りしていくのか。創業者としてワクワクしながら見られることです。将来の目標は、そんな組織を少しでも長い間、元気な姿で見続けられるよう長生きすること。そのために毎日健康に気を付けて規則正しい生活をしています(笑)。税理士法人ともに成長の3原則 誠実で真摯な仕事ぶりが結果的に多くの紹介を呼び込む 作業細分化で主担当の負担軽減 良質なサービス提供につながる 即戦力に依存しない採用体制で組織の基礎体力が向上