士業の『今』を知り、『未来』を見つめるWebマガジン

  • TOP
  • 検索結果

検索結果(全7件)

タグ “組織改革” を含むコンテンツを表示しています。

  • お寺の役割を再構築し 新たな形で人々に寄り添う

    時代の変化とともに檀家制度が崩壊し、お寺と人々の〝つながり〞が薄れてきています。仏事の収入だけではお寺が存続できず、別に仕事を持つ僧侶も増えているといいます。厳しい状況の中でお寺の役割を果たすために、革新的な取り組みを始めた築地本願寺。宗務長を務める安永雄玄氏に、変革を進めた経緯や今後の展望について聞きました。 希薄になった〝つながり〞を今、再構築するとき仏様の教えを通して、「自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」という理念のもと、2017年11月から本格始動した『「寺と」プロジェクト』。私はこのプロジェクトを、2014年に企画しました。実は、仏教的なものの見方、生き方、考え方には普遍性があります。何かと悩みの種が多い現代ですから、仏様の教えを色々な形で伝えることで、一人ひとりが生きやすい社会をつくりたいと思っていました。そんな私の想いを形にするためにも、「まずは〝ご縁づくり〞を進めよう」と考えました。そこで、希薄になったお寺と人々との〝つながり〞を再構築するために、4つの事業を立ち上げました。1つ目は『寺とくらし』、2つ目は『寺と学び』、3つ目は『寺とカフェ』、4つ目は『寺とお墓』です。事業の内容はそれぞれ違いますが、「かつてお寺が地域コミュニティーの中心的存在であった役割を再構築し、人々の人生や暮らしに寄り添う」というコンセプトの上に成り立っています。 〝開かれたお寺〟としてより多くの人に親しまれる存在に『「寺と」プロジェクト』の取り組み地域コミュニティーの中心としてのお寺の役割を取り戻し、暮らしの拠り所として存続するための取り組みを紹介。  新たなお寺のあり方『寺とプロジェクト』を始動私は長い間、銀行に勤めていました。退職後、浄土真宗本願寺派の通信教育で仏教を3年間学び、得度して僧侶になったんです。そうしてご縁があって、都内のお寺の副住職になりました。当時、「民間企業から僧侶に転身した変わった人がいる」と噂になっていたそうです。そして次第に、全国で経営改革について講演を頼まれるようになり、活動を続けたところ、築地本願寺のいわば社外取締役的な委員に任命されました。この頃、築地本願寺の会議では、お寺全体の現状や課題について、度々議論していました。江戸幕府の政策に端を発した檀家制度は、都市への人口流入とともに崩壊していきました。かたや都会に出てきた人のほとんどは、お寺とのつながりを持っていません。さらに、昨今は葬式も、僧侶を呼ばない簡素なものが増えてきています。このように、かつて〝暮らしの拠り所〞であったお寺の存在感が薄れてきています。築地本願寺も決して例外ではなく、強い危機感を抱いていました。そこで、全国のお寺の先駆けとして、仏様の普遍的な教えを広めて一人ひとりが生きやすい社会をつくるために『「寺と」プロジェクト』の原案を提出したんです。それが受理されて動き出したのが、2014年の冬でした。 親しみやすい内容の講座でお寺に人を集める実は、『「寺と」プロジェクト』が本格始動する前から、築地本願寺では講演会を開いてきました。人気講師が登壇するときは満堂になりますが、普段はそこそこ。「お寺の中で待っていてもなかなか人は来ない。じゃあ外に出ていこう!」という発想から、2016年5月に『築地本願寺GINZAサロン』をオープンしました。サロンでの取り組みは主に2つあります。1つ目は『KOKOROアカデミー』。仏教だけでなく落語やヨガなど、親しみやすい内容でセミナーを開いています。また、〝面白いかどうか〞も、内容を決めるための重要な基準です。地域のつながりを重んじ、地元の関係者から講師をお招きすることもあります。2つ目は『よろず僧談』。名前の通り、僧侶が一般の人の個別相談を受ける会です。中には仕事や家庭についての込み入った相談もありますが、僧侶が持ち前の傾聴力を活かし、聞くことで解決に導いています。これらの取り組みは今までに、述べ1万5000人にご利用いただきました。浄土真宗の根本にある、〝御同朋〞という考え方。僧侶と一般の人が共に学ぶサロンは、その実現にも寄与していると感じます。 利便性を高めるため〝バーチャルテンプル〞を構築『「寺と」プロジェクト』が本格的に始動したのは、2017年11月。境内をリニューアルし、カフェやブックセンター、オフィシャルショップを立ち上げました。その結果、2017年9月時点で1日あたり4000人ほどだった来院者数が、2018年3月の時点で多いときには8000人になりました。より多くの人が、気軽に足を運べるようなお寺になったと実感しています。同時に、合同墓を新設しました。都心への人口流入に伴い、〝先祖代々のお墓を守る〞という意識も薄れてきています。「それなら近くて便利なところに、お墓があった方が良い」という考えのもとでつくりました。加えて、これからは〝バーチャルテンプル〞が有力になると考え、電話などの窓口『コンタクトセンター』を用意しました。単なる仮想現実上のお寺ではなく、リアルなお寺は築地にあって、一方でスマートフォンやパソコンを通しても、仏教やお寺とつながっていける。時間や距離が今まで以上に縮まって、時代に合った形になると思うんです。〝バーチャルテンプル〞を実現する第一歩としての『人生サポート』では、法律や相続の相談に対して、提携している弁護士や行政書士などの専門家を紹介します。士業の先生方との関係は、今後も強化していきたいですね。これからは時代に合った形でお寺の役割を果たすことで、ご縁をつないでいくべきだと考えています。まずは仏教やお寺に触れる機会をつくり、その中でご縁を深めていただけたら嬉しいですね。どのように心豊かに生きてゆくか、共に学ぶ場を提供『築地本願寺GINZAサロン』での取り組み2016年5月、銀座駅のほど近くに開設したサテライトテンプル。『KOKOROアカデミー』と『よろず僧談』は主にこちらで開催している。 これからはお寺も価値を創造する時代へ 2018.07.06
  • 社員の定着率は会社の空気の良し悪しで決まる!

     社長のメンタルを蝕む社員の離職問題中小企業の社長の悩みの一つは、社員の離職です。「募集してもなかなか人が来ない。そんな中でやっと採用できたのにすぐ辞められてしまってはたまらんな」というのが社長の心情です。私は2年前に職員が全員辞める予定となっていて困っているS動物病院の院長のM先生を紹介されました。既に誰が何月に辞めるということまで決まっていました。動物病院は職員の離職率が高い業界で、離職率に限らず、院長の悩みは人の問題です。売上が順調に伸びている動物病院であっても人に関する悩みは尽きないそうです。M先生との初対面では覇気がなく鬱状態の印象を受けました。まだ開業して間もなく、職員は3名でしたが、全員辞めると言われるのは精神的にもきつかったと思います。一気に全員に辞められるということは、院長ご自身を否定されたような気になり、精神的ダメージも大きくなるからです。私への依頼内容は、次の3点でした。・職員が定着する組織への変革・職員を自律型人材に育成・院長に対するコンサルティング普通は「とにかく職員をなんとかしてくれ」と言われることが多いのですが、M先生からは、「職員が全員辞めるということは、私にも問題があると思うので改善したいと思っています。私に対してもご指導いただけないでしょうか。組織や人については分からないことばかりなので、トップとしての考え方も教えていただきたいです」。と言われました。 結論から言うと、開業から2年経って職員は2倍に増え、院内の雰囲気も良くなり、定着率も良くなりました。元々思考がネガティブで、ついてこられなくなっていった職員は辞めていきましたが、それ以外のスタッフは前向きに仕事に取り組んでいます。しかしここに至るまでは苦難が続きました。この経緯については別の機会でお伝えするとして、この動物病院で組織のbefore・afterを体験したことから何が違うのかということをここからお伝えしていきたいと思います。 人が辞める根本的な原因は空気である!社員が辞める会社と辞めない会社の大きな違いは『空気』にあります。空気とは会社の雰囲気のことですが、組織風土とも言い換えることができます。良い組織風土の会社は次のような感じです。・業績は良くても危機感を持っている。・前向きな発言が多い。・社員同士の仲が良い。・仕事にやりがいを感じている社員が多い。・会社が好きな社員が多い。・社内のイベント(飲み会、旅行など)の参加率が高い。・社員が会社の方向性を理解している。・良い意味で厳しさがある。・挨拶がきちんとされている。このような組織は社員の定着率が良く、会社を嫌で辞める社員は少ないです。ちなみに悪い組織風土の会社はこの逆です。社員の離職率が高い会社の社長は、給料を高くしたり、評価制度を導入して頑張った社員とそうでない社員の差をつけてモチベーションを高めようとしますが、給料を高くしても評価制度を導入しても、根本的な課題を解決しない限りは社員の離職率の改善にはつながりません。低すぎる給料は退職理由につながりますが、標準的な金額であれば辞める要因にはなりません。特に女性の場合は、働きやすい職場かどうかということが重要です。転職には結構なエネルギーが必要です。職探しもそうですが、入社後に新たな人間関係を築かなければなりませんし、会社によって仕事の進め方が異なるのでそれに合わせなくてはいけません。人は変化を嫌う生き物ですから、できれば慣れた環境でずっと過ごしたいと考える人が多いです。なので特に大きな不満もなく、自分にとって良い環境であれば辞めるという選択肢は独立を考えている人でない限りは選ばないと思います。 キツいけれど効果抜群の手書きの作業では良い組織風土はどうやったらできるのか?という話ですが、当然ながら一朝一夕ではできません。最初にやることは、社長がどのような会社にしたいのかということを明確にすることです。私はその場で紙に書いてもらうようにしています。「社長はどのような会社にしたいのですか?」という質問から始まり、理想の会社像を考えながら手書きで紙に書いてもらいます。PCで打ち込んだ方が楽かもしれませんが、手書きで文字を書いた方が脳が活性化され、記憶を意識のより深い部分へ定着させる効果があるので手書きにした方がよいのです。儲かればよいとだけ思って経営している社長の会社と、5年後にはこういう会社にしたいと考えながら経営している社長の会社の数年後は差が出るはずです。私が5年前から組織作りの支援をしている動物病院の院長はお会いした時から、「こういう病院にしたい」という明確なイメージがあり、5年経った今もぶれていません。そして5年経った現在はスタッフは4倍に増え、業績も順調に推移しています。やはりイメージを明確にすることは大事だということを改めて実感しました。これをやるとほとんどの社長が「けっこう疲れたけどこういうのは普段じっくり考えなかったし、頭の中が整理できました。」と仰ります。重要だけれど優先度が低いことは誰かから言われなければなかなかやりません。社長を支援するパートナーとしての専門家はこういうことを一緒にやることが大事なのではないかと思います。 2018.07.05
  • 【第5回】6ヵ月で7,000万円増の売上を作り出す「あすか式」営業戦略 〜 10名前後の事務所を短期間で確実に4倍にする方法

    前回の記事はこちら組織改革を推進してからたった6年で、職員が10名前後から4倍に拡大、飛躍的な成長を遂げたあすか税理士法人の取り組みをご紹介する本記事。代表社員税理士の進学による組織改変、相次ぐ退職、経験の浅いスタッフ。この状況を打破すべく編み出された「あすか式」生産性管理制度の下、組織改革と新規顧客獲得を進めたあすか税理士法人。 現在では、どのような営業戦略を取っているのでしょう? 徹底した「あすか式」生産性管理は、営業活動にも反映。 営業活動にも時間管理がなされているので、その成果が要求されています。そして、原価意識が定着しているので、顧問料値上げの交渉方法や停止条件付増収確約に対して全社員が意欲的です。 幹部社員は、ハウスメーカー、生命保険会社、信託銀行とのタイアップを通じて臨時報酬を獲得。後輩社員のための内部通貨※を獲得する必要に迫られているのです。※「あすか式」生産性管理制度による社内制度で、先輩社員が獲得した案件を手伝うと得られる。各業務の難易度によって配分 2017.06.06
  • 【第4回】「自由市場」と「内部通貨」で相互扶助精神が生まれる! 〜 10名前後の事務所を短期間で確実に4倍にする方法

    前回の記事はこちら組織改革を推進してからたった6年で、職員が10名前後から4倍に拡大、飛躍的な成長を遂げたあすか税理士法人の取り組みをご紹介する本記事。 事務所のカリスマ的存在である代表社員税理士の川股修二氏の学業専念により、事務所の運営を任された加藤知子氏。スタッフの増減を経て、自立心を育む目的で「あすか式」生産性管理制度を組織改革に着手しました。 「自由市場」と「内部通貨」で生まれる相互扶助精神「あすか式」生産性管理制度では個人実績の徹底と公開を実施。全職員に 「どのくらい頑張りたいか」「実際に可能かどうか」を自己申請してもらい、有限実行を果たすことで自信をつけてもらいました。 有限実行と目標達成を徹底するため、導入されたのが「自由市場」と「内部通貨」です。  2017.06.06
  • 【第3回】組織改革の要となった「あすか式」生産性管理制度 〜 10名前後の事務所を短期間で確実に4倍にする方法

    前回の記事はこちら組織改革を推進してからたった6年で、職員が10名前後から4倍に拡大、飛躍的な成長を遂げたあすか税理士法人の取り組みをご紹介する本記事。「学業に専念する」と宣言し、北海道大学大学院博士課程に進学したあすか税理士事務所代表社員税理士の川股修二氏。急遽、事務所運営を任されたもう1人の代表社員税理士、加藤知子氏は「臆病でおとなしい」スタッフの自立心をはぐくむために、「あすか式」生産管理性制度を編み出しました。法人化を経て、組織作りが着々と進んできたあすか税理士法人。2011年に大きな転機が訪れました。これまで事務所内でカリスマ的存在だった川股氏が、租税訴訟案件や税理士賠償事件にかかわるようになったため「学業に専念する」と宣言し、北海道大学大学院博士課程に進学。現場を離れるという非常事態に陥った、あすか税理士法人。事務所の運営はもう1人の代表社員税理士、加藤知子氏に任されました。「知子先生に経営を任せるって言ったって、今まで似た立場だったのに簡単に従えるものじゃないよ」「知子先生に本当に事務所を支えられるのか?」事務所内からは、こんな不安が生じ、17人中10人が退職してしまいました。メンバーの増加を図ったものの、新メンバーは実務経験が浅い人が多く、比較的おとなしく臆病なキャラクターがほとんど。「デスクワークが好きだから、この業界を選びました」「担当顧問先の仕事をこなすだけで精一杯。後輩の指導なんて無理」自己評価も低く、何かに積極的に取り組む気概がありませんでした。 2017.06.06
  • 【第2回】優秀な人材は待っているだけではやって来ない! 〜 10名前後の事務所を短期間で確実に4倍にする方法

     優秀な人材は待っているだけではやって来ない!前回の記事はこちら組織改革を推進してからたった6年で、職員が10名前後から4倍に拡大、飛躍的な成長を遂げたあすか税理士法人の取り組みをご紹介する本記事。「個人商店から脱却し、大きな組織にしよう!」と決心した代表社員、川股修二税理士による組織化プロジェクトが始動したのは開業から10年経った2006年のことでした。まず、事務所を北海道北広島市から札幌市に移転。現在ともに代表社員を務める加藤知子氏とともに、こう誓いました。 「今までは生活の糧を得るだけのための仕事。ここからは、社会的意義のある大きな事務所、そして、優秀な人材の登用を目指そう!」 2017.06.06
  • 【第1回】なぜ、会計事務所は10名前後で停滞するのか? 〜 従業員10名前後の事務所を短期間で確実に4倍にする方法

     なぜ、会計事務所は10名前後で停滞するのか?北海道札幌市を地盤として快進撃を続ける、あすか税理士法人。 組織改革を推進してからたった6年で、従業員が10名前後から4倍に拡大しました。さらに、たった1ヵ月で売上5,000万円増、6ヵ月後には7,000万円の増収という驚異の成長を生み出しています。同事務所のノウハウに関するセミナーが開催されれば、毎回満員御礼。代表社員の川俣修二先生のところにはたくさんの講演依頼があります。 しかし、それほどの実績を挙げられているあすか税理士法人でも、組織改革に着手する前は、約10年にわたって10名規模で停滞していました。同事務所はどのように10名の壁を越えて、さらなる飛躍を遂げることができたのか、全5回にわたってご紹介します。  2017.06.06