【座談会Vol.2】前編 特化型vs総合型、ビジネスモデル構築の秘訣とは?
- 2022.05.10
- プロパートナーONLINE 編集部
業種や業務を問わずに総合的なサービスを提供するのか、特化型でサービスを絞り込むのか。
どんなビジネスモデルを構築するかで経営戦略は大きく変わります。
「税理士座談会Vol.2」では、特化型と総合型に分かれて、
それぞれの戦略、そしてメリット・デメリットを語り合います。
〈総合型〉
エンジョイント税理士法人 智原翔悟氏
Growth Partners税理士法人 山岸秀地氏
〈特化型〉
税理士法人阿比留会計事務所 阿比留一裕氏
アンテリジャンス・グループ 鳴海佑亮氏
ファシリテーター:株式会社アックスコンサルティング 鶴見志歩紀
※税理士座談会Vol.1はこちら
総合型であっても、入り口を絞ることで得意分野を活かせる
――ここからは座組みを変えて、阿比留先生と鳴海先生の特化型、智原先生と山岸先生の総合型に分かれてお話を伺います。
まずは、業種を特化した理由について聞きたいと思います。
阿比留先生が美容室と飲食店に特化された理由は何だったのでしょうか?
阿比留 一つは、ライバルのいない業種だったこと。
もう一つは、人が生活するうえで無くならない業種だと考えたことです。
ライバルのいない業種というのは、顧問税理士がいないということです。
私は、独立する前は事業再生やM&Aを専門でやっていたので、
税務業務を一切やったことがなかったんです。
自分にその能力が足りないことはわかっていたので、
顧問税理士がいる事業所に「うちに乗り換えてください」というのは合理性がない。
だから、実務が容易で、ほかの事務所が手を付けてない業種であることがマストでした。
当時、福岡で美容室や飲食店を専門にしている会計事務所はなかったのです。
また、美容室や飲食店は、息の長い産業です。
さらに、保健所の営業許可が取れるレベルの設備が必要なので、
開業するときにほぼ100%融資を受けるんです。
その融資サポートを入り口にすることで、集客ルートもつくりやすい。
つまり、一回ビジネスモデルをつくれば、ずっと続けられるのです。
税理士法人阿比留会計事務所 代表社員 阿比留一裕氏
――なるほど。
美容室や飲食店はどこの地域にもありますし、マーケットの大きさもポイントですよね。
鳴海先生は障がい福祉業界に特化していますが、なぜこの業界を選ばれたのでしょうか?
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プロフィール
アンテリジャンス・グループ 代表 鳴海佑亮氏
2013年に大阪市で開業。「障がい福祉の分野で日本一の士業グループになる」ことを目指し、
税理士、社労士、行政書士事務所をグループ化。バックオフィスサービスをワンストップで提供。
⻘春時代はバンド活動に励み、CDデビューを果たすという一面も。
https://antellijance.co.jp/
Growth Partners税理士法人 代表 山岸秀地氏
大手税理士法人勤務後、2016年に東京都千代田区で開業、2018年に法人化。
2020年には規模拡大を見据えて収容人数約50名のオフィスへ移転。
スタートアップ企業の成⻑支援やIPOを強みとし、クライアントと共に成⻑するパートナーを目指している。
https://growth-partners.co.jp/
税理士法人阿比留会計事務所 代表社員 阿比留一裕氏
大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人に勤務後、
地方銀行でM&Aや事業再生などを担当し、2009年に福岡市で開業。
個人事業の美容業・飲食業に特化し、融資サポート、パッケージ型の税務サービスを展開している。
https://abiru-zeirishi.or.jp/
エンジョイント税理士法人 代表社員 智原翔悟氏
2017年4月に福岡市で開業。freee5つ星認定アドバイザー、マネーフォワードプラチナ公認メンバー。
DX税理士の強みを活かし、自社で開発したシステムやツール、
ノウハウを基に業務のオートメーション化を得意とする。
https://enjoint.tax/
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