【座談会Vol.2】後編 特化型vs総合型、ビジネスモデル構築の秘訣とは?
- 2022.05.11
- プロパートナーONLINE 編集部

業種や業務を問わずに総合的なサービスを提供するのか、特化型でサービスを絞り込むのか。
「税理士座談会Vol.2後編」では、総合型と特化型に分かれて、
それぞれのメリット・デメリットを語り合います。
「税理士座談会Vol.2前編」はこちら
〈総合型〉
エンジョイント税理士法人 智原翔悟氏
Growth Partners税理士法人 山岸秀地氏
〈特化型〉
税理士法人阿比留会計事務所 阿比留一裕氏
アンテリジャンス・グループ 鳴海佑亮氏
ファシリテーター:株式会社アックスコンサルティング 鶴見志歩紀
コンサルを行うなら、お客様にメリットがあるものを提案する力が重要
――先ほど、業務を絞るという話も出たので、近年よく話題にあがる付加価値業務、いわゆるコンサルティング業務をやるべきかどうかという視点でもお伺いしたいと思います。
鳴海先生はいかがでしょうか?
鳴海 私たちは、障がい福祉の事業所に対して、
税務と会計、財務に加えて、労務と法務もサポートします。
さらに、事業会社で営業代行やプロモーション代行も行っています。
そのなかでも特にこだわっているのは、
オリジナルの事業計画シミュレーションツールを使った財務コンサルティングです。
事業計画書や資金繰りを可視化して、経営者の考えているビジョンを全部数値化していくんです。
これに基づいて売上計画、人材計画を立てて、毎月その進捗を確認していきます。
こうやって一緒にビジネスを考えていくというのが特徴です。
智原 それは、税務顧問料とは別の料金体系ですか?
鳴海 一緒です。なぜかというと、
私たちは「事業所を絶対に倒産させない」とミッションを掲げているので、
財務コンサルティングをやらないとなると、ミッションを守れなくなってしまうんです。
山岸 うちも基本的には同じで、
事業計画作成を含めた財務コンサルティングでの報酬はいただいていません。
顧問料は、面談の頻度などで変動します。
ただ、残った利益に対して、節税のために保険などの商品を提案することがあるので、
その報酬を商品の設計をしている企業からいただいて、メンバーのインセンティブとしています。
とはいえ、各メンバーだけで判断すると、
インセンティブの高いものを優先的に提案してしまう可能性があるので、
そこは社内の責任を持てる人間がフィルターをかけて判断します。
紹介が多いこともあり、お客様との信頼関係をきちんと維持できるように、
お客様にメリットがあるものをしっかり提案するようにしています。
続きを読む
プロフィール

アンテリジャンス・グループ 代表 鳴海佑亮氏
2013年に大阪市で開業。「障がい福祉の分野で日本一の士業グループになる」ことを目指し、
税理士、社労士、行政書士事務所をグループ化。バックオフィスサービスをワンストップで提供。
⻘春時代はバンド活動に励み、CDデビューを果たすという一面も。
https://antellijance.co.jp/
Growth Partners税理士法人 代表 山岸秀地氏
大手税理士法人勤務後、2016年に東京都千代田区で開業、2018年に法人化。
2020年には規模拡大を見据えて収容人数約50名のオフィスへ移転。
スタートアップ企業の成⻑支援やIPOを強みとし、クライアントと共に成⻑するパートナーを目指している。
https://growth-partners.co.jp/

税理士法人阿比留会計事務所 代表社員 阿比留一裕氏
大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人に勤務後、
地方銀行でM&Aや事業再生などを担当し、2009年に福岡市で開業。
個人事業の美容業・飲食業に特化し、融資サポート、パッケージ型の税務サービスを展開している。
https://abiru-zeirishi.or.jp/
エンジョイント税理士法人 代表社員 智原翔悟氏
2017年4月に福岡市で開業。freee5つ星認定アドバイザー、マネーフォワードプラチナ公認メンバー。
DX税理士の強みを活かし、自社で開発したシステムやツール、
ノウハウを基に業務のオートメーション化を得意とする。
https://enjoint.tax/
関連コンテンツ