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【ベンチャーファーム】デジタル化が進む世の中で、顔を合わせることが差別化につながる

wish会計事務所


新たな波が起きている今、注目のベンチャーファームの成長の極意を紹介。
今回は、不動産オーナー専門の会計事務所として開業し、
5 年目で職員数27名に急成長したwish会計事務所代表の小林直樹氏に話を聞きました。

 
 

無料相談と丁寧な対応で不動産会社とパイプ構築

私は、資産税に特化した2つの事務所に14年間勤務したのち、2014年に独立しました。
40歳を機に人生を考えたとき、「失敗しても自分の道でチャレンジしてみよう」と決めたのです。

開業時には、「3年で10名くらいの事務所をつくりたい」と考えていました。
と言っても、お客様も売上もほぼゼロからのスタート。
得意分野である資産税のスキルを活かすため、
不動産オーナー向けにチラシをつくって郵便局に置いたり、
ホームページを手づくりしたりしましたが、集客にはつながりませんでした。

そこで、1年目は紹介のパイプづくりを目標に、
不動産会社を回って「無料で税務相談を受けます」と営業しました。
このとき、「税理士にも専門分野があり、私は不動産専門です」と伝えました。
心がけたのは、お客様からの相談はもちろん、
不動産会社の営業マンからの問い合わせにも丁寧に対応すること。
顧客にならない場合もありますが、「人とのつながりを大切にすること」を理念にしているので、
まずは〝ギブ?を繰り返すことが大事だと考えています。

 
経営戦略


 

評価制度を導入し職員の頑張りを見える化

お客様が増えたことで、3年目には目標にしていた職員数10名を実現し、
4年目の昨年は17名になりました。
私ひとりで管理できないので、4つのグループに分け、
グループ長がメンバーを育成する形にしましたが、環境が整っていませんでした。
それまでは、昇給などを私の裁量で決めていたので、
一人事務所の環境のまま大きくなった部分があったのです。

そこで昨年、『あしたのチーム』の評価制度を導入しました。
一番の理由は、「正当に評価したい。ちゃんと給料を上げたい」ということ。
「何をどこまでできたら頑張ったことになるのか」の定義を明確にしたかったのです。

全員に共通する目標は、相談に来たお客様との打ち合わせメモの提出枚数、担当件数、申告書の提出日です。
多くのお客様に対応し、自分の担当顧客を増やして、申告書を早く出せば点数が上がるという流れです。
それぞれ、何枚、何件、何日までと数字で指標を決めています。
ほかにも、自己研鑽のために本を読む、業務改善案を提出するなどの目標数値を自分で決め、
1カ月半ごとにグループ長と面談しています。

採用は、未経験の中途に絞りました。
これからルールをつくっていく事務所なので、
経験者だと、ルールがないことがストレスになってしまう場合があるためです。

入社後は、1カ月半ほど総務の仕事をしながら、消費税・法人税のビデオ学習と、
先輩の打ち合わせへの同席で基礎を学びます。
総務は、事務所全体がどういう動きをしているかを知ることができますし、
その間に人柄や仕事の進め方の特徴を見て、
どのグループ長と相性がいいかを見極めることでミスマッチも防げます。





 

特化しているからこそ〝量から質へ〟が重要

開業時の目標は大きく超えることができましたが、
ここまで来たら10年後に100名規模を目指したいですね。
「目標を決めてチャレンジしたい」ということもありますが、
不動産に特化しているからこそ、〝量を質に変える"ことが重要だと思うのです。

私たちは相続対策の知識はありますが、投資方法はお客様の方が得意なケースもあり、
さまざまな視点を持っています。ですから、より多くのお客様の相談を受けることで、
不動産の知識や知見が深まり、次のお客様に、
これまで以上に適切なアドバイスができるようになります。
幅広い不動産の知識に、税務の専門家として数字でのアドバイスを加えることで、
お客様のメリットが高まる
のです。

もちろん、お客様が求めているのは税務のアドバイスだけではありません。
「話を聞いてほしい」と思っているお客様も多くいらっしゃいます。
ですから弊社では、定期的に顔を合わせることを大切にしています
手間はかかりますが、会うことでお互いに気づきがありますし、
デジタル化が進む世の中で、そこが差別化につながるのではないかと思います。

 
プロフィール
小林直樹(こばやし なおき)氏
wish会計事務所 代表
設立/2014年
従業員数/27名
所在地/東京都板橋区板橋1-53-2 TM21ビル302号室