【特集】立場と役割を明確にする!マネージャー育成のファーストステップとは?
- 2023.02.08
- プロパートナーONLINE 編集部
「実は以前、昇格のさせ方を間違えて退職者が出てしまったことがあります」
と語る税理士法人Farrow Partnersの福岡雅樹氏。
職員10名を超え、2022年から本格的にマネジメント層育成に着手し始めた福岡氏に、
マネージャー育成のファーストステップと、失敗から学んだポイントを聞きました。
〔事務所概要〕
税理士法人Farrow Partners
●創業/2012年
●従業員数/12名
●所在地/神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央50-9 CMKビル2F
7〜8名の規模からマネジメント育成を意識
試行錯誤しながら育成のファーストステップへ
当社は現在、私を含めて12名の職員がいます。組織づくりやマネジメント層の育成に取り組み始めようと考え始めたのは、
7〜8名の規模になった頃です。
私自身、もともと実務は誰かに任せて、自分の時間は事業戦略を練ったり、
新たなビジネスを創出したりといったことに使いたいと考えていたためです。
そこから試行錯誤を繰り返し、2022年から組織体制を変更。
マネージャー候補を立て、育成に取り掛かっているところです。
私もまだ、チェック業務や難度の高い案件のサポートなど実務にも関わっていますが、
顧問先の担当は持っていないので、自分の稼働時間のうち、実務が5割、
組織づくりや営業活動に充てる時間が5割といった配分になっています。
現在の組織体制は、大きく監査部と総務部に分かれています。
監査部のなかに、レビュアーが3名いて、
その下にプリペアラーが1〜2名つくチームの形になっています。
プリペアラーは主に資料の作成などを担当し、レビュアーがチェック、
進行管理を行いながら、育成も担います。
このレビュアー3名がマネージャー候補で、社歴は4年から11年とさまざまです。
立場とやるべきことを明確にすることで
自然とマネジメントの意識が芽生える
マネジメント層を育成するにあたり、まず行ったのが、この組織体制をつくることです。次に、評価制度を整備すること。そして、面談です。
Farrow Partnersのマネージャー育成 ファーストステップ
- 組織体制を変えて立場を明確にする
- 評価制度を整備してやるべきことを明文化する
- 所長との面談&週一のミーティングで情報共有
1. 組織体制を変えて立場を明確にする
実は、現在のようなチーム制は以前もあったのですが、職員の退職などに伴って自然消滅していました。
それでもうまく回っていたのですが、プリペアラーにヒアリングしてみたら、
「自分が今どういう状況なのかを見てくれている人がいたほうがいい」
という声が多くありました。
レビュアーにしてみても、
「プリペアラーそれぞれの状況がわかりにくくて、仕事を依頼しづらい」
という思いがあったのです。
そこで、チーム制を復活させました。
「肩書きが人をつくる」といいますが、組織図がはっきりしたことで、
本人たちも自分がチームを率いるという意識が強くなったように思います。
2. 評価制度を整備してやるべきことを明文化する
次に、評価制度を整備しました。ポジションを与えても、実際に何を求められているのかはわかりにくいものです。
そこで、プレイヤーとしての要素とマネジメントの要素で、
何ができればいいのか、何ができるようになると昇格できるのかをわかるようにしました。
昇格時期は年に1回、5月です。
1つ上の役職に上がりたい場合、11月までに私との面談で宣言してもらいます。
そこから半年間で評価項目ができているかを確認して、昇格となります。
以下は、評価制度の項目を一部抜粋したものです。
続きを読む
プロフィール
福岡雅樹氏
税理士法人Farrow Partners 代表
2007年中央青山監査法人退職後、税理士法人プライスウォーターハウスクーパースに勤務。
2012年8月に税理士法人PwCを退職し、同年9月に横浜市で独立開業。
お客様ゼロからのスタートで、現在は顧客300件、総勢12名の事務所へ拡大。
https://f-accounting.jp/
2007年中央青山監査法人退職後、税理士法人プライスウォーターハウスクーパースに勤務。
2012年8月に税理士法人PwCを退職し、同年9月に横浜市で独立開業。
お客様ゼロからのスタートで、現在は顧客300件、総勢12名の事務所へ拡大。
https://f-accounting.jp/
関連コンテンツ