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税理士の未来が危ない!? 生き残るための営業方法 記事



かつては、安定性と高収入が魅力と言われていた税理士業界ですが、今では「人工知能(AI)の進化によって仕事が奪われる」――そんな仕事の筆頭のように言われ、業界内外でも共通の見解となり、歯止めが効かない状況になっています。
それを示すがごとく、税理士試験受験者数も年々減少傾向にあります。
 
一昔前なら“独立開業さえすれば、何とか食べていける”という時代でしたが、ご存知の通り現在は、独立しても顧客は増えない、食べていけないという大変な時代なのです。というより本来、競争社会の中では、これが当たり前の姿なのかもしれません。時代の加速度的な変化に合わせて、税理士業界、会計事務所も絶えず変化していくことが必要なのです。
 
【目次】
1.士業業界、税理士事務所の現状
▶税理士をビジネスとして考える
2.税理士が行うべき集客方法と営業方法
▶自分でやるか、人にやってもらうか? リアル集客とWeb集客の違い!
▶誰もが実践できて結果につながる税理士がとるべき4つの営業方法
・紹介窓口はどんどん開拓していこう
・同士業、他士業との連携も重要なポイントに
・税理士紹介会社の利用も視野に
・税理士としての知識やスキルを活かすセミナー集客
・効果的な3つのセミナー開催方法
・メールマガジンの定期配信で安定の営業力を確保
・メルマガの内容にも工夫を
・24時間365日稼働する営業ツール(ホームページやSNSを駆使する)
・ホームページやSNSを活用して営業力を高める対策とは?
3.顧客の不安を取り除いて確実なクロージングへ
▶面談では顧客の不安を取り除く
▶税理士の意思表示は“はっきり”、顧客の意思決定は“ゆっくり”
▶クロージングに失敗はつきもの
4.生き残る税理士になるために


 

 

士業業界、税理士事務所の現状

独立開業まもない税理士事務所の最重要課題、それは新規顧客の獲得ではないでしょうか。
なぜなら、税理士試験に向けてコツコツと勉強を続け、試験合格後も勤務税理士として実務に励んできた先生方からしてみれば、「集客」「営業」に苦手意識をお持ちの場合がほとんどだからではないかと思われます。
また、勤めていた事務所と同じように始めてみたものの、「なかなかうまくいかない」と、お悩みの先生も多いのではないでしょうか?
インターネットやSNSの普及に伴い集客方法も多様化していくなか、どのように顧客開拓をし、顧客獲得につなげていけばよいか?
以前よりも考えるべきことは多くなりましたが、逆に言えば、「チャンスも増えている」ということなのです。
このチャンスをものにできるかできないか、この差こそが、今、まさに会計事務所の明暗を分けていると言っても過言ではないでしょう。
とすると、今を生きる税理士がどのように集客・営業していけばよいのでしょうか?

 

税理士をビジネスとして考える

当たり前のことですが「税理士の仕事」と言えば、独占業務である「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」ですよね。
基本的には、中小企業経営者などと顧問契約を結び、安定収入となる月々の顧問契約をもらいながら、スポットで相続・事業承継などの高付加価値高収入の業務を行っていきます。
そのため、いかに多くの優良顧客と顧問契約を結べるかがポイントとなっていることは皆様ご存知のことかと思います。
しかしネットで検索すれば、瞬時にして「格安!」「業界最安値」「顧問料一括比較」など、“安さ”を売りにした税理士事務所の情報が山のようにでてきます。また、“優良”な事務所の情報を誰もが簡単に手に入れられるため、一度、顧問契約を結んだとしても、以前に比べて税理士を変えることへのハードルも低くなっています。
金額面だけでなく、高い顧客満足度を提供できる税理士としての能力を磨くことと、そのことをより多くの世間に広め、知ってもらうことは、営業をしていく上での最重要課題と言っても決して過言ではないでしょう!

 

税理士が行うべき集客方法と営業方法

ご存知の先生も多いと思いますが、税理士が新規顧客を獲得するためには、様々な方法があります。
ただ何もせず、事務所でひたすらスマホを握りしめていても、電話は鳴らないのです。まずは、税理士としてのスキルを磨き、少しでも多くの人にあなたの事務所を知ってもらう(集客)こと、そして顧問契約を結ぶための行動(営業)をする、この全ての相乗が大きな売上につながるのです。

ここからは、代表的な集客方法と営業方法を見ていきましょう。

 

自分でやるか、人にやってもらうか?
リアル集客とWeb集客の違い!

会計事務所の「集客」を考える上で意識すべきことが2つあります。
まず、1つ目は、従来の集客方法とインターネットを活用した集客方法の2種類があるということ。
昨今では、Webの世界も変化し、ただホームページを作ってリスティングを掛ければ良いというわけではありません。
もちろん自分の事務所のホームページを持つことは重要ですが、それだけではWeb集客のスタートラインに立った状態にすぎないでしょう。
重要なのはそのホームページにお客様をどのように連れてくるか?
すなわち、「自分で集客する」か「人に集客してもらうか」ということです。
自分でSNSに投稿するか、誰かに投稿してもらう、もしくはシェアしてもらうかという違いです。
以上の2つのポイントを踏まえて、どう集客していくかプランを練りましょう。
 
  • リアルでの集客方法
【自分】セミナーや無料相談会の開催。
【他人】紹介、外部講師としてセミナーに参加する。
※紹介してもらいやすいように紹介特典を付けるのも良いでしょう
 
  • Web上での集客方法
【自分】自社ホームページや、SNS(Facebook、ブログ、メルマガ)などで情報を発信する。
【他人】SNSでシェア(拡散)してもらう。
※外部講師としてセミナーに参加した場合などは、そのセミナーの事前告知や事後の開催報告をFacebookや
はてなブックマーク、Instagramなどでシェアし、確実に拡散しましょう

 

誰もが実践できて結果につながる
税理士がとるべき4つの営業方法!

税理士が顧客見込みの方と顧問契約を結ぶため、集客の次に必要となるのが「営業」です。
「営業」と聞くと、朝から晩までひたすら電話をかけ続け、もしくは飛び込み営業のように自分自身の足で様々なオフィスを訪れ、相手を口説き落として契約に結びつける、そんなイメージを持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 
もちろん、一般的な会社の場合はそういったこともあるでしょう。
しかし、税理士業界における「営業」という行為は、顧客見込みの方とのコミュニケーションの中で、いかに信頼を勝ち取り、成約につなげていくかということが重要な要素になってくるということに気付いていない先生もいらっしゃるのではないでしょうか?
 
そこで、税理士業界の代表的な4つの営業方法をご紹介します。


1.紹介営業

紹介窓口はどんどん新規開拓していこう
既存顧客や知り合いからの紹介によって仕事を得る税理士は多いと思います。
しかし、「既存顧客」や「知り合い」からの紹介は、あくまでも“相手の好意(コントロールできないもの)”という壁があるため、そこに頼り切ってしまうと、どうしても顧客獲得の限界を迎えてしまいます。
そうならないために、相手の好意に頼るのではなく、意図的に紹介の絶対数を増やす必要が生じてきます。
 
“紹介の絶対数を増やす”にはどのようにしていけばいいのか?

いちばんの近道は、“紹介窓口を開拓する”ことです。
当たり前のようで、実は知らないか、知っていても実行に移せていない人も多いのではないでしょうか?
 
例えば、銀行など金融機関の融資窓口担当者や、リース会社の営業担当者、保険会社の外交員、不動産会社の営業担当者などです。
ここで挙げた人たちの共通点は、会社の経営者や個人事業主をそれぞれ「自分の顧客」として抱えているということです。
つまり、税理士が顧客ターゲットとして狙っている層と、彼らが抱えている顧客はほぼ一致しているのです。
彼らとのつながりを作っていけば、紹介の窓口は一気に広がり、顧客獲得増加にもつながっていいきます。
では、どこでどうやって知り合うのか?
それを解決するのは非常にシンプルで、まず自分自身が彼らの顧客になるということです。
 
例えば、金融機関であれば事務所開業時の資金を調達する際に、融資の担当者と良好な関係性を構築したり、開業時にコピー機をリース契約し、その営業担当者との関係性を構築していったりなど。実は開業当初からの人脈作りが大切なのです。



同士業、他士業との連携も重要なポイントに
紹介窓口を開拓する上では、先に挙げた一般企業の営業マンだけではなく、各士業との連携も重要なポイントとなってきます。まず、同士業である税理士同士の連携です。
“同じ税理士同士だと競合になるのでは?”と考えがちになりますが、双方の得意な分野が異なれば、それぞれが抱えている顧客を紹介し合えます。
 
次に社会保険労務士や弁護士、司法書士など他士業との連携です。先ほども触れましたが、ご存知の通り、税理士には他士業には行うことのできない独占業務があります。
遺言書の作成依頼が弁護士にきた場合、相続税など税金に関する仕事は税理士に依頼するケースが多いでしょう。
また、会社設立の際の設立登記は司法書士の仕事ですが、会社設立後の税金関係の対応には税理士が必要となりますよね。
このように、1クライアントの依頼一つで複数の士業の力が必要となる状況は多々あると思います。
そこで士業同士お互いを紹介し合える環境が整っていればウィンウィンの関係で業務を行えますし、顧客側としてもワンストップで仕事を依頼することができて手間も省けます。
 
他業種、同士業・他士業と連携していくことができれば紹介の間口は一気に広がりますが、相手の大事な顧客を紹介してもらうための信頼関係の構築は、そう簡単に行えるものではありません。日々、チャンスを見つけては信頼関係構築のための努力をしましょう。
 
税理士紹介会社の利用も視野に
自ら営業せずに他人の力を借りて顧客獲得に結びつける方法として、税理士紹介会社を利用されている先生も多いでしょう。
税理士紹介会社とは、税理士を必要としている企業の経営者や個人事業主に対して、その要望に沿った形で税理士を紹介していくサービスを展開している会社のことです。
基本的には、“顧客”となる経営者や個人事業主に対して無料でサービスを実施する会社が多くあります。
その代わりに、紹介を受けて顧問契約に至った税理士側が紹介料を支払うという仕組みです。
紹介料は基本的に割高に設定されていることが多いため、利用するにあたっては事務所に対してメリットがどの程度あるのかをよく考慮した上で決めるとよいでしょう。

これは事務所の経営方針によるところですが、例えば、先生の事務所がMAS監査や経理代行といった付加価値業務に力を入れていて、人材の教育、使い方の優先度をそこにおいている場合などは、営業部門をアウトソーシングする意味で紹介会社を活用するのも一つの手ではないでしょうか。
 

2.セミナー営業

税理士としての知識やスキルを活かすセミナー集客
 自分自身の持っているスキルや知識を活かし、通常の税理士業務だけではなくセミナーに講師として登壇するのも一つの手です。セミナーを開催すれば、事務所紹介ができるだけではなく、参加者に事務所の価値を訴求することができ、見込み客の増加が期待できます。そこでまずは、セミナー営業のメリットをいくつか紹介していきます。
  • 多数の参加者にアピールすることができる
  • “先生と生徒”という関係性が生まれ、契約に結び付けやすくなる
  • 1時間ほどのセミナーで多数の契約獲得が期待できるため効率がよい
  • 営業ができて、さらに講演料が入る場合もある
など、大きな労力をかけることなく大勢の経営者に営業ができるのは、コストパフォーマンス的にも大きなメリットでしょう。
 


効果的な3つのセミナー開催方法
 もちろん、ただセミナーを行えばよいというものでもなく、戦略的な内容を盛り込み、確実に効果を発揮できるような仕組みを作ることがポイントとなってきます。
そこで次に、効果的なセミナーの開催方法を3つご紹介します。

1.情報発信型セミナー
情報を伝えることに重点を置いたセミナーです。
例えば、税制改正などが発表された際に、その重要なポイントなどを伝えます。
そうすることによって、参加者に「あの講師はこういった情報に詳しいから、不明点があれば相談してみよう」と思ってもらえる可能性があり、事務所の知識レベルの高さをPRしていくブランディング方法となります。

2.集客型セミナー

集客数に重点を置いたセミナーです。
例えば、著名な社長や人気のある講師を招くなど、外部講師の力を借りて集客数を増やします。
通常のセミナーに比べ参加者のリストを多く入手できる場合が多いです。
その後、リストを元に営業をかけていきますが、営業アプローチ先の絶対的な母数が増えるため、多くの経営者に事務所を認知してもらえることができるというメリットがあります。
その反面、他の講師も同じことをするため、直接的な顧客獲得へはなかなか繋がりにくいという難しさもあります。
他の講師とアピールの方法が被らないよう差別化できるポイントか特化するものを作りましょう。
 
3.新規獲得型セミナー
確実に顧客獲得することに重点を置いたセミナーです。
例えば、「弊社では資金調達をさまざまな形でサポートしていきます」「弊社は売上を10倍に増やすテクニックをお伝えできます」など、顧客が求めることに対して直接アピールしていけるようなセミナーを行えば、それはそのまま問い合わせに直結する内容になるため、顧問先の顧客につながりやすくなります。
自分が獲得しやすい、または獲得していきたい顧問先にフォーカスしてどのような悩みがあるかペルソナを作ってみてはいかがでしょうか。
 
セミナーを開催してもすぐに顧問契約に結びつくとは限らないので、まずは相談などの問い合わせにつなげられるような入口として活用してみるのもよいでしょう。


3.メルマガ営業

メールマガジンの定期配信で安定の営業力を確保
3つ目にご紹介するのは、顧客見込みとなる人たちに事務所の情報をメール発信していき、認知してもらうメルマガを活用した営業手法です。
会計事務所が見込み顧客に対してコンスタントに連絡を入れ続ける方法として、このメルマガは非常に有効的です。
例えば、問い合わせや無料相談をしに来た方、名刺交換をした方など、契約には至っていない方々に送り続けることにより、自身の事務所が身近な存在であることをアピールし信頼を獲得、将来的に顧問契約へとつなげていくというわけです。
一度問い合わせがあった方でも、そのまま放置していれば事務所にとって何のメリットにもならず関係性は終了します。
そこで定期的に役立つ情報などを配信していけば、「一度相談した先生は、いつも役立つ情報を送ってくれて、とても頼りになりそうだから、次に困ったことがあれば相談してみるか」といった具合に、“いつもメールが来る先生”という安心感から顧問契約へとつなげられる可能性が大いに高まります。
 
 

メルマガの内容にも工夫を
しかし、あらゆる企業が多種多様のメルマガを配信し続けている現在、内容がいかに面白くて興味をひくか、見た目的に見応えがあるものにするか、というのは非常に重要な問題になってきます。
そもそも、見てもらえるような記事にしなければ、事務所への直接の問い合わせにはつながりにくいものです。
まずは経営者に役立つ情報をピックアップし、文章的にも固くなりすぎず面白く書いていくことが求められます。
もちろん他のメルマガとの差別化を図るにはデザインも魅力的なものにしていく必要がありますし、メルマガ配信リストの管理も大切です。
数名で運営している個人事務所では、有効な営業ツールとして重宝することとなるでしょう。
先に述べたセミナーなどで獲得した名刺を有効活用するためにもメルマガは役立ちますし、顧問契約後の関係性維持にも有効です。


4.インターネット営業
 
24時間365日稼働する営業ツール(ホームページやSNSを駆使する)
2002年、税理士法の改正によって税理士業の広告規制が撤廃された早十数年。
それ以降は税理士業界でもインターネットを駆使した数々の営業手法が展開され続けています。
今や営業ツールの要と言っても過言ではないほど重要なポジションを占めているホームページも事務所運営にはなくてはならない存在となって数年、十数年が経ちました。
顧客の争奪戦も激化してきており、Webマーケティングは日に日に進化を遂げています。

なぜ、ここまで重要な存在へと影響力を増していったのか?


ほとんどの人が情報を得ようとする際に、「まずはネットを使って検索してみよう」と思うからです。
最近では50代、60代の人々も当たり前のようにスマートフォンを使うようになってきました。
例えば税理士に関して知識がない方や、税理士と知り合うようなツテもないような方が税理士を探そうとする場合、まずはネットで検索しようとするのが常識と言っても過言ではないと思います。
インターネットを駆使するなどと言うと、それだけで抵抗を感じる先生も多いでしょうが、ポイントを押さえ、一つ一つ行えば決して難しいことではありません。
検索の上位にヒットするようなホームページを作っておけば、問い合わせ~顧問契約へとつながっていく可能性が高くなります。
 
インターネットを活用するメリットをおさらいすると以下の項目が考えられるでしょう。

  1. 事務所がある地域以外にも営業ができる
  2. 事務所営業時間に関係なく、いつでも事務所の情報を提供することができる
  3. 情報を貯めていくことができるため資産にもなる
  4. ホームページを作り込めば「Webに詳しい」という付加価値も加えられる 



ホームページやSNSを活用して営業力を高める対策とは?
 もちろん、ただホームページを作っただけで問い合わせが来ることはまずないでしょう。
SNSやリスティング広告、アフィリエイトやSEO対策といったさまざまな手法を駆使していかなければ、他の競合サイトに勝つことは難しくなります。
そこで次に、ネット上での営業力を高める対策を紹介していきます。

・問い合わせにつながりやすくするホームページ作り

事務所の顔ともなるホームページは、問い合わせをしたいと思う人が最初に訪れる、言わば玄関口にあたるもの。
そこで訪問客の心を一気につかみにいくことが重要です。
訪問客の心をつかむために、会計事務所を検索する経営者が何を求めて事務所のホームページを訪れるかを考えれば、少しずつ答えが見えてくるものです。
例えば、以下のようなポイントがあなたの事務所のホームページに採用されているかを確認してみてください。
 
<POINT>

  • お客様の悩みに対する訴求をトップに持ってきているか?
  • 敷居を低くして問い合わせしやすい作りになっているか?
  • 税理士やスタッフの顔が見える作りになっているか?
  • 相談内容の具体的なイメージは掲載されているか?
  • 営業時間は明記されているか?
  • 自社のメリットが提示されているか?
  • 価格訴求のなかで最低料金が表示されているか?

実際に成約につながっているサイトを分析すると、以上のような点が押さえられています。
意外にシンプルなことなので驚くかもしれませんが、こういった基本的なポイントはネット上でのアイスブレイク(※初めて会った人の警戒心を解き商談に持っていきやすくする対面での営業手法)のようなもの。
簡単なことのように見えて意外にできていないホームページも多数あります。

・ランディングページで問い合わせ獲得を増加
通常の事務所のホームページでは、業務内容や営業時間、事務所へのアクセスなど、事務所に関する情報が盛り込まれています。
ホームページは基本的な情報を提供する場所でもあるので、当然そうあるべきです。
そういったベースとなるホームページとは別に、顧客を獲得することだけに特化したサイト(ランディングページ)を作り、何かしらの目的を持って訪れた方に対してサービスの内容などをいきなり提示していくという手法もあります。
これは、「こういった事務所に仕事を依頼したい」というより、「こういったことに困っているから解決してくれる会計事務所を探している」という明確な目的を持った経営者に対して有効な手法のため、ホームページよりも問い合わせ、面談につながるケースが多くなるのが特徴です。
 
・SEO対策で検索の上位を目指す
どんなに中身が分かりやすいホームページを作っても、そのページに訪れる人が少なければ、なかなか効果は発揮されないでしょう。
そこで必要になってくるのがSEOやSEM(リスティング)などの検索エンジン対策です。
GoogleやYahoo!などで検索された際、無数に存在するサイトの中からなるべく上位に表示されるような対策をしていくことがSEO対策です。
その対策を行っていくために基本的に必要なことは、「訪れた経営者にとって役立つ情報を掲載する」ということです。
また、他サイトからの評価が高いことを証明するための、他サイトに自社のサイトのURLを掲載してもらう「被リンク」の数を増やすことなどが一般的な手法として行われています。
こうした対策を行うことによって、検索エンジン内でのサイトの評価が上がり、より検索ページの上位に上がってきやすくなるのです。
 
・SNSを活用する
クライアント見込みとなる経営者の方の中には、その事務所の先生がどういう方なのかを判断するべく最初にFacebookやTwitterなどのSNSで検索するという方も多くいますし、自社のブランディングの一環としてSNSで情報発信している経営者も多数います。
 
登録はしたがそのまま放置状態になっている、というのが一番良くないため、まずは自身のSNSの情報を充実させ、投稿もこまめに行っていくべきです。
投稿時に注意したいのが、内容をあまり営業的な内容に寄り過ぎないものにするということです。
営業的な内容よりも、仕事に対する価値観や、自分自身の人間性が垣間見えるような投稿を心がけることが大切です。
そうすることによって見た人に身近な存在に感じてもらいやすくなり、問い合わせへのハードルを下げることができます。
また、YouTubeなどの動画投稿サイトでは、経営者にとって有益な情報をいつでも誰でも見られるような状態でアップしておきます。
そうすることにより、クライアント見込みに専門性を示すことができます。
上記で紹介したような対策は基本的な内容ばかりなので、できることからどんどん実践していきましょう。

 

顧客の不安を取り除いて確実なクロージングへ

先に述べたセミナー、メルマガ、ネットとさまざまな方法で営業をし、どれだけ顧客を集めても、成約できなければ意味がありません。
そこで重要になってくるのが面談とクロージングです。
会計事務所の先生方は真面目で優しい方が多いためか、このクロージング(契約前の最後の一押し)に苦手意識を持たれている方も多いと感じます。
ですが、先生以上に顧客は不安を感じているものです。自分の会社=自分自身の未来を託す相手を探し求めて来ているわけですから。このクロージングまでの一連の流れや面談もポイントをしっかり押さえて臨めば顧問契約獲得率も大幅に上げることができるでしょう。

 

面談では顧客の不安を取り除く

面談で顧客が見ているのは、その先生の印象です。
どんなに良い提案をしても印象が悪ければ、クロージングには結びつきません。
どのサービス業でもそうですが、良い印象、良いコミュニケーションは顧客を安心させます。
もちろん、顧客のタイプによって提案の仕方や押しのポイント、クロージングの言葉などは変える必要がありますが、大前提としてゆるぎないものがあります。
それは「好印象を与える」ということです。すぐできることは、電話対応、事務所の外観、職員の服装・表情などを好印象にする。
顧客を不安にさせてしまう要素を取り除いてください。

また、初めての面談では、本題に入る前に、雑談で相手との距離を縮め、お互いの緊張をほぐすことが重要です。
これをただの雑談だと侮ってはいけません。
雑談力がない人は、面白い話をしようと自分の話ばかりしてしまいます。
雑談のコツは、相手に会話の主導権を握らせることです。
しっかり相手の話を聞き、的確な相槌ちや質問ができると、気付いたら案件のヒアリングが始まっている、ということもあります。
相手がリラックスした状態でヒアリングに入れば、顧客が何をしてほしいのか、どういうプランが希望なのか、しっかりと時間を割いて聞くことができます。

数ある税理士の中で、なぜ契約に結び付く事務所とそうでない事務所があるのか。
それは、顧客が「自分に合った先生」を探しているからです。
十分なヒアリングと質問されたことへ即座に回答できることで『顧客目線』になることができます。
「資本金はいくらにすればいい?」「社長の給与は、いくらにすればいい?」「決算時期は?」「定款にどんな項目を入れたらいい?」など、顧客から上がってくる質問の答えをきちんと用意し即座に回答できると、顧客の安心感はぐっと増し確実な顧問契約へとつながります。
これらをクリアして初めてクロージングへと動き出します。

 

税理士の意思表示は“はっきり”、顧客の意思決定は“ゆっくり”

営業活動においてのクロージングとは、顧客と契約を締結することを言いますが、税理士のクロージングはどの段階までのことを意味するのか、あまり意識していない税理士も多くみられます。
契約書に判を押してもらう瞬間のことを『クロージング』と呼ぶのではなく、以下の手順をまとめてクロージングと認識すると、営業として成功しやすくなります。
 
  1. 「顧問として契約をさせていただけますか?」と聞く
  2. 契約を交わす
  3. 入金の確認をする
さらに、多くの税理士は、その前段階で絶対に必要な「社長の会社の成長を後押しさせてください!」とはっきりと意思表示をすることを忘れています。また、「本日中に契約を決めていただきたいです」など、あまりにも強引なクロージングは逆効果となってしまいます。「税理士の意思表示は“はっきり”、顧客の意思決定は“ゆっくり”」を心掛けることが重要で、ここでも『顧客目線』がキーワードとなってきます。
成約前、顧客が不安に感じていることは何なのか?
「資金面の不安」、「経営策の不安」など、さまざまな不安要素がある中、『不安=ニーズ』と考え、「不安を取り除くためには何が必要なのか?」を一緒に考えることが重要です。

 

クロージングに失敗はつきもの

他社の方が安い、より優れた他社を探したいなど、さまざまな理由で契約を先延ばし、または断られる場合もあります。
そこで最もしてはいけないことは、音信不通のままにしておくことです。
ここでクロージングが失敗に終わったわけではありません。
大切なのは、何で迷っているのかを率直に聞いてみることです。
相手がこちらに対して、ネガティブな印象を持っているときに、さらに質問をするのはためらうという方もいますが、それでは何も生まれません。
クロージングを躊躇している理由を聞き、「そのようなことが不安でしたら、プランを変更しましょう」と再提案することは可能ですし、その顧客から契約を断られても、次のクロージングからの改善点として生かすことができます。



 

生き残る税理士になるために

冒頭で、「税理士の仕事がAIの進化によって奪われる」と書きましたが、これは“税理士の仕事全てが奪われる”ということではありません。

確かに『記帳代行』などの会計ソフトへの入力業務は今後も自動化・機械化が進んでいきます。
そこで、顧問料を値下げするなど、生き残る術を模索している税理士は多いかと思います。
しかし、いずれ消える業務をそのまま残して、金額を下げるだけでは解決にはなりません。
税理士の仕事の中で「消えない仕事」を強化していくことが、生き残る税理士になるために必要なことなのではないでしょうか。
人対人の相談業務、専門性の高い分野や業種に特化した税務は、まだまだ機械化されにくいでしょう。
また経理代行などの、顧問先の社員として同じ立場で寄り添う業務もまだまだAIでは追いつけないところです。「営業」という言葉に、肉体的にも精神的にもつらいイメージを持つ方も多いかと思いますが、人と人とのつながりの中で契約を結び、顧客に寄り添ってサービスを提供する。
その対価として報酬をもらい、感謝の言葉をもらう、機械化とは正反対の業務が「営業」なのです。
最終的に生き残る税理士になるために必要なものは、どれだけの人脈を持つか、どれだけの顧問先を持つか、そしてその人たちからどれだけ信頼されているか、というシンプルなことです。
税理士と営業は非常に密に関わっている、ということを把握していくことがまずは大事ではないでしょうか。