2023.09.25
インボイス制度(適格請求書等保存方式)への対応に関するお知らせ

2023年10月01日(日)より、インボイス制度(適格請求書等保存方式)が開始されますので、弊社の同制度への対応についてお知せいたします。

弊社ではインボイス制度の対象となる課税取引のご利用について、
2023 年10月以降の決済分より、同制度の要件に対応できるようにいたします。

【当行適格請求書発行事業者登録番号のご案内】
株式会社アックスコンサルティングの登録番号をご案内いたします。

適格請求書発行事業者登録番号
T9011001004344
 

税理士が自宅で開業するメリットとデメリットは?自宅兼事務所のレイアウトも紹介!



税理士が独立・開業をして、事務所を構える際、
はじめは、自宅を事務所にする人も少なくありません。
自宅以外の選択肢には、賃貸オフィスやレンタルオフィスが一般的ですが、
最近ではバーチャルオフィスというものもあります。
自宅を事務所にすることで、独立・開業に失敗してしまうことはあるのでしょうか?

そこで、この記事では税理士が自宅で開業する際のメリットとデメリットから、
自宅を事務所する際に準備しておきたいものから、
自宅兼事務所のレイアウト例などをご紹介します。

   

 

税理士が自宅を事務所にするメリットは?

税理士は、税理士登録をするにあたって、
建物の登記や間取図、税理士事務所同意書などの
「税理士事務所の設置に関する書類」の提出が求められています。
自宅が賃貸や集合住宅の場合は、事務所設置の同意書や契約書、
事務所のレイアウトも必要になります。
まずは、自宅で開業するメリットを挙げていきます。

 

初期費用やランニングコストが削減できる

賃貸オフィスやレンタルオフィスを借りると、
敷金、礼金、保証金や、家賃などが発生しますが、
自宅で開業した場合は、それらの初期費用や
ランニングコストはかかりません。
毎月の固定費が生じないため、
コストを加味した分の売上をあげる必要がなくなります。
また、光熱費や賃料の一部を経費計上できることもメリットです。

 

通勤が不要

毎日の移動時間を大きく削減できるので、心身ともにゆとりが生まれ、
業務に集中する時間を増やすことができます。
また、交通費の節約にもなります。

 

仕事とプライベートの両立がしやすい

自宅開業であれば、平日に急な用事ができたとしても、
業務に差し障りがないよう、時間の調整をすることができます。
例えば、小さな子どもがいる家庭であれば、
仕事の合間に保育園の行事に出席したり、
急な体調不良の際に送迎や通院の対応をしたりすることもできます。
これは、介護が必要な場合も同様です。
自宅開業は、特に子育てや介護で忙しい世代には適しているでしょう。



 

税理士が自宅を事務所にするデメリットは?

自宅で開業するのはメリットだけではありません。
なかには、自宅で開業をして失敗したというケースもあるので、
自宅で開業を考えている場合は、
以下のようなことに注意する必要があります。

 

お客様を招いて打ち合わせがしづらい

税理士は、お客様と直接面談が必要になる場面があります。
自宅にお客様を招くとなると、
仕事とプライベートの空間はきっちり分ける必要があります。
玄関や廊下、お手洗いなどの共有スペースも、
いつ来客があってもいいように準備をしておかなくてはいけません。
ただ、自宅に家族がいる場合は招きづらい状況になることもあるでしょう。
そういった場合は、オンライン面談にしてもらう、
近所の会議スペースや喫茶店に変更してもらう、
といった対応をとるようにしましょう。

 

プライバシーが確保しづらい

税理士事務所を開業して、名刺やホームページを作成する際、
自宅兼事務所となると、自宅の住所が公になってしまうため、
プライバシーの確保が難しくなります。
一人暮らしではない場合は、家族の理解を得ることが前提となるでしょう。

 

社会的な信用度が低く見られがち

自宅を事務所にしてしまうと、
「事務所を借りるだけの資金がない」
「小規模な事務所はなんとなく不安」
という印象を与えやすく、
社会的な信用度が低く見られやすい傾向にあります。
顧客の対象となる業種や規模によっては、
賃貸オフィスのほうが信頼してもらいやすい場合もあります。


>>開業時に重要なのは、「事業計画」と「たくさん人に会うこと」


 

税理士が自宅開業した際に必要なものは?

前述のメリット、デメリットを踏まえたうえで、
自宅を事務所にすることを選んだ場合でも
売上が安定するまでの生活費を含めた開業資金が必要です。
また、開業するうえで、以下の準備も必要となります。

 

パソコン、複合機、事務用品などの備品

パソコンは仕事をするうえで必須です。
オフィス用のデスクやイス、会議用テーブル、キャビネット、
事務用品も準備しておきましょう。
あらゆる印刷に対応できる複合機があれば便利ですが、
はじめは通常のプリンターでも対応できるでしょう。
個人情報の流出防止のため、業務用のシュレッダーも必要です。



 

インターネット環境

現代の連絡手段はメールや、LINE、チャットサービスの利用がほとんどです。
また、オンライン面談をスムーズに進めるためにも、
通信環境をしっかり確認しておきましょう。

 

会計ソフト、クラウドサービス

インストール型の会計ソフト、税務ソフトの購入、または、
最近主流となっている、クラウド型サービスを導入する必要があります。
クラウド型サービスは、毎月の使用料を支払う必要があります。

 

名刺、ホームページ、チラシ、看板

名刺はお客様と挨拶する際には、必須アイテムです。
また、自宅で開業する際には、事務所だと分かるように、
事務所の看板やプレートを掲げる必要があるでしょう。
また、なんでもスマホで調べられる時代に、
ホームページを持っていないと、
顧客見込みとなるユーザーに、事務所の情報を発信することができません。
名刺やチラシ、ホームページを作る知識があれば、
自身で作成することもできますが、時間や手間がかかります。
名刺やチラシを外注する場合は、10~20万円位、
ホームページの場合は30万円位の費用をみておきましょう。

 

セキュリティ対策

税理士が預かる顧客データは機密情報になるため、
プライベートと共存する自宅開業の際は特に細心の注意を払う必要があります。
重要書類の保管には、施錠できるキャビネットを、
また、パソコンのパスワードの設定、ウイルス対策を徹底させ、
OSは常に最新バージョンにアップデートするようにしましょう。


>>開業時の準備が肝心!コンセプトや思いを言語化せよ!


 

税理士の自宅兼事務所のレイアウトは?

自宅兼事務所を検討するには、間取りを考える必要があります。
その際、自宅の立地や面積、職員の人数、
仕事に必要なオフィス家具などを考慮して、
計画していきましょう。
士業事務所の間取りには、打ち合わせスペース、応接室、
事務室、打ち合わせスペース、給湯室と、
役割ごとに部屋を分けられるのが理想的ですが、
都心部の狭小住宅や、マンションの一室に事務所を構える場合、
どのような工夫をすればよいのか紹介していきます。

 

間取り・広さ

職場を快適な環境にすることは、
仕事に対するモチベーションアップにつながります。
一般的に、推奨されるオフィス面積は、
1人あたり3坪(10㎡)確保する必要があると言われており、
開業時は自分1人であったとしても、6畳分の広さが必要になります。
職員が増えた場合は、人数に必要な広さを割り出して、
検討するようにしましょう。
また、自宅兼事務所が、車で通うような場所にある場合は、
来客用の駐車場を用意すると便利です。

 

レイアウト

まずは、オフィスのコンセプトを決めます。
事務所全体の面積を元に、
目的や用途に合わせてスペースを区分けし、
デスク、複合機、収納家具を配置していきます。
その際、オフィス家具を設置したときの使い勝手や、
動線には問題がないかなどを考えながら
オフィスレイアウトを行うとよいでしょう。
特に、お客様が使用される際の打ち合わせスペースと、
業務スペースは分けることが理想的ですが、
ワンルームなど、自宅が広くない場合は、
他のお客様の個人情報など、見られてはいけない資料は、
片づけられるキャビネットを配置するようにしましょう。
また、事務所内が暗いとマイナスの印象を与えてしまいます。
お客様が来客されるスペースは、
日当たりのよい空間を使用することをおすすめします。

 

生活感を出さない

居住スペース、事務所スペースは切り離しましょう。
水回りなど、見せたくないスペースはパーテーションで目隠しすると、
生活感を感じさせにくくなります。
ほかにも、事務所スペースには仕事と関係のないものは置かないなど、
プライベートを一切感じさせないことがポイントです。
 

デザイン

シンプルで、機能的な空間にすることで、
落ち着いた雰囲気の事務所を演出できます。
内装、家具やインテリアは、モノトーンにしたり、
使用する色を抑えるなど、統一感を出すようにしましょう。
駐車スペースの確保
自宅兼事務所が、車で通うような場所にある場合は、
来客用の駐車場を用意すると便利です。


>>仕事がはかどるオフィスとは?無駄がない&職員のモチベーションが上がる環境づくりのテクニック


 

税理士が開業するなら自宅か賃貸どちらがよいのか?

税理士が独立する際に必要な開業資金は、200万円だと言われており、
家賃にかかる初期費用やランニングコストを節約できるのは、
駆け出しの税理士にとっては、大きなメリットと言えます。
その半面、自宅で開業することはプライバシーの確保が難しいこと、
家庭の事情などで、お客様を招きづらいことなどといったデメリットもあります。

また、開業時は自宅に事務所に構えたとしても、
仕事が増え、職員を雇うことになった場合には、
他に事務所を借りることを検討する必要も出てくるでしょう。

一方、賃貸オフィスを借りる場合、希望の立地や間取りを選ぶことができます。
ただ、やはり初期費用や毎月の固定費といった負担がネックとなるため、
賃貸を選択する場合は、独立開業する前から、
綿密な資金計画や事業計画を立てておく必要があります。

それぞれに、メリット・デメリットがありますが、
事務所経営を軌道にのせるためにも、事前に経営計画を立てて、
自身の強みや戦略に合った場所で開業するようにしましょう。


>>開業1年で売上5,000万円を達成!しかし……。開業時を振り返る独立ストーリー


 

記事のまとめ

  1. 自宅開業はメリットとデメリットを踏まえて検討する
  2. 自宅兼事務所は生活感を感じさせない工夫をする
  3. 税理士としての戦略や強みを活かせるオフィス選びをする
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