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  • 【ベンチャーファーム】異色キャラがSNSで話題 元国税税理士の挑戦

    2020年9月に開業したばかりのREBFLEET(レブフリート)税理士事務所。わずか5カ月で70社の顧問契約を獲得するなど、驚異の成長を遂げています。国税局出身ながら異色のキャラクターで注目を集める代表税理士の笹圭吾氏に、事務所躍進の秘訣を聞きました。 国税調査官から税理士へ仲間に恵まれ順調な船出REBFLEET税理士事務所を開業したのは、2020年9月。それまでは、大阪国税局の国税調査官として、主に法人の税務調査を担当していました。実は、大学生のときから税理士を志していましたが、会計事務所に勤めていた母から「国税OBとして開業した方が顧客を獲得しやすい」というアドバイスを受け、国税局に入局したのです。その後、2016年には税理士資格も取得していたのですが、退職して開業するという一歩が、なかなか踏み出せませんでした。資格だけでは食べていけない時代になっていたこともあり、「成長したい」「挑戦したい」というのは贅沢な欲で、それを我慢することも大人になっていくことだと自分に言い聞かせていたのです。でも、子育てを通じて「成長」や「挑戦」をしている子どもを見ているうちに、自分自身は「成長」や「挑戦」をしていないと感じ、開業することを決意しました。元国税調査官なので、決算書などを見る目は一流だと自負していましたが、営業を含めた税理士事務所の仕事のやり方はまったくわからない。それでも何とかやってきているのは、本当に人に恵まれたからです。開業時に、専門学校時代の友人とその知人の二人に入社してもらったのですが、彼らが開業から3カ月で約50件ものお客様を獲得してくれたのです。自分で言うのもおこがましいのですが、彼らは私のことをめちゃくちゃ愛してくれているんです(笑)。「お前がやると言うなら、とことんやろう」と、知り合いに声をかけたりして営業してくれました。 目的に合わせて使い分けSNSで〝キャラ〞を売る開業にあたり私が力を入れたのは、マーケティングです。「自分を必要としてくれる人に、自分を知ってもらう動線をつくる」ということ。「財務に強い」とアピールしても、そういう事務所はいくらでもありますから、差別化するためには自分の〝キャラクター〞をSNSで発信していくのが端的でわかりやすい。私自身、税理士らしからぬ見た目なので、その方が勝機もあると思いました。元国税には見えませんよね(笑)。活用しているSNSはYouTube、Instagram、Twitter、そしてTikTok。最初はそれぞれの特徴がわからなかったので、「とりあえず一回やってみる」の精神でチャレンジしました。当然、失敗もたくさんありました。私が踊っているだけの動画をアップしたら、全然再生数が伸びず、何も生まれなかったり…(笑)。当たり前ですが、見る人が税理士に求めているのは、ダンスではなく情報です。そこで、税金に関する知識をクイズ形式で紹介してみたら、再生数が上がったのです。こんな感じで徐々に見せ方を掴むことができ、現在はある程度特徴や流れが見えたので、TikTokは認知度を高めるため、YouTubeは問い合わせにつなげるためなど、用途に合わせて使い分けています。開業からSNSマーケティングを始めて、TikTokで注目されだしたのが今年の1月くらい。「元国税の面白い税理士がいる」と話題になり、紹介などにつながったことで、20件ほど顧問契約まで進めることができました。スタッフの獲得したお客様と合わせて、5カ月で合計70件ほどの顧客を獲得できたことになります。もちろん、将来的にはマーケティングの仕組み化やサービス強化をすることで顧客を呼び込む必要がありますが、ファーストステップとしてSNSマーケティングは有効です。即効性はありませんが、私のキャラクターが浸透することで、「紹介したい人」になれることを目指しています。また、私たちが提供するサービスは財務と税務調査対応、集客サポートの3本柱で、特に財務には力を入れています。私は基本的に、法人には「節税」を提案しません。金融機関は企業価値を見て融資額や利息を決めます。でも、節税のために所得を圧縮するということは、あえて企業価値を下げているのと同じで、それによって融資を受けた際の利息も高くなってしまう。その瞬間は10万円得をしたとしても、長い目で見ると利息のほうが高くついてしまうのです。結果的に、節税をしないほうが利息も安くなるし、資金も潤沢になる。これをお客様との商談時に説明して、「財務力を鍛えましょう」と話しています。 コミュニティを構築して人をつなぐハブになる採用活動は常時行っています。開業時からいる二人のように、信頼関係が何より大事だと思うので、私の理念に共感してくれて、「一緒に仕事をしたい」と思える人がいれば採用します。先に人を入れて、その人に見合う仕事をつくっていく。資金も無ければ調達する、という考えです。また、業務委託でフリーランスのスタッフもいて、彼女が事務所のWeb周りを担当しています。彼女がうちの仕事で実績をつくれば、私は「こういう実績がある人がいるので、Webでお困りなら頼んでみてはどうですか?」と、お客様に紹介できる。そうやって、事務所を中心にさまざまなスキルを持った人のコミュニティをつくり、最終的には人と人をつないでいくハブの役割を果たしていきたいと考えています。もちろん、私たちとの仕事を通じて成長していく人が増えていけば、その人たちとも顧問契約が結べる。コミュニティのパートナーでありつつ、同時に将来のお客様でもあるわけです。結局、私は人と出会いたいから税理士という仕事をやっているのだと思います。私が最終的に求めているものは、大きな税理士事務所の所長になることではありません。死ぬ間際に、「あなたのおかげで助かった」「お前がいたから、ここまでやれた」という言葉を人からどれだけもらえるかが私にとっての価値であり、幸福の基準なのです。 
  • 【ビッグファーム】〝社会事業家〞として地域に元気を発信する

    社会保険労務士の枠を超えた活動で中小企業を支援し、25名規模の事務所へと成長させた村松貴通氏。〝社会事業家〞と呼ばれる村松氏の志を紐解きます。 両親や職人の思い出が、社労士を志した原点私の実家は造園業を営んでいて、幼少期からいつも電話番をしながら、懸命に働く職人たちや父の姿を見ていました。毎日、泥だらけで汗まみれ。働くことの大変さを目の当たりにするとともに、子ども心に「いつか自分も働く人の役に立ちたい」と感じていました。社会保険労務士という資格を知り、社労士になろうと決めたのは、高校2年生のとき。少子高齢化や年金、外国人労働者といった社会問題は、当時から取りざたされていました。人が好きで、働く姿に魅力を感じていた私は、「社労士は会社も労働者も、みんなを幸せにできる仕事だ」と考え、この道を志したのです。東京の大学で法律を学んだ後は、地元・静岡県浜松市の信用金庫にUターン就職。すぐに社労士にならなかったのは、さまざまな企業を見て視野を広げたかったからです。その点、信用金庫は地域の中小企業をくまなく回り、経営者や従業員と膝を交えて付き合うことができます。また、「地元の企業のために頑張りたい」という思いもありました。社労士として独立開業したのは、2002年、25歳のとき。若くして開業した方が、より多くの出会いに恵まれ、より多くの企業を救うことができると考えたのです。 徹底した現場主義と、士業の枠を超えた支援開業時、具体的な経営計画はありませんでしたが、「一代で職員20名くらいの事務所にできたらいいな」という青写真は描いていました。おかげさまで、この目標は開業から10年ほどで達成することができました。お客様ゼロ、売上ゼロからのスタートでしたが、ここまで成長できた原動力は、徹底した〝現場主義〞です。開業当時は今ほどインターネットが普及しておらず、集客の主流はDMかFAX。しかし、そんな資金はありませんから、できることといえば飛び込み営業でした。そこで、雨の日も風の日も、スーパーカブのハンドルを握り、2年間で約1万件を訪問。門前払いもたくさんありましたが、信金で学んだ根性で回り続けた結果、だんだんと経営者から相談を受けるようになりました。現場主義の原点である企業への訪問は、現在も定期的に続けていて、その様子は事務所のホームページで『現場リポート』として紹介しています。当社は今年、開業20周年を迎えます。常に心の根底にあるのは、「世の中に元気とインパクトを与えたい」という思い。自営業者の息子というルーツと、人が好きで、働く人にエネルギーを与えたいという気持ちが、私を突き動かしてきました。多くの企業を見てきて実感したのは、経営者のニーズに応えるには、手続きや給与計算業務だけでは不十分だということ。そこで、当社が労務環境を審査し、一定の水準を満たした企業に認定マークを付与する『プラチナホワイト企業認定』、独自カリキュラムで若手経営者や後継者を育成する経営塾、全国の人事制度の成功事例を地元に紹介する『浜松人事フォーラム』の開催、文部科学省人材確保支援事業の実行委員に就任するなど、士業の枠にとらわれない事業も積極的に行っています。また、より幅広くアドバイスできるよう、2015年から2年間大学院に通い、MBAを取得。2020年には、SDGs公認ファシリテーターも取得しました。最近、私は社会保険労務士ではなく、〝社会事業家〞という肩書きを使っています。これまで以上に顧問先の役に立ち、社会に元気を与えるためには、「社労士という肩書きをなくしたときに何ができるか」が重要だと考えているからです。そして、これまでとは違う世界に一歩踏み出したときに、逆に社労士という資格が価値を帯びてくるのではないでしょうか。 働きやすい環境を整備し、女性の活躍をサポート事務所の職員は現在25人ほどいますが、全員女性です。私の苦手な細かい計算や書類作成を的確に遂行してくれるおかげで、私は労働トラブル対応やコンサルティング、従業員教育などに集中でき、新たな挑戦にも安心して取り組めています。「女性ばかりだと、まとめるのが大変では?」と言われることもありますが、職員が力を発揮できる職場づくりは、経営者の大切な仕事です。例えば、基本的な労働時間は設定しつつ、ライフスタイルによって出勤や退勤時間は自由、中抜けもOKなスーパーフレックスタイムを導入。さらに、年間休日は125日で、有休取得率はほぼ100%。しっかりと休日を確保しているからこそ、自然とチームのなかで調整しながら、助け合って業務を進めてくれます。子育てなどで同じ苦労してきた女性同士ですから、お互いの大変さが理解できるのです。また、半期に一度は全員と面談しますが、業務の細かいことには口出しせず、現場に任せるという方針がうまく機能しているのかもしれません。もちろん、職員同士で何かあった場合は、私がクッション役になって話を聞きます。要所要所で懇親会を開催したり、誕生日や仕事の節目にはケーキを全員にプレゼントしたり、基本的な気遣いも大切にしています。 社会に元気を与える、名実共に輝く事務所へ現在は、日本全国からオンラインで相談が来ますが、すぐに現地訪問が必要な場合は、各地の信頼する社労士事務所と提携してサポートしています。事務所を大きくして支店展開することは考えていません。浜松にしか拠点がないことで、事務所のカラーが濃くなり、ブランド力を高めると思うからです。規模や売上を追い求めるのではなく、「事務所があることで、みんが元気になる存在」になること。そして、それを継続することが私の責任です。訪れた人に元気を与えられるよう、事務所の玄関には私の原点であるスーパーカブを展示しています。また、絵画などで美術館のような空間を演出。サービス面や事務所の空間、職員の接客、どれを取っても「人を呼べる事務所」であることを目指しています。事務所が輝いていれば、おのずと人が引き寄せられますから。事務所の価値を強固にするには、地道な努力を継続しなければなりません。経営に近道などなく、自己研鑽、健康管理、社会貢献すべてが不可欠。世の中の改革に挑む経営者が増えるよう、お客様と共に、「負けてたまるか」という根性で頑張りたいと思います。 【村松流オフィスづくり】〝見せる〟オフィスで訪問者に元気を発信!社会保険労務士法人村松事務所では、サービス面だけではなく、オフィスに来ただけで元気になれる事務所を目指し、村松氏の原点であるスーパーカブや絵画を展示。1万件の飛び込み営業を実行した村松氏のエピソードに「勇気をもらいました」と話す人も多いという。1万件におよぶ飛び込み営業の〝相棒〟スーパーカブ美術館のような空間を目指し、絵画なども展示している 
  • 収益の柱をつくりつつ地域社会に貢献する

    業務や業種を特化し、独自戦略で伸びている士業事務所を紹介する「特化の極意」。今回は、近年高まりを見せる債務整理業務に取り組むひまわり司法書士法人の本松紳司氏を直撃!社会貢献と収益化を両立するポイントを聞きました。さらに、司法書士向けにノウハウも提供している本松氏に、債務整理業務に関する質問に答えてもらいました。 ①マーケットの現状コロナの影響により、さらにニーズ増の気配最高裁判所の「司法統計年報」によると、2019年の破産新受事件数は約8万件。2016年と比較すると、およそ9,000件増加しています。多重債務が社会問題となり、2010年に貸出の総量規制などが盛り込まれた貸金業法が完全施行されて以来、破産新受事件数は年々減少していましたが、2017年から再び増加傾向に。これは、貸出の総量規制が適用されない銀行のカードローン利用拡大が要因の一つであるといわれています。さらに、「コロナ禍が拍車をかけるはず」と、ひまわり司法書士法人の本松紳司氏は話します。「コロナの影響で収入が減り、住宅ローンを払えなくなる人が増えると考えられます。もちろん、いきなり資金がショートするわけではなく、ボーナス払い分が払えなくてカードローンを使う。それが膨らんでいって行き詰まってしまう、というようなケースが増えるのではないでしょうか」。しかし、債務整理に対応できる司法書士は多くありません。このままでは、困窮する人が増える一方で、放置されてしまう状況が生まれかねないのです。「破産法や民事再生法は司法書士の試験科目にないのです。なじみがなく、経験も積めないので、参入する司法書士事務所が少ないのだと思います。さらに、客層が悪い、職員に負担がかかるといった〝思い込み〞も大きな原因だと感じます」と本松氏。「当社では、自己破産・個人再生案件の平均単価は39万円。実務の8割は職員が行っています。債務整理は、マーケティングや実務のポイントを押さえれば、それほど困難ではありません。むしろ、収益を上げながら地域社会に貢献できる、とてもやりがいのある仕事なのです」。 ②マーケティング・営業ほぼ100%広告で集客。面談のコツは天国と地獄債務整理は個人が対象のため、ほぼすべてが広告での集客となります。本松氏は、2014年の開業当初は、新聞折込みやポスティングでチラシを毎月40〜50万部配布。その後、ランディングページ(LP)を開設して、Webマーケティングに移行。現在は、スマートフォンに絞ったマーケティングで、ひと月に約60件の問い合わせを獲得しているといいます。また、面談をしたうちのおよそ9割が受任につながっているそう。そのポイントは、面談時の話し方にあります。「当たり前ですが、債務整理のお客様は、非常に繊細で不安な精神状態です。ですから、説教じみた偉そうな話し方でも、過剰に下手に出た話し方でもだめ。まずはフラットな目線で共感すること。そして、このまま放っておくと差し押さえになること(地獄)、手続きをすれば支払う必要がなくなること(天国)を、淡々と伝えることが大切です」。 ③業務フロー・組織体制実務の8割を職員が担当。カギは報酬の支払い管理受任後の業務は、大きく「対債権者」と「顧客管理」に分けられます。債権者には受任通知を出し、どのような方針で債務整理を行っていくのかなどの連絡を行います。顧客管理では、費用の支払い管理が重要です。「当社では、手続き費用を前払いでいただき、支払いが終わってから申し立てを行います。債務整理のお客様は、ほとんどが分割での支払いになりますが、期日通りに入金がないケースも多くあります。ですから、入金管理と電話連絡、支払い完了のタイミングに合わせた手続き書類の準備が主な業務です」。本松氏の事務所は、受任後の業務の8割を4名の職員が担当。面談や本人確認など資格者が行うべき業務はもちろん資格者が担当するが、入金管理など職員に任せられる業務は、なるべく職員に任せることで業務効率化を図っています。「お客様への毎月の丁寧な連絡が大切なので、忙しい所長よりも職員の方が淡々とこなせると思います。支払いがない場合に聞く質問や、話し方のポイントなどを決めておけば、特別なスキルは必要ありません」。 本松氏に聞く!債務整理業務Q&AQ. 債務整理業務に注力した理由を教えてくださいA. 私はもともと大手の司法書士法人の役員を務めていましたが、そこが解散することになったことが独立開業の理由です。計画的な開業ではなかったこともあり、市場のニーズはあるのに競合事務所が少ない業務から始めようと、債務整理に力を入れました。債務整理は「今月の支払いができない」「今すぐ何とかしたい」というニーズなので、マーケティングがしやすく、個人が対象だから企業が少ない地域でも案件を獲得しやすいのです。もちろん、地方ではオールマイティに業務ができることも重要ですから、相続や不動産登記も行っています。 Q. 過払金請求とは何が違うのですか?A. 債務整理は依頼者の抱える負債の負担を法的に減らす、または無くす業務で、自己破産、個人再生、任意整理、消滅時効援用のことです。過払金請求は現状、完済後の請求が主流ですので、債務整理とは別の業務です。「債務整理=過払金請求」という誤解が参入障壁になっている部分もありますが、非常に社会的意義のある業務だと考えています。Q. 債務整理のニーズはまだあるのでしょうか?A. 債務整理は、江戸時代から続く法的手段で、流行り廃りに関係なく普遍的にニーズはあります。また、コロナの影響で収入が減り、住宅ローンの返済に困窮する人などが増えるはずなので、この先10年はニーズが高まると思います。特に、なかなか生活レベルを落とせない中間層の人からの相談が増えると考えています。Q. 費用の支払いが滞るケースが多いと思うのですが...A. 当社では、手続き費用を前払いでいただき、支払いが完了するタイミングで申立てをします。ただ、借金をしている人が顧客なので、費用の支払いが途中のまま連絡が取れなくなる人が一定の割合でいるのは確かです。そこで、「何カ月連絡が取れなかったらキャンセルとなり、返金はしません」というルールを設けておくことも重要です。―――――――――――――――――――未経験からでも参入できる事務所の新しい収益の柱「債務整理」を通して、地域社会貢献と収益アップを目指す!集客から営業・実務まで「債務整理」に取り組める完全パッケージ発売中!>>詳しくはこちら――――――――――――――――――― 
  • 北海道から全国へ! 会計業界を改革せよ Vol.2

    2021年6月15日、元株式会社マネーフォワードビジネスカンパニー執行役員の平野龍一氏が、税理士法人マッチポイントと税理士法人フューチャークリエイト(旧税理士法人シマ会計)に参画したというニュースが飛び込んできました。急成長中の企業を飛び出し、地方のベンチャー事務所とタッグを組んだ理由とは?平野氏、税理士法人マッチポイントの小島匡彦氏、税理士法人フューチャークリエイトの植島悠介氏の3名が目指す「新たな会計業界」について聞きました。撮影:山本 晃与(HATch.img)>>Vol.1はこちら まずは、会計事務所が変わることが必要――中小企業を良くしていくためには、パートナーである会計事務所のサポートが欠かせません。どのようなサポートをしていくべきでしょうか?小島 当社は、マネーフォワードを使うために立ち上げた会社ではありますが、顧問先にクラウド会計ソフトを使ってもらうことが目的ではありません。「これを機に、社内の効率の悪い経理を改善しませんか?」というのが本題です。中小企業の経理って、必要のない資料をいっぱいつくっていたりします。誰も見てない資料を、良かれと思ってつくっているケースが結構あるんです。だから、「それをクラウド化したり、ほかのシステムと連携させたりすることで、経理業務自体を変えるきっかけにしましょう」という話をしています。まずは効率化して、本業に集中できる環境をつくる。そのサポートができますよね。平野 ただ、業務の効率化だけをやっても中小企業は良くならない。売上を伸ばしたり、従業員の待遇を良くしたり、組織をしっかりつくっていくこと。さらに、会社のサービスを知ってもらう活動などもやっていかない限り、中小企業や地方はなかなか伸びないんです。私は、マネーフォワード時代に個人的にその支援をしていたのですが、この仕事はやっぱり、本来は士業がやってしかるべき仕事です。そのためには、まずは士業事務所が伸びないといけない。植島 例えば、事務所規模の拡大という点でいうと、私たちの事務所は1年で5人くらいのペースで職員が増えていました。これは、会計事務所としては比較的多い方なので、自分たちでは「すごく増えている」と感じていたのです。でも、一般企業から見ると少ないんですよね。この“枠にとらわれている”という点も、業界の課題だと感じています。だからこそ、一般企業の感覚や価値観を取り入れて、枠を取り払うことが必要だと思います。会計事務所は、経営に関して「会計事務所だから仕方ない」と諦めている部分がある気がしています。でも、自分たちができないこと、やったことがないことは、顧問先にもアドバイスできません。だから、会計事務所はまず、一般企業と同じ水準にならないといけないと思います。普通の企業がやっていることを自分たちもやって、それをお客様に提供できるようになるのが、中小企業を発展させることにつながる。そのためには、平野さんのように一般企業の感覚をぶつけてくれることは非常にありがたいんです。今、平野さんとやっていることが私たちの武器になって、その武器を使って中小企業を強くすることができるのではないかと思っています。(写真左から)税理士法人フューチャークリエイト 代表税理士 植島悠介氏平野龍一氏税理士法人マッチポイント 代表税理士 小島匡彦氏 会計事務所が中小企業のCxOを担っていく――会計業界に人材が入ってくるようになるために、会計業界が魅力的にならないといけないという話がありました。そのために、どのような取り組みをしていこうと考えていますか?平野 中長期的に絶対に実現したいと思っていることが、会計事務所の職員が中小企業のCxOを担っていくこと。CFO(最高財務責任者)やCSO(最高戦略責任者)、システム周りを担うCTO(最高技術責任者)など、職員が中小企業の重要なポジションを兼務していく。中小企業が、「財務担当をおきたい」「経営戦略を練りたい」「技術面を強化したい」といった計画を立てたとして、その担当者を採用するのは困難です。だったら、会計事務所がその役割を担い、しっかり支援していく。そうすれば、もっと多くの中小企業を支援できるし、会計事務所もサービスの単価も上げていくことができます。そのためには、今までと同じサービスの提供の仕方ではダメだし、今までと同じ学び方ではダメ。固定観念を壊して、さまざまな知見をどんどん取り入れて、まずは自分たちが実践していくことが必要です。植島 最近、「会計事務所は税務をやる」という当たり前自体がおかしいと感じるんです。私がやりたいのは、「中小企業を強くすること」。税務の申告書を完璧につくっても、中小企業は強くならないですよね。当社は、2021年8月から社名をシマ会計からフューチャークリエイトに変えたのですが、それは税務会計にとらわれたくないという思いからです。社名に“会計”が入っていると、税務会計しかやっていないイメージを持たれてしまうのではないかと感じたのです。地域では「シマ会計」という名前はある程度浸透していましたから、かなりチャレンジではありました。でも、ここで変えないと、これからやりたいことができなくなってしまうのではないかと思いました。小島 会計業界は今、人材流出を止めることと流入を増やすこと、どちらもやらなければいけません。サービスの単価を上げて給与水準を上げたり、資格がなくてもコンサルタントとして活躍できるように人材を育てることも大切です。私たちは『マッチポイントカレッジ』という学びの場を主宰しています。税理士法人マッチポイント、税理士法人フューチャークリエイト、伊東祐生税理士事務所の3事務所が合同で行っている組織学習の場です。マッチポイントカレッジでは、コンサルティングなどの付加価値業務を提供できるよう、実務以外にも提案力や交渉力などのコミュニケーションスキルを身につけるカリキュラムを実践しています。植島 会計事務所はこれまで、「背中を見て覚えなさい」という指導が多かったと思います。また、「人によって教えることが違う」ということも多くありました。実務に関するマニュアルはあっても、商談や営業スキルを体系的に学ぶ機会は少なかったのです。マッチポイントカレッジは他事務所と合同で組織学習を行うので、視野も広がりますし、ほかの事務所の職員が実践したことを共有することで、疑似体験が増えていきます。「やってみたらできた」という成功体験を積み重ねることで、職員のモチベーションが上がるのを実感しています。小島 付加価値業務を提供できるようになれば、会計事務所の価値はさらに高まります。会計事務所への顧問料は、会社を維持するための必要経費ではなく、会社を成長させるための“投資”であるべきです。マッチポイントカレッジ以外でも、私たちが取り組むことが今後の業界のスタンダードになるように、方向性を示したいと思っています。植島 でも、発信が下手なんです。それも平野さんに怒られましたね(笑)平野さんが参画すると決まって、プレスリリースを出したのですが、初めてのことでした。平野 自分たちができないのに、中小企業にアドバイスはできないですからね。例えば、顧問先が良いサービスを持っていて、「新しい店舗を出します」となったときに、「プレスリリースを出しましょう!」というようなアドバイスをできるかどうかはすごく大事だと思っています。だから、自分たちがどんどん外部のやり方を取り入れて、変えていくことをやっていかないといけない。マッチポイントとフューチャークリエイトは、それができる事務所だと思っています。>>Vol.3に続く 
  • 提案資料の標準化でアップセル&新規獲得を実現

    「フィット感」を重視し、人事労務にまつわるクライアントの課題解決のためにオーダーメイドのコンサルティング支援を強みとする人財さいだい戦略化.firm。標準化に取り組み、さらなる成長を目指す秘訣について、代表の壽谷将隆氏に聞きました。 脱属人化の実現で人材の定着も図る「経営者と一体となって人事面から経営に参画していく」ことを信条に開業したのが、2014年頃。創業当初は、異業種交流会などに参加して紹介を獲得することが主な営業活動だったのですが 、契約件数が増えるにつれて、顧問先をフォローする時間と新規獲得のための営業活動に割く時間のバランスがとりづらくなってきていました。また、職員を採用したこともあって、事務所を組織的に運営する必要があると考え、『社労士パートナーズ(以下、社P)』の導入を決意しました。まず、課題となっていたのが、属人化でした。例えば、サービスを提案するためのプレゼン資料のつくり込みが担当者によって異なる、資料作成に時間をかけすぎて業務を後回しにしている、顧問先へのコミュニケーションスキルに差があるなど、標準化ができていない部分が多数ありました。社Pのツールには、業務提案のためのパンフレットやチラシのベースが豊富に用意されているため、資料作成の時間を大幅に短縮することに成功。提案の際もツールに沿って説明することで一定のレベルを保つことも可能となりました。また、私たちは市場に合わせて、〝七福神メニュー〞と称した7つのサービスを取り揃えているのですが、これらのサービスから派生した新たな提案も、ツールを活用することでしやすくなりました。今後は同一労働同一賃金による人事労務監査や、リモートワークのためのクラウド導入支援を求めるお客様が増えてくると想定されます。人事労務面から経営者を柔軟に支援していくため、社Pを活用しながら社内標準化を推進していきたいと思っています。 ※月刊プロパートナー2021年3月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼
  • 顧客と職員に選ばれる成長事務所の人事制度とは?士業事務所の 給与・評価を徹底解説!

    今回のテーマは『士業事務所の人事評価制度設計の基本』。人事領域のコンサルティングを数多く手がける社会保険労務士法人ビルドゥミー・コンサルティング代表の望月建吾先生が解説します。 「他社水準」ではなく 自社の適正報酬単価を士業事務所の人事制度・賃金制度設計で重要なポイントは3つ。従業員に支払いたい年収額に応じた報酬単価、賃金バンドに込めたメッセー ジ、何を可視化するのかの決定です。一つ目の単価設定は非常に重要です。まず、みなさんは顧客に提供しているサービスの価格をどのように設定していますか?同業他社の価格をリサーチして、同等・もしくは単価を落とした設定にしているケースがあるかもしれません。しかし、他社水準に引っ張られすぎると、必要工数に対する単価の考え方が破綻し、従業員に支払いたい年収額を捻出できなくなるほか、十分な役員報酬を確保できない、やってもやっても法人利益が残らないなどの悪循環なリスクを孕んでしまいます。なぜなら、他社の水準が適正報酬額であると言い切れないためです。解決のポイントとしては、法人利益として確保しておきたい適正な利益率を決めて、予めその額を捻出する想定で人件費率の適正割合を設定すること。他社のサービス価格を水準にするのではなく、従業員に支払いたい年収額から逆算して、担当者のレベルに応じた単価を決めることです。例えば、売上に対する理想の割合は、営業利益10%以上、実務担当者人件費率が34%、営業マン、間接営業部門の人件費が各8%、事務所の賃料、そのほか諸経費で20%ほどという具合に、です。また、実務担当者の時間当たりの業務単価を正確に算出しておくことも重要です。これをしない限り、業務改善の成果が曖昧になるので必ず算出しておくようにしましょう。次に、賃金バンドの長さです。これは、〝どのグレードに長く滞留してほしいか〞という事務所代表のメッセージでもあります。つまり、各等級の賃金バンドの長さやほかの等級と重なる部分が、従業員に支払いたい年収額や従業員の昇格イメージと合致しているかということです。例えば、新卒からの3年間は一人前に育つ修行期間だから、その等級には3年であるとか、次の等級はより上位の等級のため4年程度で昇格してもらいたいといったメッセージを込めたバンドにするのです。また、人事制度・賃金制度の「何を」可視化するのかをよく考えて決めてください。評価の基準なのか、処遇のしくみなのか、評価のルールなのか。もしかしたら、従業員の望む可視化とは違ったものになるかもしれません。これは他社を真似てもいいとは限りません。代表の先生がよく考えて決めてください。制度設計の前にまずは、提供するサービス報酬額の利益割合を決めることが重要です。・提供しているサービス価格の設定を今一度見直してみる・他社水準に引っ張られすぎると従業員に支払いたい年収を捻出できなくなる恐れも...・入社した従業員をどのくらいの期間でプロモーションしていくか設定しておくこと・給与と評価は腹落ちすることが大切!各等級の役割責任の基準など可視化させておこう   ※月刊プロパートナー2020年12月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼
  • 成果が出る営業術③

    7年間ダメ営業マンだったという営業コンサルタントの菊原智明氏。そんな彼をトップ営業マンに返り咲かせたのは、顧客との接触ツール「営業レター」だといいます。菊原氏自ら営業術を伝授していただきました。【成果が出る営業術①】では〝お客様を育てるツールを持っている人だけが生き残る〞【成果が出る営業術②】では〝中長期見込み客を大切にする〞というお話をしました。営業レターは、実際どのような内容のものを送ればよいのでしょうか?今回は、具体的な事例を交えて解説いたします。 見込み客が興味を持つ〝お役立ち情報〟〝中長期見込み客〞は、シリーズ化したお役立ち情報を送ります。その際、できれば〝他のお客様の失敗事例〞を提供してあげましょう。これから商品の購入を検討するというお客様は、「よいサービスを受けたい」という欲求よりも「絶対に失敗したくない」という欲求の方が強いものです。では、お役立ち情報を送るのはどんなお客様でしょうか? まず、お客様を2対8に分け、8割の〝すぐに話が進まないお客様〞に対して送ります。この段階ではお客様はサービス内容の情報を必要としていません。その理由は、まだあなたの会社の商品を検討するかどうかわからないときに、そういった情報を提供されても困るからです。その情報が必要となるのは、商品への検討が進んだ段階です。一方で、〝他のお客様が失敗した事例〞なら、特に検討していないお客様でも興味を持ちます。例えば、顧問契約している税理士に不満を持っているお客様に対して、「頼んだら実際の見積りと違っていた」、「顧問契約した途端、フォローが手薄になった」といった事例を送ったとします。このように、「これから税理士に依頼しようか」と悩んでいる人や、「契約している税理士はいるけれど、あまり親切ではないな」と感じている人に対して情報を提供していれば、何かの機会に声をかけてもらえるかもしれません。すぐに検討しないようなお客様でも、こういった情報は知っておいて損はありません。「今の自分の状況に近いものがある」などと参考にしてもらえるのです。 挨拶文で人柄を伝えて相談のハードルを下げるお役立ち情報を送る際は、簡単な挨拶文を同封します。目的は、 自分自身についてお客様に伝えることです。ここまでは、〝お役立ち情報を送ることの大切さ〞について記してきました。しかし、お役立ち情報以上に挨拶文は重要な役割を担います。お役立ち情報だけを送っても、「こういう内容が届くな」という印象はお客様に残りますが、「誰から届いているのか」ということまでは伝わりません。お役立ち情報はシリーズ化するものです。そのため、当然、挨拶文も数回に渡ってお客様が目にすることになるのです。 挨拶文は3つのブロックに分けて考えることがポイント挨拶文は3つのブロックに分けて考えます。1つ目は『自分を伝える文章』です。一文で自分を伝えられる文章から入るとよいでしょう。2つ目は「ここ最近は暑い日が続いています」などの『お客様へのねぎらいの言葉』です。そして3つ目のブロックで、「さて、今回はこのような情報をお伝えします」といったように、『今回の営業レターについての説明』を記載します。一般的に挨拶文というと、「お世話になります」、「拝啓ますますのこと......」、「初秋の候......」 などの文章から入ります。しかし、 これではお客様に人柄が伝わりません。では、どのように工夫すればよいのでしょうか?例えば、「娘と遊ぶのが楽しみな〇〇です」、「早寝早起きが習慣の〇〇です」、「お客様のことをいつも考えている〇〇です」といったように、工夫した一文を添えれば、 あなたの人物像を思い浮かべてもらえます。そこで初めて「この人に相談してみようかな」という気持ちになります。こうなれば、検討段階に入った際、あなたに声がかかる確率がグッと上がるのです。これからは、今まで以上にクライアントが減少していきます。レッドオーシャンのお客様を取り合うのではなく、これから商品を検討するという段階から接点を持ち、 よい関係を構築していくほうがいいのです。そのために、営業レターをぜひご活用ください。※月刊プロパートナー2019年10月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年10月号では生産性のアップする士業事務所の働き方改革について、『組織づくり』『人材育成』『効率化&単価UP』の3つの側面からそれぞれの課題にあわせてできる仕組みづくりをご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼
  • 成果が出る営業術②

    7年間ダメ営業マンだったという営業コンサルタントの菊原智明氏。そんな彼をトップ営業マンに返り咲かせたのは、顧客との接触ツール「営業レター」だといいます。菊原氏自ら営業術を伝授していただきました。【成果が出る営業術①】では〝お客様を育てるツールを持っている人だけが生き残る〞ということについて解説しました。人材も営業スキルも必要としない〝営業レター〞は、会社の強力な武器になります。今回は、その営業レターについて具体的な内容をお伝えします。 営業レターを送るのは8割の中長期見込み客訪問の代わりに営業レターでお客様をフォローする方法をお勧めします。しかし、営業レターはすべてのお客様に送ればよいというものではありません。そこでまず、2割の〝すぐ話が進むお客様〞8割の〝いつ話が進むかわからないお客様〞に分けることを提案します。例えば「今すぐ提案をしてくれ」、「見積書を出してくれ」というお客様に対して、のんびりと手紙でフォローしていたらどうでしょうか?そんな悠長なことをしていれば、間違いなくそのお客様は他社に奪い取られてしまいます。そのため〝すぐ話が進むお客様〞は、今まで通りアポを取り、 直接お会いして商談をしましょう。それ以外の〝いつ話が進むかわからないお客様〞つまり「名刺交換をしたがそのまま」、「資料請求はあったが連絡はとれない」「紹介していただいたが一度電話をしただけ」といった少しだけ接点があるようなお客様に対しては、 営業レターを送りましょう。 定期的に接点を持てば選ばれる事務所に9割以上の士業事務所は〝いつ話が進むかわからないお客様〞に対して、ほとんどフォローをしていません。ということは、このタイプのお客様に対して営業レターでフォローしていけば、おのずと結果は出ます。フォローが後回しになりお客様の不満が溜まれば、「他の事務所に相談したい」と思うでしょう。 その際、一度会っただけの担当者と、定期的にお役立ち情報を送ってくれる担当者のどちらに声をかけるでしょうか?多くのお客様はしっかりとフォローしてくれる担当者に声をかけるものです。あらかじめスケジュールを組んで営業レターを送り、定期的に接点を持つようにすれば、必ずチャンスが訪れます。 最も重要な営業レターは『アプローチレター』今は警戒心も強く、時間的にも忙しいお客様が多くいます。そうしたお客様には、アポなしで訪問や電話をするより、営業レターでソフトに接触したほうがうまくいきます。営業レターは、効率よくお客様との信頼関係を築いていく『アプローチレター』、返事や反応をもらうための『レスポンスレター』、商談までランクアップしたお客様を逃がさないための『クロージングレター』の3つのステージで構成されています。そのなかで最も重要なのはアプローチレターです。アプローチレターでは、まず一度面談したお客様にハガキを出しましょう。その際に「○○でお会いしましたね」という一言を添えるとよいでしょう。そして3〜4日後、10〜20日後、30日後にそれぞれ『お役立ち情報』を送ります。 1ヵ月の間に4回接触すればお客様は記憶してくれる1カ月の間に4回接触すれば、お客様は「最近、この人がよく情報を送ってくれる」と認識してくれます。『エビングハウスの忘却曲線』によると人間は24時間経つと74%の記憶を忘れてしまうのですが、 コンスタントにアプローチすると「この人はこういう人だ」という記憶が定着します。いったん記憶のデータとして残った場合、あとは1カ月に5%の忘却率となると言われています。そのため、はじめの1カ月は記憶を定着させるために週単位で送り、「情報をよく送ってくれる人だ」 と印象に残すことができれば、その後は1カ月に一度のペースに落とし半年〜1年間フォローを続けるのです。ただし、まったく必要のないお客様に半年〜1年間も送り続けるのは避けたいところです。4回送ったところで確認の電話をします。電話に出てくれる確率を上げるために、挨拶文の中に「今週末、お役立ち情報が今後必要かどうかをお聞きするためのお電話をします」と前もって伝えてもよいでしょう。その後、「今までお送りしましたが、今後も必要でしょうか?」とお伺いし、必要であればその後も送り続けます。この電話で、「実は相談がありまして」と言ってくるお客様が少なからずいらっしゃいます。そこで面談のチャンスをつかめることもよくあります。ぜひ参考にしてみてください。 ※月刊プロパートナー2019年9月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年9月号では、上記税務相談に加え、助成金を入り口に顧問契約数を伸ばすテクニックをご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼
  • 成果が出る営業術①

    7年間ダメ営業マンだったという営業コンサルタントの菊原智明氏。そんな彼をトップ営業マンに返り咲かせたのは、顧客との接触ツール「営業レター」だといいます。菊原氏自ら営業術を伝授していただきました。 〝営業レター〞で定期的に接点をつくる長く営業マンとして活躍する人は、保留になったお客様はもちろんのこと、少しでも接点があった人へのフォローを欠かしません。チャンスを無駄にせず、大切に育てています。具体的にいうと、将来の見込み客に対して〝お役立ち情報〞を提供し続けているのです。これを営業レターと呼んでいます。どんなにすごい人でも一本釣りでは売り上げは安定しません。やがて、営業アプローチに疲れ果てて成績が落ちていきます。やはり育てるツールがなければ長続きしません。人口減の令和の時代、お客様へ情報を提供し続けることで接点を持てる営業レターは必須のツールになるのです。現代のお客様は、ハードなアプローチを嫌います。アポなし訪問やテレアポをされただけで、欲しいものでもいらなくなるお客様もいます。一番怖いのは、そうすることで自分の価値を下げてしまうことです。士業の方はとくに、ハードにアプローチすることで自分の価値を下げてしまうと、仕事が依頼されにくくなるのです。これが最大のデメリットです。一方、商品に自信を持っていて、 なおかつ定期的に役立つ情報を送ってくる営業マンはどうでしょうか? そうした営業マンに対しては、悪い印象は持たないものです。まずは、定期的に接点を持つことが重要です。そうすることでお客様の記憶に残ります。ほとんどの営業マンは一回接触してダメならもうアプローチしません。定期的に営業レターで接点を持っておけば、いざという時、真っ先に思い出してもらえます。もし、現在契約している顧問理士に対して、「こまめにフォロ ーをしてくれない」「会社経営に有効な会計情報を提供してくれない」といった不満を抱いている経営者がいれば、乗り換えのチャンスが訪れます。営業レターを送っておけば、「いつも資料を送ってくれている、あの先生に一度相談してみようかな」と顔を思い出してくれる可能性が高くなります。用も無い時にいつも顔を出していると、うっとうしいと思われますが、遠くから見守り、本当に困った時に丁寧に対応すれば重宝されるのです。お客様から声をかけてもらうためには、営業レターを効果的に組み合わせ、定期的に情報提供していく必要があります。お客様にとって役立つ情報をシリーズ化して数回に渡って送ることが大切です。やみくもに営業活動をしても契約は取れません。 営業レターは残業減コスト減にもなる従来はお客様と営業マンがいた場合、営業マンがお客様にアプローチをしていました。しかし、営業レターが目指す先は、お客様から「相談があるのですが」と声をかけてもらうことです。そのほうが、断然仕事がしやすくなります。これだけで無駄な残業が減り、効果的に時間を使えるようになります。交流会で集めた名刺にも効果的にアプローチできます。「名刺交換しても、今後につながるか分からない」という方には、効果的なツールになるでしょう。現代のお客様は数年前と違い、 警戒心が強く、ガードも固くなっています。その点営業レターであれば、ソフトに歩み寄ることができ、お客様の手が空いた時にじっくり読んでもらえます。また、コスト的にもメリットがあります。直接お客様を訪問するとなれば、交通費や人件費などもかかります。その点、ハガキなら62円、手紙でも82円で、全国どこでも送ることが可能です。その上訪問するよりも何倍も自分の言いたい事が伝わります。特別な才能は必要ありません。新入社員でも営業センスがなくても結果が出るようになります。このようにして、接点のある見込み客に役に立つ情報を送ってみてはいかかでしょうか? ※月刊プロパートナー2019年8月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年8月号では顧客拡大に向けて、選ばれるWEBサイトになるための方程式をご事務所の様々な事例と共にご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼
  • 考える力を見抜く採用テスト

    はてなコンサルティングでは、「過去の実績より将来の可能性に投資したい」という思いから、未経験者・新卒を中心に採用しています。当然、新卒ではこれまでのスキルはありませんので、「考える力」があるかどうかに注目して採用活動を行っているそうです。あえて回答のない質問をしたり、とんちのような問題を出して、応募者の力をはかります。また、「長い時間をともにする仲間(スタッフ)との相性」も重視。先生だけでなくスタッフやお茶を出すアルバイトの方も、会話をしたり、面接したりと、全社員あらゆる角度から応募者を見るというのも特徴的です。
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