収益の柱をつくりつつ地域社会に貢献する



業務や業種を特化し、
独自戦略で伸びている士業事務所を紹介する「特化の極意」。
今回は、近年高まりを見せる債務整理業務に取り組む
ひまわり司法書士法人の本松紳司氏を直撃!
社会貢献と収益化を両立するポイントを聞きました。
さらに、司法書士向けにノウハウも提供している本松氏に、
債務整理業務に関する質問に答えてもらいました。




 

①マーケットの現状
コロナの影響により、さらにニーズ増の気配

最高裁判所の「司法統計年報」によると、2019年の破産新受事件数は約8万件。
2016年と比較すると、およそ9,000件増加しています。
多重債務が社会問題となり、2010年に貸出の総量規制などが盛り込まれた
貸金業法が完全施行されて以来、破産新受事件数は年々減少していましたが、
2017年から再び増加傾向に。
これは、貸出の総量規制が適用されない
銀行のカードローン利用拡大が要因の一つであるといわれています。





















さらに、「コロナ禍が拍車をかけるはず」と、ひまわり司法書士法人の本松紳司氏は話します。
「コロナの影響で収入が減り、住宅ローンを払えなくなる人が増えると考えられます。
もちろん、いきなり資金がショートするわけではなく、
ボーナス払い分が払えなくてカードローンを使う。
それが膨らんでいって行き詰まってしまう、というようなケースが増えるのではないでしょうか」。

しかし、債務整理に対応できる司法書士は多くありません。
このままでは、困窮する人が増える一方で、
放置されてしまう状況が生まれかねないのです。
「破産法や民事再生法は司法書士の試験科目にないのです。
なじみがなく、経験も積めないので、参入する司法書士事務所が少ないのだと思います。
さらに、客層が悪い、職員に負担がかかるといった
〝思い込み〞も大きな原因だと感じます」と本松氏。
「当社では、自己破産・個人再生案件の平均単価は39万円。
実務の8割は職員が行っています。
債務整理は、マーケティングや実務のポイントを押さえれば、それほど困難ではありません。
むしろ、収益を上げながら地域社会に貢献できる、とてもやりがいのある仕事なのです」。




 

②マーケティング・営業
ほぼ100%広告で集客。面談のコツは天国と地獄

債務整理は個人が対象のため、ほぼすべてが広告での集客となります。
本松氏は、2014年の開業当初は、
新聞折込みやポスティングでチラシを毎月40〜50万部配布。
その後、ランディングページ(LP)を開設して、Webマーケティングに移行。
現在は、スマートフォンに絞ったマーケティングで、
ひと月に約60件の問い合わせを獲得しているといいます。

また、面談をしたうちのおよそ9割が受任につながっているそう。
そのポイントは、面談時の話し方にあります。
「当たり前ですが、債務整理のお客様は、非常に繊細で不安な精神状態です。
ですから、説教じみた偉そうな話し方でも、過剰に下手に出た話し方でもだめ。
まずはフラットな目線で共感すること。
そして、このまま放っておくと差し押さえになること(地獄)、
手続きをすれば支払う必要がなくなること(天国)を、淡々と伝えることが大切です」。






 

③業務フロー・組織体制
実務の8割を職員が担当。カギは報酬の支払い管理

受任後の業務は、大きく「対債権者」と「顧客管理」に分けられます。
債権者には受任通知を出し、どのような方針で債務整理を行っていくのかなどの連絡を行います。

顧客管理では、費用の支払い管理が重要です。
「当社では、手続き費用を前払いでいただき、支払いが終わってから申し立てを行います。
債務整理のお客様は、ほとんどが分割での支払いになりますが、
期日通りに入金がないケースも多くあります。
ですから、入金管理と電話連絡、支払い完了の
タイミングに合わせた手続き書類の準備が主な業務です」。

本松氏の事務所は、受任後の業務の8割を4名の職員が担当。
面談や本人確認など資格者が行うべき業務はもちろん資格者が担当するが、
入金管理など職員に任せられる業務は、なるべく職員に任せることで業務効率化を図っています。


「お客様への毎月の丁寧な連絡が大切なので、
忙しい所長よりも職員の方が淡々とこなせると思います。
支払いがない場合に聞く質問や、話し方のポイントなどを決めておけば、
特別なスキルは必要ありません」。




 

本松氏に聞く!
債務整理業務Q&A

Q. 債務整理業務に注力した理由を教えてください
A. 私はもともと大手の司法書士法人の役員を務めていましたが、
そこが解散することになったことが独立開業の理由です。
計画的な開業ではなかったこともあり、
市場のニーズはあるのに競合事務所が少ない業務から始めようと、
債務整理に力を入れました。
債務整理は「今月の支払いができない」「今すぐ何とかしたい」というニーズなので、
マーケティングがしやすく、個人が対象だから企業が少ない地域でも
案件を獲得しやすいのです。
もちろん、地方ではオールマイティに業務ができることも重要ですから、
相続や不動産登記も行っています。 

Q. 過払金請求とは何が違うのですか?
A. 債務整理は依頼者の抱える負債の負担を法的に減らす、または無くす業務で、
自己破産、個人再生、任意整理、消滅時効援用のことです。
過払金請求は現状、完済後の請求が主流ですので、債務整理とは別の業務です。
「債務整理=過払金請求」という誤解が参入障壁になっている部分もありますが、
非常に社会的意義のある業務だと考えています。

Q. 債務整理のニーズはまだあるのでしょうか?
A. 債務整理は、江戸時代から続く法的手段で、
流行り廃りに関係なく普遍的にニーズはあります。
また、コロナの影響で収入が減り、
住宅ローンの返済に困窮する人などが増えるはずなので、
この先10年はニーズが高まると思います。
特に、なかなか生活レベルを落とせない中間層の人からの相談が増えると考えています。

Q. 費用の支払いが滞るケースが多いと思うのですが...
A. 当社では、手続き費用を前払いでいただき、
支払いが完了するタイミングで申立てをします。
ただ、借金をしている人が顧客なので、
費用の支払いが途中のまま連絡が取れなくなる人が一定の割合でいるのは確かです。
そこで、「何カ月連絡が取れなかったらキャンセルとなり、返金はしません」
というルールを設けておくことも重要です。









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プロフィール

本松紳司氏

広告代理店に勤務した後、司法書士資格を取得。都内の大手司法書士法人の役員を経て、2012年に開業。
10年で5,000件超の債務整理案件を解決している。