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  • わずか3カ月で1人前に!未経験でも安心の相続マニュアルとは?

    年間60件を超す相続税申告業務をこなす島根税理士事務所。その秘訣は、未経験の社員でもわずか3か月で、一通りこなせるように手順をまとめた『相続マニュアル』にありました。考案者である島根猛氏の実績やノウハウを詰め込んだ独自マニュアルについて、本誌編集長・広瀬元義が島根氏のもとへ取材しました。マニュアルがもたらす効果や営業手法について語り合います! 相続業務の効率化と質の担保の共存を実現広瀬 島根先生は 、相続案件の業務フローをマニュアル化して、税理士の先生向けに販売されています。マニュアルに沿って業務を進めることで、どのような効果が期待できるのでしょうか。島根 業務効率化を図れるのはもちろん、〝質〞を担保できるという面が大きいと思います。広瀬 質の担保ですか。島根 はい。マニュアルは財産の計上漏れや、お客様に対する聞き漏れが起こらないように作成しています。相続案件は、まず初めにお客様へのヒアリングを行うのですが、マニュアルに沿って聞いていけば、必要な情報はすべて収集することができますし、時間も短縮できます。私の事務所でもマニュアルを活用していますが、漏れもなく、1時間ほどでヒアリングを終わらせています。広瀬 それは早いですね。相続業務について独自のマニュアルを作成している税理士の先生もいらっしゃると思うのですが、そのような方も島根先生のマニュアルと見比べることで改善点が見えてくるかもしれませんね。島根 そうですね。これから相続の分野へ踏み出したい先生はもちろん、すでに相続案件を継続的に受託していて、現在の業務フローに課題を感じている先生にも、ぜひ手にしていただきたいです。 ノウハウを集積し未経験でも業務可能に広瀬 マニュアルがあれば未経験者でも相続業務を手がけられるというのは驚きでした。島根 もちろんお客様に対してスムーズに説明をするには経験や練習が必要かもしれませんが、基本的には相続業務に関するすべてのノウハウを落とし込んであるので、たとえばまったくの未経験であっても、マニュアルを見て一つずつ進めていくだけで、最低限の相続業務はこなせると思います。広瀬 島根先生のコンピテンスを顕在化させているわけですね。マニュアルによって「暗黙知」を「形式知」にされている。島根 誰でもできるということは、必ずしも一人で手がける必要はないということです。マニュアルは土地や有価証券など、財産ごとに分かれているので、それぞれを別の人が担当してもいいのです 。広瀬 分業化ですね。島根 はい。このマニュアルは教育ツールとしても活用できますので、事務所のスタッフを育て、その能力に応じて振り分けることもできます。広瀬 相続業務を強化したいと考えている先生は、スタッフに任せることも視野に入れたほうがいいわけですね。現在、島根先生の事務所では、相続業務は全体の何割くらいを占めていますか?島根 今は8割が相続業務です。広瀬 マニュアルで効率化が図れているわけですから、時間単価は上がっていますよね?島根 そうですね。もちろん案件によってかかる時間も報酬もばらばらなので、一概には言えないのですが、たとえば先日手がけた案件ですと、お客様の所にお邪魔して、往復でだいたい3時間。そこからお客様からいただく資料を待つ時間などを省いて、社内での業務が3〜4時間の合計7時間くらいですべて終わりました。 年間60件もの案件を獲得する営業手法広瀬 どうやって年間60件もの相続案件を受託されているのかというのは気になります。島根 確かに「60件」という数字にはセミナーなどでも興味を持たれることが多いですね。結局、相続業務を始めてみたいという先生は多いのですが、相続案件はどうしても属人化してしまい、ノウハウを持っている経験者に流れてしまう。しかし、マニュアルがあれば、相続業務の全体像を把握できますし、実際に活用もできますので、あとは営業でいかに顧客を増やしていくのかが大事になってくると思います。広瀬 すでに顧客を多く抱えている先生であれば、ニーズの掘り起こしも営業の一環ですよね。島根 おっしゃるとおりです。顧問先に相続税の申告案件がなくても、将来のシミュレーションをしてあげて、相続に関する提案をしてしてみてもいい。他にも、不動産会社や保険会社、 銀行との関係をつくったり、司法書士などほかの士業の先生と連携を深めたりなど、さまざまなアプローチ方法があると思います。広瀬 島根先生のマニュアルには、営業の手法も含まれていますね。島根 はい。実は私が生命保険会社の営業出身で、そこで培ったノウハウを入れています。広瀬 もともと会計業界にいらっしゃって、そこから生命保険会社を経て、戻ってきたとお伺いしています。税理士の資格を取得したのはおいくつのときですか?島根 大学を卒業して2年目でしたので、25歳ですね。そこから専門学校で税理士講座の講師を経験して、26歳で税理士法人に入社し、基礎を学びました。そこでは1年半ほど働いたのですが、ご縁もありまして、生命保険会社の営業に転職しました。もちろん興味があったから移ったのですが、なかなか厳しい世界でしたね。広瀬 営業は難しかったですか。島根 そうですね。今の仕事にも通じると思うのですが、仕事を継続して獲得する難しさは身にしみて感じました。その分、当時の教えや出会いが今の礎となっています。基本的に保険会社は「紹介で人脈を広げていきなさい」 という教えなんですけど、紹介にも限度がありますから。ただ、 トップセールスマンが自分の営業ノウハウを公開するなど、社内には教え合う文化があり、マーケットの取り合いにはなりませんでした。広瀬 素晴らしい文化ですね。島根 そうですね。「この人の営業スタイルを参考にしたいな」という人に聞きに行けば教えてもらえる雰囲気はありがたかったです。おかげさまで、お客様の話に耳を傾ける重要さや信頼関係を築く建設的なコミュニケーションを学び、毎週契約をいただくことができました。その後、税理士に戻ったのが30歳くらいです。 より深く関わるために顧客を見定める広瀬 最初の税理士法人で税理士としての基礎を、保険会社で営業の基礎を学ばれたんですね。独立されたのはなぜですか?島根 保険会社から別の会計事務所に移って、資産税の経験を積んだのですが、やはり自分のやり方でやっていきたかったというのが大きいと思います。独立直前には年間100件ほどの案件を担当していたので、2017年に思い切って独立することにしました。広瀬 100件はすごい!今も手掛けている案件は多いと思うのですが、今後も増やしていこうと考えていますか?島根 いえ、今の規模で十分だと考えています。手広くしてしまうと管理も大変ですし、限られたお客様に集中するほうが結果的に売上も伸びていくと思うんです。また、今は準備段階なのですが、新しいビジネスも考えています。広瀬 なるほど。顧客を絞るというのは良い考えだと思います。島根 2015年に相続税法の改正がありまして、より広い範囲で相続税がかかるようになりました。たとえば、改正前の基準ですと100人のうち4人にしか相続税が発生しなかったのですが、改正後は100人のうち8人に相続税が発生する。ただ、改正前の4人と、新たに相続税がかかることになった4人では、財産の額に大きな差があります。お客様を選ぶ形にはなってしまうのですが、事務所の将来を考えたうえで、基本的には改正前の4人に絞って対応していこうと考えています。広瀬 考えているという新しいビジネスも、改正前の4人をターゲットにされているのですか?島根 はい。過去にお仕事をさせていただいて、私のことを覚えてくださっているお客様が5~600人はいますので、改正前の基準に当てはまるお客様を対象に、ライフプランをはじめ、保険も財産組み替えも資産運用もすべての相談に乗る、ファイナンシャルプランナーやプライベートバンカーのような仕事を考えています。広瀬 つまり、相続業務を入口に、そこからお客様と深く関わっていくというわけですね。島根先生のお話をお伺いすると、将来を見据えている人ほど、クライアントとの信頼関係を重視していると感じました。島根 税理士というだけでお客様の信頼は厚いので、その思いには応えたいと考えています。相続業務の作業部分はマニュアルを用いて対応していきながら、繰り返しお客様と接することで、信頼を勝ち取ることもできるのではないでしょうか。広瀬 なるほど。マニュアルがお客様との関係構築の一助となるわけですね。これまで相続業務というのは、寿司職人のように先輩の仕事を見て覚えていく職人のイメージがあったのですが、マニュアルによって誰もが業務に携われるようにしたというのは、すごく革新的ですよね。島根 実際に私の事務所でも、続業務未経験の状態で入社したスタッフを3カ月で一人前に育てた実績があります。相続に関して、そんなに難しく考える必要はないんです。相続業務は、税理士の仕事のなかでも、一番仕事の流れが見えやすい、 把握しやすい業務でもあります。マニュアルで全体像を掴んでもらって、あとは現場に出てもらえれば、未経験の方でもすぐに成長できると思います。広瀬 なるほど。このマニュアルがあれば、相続業務はもうバッチリというわけですね(笑)。島根 はい、バッチリです(笑)。広瀬 とても良い話が聞けました。ありがとうございます。※月刊プロパートナー2021年2月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ NEW
  • 未曾有の人材難に直面した会計業界 会計事務所が生き残るには「未経験者 ・新卒採用」を!

    平成28年度(第66回)税理士試験の申込者は4万4044人と昨年から3千人近く減少。2010年の6万2996人からわずか6年で2万人近くも減りました。 これは会計業界にとって未曾有の危機といってもよいでしょう。同時に会計業界は現在、深刻な人材難に陥っています。 人材確保で悩んでいる会計事務所所長は、採用に関するパラダイムシフトを図る時期に差し掛かっています。それは「未経験者・新卒採用」です。 人材難がもたらす負のスパイラル「人が全然採れない」この言葉が、今では会計事務所所長同士のあいさつ代わりになっているように、会計業界の人材難は深刻化しています。税理士試験申込者数は、わずか6年で2万人近く減少しています。(グラフ「税理士試験申込者数の推移」参考)税理士を目指そうとする人材が激減しているということは、税理士業務そのものと、職場としての会計事務所に魅力を感じる人が減っていることを示しています。これは、業界全体としての危機です。会計事務所の人材難は、特に小規模事務所ほど深刻です。小規模事務所は、次のような悩みを抱えているのではないでしょうか。「採用サイトに求人広告を掲載しても、小規模事務所にはなかなか応募や問い合わせがなく、費用対効果が悪い」「ハローワークに求人を出しても、なかなか応募が来ない。条件に年齢や性別を出せないことから、希望しない人材の応募が多く、選考に多大なコストがかかる」「実務に忙しく、採用に多くの時間を割けない」このまま会計事務所が思うように採用できなくなると、どうなるのでしょうか。次のような負のスパイラルに陥ってしまうでしょう。「求人をかけてもなかなか応募が来ない」↓「欠員状態が続き、職員の業務負担が増え、心身が疲弊する」↓「サービスの品質に影響が出る」↓「顧問先が減少する」↓「慌てて採用できた人材は能力不足」↓「仕事と事務所になじめず短期間で辞めてしまう」↓「職員に業務のしわ寄せが来る」↓「さらなるサービスの低下」↓「顧問先が減少し、職員の給与水準が上がらない」…このような負のスパイラルが続くと、事務所の成長はおろか、存続もおぼつかないでしょう。下記のうち、1つ以上チェックが入ったら、採用体制のあり方を見直す必要があります。[採用に関するチェックリスト]□なかなか良い人材を採用できない□所長が面接で意気投合した人を採用しても、事務所の仕事と雰囲気になじめず、すぐ辞めてしまうことが多い□未経験者や新卒を採用したことがない□職員教育の体制が整備されていない□採用に関する仕組みが整っていない  NEW