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  • ママ司法書士の独立開業~10年間体当たり!

    今年で司法書士事務所を独立開業してから10年目に突入します。本当に、無我夢中の日々で、あっという間にこの年月が経ちました。私は、資格取得後すぐに開業した、いわゆる『即独』でほとんど実務経験もないまま、依頼の入るあてもないまま「えいっ!」と勢いだけで開業しました。今振り返ると何も知らないって恐ろしい、と自分の無謀さに引いてしまいます。当然ですが、開業後しばらくは全く仕事の依頼が無く、「とりあえず仕事っぽいことを何かしなければ!」と落ち着かない気持ちで、まずは開業挨拶のチラシを作り、周辺の不動産会社や他士業の事務所に飛び込み営業に回りました。飛び込む気合だけは持ち合わせていたのですが、9割以上の確率で冷たくあしらわれ、せっかく話を聞いてもらえる1割のチャンスが巡ってきても、『商品』という形のあるアピール材料が無い仕事なので、会話が続かないことがほとんどでした。しかも実務経験がないので、「どの分野が得意なの?」といわれても、返す言葉もなく「明日はもっと話せる、時間がもつようなネタを考えよう」と依頼獲得以前の課題満載の日々で「早くも廃業?」という弱気な気持ちがかすかに脳裏をよぎりました。 子育て×パート勤めの生活からたどり着いた『自営業』そんな状態にも関わらず開業したのは、そもそも司法書士という資格を取ろうと思ったきっかけが、気兼ねなく家族の予定に合わせられる仕事につきたい、雇われるのではなくて自営業を始めたい、ということが一番の目的だったからです。(楽観的な、安易な考えでお恥ずかしいのですが……)当時はパート勤めをしていたのですが、子供が熱を出したりすると、早退して保育園に迎えに行かなければならなかったり、風邪が長引けば暫くお休みをもらうことになったりと毎回、自分の都合で職場に迷惑をかけてしまうことを心苦しく思っていました。「数々の面接で断られ、やっと採用してもらえたのに、ここを辞めたら次の仕事は見つかるかしら?」「万が一、主人にもしものことがあったとき、子供たちを食べさせて行けるのかしら?」自力でできる仕事は何かと思ったとき「自営業!」という答えが頭に浮かびました。 高卒でも司法書士資格を取得することが可能そう考えたものの、自分で商売を始められる術は持ち合わせていませんでした。そんな時、たまたま目に留まった、資格予備校の広告「資格を取って開業しよう!」のフレーズがぴったりと自分の腑に落ちて、「なるほど!一番確実な方法!」と独立開業ができる資格を取ることを決意したのです。その後しっかりと調べていくと、士業の職の中には高卒の私では受験資格さえも満たせないものもありました。探し回った結果、受験資格という点ではクリアでき、しかも「安定した仕事」というコメント付きの司法書士の職に出会い、資格を取ることを目標に受験勉強をスタートしたのです。 子育て×司法試験勉強の日々そのころ、長男は小学生、長女は保育園に通っていて、私はその間パートに出ていました。平日は朝4時に起きて家族が起き出すまでは勉強、土日は時間の許される限り試験勉強をしました。勝手に始めた受験のために、家計から資格予備校の高額な学費を払うことはできないので、司法書士試験の過去問集や参考書を買って独学で勉強しました。初めは参考書に出てくる法律用語が分からず、「これ日本語なの?」というようなレベルでした。やがて勉強すればするほど、合格できるとはまったく思えなくなり、自分には無理かも……と諦めかけたこともありました。そんな時、「母ちゃん、いつも諦めなければ何でも叶うって言ってるよね?なのに自分が諦めるんだ?」という息子の一言で、「とにかく合格するまでは止められない!」と覚悟が決まり、ただがむしゃらに勉強を続けました。合格発表で自分の受験番号を見つけたときは、信じられなくて、夢なんじゃないか、何かの間違いではないかと半信半疑ながらも、受験勉強から解放される嬉しさで震えましたが、そんな嬉しさも束の間。合格後、数カ月間は司法書士会が開催する新人研修がびっしりと待ち構えていました。研修を受けていく中で、徐々に司法書士の仕事についてイメージが湧き『成年後見』など登記以外の分野の仕事があるということも初めて知った業界ど素人でしたが、「合格してからが本当のスタート」という意味が後々、徐々に身に沁みました。 合格すれど、ママに立ちはだかる就活の壁新人研修を受けつつ、実務経験を積むために幾つか事務所に履歴書を送りましたが、就活の壁は予想以上に厚かったのです。実務経験無しの戦力外の分際ではあるものの、「子供が学校にいる時間帯にパートで勤務したい」、「残業できない」という母親ならではの希望で、ことごとく断られ続けました。ようやくパートで雇ってもらえる事務所でお世話になることが決まったものの、パソコンが満足に使えずその都度と操作を教えてもらい、入力するにも他の人の何倍も時間がかかってしまいます。事務所に着いて、毎朝パソコンの電源を入れることすら恐怖を感じるような、申し訳ない新人でしたが、少しずつ登記申請書を作るソフトに情報を入力する役割までたどり着きました。入力が終わるとプリントして、一言一句間違いがないか、書類の一文字一文字を鉛筆でチェックを入れて確認する作業をし、そのあと更に先輩職員さんがチェックをした書類が戻ってくるのですが、戻ってきた書類はミス指摘の付箋だらけで、「司法書士って、、大変、、」と思い知る毎日でした。そんな、へなちょこにも関わらず、「早くいろんな業務を経験して一人前になりたい、自分で開業することが目的で資格を取ったのに、このまま開業できる自信がつくまであと何年かかるんだろう」と焦りを感じ始め、「やればなんとかなるだろう!」という根拠のない自信で、勤務期間わずか数か月で独立を決意してしまったのです! 目標であった「自営業」の世界へ飛び込むタイミングよく、自宅から自転車で通える距離に新規オープンのレンタルオフィスを見つけました。一番安くて一番小さな個室を申し込み、独立を決めてからは悩む間もないスピードスタートでした。その最初のオフィスは偶然、弁護士・税理士・社労士などの他士業のテナントが多く、ランチ会など企画したりして繋がれた当時のご縁は現在の事務所に移転してからも続いています。 いざ実践へ~見習いの時期開業したばかりのころは仕事の依頼がないので、少しでも経験を積める機会を求めて無料法律相談会に積極的に参加しました。実務経験の基準に満たないため、相談員として入ることができないときは、ベテランの先生にお願いして相席で隣に座らせてもらい、相談の受け方を勉強させてもらいました。実践では受験勉強で学んだ知識の範囲では全く太刀打ちできず、「税金はどうなんだろう?」「許認可は取れるのか?」など受験科目には無かった分野の知識も身につけなければ対応できないことがわかってきます。そうして1つの相談事案に対し、さまざまな方向から検討すること、ベストな答えは当事者ごとに個々に違うことを学んでいきました。 巡り合った仲間のサポートで乗り越える日々司法書士を名乗るからには、「新人だから」という言い訳は絶対に通用しないという責任の重さを感じ、資格を持って開業すれば何とかなるだろうと思っていた甘い考えはすぐに吹き飛びました。現実の仕事は、参考書には書いていないことばかりです。実務経験が豊富な同期合格の仲間や、先輩司法書士に教えてもらいながら今日までどうにか乗り越えてきましたが、『知識が財産』の世界で、惜しげもなくノウハウを伝授してくれた人達の存在が無ければ、即ぺっちゃんこに潰れていただろうと思います。 ママとして走り続けていく開業当初「開業して3年続けられれば何とかなる!3年頑張れ!」と励まして頂いたことがあります。その時は翌週仕事があるのかも分からないような時期で「3年後の自分」の想像もつかなかったのですが、その言葉通りに、3年目を過ぎると徐々に今までのお客様からの紹介の依頼が頂けるようになり、気付けば10年目を迎えることが出来ました。今では子供たちも大きくなり、長男は社会人、娘は私よりも友達と過ごす時間が楽しい年頃になりました。振り返ると、「家族の予定に合わせられる仕事の仕方をしよう」という動機で開業したものの、家族が私を支えてくれたから今に辿り着けた年月です。恩返しができる日を目標に、まだまだ母ちゃん、走り続けます!  2018.07.17
  • 法律の分野でも進む「〜テック」

    最近、新聞やニュースなどで見ない日がない言葉の一つに、「~テック」という言葉があります。これは、ICT技術の急速な進展に伴い、それまでICTと距離のあった分野に、ICT技術を用いて時間やコスト、そして仕事そのものを省略化する技術のことを言います。現在、最も世間で注目されているのは、ブロックチェーン技術に代表されるようなフィンテック(FinTech)ではないでしょうか。一時期は名前を聞かない日がなかった、コインチェック株式会社も、日本におけるフィンテック分野の代表的な企業です。一方で、筆者および士業の皆様に身近な法律の分野でも、ICT技術を使って、裁判、行政、契約などの従来業務の省略化や、士業や企業法務に向けたサービスを提供するリーガルテック(LegalTech)が進展しておりますので、今回はその動向を紹介したいと思います。 日本の法律業務の現状リーガルテックの説明の前に、現在の一般的な法律業務の説明をします。裁判などの法律業務では、膨大な量の証拠を印刷した書面の形式でやりとりをしており、その中から適切な証拠を見つけ出すだけでも一苦労な状況です。 よくある離婚訴訟 ~膨大な書面資料が手間になる~例として、夫の不貞を原因とした離婚訴訟を考えてみましょう。不貞の証拠として妻があげるものには、LINEなどのSNSの履歴のスクリーンショットや、メール、写真などがあります。また、妻の考えなどをまとめた陳述書も証拠となります。さらには代理人弁護士が作成した書面などがあり、これらは全て、印刷した書面という形で裁判所および相手方に提供しなければいけません。半年以上続く訴訟手続きの中で、証拠の数は膨大なものになり、100を超える場合もあります。その中から提示したい証拠を見つけ出すのも難しい状態になりますし、裁判期日に、代理人弁護士の所属事務所から裁判所まで持参すること自体も一苦労です。また、そのような書面を裁判所へ提出する方法も、特に訴えを提起する段階では、直接裁判所に(もちろん平日の9時から17時の間に)持参するしか方法がなく、その際も訴状と膨大な証拠を複数の部数印刷をして持参する必要があります。 リーガルテックの出現で大幅な工数削減に一方で、リーガルテックとは、法律(リーガル)と技術(テクノロジー)を組み合わせた用語で、法律業務を支援するテクノロジーを総称します。リーガルテックが発展してきた原因は、いうまでもなく、IT技術の進化により、あらゆるデータがデジタル化して来たことです。先ほどの離婚訴訟で証拠として挙げられていたパソコンやスマートフォンでやりとりされる情報である、メール、チャット、Word、PowerPointやPDFなどの文書ファイルは、全てデジタルデータとして蓄積されます。これらのやりとりを、紙を使わずにやりとりできる技術、これもまさにリーガルテックです。 アメリカのリーガルテックの状況他の「~テック」の領域でもそうなのですが、リーガルテック分野でも、最も先進的なのはアメリカと言えるでしょう。すでに2006年には、民事訴訟における電子情報開示制度(一般的に「e-discovery」と呼ばれています)が整備されました。これは、民事訴訟における証拠開示(裁判所および訴訟の相手方への証拠を提出すること)を、電子的手続きによって行うことを意味します。対象となるのは、メールやインスタントメッセージを含むチャット、Word、PowerPointやPDFなどの文書、CADやCAMのファイル、ウェブサイトなど、全ての電子的に保存された情報であって訴訟の証拠になりうるものです。これらは先ほど挙げた離婚訴訟におけるほぼ全ての証拠が該当します。これらの証拠は、電子的に記録され、デジタルデータとして裁判所および相手方当事者に提出されるため、紙で印刷する必要はありません。また、データとして扱えることの特徴として、分類や整理、検索といった作業が非常に容易に可能です。アメリカの民事訴訟手続きのうち、当事者双方の証拠開示は、インターネット上で行われます。E-discoveryと呼ばれるこの手続きは、日系企業もアメリカで訴訟を抱えることが増え、一般的にも知られるようになりました。また、契約書の締結においても、日本よりも数年先んじて、ペーパーレスが進展しています。通常の契約書締結過程では、少なくとも契約書への捺印の時点で、契約書を印刷し、実際に捺印するという作業が発生します。また、社内フローとして、捺印のチェックを、印刷した紙を閲覧する形で行っている会社もまだ多くあります。このような一連の作業をすべてWeb上で完結するサービスが多く展開されています。 日本の行政手続き・司法手続きの電子化日本における行政手続き、司法手続きにおいても、電子化が進められています。これらも、特に司法手続きに関しては、リーガルテックの試みと言えます。行政手続きでは、総務省行政管理局が運営する総合的な行政情報ポータルサイトである電子政府の総合窓口(e-Gov)が、省庁横断的な電子化の取り組みとして注目されます。例えば、健康保険や厚生年金保険、雇用保険や育児休業給付金などに関する諸手続きを行う場合、申請者はe-Gov 電子申請に対応したソフトを利用して、申請データを作成し、必要に応じて電子署名も行います。その上で、一括申請システムを利用すると、全データが圧縮されたZIP形式で一括送信し、申請が可能です。そのほかにも、国税電子申告・納税システム(e-Tax)や地方税ポータルシステム(eLTAX)など、税務分野でも電子化が進んでいます。しかし、これらのインターネット上での電子上の手続きには、Windowsでしか利用できなかったり、利用時間が平日に限られていたりと、使い勝手に大きな問題があります。特に、e-Govについては利用率が1割に満たないなど、普及の点でも大いに問題があります。また、「未来投資戦略2017」(平成29年6月9日閣議決定)に基づいて、裁判手続等のIT化検討会が開催され、2018年3月30日に、「3つのe」の実現を骨子とするまとめが発表されました。「3つのe」とは、民事訴訟手続における① 提出(e-Filing)② e法廷(e-Court)③ e事件管理(e-Case Management)を指します。①e提出(e-Filing)は、アメリカにおけるe-discoveryの実現のみならず、裁判所に紙媒体で提出することが必要だった訴状についても24時間365日提訴を可能とすることを目指しています。電子的に提訴された裁判を、テレビ会議もしくはウェブ会議形式で行うことを内容とするのが②e法廷(e-Court)であり、その事件の進捗管理および証拠管理を行うのが③e事件管理(e-Case Management)です。これらが実現すれば、かなりの影響が出ると思われますが、残念ながら実現の時期・目処はこれからですので、まだしばらくアナログな時代が続くと思われます。 日本で進む、ベンチャー企業のリーガルテック行政・司法の状況と比較し、進んでいると思われるのが、主にベンチャー企業に主導されるリーガルテックです。先に述べたe-discoveryへの対応や、スマートフォンやパソコンに記録されたデジタルデータを復元するデジタルフォレンジック技術がまず発展しました。しかし、本記事執筆時の2018年6月現在において最も注目されているのは、知的財産・特許の出願や管理関係と、契約書の作成・管理関係と言えます。 特許まわりと契約書の作成・管理に着目した「弁護士ドットコム」前者については、特許庁のデータをAIが分析し、審査官の判断を学習することで、そのアイデアの特許出願が可能かどうかのシステム構築を進めている企業もあります。後者について、現在日本国内で最もシェアを得ているのが、弁護士ドットコムが運営する「クラウドサイン」と言うサービスです。これは、契約締結時に必要な「紙と印鑑」を「クラウド」に置き換え、契約締結作業をパソコンだけで完結させるものです。さらに、契約書締結自体がクラウド上で、ペーパーレスで行われるため、印紙税が課税されません。さらに、クラウドサインで合意締結されたすべての書類には、クラウドサインのみが発行可能な電子署名が付与されますので、それにより真正な書面かどうかを判別することができます。ちなみに、電子署名の仕組みには、強固な暗号化方式によって守られている公開鍵暗号方式に基づくデジタル署名を採用しているそうで、この署名方法のみならず、契約書のやり取りにおいても安全性に配慮されているとのことです。 クラウドサインの導入は2万社を超えるクラウドサインのサービスは、インターネットに接続できるパソコンがあればすぐにでも導入できるため、非常に手軽であり、導入企業も既に2万社を超えています。企業内で契約書に関連する業務を一手に担っていた経験からすると、完全なペーパーレス、印紙税非課税、収納場所不要、というのは、かなり大きな魅力です。 他社サービスとの連携体制も充実また、他に注目されるべきポイントは、他社・他業種との連携です。管理系システムを新たに導入する企業にとっての障壁で最もよく見られるものは、既存システムとの統合可能性ではないでしょうか。クラウドサインは、業務管理系アプリケーション最大手のsalesforceやサイボウズとのAPI連携を実現しているため、そのような障壁を超えることができました。導入により、契約締結についての社内りん議と締結後の文書管理を既存システムで行い、その間の契約締結作業をクラウドサインで行うことが可能です。 他業種との連携例 ~株式会社 LIFULLの例~他業種との連携において最も注目されるのは、不動産情報サイトを提供する株式会社 LIFULLとの提携です。2017 年 10 月から、これまで対面が原則とされていた不動産契約における重要事項説明について、賃貸分野ではオンラインでの実施(IT 重説)が解禁されるなど、ICT を活用した業務効率化の動きが出てきています。両社は、賃貸不動産の選択・ウェブカメラ等による内見・IT重説・契約締結の全てをオンラインで行える不動産会社向けの電子契約プラットフォーム構築を目指して、業務提携しました。自宅にいながら不動産が借りられる時代が、もうすぐそこまで来ています。 まとめまだまだ始まったばかりの日本におけるリーガルテックですが主に民間主導でますます進展していくと考えられます。それとともに、従来士業の仕事と思われていた業務も、そう言ったリーガルテック企業のサービスにますます代替されていくことが当然予想されます。旧態依然としたところが多い法律業界に大きな風穴を開け、利用者への利便性がより向上することは歓迎されるべきです。同時に、士業にとってはますますチャレンジングな時代になったと言えます。  2018.07.13
  • 進むフリーランス化と表面化する子育て問題

    働き方改革が進む中、今まで以上にフリーランス人口も増えてきています。エンジニアを中心としたフリーランスを、業務委託という形式で仲介する、ランサーズ株式会社は、2018年4月4日に4度目となる『フリーランス実態調査』を公開しました(https://www.lancers.co.jp/news/pr/14679/)。同調査では、日本における副業・兼業を含む業務委託で仕事をする人を「広義のフリーランス」と定義し、広義のフリーランスの経済規模が初の推計20兆円を超えたこと、同人口が全体の労働人口に占める割合は17%と横ばいであるが、副業(本業・副業を区別していない労働者を含む)フリーランス人口は744万人、経済規模は7兆8,280億円となり、堅調に増加していることが確認されました。筆者の肌感覚ではありますが、こうしたフリーランスの増加の中で、男性はもちろんのことながら、それまでフルタイムで働いていた女性が、子育てのタイミングで退職し、そのあとフリーランスになる、もしくは結婚などを契機にフリーランスになるといった、“女性のフリーランス化”が、男性よりも一層進んでいるように感じます。 フリーランスへの子育て事情の現状会社員とフリーランスとの大きな違いの一つとして、会社員などの被雇用者には認められる、産前産後休業制度と育児休業制度がないことが挙げられます。これらの制度は、直接的には女性の出産・育児に関連するものですが、共働きが一般的になった現代においては、女性をパートナーとする男性にとっても、共に家計を支える女性の収入は大きな関心事であると思います。また、上述の制度がないだけでなく、被雇用者には適用される、産前産後から育児休業中の社会保障料の免除も認められていません。収入がないだけでなく、さらに持ち出しが発生するという状況です。それに追い打ちをかけるように、子どもを保育園に預けようと思った際に重要になる、いわゆる『点数』もフリーランスだと低くなってしまう自治体が多いそうです。被雇用者として育児休業を取得している場合には、『就労』中として扱われるために、『育休明け加点』がされるのに比較し、そのような制度を享受できないフリーランスの場合は、『業務実績がない』として、加点がつかないために、保育園への入園申請時に被雇用者に比べると不利になり、認可保育園よりは高額な無認可施設やベビーシッターを利用したり、無理に長時間の稼働を増やしてしまって母子の健康を害するケースも多いようです。このような制度により課題面の、主に経済的な理由で、フリーランス(および経営者)の6割が、産後2ヶ月以内に仕事復帰をしている現状があります。 士業の場合の子育て事情(女性弁護士の場合)士業も、法人化している場合があったとしても、実質はフリーランス的な働きをしている方が多いのではないでしょうか。筆者の最も身近な弁護士の女性も、特に共同経営の事務所に勤務している場合に、一般的なフリーランスの方々と同様の問題に直面しています。筆者が実際に見聞きした話でも、妊娠が発覚したことによる内定取り消しや、自営ゆえに、出産後ベッドの上で仕事を再開した女性弁護士など、信じられないような実話が多くあります。 一部の単位会(弁護士は、日本弁護士連合会という全国組織に加え、原則的に都道府県単位で存在する、単位会と呼ばれる弁護士会に所属することが義務付けられています)では、出産時およびその後の育児期に関して、弁護士会費の免除制度を設けています。しかし、自営業者である弁護士の場合、かかる費用は弁護士会費の他に、事務所の維持費などもかさむため、単に会費を免除するというようなものではなく、全国的な制度として、被雇用者の場合と同程度の産前産後の休業制度を設けるべきであると思われます。 今後の動き今後もフリーランスは増加傾向ロボットやAIに代表される科学技術の一層の進歩によって、これまで人間がやっていた作業も機械に代替されるようになり、人間が行うのは、機械ではできないような仕事に限られてくる。これは多くの人が感じていることだと思います。しかし、「機械に代替できない仕事」が出来る人材を育成するのは容易ではありませんし、少子高齢化も進展する我が国ではそもそも人材の獲得自体も難しい状況と言えます。そのような企業ニーズを満たすのが、フリーランスに代表されるような外部リソースの活用です。そのため、専門性や独創性を持ったフリーランスの需要は今後も増えることはあっても、減ることはないと思われます。一方で、労働する側にとっても、第1子出産時における母親の平均年齢の上昇により、子育てと介護を同時に行ったりと、より時間に融通がきく働き方を求める人が増え、それを可能にするようなICT技術(ビデオ会議やスケジュール、データの共有ツール等)も提供されるようになってきました。2018年は副業元年とも言われますが、今後もフリーランスとしての働き方を求める人はますます増えていくことでしょう。このような流れは何も日本だけではありません。アメリカでは、労働人口の35パーセントがフリーランスであるという調査結果もあります(https://www.upwork.com/i/freelancing-in-america/2016/)。また、EUでも、フリーランス人口は急増しており、数年前からは、日本からの移住先としてドイツやオランダなどが注目されています。以上のように、国内だけでなく世界的にフリーランスという働き方は増加しており、それに合わせた制度構築も求められているようです。 日本でのフリーランスの子育てを巡る動きフリーランスおよび法人経営者の女性らで作られた「雇用関係によらない働き方と子育て研究会」は厚生労働省宛に、上記で論じたような課題を解決する方法として、下記の4点を内容とする要望書と1万人を超える署名を2018年6月6日に提出しました。 雇用者の産前産後休業期間と同等の一定期間中は、社会保険料を免除すること 出産手当金(出産に伴う休業期間中の所得補償)は、国民健康保険で任意給付となっているが、一定以上の保険料を納付している女性には支給すること 雇用者と同等かそれ以上の労働時間であれば、保育園の利用調整においてどの自治体においても被雇用者と同等の扱いをすること 認可保育園の利用料を超える分は、国や自治体の補助が受けられるか、ベビーシッター代を必要経費もしくは税控除の対象とすることこの署名活動は「change.org」というクラウドファンディングを通して行われたこと、また60を超える団体・個人が呼びかけ人となっていたことからも、この問題への社会的な関心の高さが伺えます。実際に、4つの要望が「セーフティネット」として実装されるかどうかはまだ不透明ではありますが、今後もフリーランスが増えること、またそのような女性への支援をしないことは、今後より一層の少子化を招くことが明らかであることからすると、情勢としては、要望にあった内容が実現されていく流れになると思われます。 士業に求められること・できることフリーランスの子育てにおいて、まさに士業の女性も当事者であるのですが、一般的なフリーランスに比べ、できること、求められることがあると考えます。 (1)士業にできること「フリーランス」という言葉が一般化する前から、士業の女性は、自営業的な働き方をしてきました。新しい働き方と言われるフリーランスに対しても、これまでの経験を共有することができると思われます。弁護士の先輩の中には、「産休なんて取らなかったわよ」と豪語される方々もいらっしゃいますが、そこまでの強硬さはなくとも、家庭生活との両立を実現されている方々のノウハウがもっと活用されるべきであると考えます。実際に、「ママ士業の会」(http://mamashigyo.office-kanae.link/)として、士業の相互支援を通じて、子育てと専門職を両立させることを目指す団体も出てきています。今後は、このような動きを、士業の枠を超えて広げていくことで、よりフリーランス全体への寄与が可能となることが期待されます。 (2)士業に求められること士業として求められることの最大の点は、フリーランスとして働く女性の地位向上のために助力をすることだと思われます。弁護士だけでなく、行政書士や司法書士の方々であれば、フリーランスの女性がクライアントと契約を締結する際に、不利な条件にならないような方策をアドバイスできるはずですし、法制度の改正についても、業界を通じて声を上げることが出来ると考えられます。税理士の方々であれば、他の士業よりも、確定申告などで、よりフリーランスの女性との接点が多いと思われます。その際に、財務面で利用できる制度などがあれば積極的に利用し、持続可能な働き方をサポートしていくことが求められていると考えます。 まとめ以上のように、フリーランスの女性の子育て事情と、その中での士業の関わり方を見てきました。すでに述べたことではありますが、士業の女性は、フリーランス女性の先駆け的存在です。今後、より一層社会が大きく変わっていく中で、この分野でのオピニオンリーダーとしての活躍が求められているのではないでしょうか。  2018.07.06
  • 顧問先に嫌われないための、夏の服装ポイント

    6月に入り、梅雨のじめじめした季節がやってきました。そして気づけば夏も目の前に……。夏といえばやはり気になるのは、“服装”ですよね。冬であれば、大事な顧問先との面談や訪問でもしっかりとしたスーツやコートを着こなせば、それだけでも様になっていたけど、夏はスーツを着続けるには暑く、クールビズはどこまで許されるのかわからない……。そんなふうにお悩みの方も実は多いのではないかと思います。そこで、お客様に嫌われないための夏場の服装ポイントをご紹介します。 人は第一印象の5割以上を見た目で判断する『メラビアンの法則』1971年に心理学者のアルバート・メラビアンが発表した論文『メラビアンの法則』をご存知でしょうか?初対面の人と会ったときの第一印象を、人はわずか3~5秒で判断しており、その多くが視覚情報から得ているというものです。つまり、初めての面談となるお客様に見た目の第一印象で嫌われてしまうと、その先の顧問契約締結は非常に難航するということです。 お客様に嫌われないために重要な服装マナーそもそもお客様に嫌われない服装とは何でしょうか?まず、「嫌われないためにはどうするべきか?」を考えるのではなく、「最低限のマナーを守れているか?」を考えた方がいいでしょう。最低限のマナーとは、“清潔感のある格好”や“場に合った格好”をしているか、ということであり、一般的にそれを守っていれば相手を不快にさせるようなことはない、と考えられます。しかし、日本の蒸し暑い夏が来た時に、自分の服装が予期せぬところでお客様を不快にさせてしまう可能性があるのも確か。税理士業界は、サラリーマンとは違い、「必ずスーツを着なければいけない」という暗黙の了解的な服装はありませんが、“税理士だから許される服装”は実際のところ存在しないと思います。つまり、ルールがないからこそお客様のことを第一に考えた服装にしなければならない、ということです。   顧問先や見込み顧客に嫌われない夏場の服装4つのチェックポイント! 2018.06.20
  • 要注意! 税理士が面談時に絶対とってはいけない行動とは?

    人は“他人の決定”を押し付けられることを嫌がるものです。「弊社と契約するとこんなメリットがあります」とどんなに説得しても、それが押し付けがましいと感じた途端、どんなによい提案であっても拒否してしまうのです。税理士は、国家資格を保有していると言っても、相談に来たお客様みんながみんな、簡単に顧問契約を結んでくれるわけではありません。ましてやお客様が嫌がるような行動をとってしまったら、顧問契約どころかクレームにすらなりかねません。そこで今回は、税理士が面談時にとってはいけない行動をご紹介していきます。 面談時にとってはいけない6つの行動①指導するような話し方や、お客様が“宿題”と感じるような原動上から目線で、まるでお客様が生徒であるかのような対応や話し方はNGです。特に、「この書類をいつまでに必ず提出してください」などと期限を設け宿題を出すような言い方は控えるのが無難です。契約前なのであればなおさら、相手を不安にさせてしまう言動は慎みましょう。 ②専門用語を多用する基本的にお客様は「税務のことに詳しくないから相談に来ている」と思わなければいけません。わからないから相談に来ているのに、そこで専門用語を多用されたら、お客様もよく理解できず、話を先に進めることができなくなってしまいます。税理士にとっては常識的なことでも、お客様にとっては、知らないこともある、ということを念頭に置いて会話をしましょう。 ③質問に的確に答えられないお客様が「このようなことに悩んでいまして、こういった場合、どう対応すればいいでしょうか?」など、具体的な質問をしてきた際に、そのお客様が求めている答えを的確に返せなければ、信頼度は一気に下がるでしょう。もちろん、専門外の質問が来る場合もあります。その時は、無理に対応せずに「付き合いのある弁護士に聞いてみます」「知り合いの税理士が○○についてとても詳しいので、聞いてみますね」など同士業や他士業との連携をしていれば、「この税理士に聞けばツテで情報を仕入れてくれる」と頼りにしてもらえることも多くなるでしょう。  2018.05.30
  • 【ある日突然退職届!】職員が辞めない会計事務所になるには

    税理士業界全体が、若い人材の確保に苦戦しており、中高年の職員ばかりで構成される事務所の高齢化が加速度的に進んでいます。税理士試験受験者も年々減少し、税理士の数が将来的に減っていくのも必然です。そんな中、職員の採用・育成は、税理士業界の最重要必須課題となってきますが、職員が育たないまま辞めていってしまう事務所が後を絶ちません。職員が長く働き成長できる事務所とは?その核心に迫ります! 職員を獲得・定着させる事務所になるには当たり前のことですが、職員が辞めてしまうということは、その職員が次に働くことになる転職先の事務所も存在するということです。現在、インターネットでとある求人サイトを見てみると、1,100件近く、求人募集中の税理士事務所が出てきます。転職したいと考えている職員が注意してみている事務所の条件は、主に以下の3つです。大中小様々な事務所が混在している税理士業界において、採用や教育などに関する問題を抱え、解決策を模索している事務所は多く、所長先生の頭を悩ませる大きな問題の一つとなっています。また、人材採用・人材育成は事務所規模を拡大していく上で、避けては通れない大きな壁として立ちはだかっています。事務所を大きくするために、時間をかけて職員を教育したのに、ある日突然辞められてしまう……これは事務所に取って大きなダメージに他なりません。それでは、職員が辞めてしまう事務所とは、どんな事務所なのでしょうか? 離職率の高い会計事務所に共通する3つの特徴職員の時間搾取職員は大切な人的資源です。労務管理を適切に行っていないと、生産性も低下し、職員も離れていってしまいます。仕事終わりに簿記学校に通い、税理士試験合格を目指しながら勤務しているという職員は少なくありません。しかし、残業時間が多いと、学校に通えず、試験勉強が進まなくなってしまい、結果的に職員の退職につながります。  2018.05.29
  • 迫り来る事業承継マーケット!経営者大量引退、そのとき会計事務所はどうする?!

    経営者の高齢化や少子化の状況から、事業承継の円滑化が不可欠となっています。この状況に対して会計事務所はどう動くべきなのでしょうか。マーケットの実態を見ながら考察します。 中小企業の廃業ラッシュ!阻止するのは士業経営者が大量に引退する時代がやってきます。中小企業庁によると、中小企業の経営者の平均年齢は61.45歳で、引退する年齢の平均は69.1歳。また、日本経済を支える中小企業は382万者超。2020~2025年には中小企業の経営者の〝引退ラッシュ〞を迎えます。しかし、60代以上の経営者でも後継者が決定している割合は、全体の半分未満です。廃業を決意した中小企業の約3割は、後継者不在が理由だといいます。  1.マーケット編 ※『2017年版中小企業白書』(中小企業庁)より、プロパートナー編集部で編成後継者の選定を始めても、了承を得るまでにかかる年数は、おおよそ3年以上というのが調査結果によってわかります。たとえ、後継者の選定ができていても、了承を得たり育成するまでに時間がかかってしまうため、60代で後継者が決まっていない状況は、廃業へのカウントダウンが始まったようなものといえるでしょう。〝わが子〞のように育てて来た会社を存続させるか廃業させるか。業績が良いのなら、なおさら誰かに承継させたいと思うでしょう。しかし、廃業を決意した経営者の40%は「相談しても解決するとは思えなかった」と、誰にも相談せずに廃業という選択肢を選んでいます。この事態を回避するのは、経営のアドバイスができる顧問税理士ではないでしょうか。税理士が企業存続についての提案をすれば、また異なる結果となるに違いありません。会計事務所でも、2025年に訪れる〝引退ラッシュ〞に備えて、顧問先に事業承継について積極的に提案をしていく意気込みです。しかし、業務として手掛けている事務所は、未だ少ないのが実際のところです。事業承継に強みを発揮する会計事務所がさほど多くないのが現状といえるでしょう。とはいえ、拡大の一途をたどる事業承継マーケットの波に乗らず、顧問先のニーズに応えないとなると、どうなるでしょうか。事業承継を支援してくれる会計事務所へ乗り換えてしまう〝顧問先離れ〞が発生してしまうでしょう。そのような末路をたどらないためにも、何かしらの対応を考えておきましょう。  2.会計事務所編※全国の会計事務所に(株)アックスコンサルティングが2018年1月31日~2月7日までで独自のアンケートを実施。(n=124) 2018.05.25
  • 社労士の営業戦術! 顧客に選ばれる事務所とは?

    2007年の年金記録紛失や、団塊世代の大量退職によって、社会保険労務士(以下、社労士)への相談件数が急増、社労士の認知度は一気に広まり活躍の場も広がりました。また、昨今では働き方改革に取り組む企業も増え、多様化する雇用問題を解決するために社労士のさらなる活躍が期待されています。社労士の数は年々増え続けており、業界内での価格競争、顧客争奪戦は激しさを増しています。以前は、少し成功している社労士事務所であれば、“顧問先からの紹介で新規顧客を獲得”というように、自ら営業せずとも依頼が舞い込んでくる状況でしたが、今では"数ある社労士事務所の中から、どの社労士が選ばれるのか”という時代へと変化しています。 【目次】1.はじめに1.社労士は資格を取ったから一生安泰と思ったら大間違い2.今後、社労士に求められる業務3.新規顧客を見つけるには『営業』が重要2.他人の力を借りる営業方法(紹介営業)▶旧来からの手法を活かす1.顧客に紹介を依頼する方法2.他士業の先生に紹介を依頼する方法・こちら側から先に顧客を紹介する・顧客を紹介するための事前準備をする・名刺交換から関係をつなげる・同じくらいのキャリアの先生と協力し合う3.ツールを活用する営業方法(Web集客)▶この10年伸びてきた手法を正しく理解する1.ホームページを活用した営業・集客方法2.SNSを活用した営業・集客方法4.自分自身での営業方法▶士業が苦手としてきた営業と本気で向き合うために1.複数の興味がある人を相手にできる2.先生と生徒という関係性が構築できる3.参加者の緊張をほぐす4.参加者とは事前・事後のコミュニケーションを大切にする5.最後に1.お客様の背中をそっと押す『クロージング』手法とは2.最強のクロージングテクニック3.時代を勝ち抜く社労士になるために  はじめに1.社労士資格を取ったから一生安泰と思ったら大間違い社会保険労務士資格保持者の独占業務で、1号、2号業務である健康保険、厚生年金保険、雇用/労災保険の手続き、各種助成金の手続きなど『年金・健康保険』『労務関係の問題』を独占的に扱えるので、安定してずっと仕事があると思われがちです。しかし、景気の低迷に伴い、企業側もなるべくアウトソーシングを減らそうという動きや、IT化により、労務関係の仕事や、給与計算代行業務の需要は減りつつあります。また3号業務のコンサルティング業務(相談・指導)は、就業規則の作成・見直し、労務関係の手続きなどが挙げられますが、これらは独占業務ではないため、社労士の資格を保有していなくても専門的な知識さえ身につけていれば社労士でなくとも事業として展開できます。「わざわざ社労士に聞かなくても、インターネットで調べればわかる!」と賃金や賃金管理について、社内の経理担当や総務担当などがネットで調べて解決、というケースも増えてきました。一所懸命に資格を取り、下積みを経て独立開業したものの、価格競争に巻き込まれ、経営難に陥って、廃業していく事務所も少なくありません。社労士は資格を持っているだけでは食べていけない、自ら働きかけて顧客を獲得していくことが必須となる時代に突入しました。そんな今、会社に必要とされる”社労士の仕事”とは、どのようなものなのでしょうか? 2.今後、社労士に求められる業務先に述べた、社労士の1号、2号、3号業務のなかで、「3号業務は独占業務ではないから……」と、おろそかにしていたりしませんか?企業向けの人事労務ソフト、給与計算ソフトなどのクラウド化・多様化・低価格化が進み、社労士の従来型の業務に多くのコンペジターが参戦する今、社労士もサービス業であるという認識が広まってきています。事務所の差別化を図るためにも、従来の独占業務だけではなく、経営コンサルタント業や賃金コンサル、労務コンサルなどのコンサルティング業務も行っている事務所が増えてきました。コンサルティング業務は、それ次第で直接顧客を増やせる業務のため、顧客拡大を狙う事務所は積極的に取り組んでいる傾向にあるようです。コンサルティング業務を行う上で、非常に重要になってくるのが対人コミュニケーション能力です。顧客先への訪問業務を行う事になってくるため、『コンサルティング業務=営業』と捉えることもできます。社労士は、労務改善の専門家として、現場にいる従業員と経営者の間に立ってヒアリングを行い、その会社の課題を可視化し、その課題に適した解決策を提案する事が重要です。新しい仕組みや制度の技術や知識もさることながら、組織や人をよりよい方向へ導く力が必要となってきます。 2018.05.23
  • 【無料ダウンロード】 特集「30人の壁」採用基準ワークシート

    成長拡大には〝組織強化〞が不可欠「成長の壁」に阻まれている事務所経営者や組織が持つべきマインドとは何だろう。それは”組織力”と”人のマネジメント”です。個人で開業した事務所にだんだんと職員が集まり、やがて組織になっていく。事務所としての目標を達成していくためには、所長1人の力ではなく組織力の強化が絶対条件となります。では、職員のパフォーマンスを上げるために、どういう点で評価すればいいのでしょうか。給与を上げるにはどうすればいいのか明確な基準は設定されているでしょうか。成長を加速させる優秀な職員の採用はどうしているのでしょうか。また、「あなたの事務所で働きたい」と思う、職員の動機付けはどうしているのでしょうか。人が増えれば増えるほど、価値観の多様性を認めながら統制をとって組織化をしていく必要があります。この、最初の壁となる規模が、30人なのです。『月刊プロパートナー』6月号の特集「30人の壁」は2部構成。PART1では、注目事務所の経営陣4人に自身の体験談や現状を踏まえながら、これらの課題について座談会形式で語ってもらいました。PART2では、「理想の人材像」を採用するための、採用基準の設定について解説しています。 「理想の人材像」を採用するための採用基準4STEP1事務所の基盤を見直すSTEP2業務量と成長速度を把握するSTEP3事務所の魅力を棚卸しするSTEP4採用ターゲットを明確にするここでポイントになるのが、他の事務所と差別化できるかどうかということです。士業業界に関わらず、労働人口の減少により、採用活動難といわれています。しかしながら、採用活動のフローは、今も昔もあまり代わりありません。つまり、事務所としての強みを持っていないと、大手事務所や有名事務所と同じやり方では、太刀打ちするのが困難ということです。そこで、採用活動を始める前に事務所の基盤となるビジネスモデル、組織体制について見直す必要があるのです。小手先の手法ばかりにとらわれず「あなたの事務所が理想とする人材像」とは何かを今一度見つめ直してみましょう。無料会員登録をされている方はログイン後、下記「続きを読む」より無料でレポート(PDF)をダウンロードしていただけます。※採用基準の詳しい解説は、『月刊プロパートナー』6月号でご紹介しています。  2018.05.18
  • 会計事務所の採用事情!規模上位500事務所に聞いた「人材採用で利用している頻度の高い媒体」

    リクルートホールディングスは、求人関連の口コミサイトを運営する米グラスドア(カリフォルニア州)を買収し、人材会社として世界トップを目指すというニュースが先日発表されました。各業界で人手不足・採用難となっている昨今、士業業界では人手を確保するためにどのような媒体で求人を募集しているのでしょか? 士業業界において人材採用で利用している頻度の高い媒体は?プロパートナーオンライン編集部では、会計事務所の規模上位500事務所に独自のアンケートを実施しました。調査結果によると、会計事務所の多くが人材採用のために「ハローワーク」を利用し、それに次いで会計事務所の人材採用に特化した「人材ドラフト」を利用していることがわかりました。また、ハローワークの調査によると、平成28年度から平成30年度での会計事務所に関連する有資格者を求める求人数は増加傾向にあります。 (参照元:ハローワーク) 会計事務所業界でも「未経験者・新卒者採用」を!ハローワークでの有資格者の募集が増える一方で、税理士試験の受験者数は年々減少しています。税理士を目指そうとする人材が減少しているということは、会計事務所への就職に魅力を感じる人が減っているということかもしれません。 税理士試験受験者数は年々減少このまま税理士を志す人が減少し、会計事務所への就職を目指す人が減ることで、「求人をかけても人が採用できない」、「欠員状態となり、職員1人にかかる業務負担が増えてしまう」、「サービスの品質が落ちてしまう」といった影響が出てしまうことが考えられます。そうならないために取り組むべきは未経験者や新卒者の採用です。多くの会計事務所では、人材育成の必要がない経験者や有資格者を採用してきましたが、未経験者や新卒者を採用することにも、次のようなメリットが挙げられます。 未経験者や新卒者を採用するメリット ゼロベースから事務所にあった教育ができる 所長が掲げる事務所の方針を、まっさらな気持ちで受け止められる 以前の事務所の方針・理念に固執せず学ぶことで、ゆくゆくは事務所の幹部職員へと成長する可能性がある会計事務所は一種のサービス業です。実際に顧客との応対ができる人材を採用できるかどうかは、事務所の存続を左右します。採用や未経験者の育成に目を向けることで、事務所経営の改善も期待できるのではないのでしょうか。 士業広報室では、士業の実態を知るために、事務所経営にかかわることから、プライベートまで、さまざまなアンケート調査を実施しています!ぜひ、ご協力ください! 読み込んでいます...  2018.05.17
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