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  • 【ビジネスレポート】書面添付と不動産の対応で相続+αの業務を受注

    30年超にわたり、600件以上の相続税申告を請け負ってきた須崎会計事務所。税務調査の入りにくい書面添付と、相続後の不動産活用や売却にも対応することで顧客から信頼を得てきた須崎氏の方法論を紐解いていきます。須崎会計事務所 相続案件受任のポイント 30年以上の経験と実績に裏打ちされた高い信頼性と安心感 的確な書面添付を行うことで、税務調査が入りにくい 相続税の申告だけではなく、不動産の売却や活用も支援する 相続後の不動産売却も一貫して対応する当事務所が相続案件を手掛けるようになったのは、30年ほど前。顧問先の世代交代に伴い、相続の相談をされたことがきっかけです。これまでに、顧問先を含めて600件ほどの相続税申告実績があります。現在、案件は金融機関や顧問先などからの紹介がほとんどですが、最近増えているのは二次相続です。以前お父様の相続を担当したことがあるお客様から「母親が亡くなったので、またお願いしたい」と連絡が来ることも多くなりました。相続案件で私がこだわっているのが、書面添付です。もちろん、ただ添付すればいいわけではありません。毎年国税庁が発表している相続税の調査事績から、どういう項目が対象になっているかを確認します。そして、申告書をつくる過程を説明するのが書面添付です。そうすると税務署は税務調査をする必要がなくなります。実際にここ10年間、私が対応した相続税申告で税務調査が来たことはありません。また、相続案件に対応する際には、不動産の活用や売却についての提案も積極的に行っています。特例が使えるうちに売却するのか、それとも収益物件として保有するのか。まずはお客様にメリットとデメリットをしっかり説明します。そして、アックスコンサルティングの不動産コンサルティング部門や司法書士の先生とも連携しながら、不動産の活用や売却、確定申告まで一貫してお手伝いをしています。30年以上の経験から過去のケースに倣って助言ができるのはもちろん、相続した不動産まで一貫して任せられるのも、お客様の安心感につながっているのだと思います。 活動1:的確な書面添付の実施申告の信頼性を高めて、税務調査に入らせない相続制などの申告書を提出する際に、顧客から受けた相談や計算事項など、申告書をつくる過程を書面にして添付することで申告書の信頼性を高める書面添付。須崎氏は、この制度を正しく活用し、10年間調査ゼロという実績を持つ。「以前講師をしたアックスコンサルティングの税理士向け勉強会でも指摘しましたが、名義預金や名義株の事項は漏れが出やすいので注意してください。毎年、国税庁が発表している相続税の調査事績で、どのような財産が漏れているかを見るとわかりやすいです」(須崎氏)▲東京税理士会の理事を務めていた時期には、書面添付の「記載事例集」の共同執筆と編集を担当していた 活動2:申告後の不動産をサポート顧客の利益になるように売却や活用を積極的に提案「空き家に認定されると固定資産税が6倍になってしまいますが、このあと不動産はどうしますか?」など、不動産に関する説明をしたうえで活用や売却を提案。司法書士や不動産コンサルタントと連携しながら一貫してサポートすることで、不動産の譲渡所得に伴う確定申告なども受託している。▲親と同居していないケースも多いため、都内の物件でも空き家になる事例は増えているという(写真はイメージ) 【顧客満足度UPのポイント】お客様に徹底的に寄り添う相続も不動産も、お客様に寄り添うことが大切です。相続した不動産を活用できないのであれば売却のお手伝いをしますし、維持するのであれば、税制を活用してお客様に最大限お金が残るようにする。それが私たちの役目だと思っています。また、依頼があれば、不動産会社との面談などにも立ち会います。事情を把握している私が同席することで、お客様も安心できるようです。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー全国規模の専門家ネットワークで、財産の「安心」をご提供します□顧問先の相続税納税のために不動産を売却したい□物納か売却のどちらが有利か悩んでいる□収益性の悪い物件をなんとかしたい相続時の不動産に関するお問い合わせは…アックス財産コンサルタンツ協会 https://www.accs-c.com/ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
  • 【ベンチャーファーム】行動を変えるコンサルで創業企業を成長に導く

    2012年12月に開業した、はぎぐち公認会計士/税理士事務所は、創業企業のサポートに注力しています。顧問先を継続企業へ導く秘訣と、そのための職員育成について、代表の萩口義治氏にお話を伺いました。 創業支援に特化し、企業の継続をサポート私は、2003年に公認会計士試験に合格した後、大手監査法人に6年間勤務。その後、独立を志して起業家スクールに通い、2012年に東京で開業しました。独立しようと決めたのは、実力を高めて自分の足で立つ生き方に憧れ、監査法人の社員の一人ではなく、「萩口義治として仕事をしたい」という思いからでした。当社の強みは融資や助成金申請などを含めた創業支援や、磐石な財務体質にするためのコンサルティングです。開業当初は、企業規模を絞らずに幅広く営業活動をしていました。創業間もない企業を中心にサポートしようと決意したきっかけは、起業家スクールの仲間たちとの出会いです。起業を目指す人は、勇気のあるハートの熱い人たちです。しかし、経営の経験もなければ実績もないので、いざ創業しても先行きが不安定です。実際、経済白書では起業から3年での生存率は50%と言われており、事業の継続が難しい場合が多い。私自身、やっていけるか不安に駆られ、開業に踏み切るまでに2年かかりました。このような思いから、起業したての会社が長く継続し、世の中に需要や雇用を生み出していける支援をしたいと考えたのです。当初は朝会に参加したり、飛び込み営業をしたりしていましたが、顧客が増えたのは、創業補助金の支援を始めてからです。起業家スクールの人脈から案件が獲得でき、2014年には創業補助金採択支援件数が、東京都で1位になりました。これをきっかけに、紹介で顧客を増やすことができ、現在も幅広い業種の経営者から相談をいただいています。 数字で行動を変える! 会計視点の経営コンサル創業企業を支援するため、特に力を入れていることは二つ。一つは財政支援です。融資や助成金などで資金を確保できるようにサポートしています。もう一つは、経営コンサルティング。成長期に入った顧問先には、業績を上げるために何をすればいいか、具体的な行動についてもアドバイスをしています。創業した企業をいかに存続させるかということが、私たちの腕の見せ所。そのため、試算表や月次決算書で数字を分析し、赤字の原因を突き止めます。そして、損益分岐点がいくらで、黒字になるためにはどのくらいの売り上げが必要か、そのためにどんな行動が必要なのかを一緒に考えています。業績向上ための営業やマーケティングのサポートも、事務所のできる範囲で行います。そのほか、助成金に強い社労士、Web集客など、専門的な知識を持った企業を紹介することもあります。行動の結果が数字であり、行動を変えていかなければ業績は変わりません。だからこそ、行動に移すまでサポートするコンサルティングが重要だと感じています。コンサルティングは、私以外の職員も行っています。その際、職員自身が自分の頭で考えて、発言することを大切にしています。代表である私の意見がすべて正しいというわけではないですし、発展途上であっても入社した時点でコンサルタントです。ですから未経験で入ってきたとしても、一人のコンサルタントとして自分の考えを述べるように伝えています。また、顧問先にアドバイスをするというよりは、〝質問を投げかけること〞が行動につながるコミュニケーションだと考えています。会社のことを一番考えていて、業界のことを一番知っているのは、その会社の経営者です。私たちはあくまで、会計や数字という視点から経営のヒントとなるような質問をする。「客単価を上げるには何ができますか?」などの質問をして、顧問先に行動指針を考えてもらうように導くのです。そうすれば、実行可能性が高まり、企業の発展につながっていきます。行動までサポートした結果、当事務所の支援企業のうち95%が、3年以上継続して事業を行うことができています。 職員の物心を〝豊か〞にして、業界価値を高める組織へ事務所は現在、私を含め12名体制で、税務事業部とコンサル事業部に分かれています。二つの事業部を兼任しているメンバーもいて、これは税務とコンサルの両面から数字を見る力を養い、ハイブリットな会計人になってもらいたいという考えからです。できるだけ未経験や経験の浅い人を採用しているのですが、会計知識とコンサルスキルの両方を身に付けられるように育成をしています。最初に職員を採用したのは開業して一年経った頃。定着しない時期や、採用がうまくいかない時期もありました。振り返ってみると、職員が定着しなかったときは、職員に対する愛情が足りなかったのだと思います。彼らがこの事務所で働くことで、どのような成長が得られるのかということを、ロジカルに考えていませんでした。現在は、「職員の物心を豊かにする」という理念を最優先に掲げています。豊かさというのは、お金と時間とスキルのこと。この理念を実現するため、高い付加価値業務を受注・提供するスキルの向上が大切だと職員に話しています。現在、職員が興味を持った分野の勉強をサポートするため、研修費を会社で負担する制度も取り入れてました。また、職員との面談は定期的に行い、業務や今後の目標、家族や体調など、何でも話せる場にしています。もちろん、私の考えもしっかり伝えます。この業界でどんな人が生き残り、必要とされ続けるのか日々勉強しているつもりなので、職員が成長するためのヒントになればいいなと思っています。今後は会計業界のため、会計業界で働く人たちのために、事務所ができることをさらに進化させ、広めていきたいと考えています。コンサルティングを含めた顧客とのコミュニケーションなど、付加価値の高いサービスを体系化して、会計業界の価値を高めていきたいです。 
  • 北海道から全国へ! 会計業界を改革せよ Vol.3

    2021年6月15日、元株式会社マネーフォワードビジネスカンパニー執行役員の平野龍一氏が、税理士法人マッチポイントと税理士法人フューチャークリエイト(旧税理士法人シマ会計)に参画したというニュースが飛び込んできました。急成長中の企業を飛び出し、地方のベンチャー事務所とタッグを組んだ理由とは?平野氏、税理士法人マッチポイントの小島匡彦氏、税理士法人フューチャークリエイトの植島悠介氏の3名が目指す「新たな会計業界」について聞きました。撮影:山本 晃与(HATch.img)>>Vol.2はこちら 会計事務所に“非連続の成長”をもたらす――ここまで、中小企業をサポートするためには、会計事務所がさらに幅広い視野を持ち、自らさまざまな取り組みを実践していくことが必要だという話を聞いてきました。会計事務所が変化していくために、平野さんは、マッチポイントとフューチャークリエイトにどのように関わっているのでしょうか?平野 CSO(最高戦略責任者)として、経営会議を一緒にやっています。事業計画の立て方、採用計画の立て方はもちろん、ミッションやビジョンも再作成しました。また、評価制度の再構築なども、これまでの会社で得た知見を活かして行っています。植島 平野さんが入って一番大きく変えたのが、採用計画です。これまでも毎年経営計画を立てて、採用する人数は決めていました。ただ、これまでは「何人採用します」だったのですが、「どういう戦略で、どんな人を採るのか」まで落とし込むようになりました。今までは、あまり具体的な計画ではなかったので、スタッフも「どうせ採用できないよ」という気持ちがあったと思うのですが、理論に基づいた具体性のある計画になったことで、安心できると思います。平野 今回改めて思ったのは、フューチャークリエイトもマッチポイントも優秀な事務所であることは間違いないんです。ただし、それはあくまでクラウド対応ができるとか、紹介でどんどんお客様が増えていっているという部分で、基本的には旧来型のやり方です。だから、新しいやり方をどんどん導入して、いわゆる“非連続の成長”をつくっていきたい。会計業界は、今までなかなか非連続の成長がありませんでした。なぜかと言うと、外部の血が入ってこないからなんです。地方は特に。東京以外の地方すべてで、おそらくそういう課題感があると思うのですが、私がこれまで培ったものを含めて、さまざまな外部の知識や経験を取り入れて、非連続の成長をつくっていきたいと考えています。そしてもう1つ、予実の管理をすること。これは、戦略をしっかり立てるということができていないからこそ起こりうる現象なのですが、予実の管理ができていないんです。例えばマネーフォワードで言えば、予実の管理を毎月しっかりやっています。それは売上だけではなくて、コストも採用計画も含めてです。年間を通して、いつまでに、どの部署で何人採用するという計画を立てていて、それに対してちゃんとできているかどうかを管理している。会計事務所は、計画を立てて、最終的に誰が責任を持ってやるかという管理ができていないところが大きな課題としてあります。それができるようになれば、お客様に対しても同じように価値提供できるようになります。小島 これまでの会計事務所は、所長と職人しかいないところが多かったと思います。車の製造に例えるなら、社長と工場しかない。でも、サービスを売る人、情報を発信する人、お客様のメンテナンスをする人など、税務会計以外のことを行う部署をつくっていくことが必要だと考えています。一般企業であれば、専門部署ができて、自社内でうまく回せるようになるところまでで終わるのですが、会計事務所の場合は、その先に顧問先がいます。自社内でうまく回せたことを、顧問先に提供できて、顧問先の成長につながるコンサルティングができるのです。それが会計事務所の強みでもあり、面白いところだと思います。平野 この魅力が正しく伝わってないんですよね。コンサルタントは年収が高いイメージがありますが、なぜ年収が高いかというと、付加価値が高いからです。だけど、今の会計事務所の仕事は、“帳簿をつけてくれる人”というイメージを持たれていると思うんです。会社の経営の相談に乗ってくれる相手ではない。特に職員の人たちは。実際に、会計事務所の職員さんが顧問先に月次の訪問に来たところに遭遇したことがあるのですが、黙々と帳簿をチェックしただけで帰って行ったんです。これって、すごくもったいないですよね。小島 税理士の資格を持っていない人がコンサルタントとして活躍しているのだから、資格を持っていない職員だって、コンサルティングができるはずなんです。やったことがないだけなんですよね。平野 そのくらいのポテンシャルがある業界だからこそ、中から変える必要があると思ったのです。(写真左から)税理士法人フューチャークリエイト 代表税理士 植島悠介氏税理士法人マッチポイント 代表税理士 小島匡彦氏平野龍一氏 取り組みを公開し、会計業界のビジョンを再構築する――多くの会計事務所がそういった取り組みを実践していけば、その先にいる中小企業にも広がっていきますね。小島 そうですね。ただ、今私たちがアクションを起こしても注目されません。業界を変えていくためには、自分たちが影響力を持つ事務所にならないといけない。そのためには規模感も必要です。当社は開業から2年で28名規模になりましたが、まだまだ足りないので、3年後に100人を目指しています。植島 私たちも、4年後に100人、売上10億円という目標を立てました。最初は7年後に100人と言っていたのですが、平野さんに修正されました(笑)平野 事業計画を立てるときに、「今のペースだったらできるね」というのは、戦略でも計画でもないですから。自分たちの意思を入れることが大事です。4年先のことなんてわからない。でも、ワクワクする未来を自分たちで入れていくことが事業計画なんです。植島 夜中に一人で事業計画を立てたのですが、ワクワクしました。平野 結局、クラウドサービスを導入して業務効率化ができたとしても、そこにワクワクはないんですよ。なんでワクワクするのかっていうと、やっぱり一番は成長なんです。成長を実感できることが一番なので、そこをつくっていくことが業界にとってすごく大事です。小島 会計事務所は、業務効率化して時間が空いても、ワクワクしない方向に行きがちなんです。空いた時間で倍の数の担当を持ちます、みたいな。そうすると職員も「だったら新しいことはやらずに、今のままでいいです」となってしまいます。平野 それって理由は明確で、会社としてのミッションやビジョンがないからです。例えば、フューチャークリエイトであれば、「日本中の中小企業を強くする」というメッセージを掲げています。そういったメッセージがあれば、職員もそこに向かって進んでいけます。――マッチポイントとフューチャークリエイトに関しては、明確なビジョンとともに、100人規模を目指すという具体的な目標もあります。では、北海道全体、さらには全国的に業界を改革していくために、どんなことが必要だと考えていますか?平野 まずは、北海道の会計事務所のトップ3を入れ替えること。北海道の会計事務所って、トップ3が30年間変わっていないそうなんです。30年あれば、日本の時価総額ランキングはガラッと入れ替わります。なのに、この業界は変わっていない。だから絶対に、この2事務所を北海道のトップ3に入れます。「北海道はすごく勢いがある! 挑戦していくんだ」という文化をつくっていきたい。小島 トップ3を入れ替えることが、一つの楔を打つことになると思います。北海道は、全国より10年早く労働人口が減っていくと言われています。つまり、私たちがやったことが、全国のお手本になるはずなんです。平野 これから、高齢化で会計事務所が少なくなっていくなかで、若い事務所には自動的にお客様が流れてきて、伸びてくると思います。ただ、業界に人を流入させることができなければ、いつかは受け入れられなくなるときがきます。だとしたら、業界の魅力度を上げて、事務所の魅力度を上げて、コンサル業界に行きたい人や、中小企業を元気にしたいという思いを持っている人がどんどん入ってくるようにしなければいけません。そういう思いがあれば、デザイナーでもいいし、マーケッターでもいい。いろいろな人が働けて、中小企業をトータルで支援できる組織をつくっていくこと。そのために、「魅力のある業界なんだ」という発信をしていく必要があります。植島 誰でも働ける会社をつくることは必要です。「簿記2級を持っていないと受けられません」ではなくて、「中小企業を良くしたい」という思いがあるなら働けるという状況にしないといけません。平野 まずはマッチポイントとフュチャークリエイトとともに北海道での活動に注力しますが、この2事務所だけが伸びればいいというわけではありません。業界全体を良くしていく、業界のブランドをつくっていくために、事業計画の立て方、人事評価制度のつくり方、情報発信の仕方など、今後取り組んでいくことは、プロセスを含めて良かったことも悪かったこともオープンにしていきます。小島 真似できるところは、どんどん真似をしてもらいたいと思っています。こんなに楽しそうに働いている30代40代の会計事務所の職員は、そんなにいないと思いますから。平野 私は、絶対に業界を変えられると思っています。マネーフォワードでの仕事を通して、中小企業にとって士業が重要なパートナーであることは実感していましたし、士業に対する信頼の厚さも肌身で感じていました。一方で、今の業界に対するブランドの低さ、認知度の低さ、会計事務所として求められているもののレベルの低さに対する課題も感じています。だから、この2事務所とともに会計業界の課題をクリアにしていって、新しい業界をつくっていきたいと思います。 
  • 北海道から全国へ! 会計業界を改革せよ Vol.2

    2021年6月15日、元株式会社マネーフォワードビジネスカンパニー執行役員の平野龍一氏が、税理士法人マッチポイントと税理士法人フューチャークリエイト(旧税理士法人シマ会計)に参画したというニュースが飛び込んできました。急成長中の企業を飛び出し、地方のベンチャー事務所とタッグを組んだ理由とは?平野氏、税理士法人マッチポイントの小島匡彦氏、税理士法人フューチャークリエイトの植島悠介氏の3名が目指す「新たな会計業界」について聞きました。撮影:山本 晃与(HATch.img)>>Vol.1はこちら まずは、会計事務所が変わることが必要――中小企業を良くしていくためには、パートナーである会計事務所のサポートが欠かせません。どのようなサポートをしていくべきでしょうか?小島 当社は、マネーフォワードを使うために立ち上げた会社ではありますが、顧問先にクラウド会計ソフトを使ってもらうことが目的ではありません。「これを機に、社内の効率の悪い経理を改善しませんか?」というのが本題です。中小企業の経理って、必要のない資料をいっぱいつくっていたりします。誰も見てない資料を、良かれと思ってつくっているケースが結構あるんです。だから、「それをクラウド化したり、ほかのシステムと連携させたりすることで、経理業務自体を変えるきっかけにしましょう」という話をしています。まずは効率化して、本業に集中できる環境をつくる。そのサポートができますよね。平野 ただ、業務の効率化だけをやっても中小企業は良くならない。売上を伸ばしたり、従業員の待遇を良くしたり、組織をしっかりつくっていくこと。さらに、会社のサービスを知ってもらう活動などもやっていかない限り、中小企業や地方はなかなか伸びないんです。私は、マネーフォワード時代に個人的にその支援をしていたのですが、この仕事はやっぱり、本来は士業がやってしかるべき仕事です。そのためには、まずは士業事務所が伸びないといけない。植島 例えば、事務所規模の拡大という点でいうと、私たちの事務所は1年で5人くらいのペースで職員が増えていました。これは、会計事務所としては比較的多い方なので、自分たちでは「すごく増えている」と感じていたのです。でも、一般企業から見ると少ないんですよね。この“枠にとらわれている”という点も、業界の課題だと感じています。だからこそ、一般企業の感覚や価値観を取り入れて、枠を取り払うことが必要だと思います。会計事務所は、経営に関して「会計事務所だから仕方ない」と諦めている部分がある気がしています。でも、自分たちができないこと、やったことがないことは、顧問先にもアドバイスできません。だから、会計事務所はまず、一般企業と同じ水準にならないといけないと思います。普通の企業がやっていることを自分たちもやって、それをお客様に提供できるようになるのが、中小企業を発展させることにつながる。そのためには、平野さんのように一般企業の感覚をぶつけてくれることは非常にありがたいんです。今、平野さんとやっていることが私たちの武器になって、その武器を使って中小企業を強くすることができるのではないかと思っています。(写真左から)税理士法人フューチャークリエイト 代表税理士 植島悠介氏平野龍一氏税理士法人マッチポイント 代表税理士 小島匡彦氏 会計事務所が中小企業のCxOを担っていく――会計業界に人材が入ってくるようになるために、会計業界が魅力的にならないといけないという話がありました。そのために、どのような取り組みをしていこうと考えていますか?平野 中長期的に絶対に実現したいと思っていることが、会計事務所の職員が中小企業のCxOを担っていくこと。CFO(最高財務責任者)やCSO(最高戦略責任者)、システム周りを担うCTO(最高技術責任者)など、職員が中小企業の重要なポジションを兼務していく。中小企業が、「財務担当をおきたい」「経営戦略を練りたい」「技術面を強化したい」といった計画を立てたとして、その担当者を採用するのは困難です。だったら、会計事務所がその役割を担い、しっかり支援していく。そうすれば、もっと多くの中小企業を支援できるし、会計事務所もサービスの単価も上げていくことができます。そのためには、今までと同じサービスの提供の仕方ではダメだし、今までと同じ学び方ではダメ。固定観念を壊して、さまざまな知見をどんどん取り入れて、まずは自分たちが実践していくことが必要です。植島 最近、「会計事務所は税務をやる」という当たり前自体がおかしいと感じるんです。私がやりたいのは、「中小企業を強くすること」。税務の申告書を完璧につくっても、中小企業は強くならないですよね。当社は、2021年8月から社名をシマ会計からフューチャークリエイトに変えたのですが、それは税務会計にとらわれたくないという思いからです。社名に“会計”が入っていると、税務会計しかやっていないイメージを持たれてしまうのではないかと感じたのです。地域では「シマ会計」という名前はある程度浸透していましたから、かなりチャレンジではありました。でも、ここで変えないと、これからやりたいことができなくなってしまうのではないかと思いました。小島 会計業界は今、人材流出を止めることと流入を増やすこと、どちらもやらなければいけません。サービスの単価を上げて給与水準を上げたり、資格がなくてもコンサルタントとして活躍できるように人材を育てることも大切です。私たちは『マッチポイントカレッジ』という学びの場を主宰しています。税理士法人マッチポイント、税理士法人フューチャークリエイト、伊東祐生税理士事務所の3事務所が合同で行っている組織学習の場です。マッチポイントカレッジでは、コンサルティングなどの付加価値業務を提供できるよう、実務以外にも提案力や交渉力などのコミュニケーションスキルを身につけるカリキュラムを実践しています。植島 会計事務所はこれまで、「背中を見て覚えなさい」という指導が多かったと思います。また、「人によって教えることが違う」ということも多くありました。実務に関するマニュアルはあっても、商談や営業スキルを体系的に学ぶ機会は少なかったのです。マッチポイントカレッジは他事務所と合同で組織学習を行うので、視野も広がりますし、ほかの事務所の職員が実践したことを共有することで、疑似体験が増えていきます。「やってみたらできた」という成功体験を積み重ねることで、職員のモチベーションが上がるのを実感しています。小島 付加価値業務を提供できるようになれば、会計事務所の価値はさらに高まります。会計事務所への顧問料は、会社を維持するための必要経費ではなく、会社を成長させるための“投資”であるべきです。マッチポイントカレッジ以外でも、私たちが取り組むことが今後の業界のスタンダードになるように、方向性を示したいと思っています。植島 でも、発信が下手なんです。それも平野さんに怒られましたね(笑)平野さんが参画すると決まって、プレスリリースを出したのですが、初めてのことでした。平野 自分たちができないのに、中小企業にアドバイスはできないですからね。例えば、顧問先が良いサービスを持っていて、「新しい店舗を出します」となったときに、「プレスリリースを出しましょう!」というようなアドバイスをできるかどうかはすごく大事だと思っています。だから、自分たちがどんどん外部のやり方を取り入れて、変えていくことをやっていかないといけない。マッチポイントとフューチャークリエイトは、それができる事務所だと思っています。>>Vol.3に続く 
  • 【所長たちのホンネ座談会 Part2】経営者がやるべきことは仕組みづくりと人材創出

    職員の先頭を走り、自ら道を切り拓いていく所長たち。「経営者としてのモチベーションは何か?」「モチベーションが下がったらどうする?」「所長の仕事とは?」など、普段は聞けないホンネに迫る座談会を開催。税理士法人SS総合会計の鈴木宏典氏、社会保険労務士法人リライエの石田隆利氏、税理士法人阿比留会計事務所の阿比留一裕氏、スクエアワン株式会社の石川和司氏の4名が語り合います。〔司会〕株式会社アックスコンサルティング コンサルタントPart1はこちら 所長のモチベーション自分の運命に責任を持つ独立した存在が楽しい司会 時には、「今日は仕事をしたくないなぁ」と感じたり、気持ちの浮き沈みもあると思います。 どのようにケアしていますか?石川 〝自分の運命をコントロールできる状態〞にあることが、すごく重要だと思っています。経営者は、「嫌なら断ればいい」「信条に合わないから断る」というのが、自分の責任でできる。私の場合、そういった独立した存在であることが、自分を解放してくれて、楽にいられるので、仕事へのモチベーションが上がる要素になっている気がします。鈴木 多くの人は、自分に降りかかった困難を外部のせいにしてしまうと思うんです。石川先生はすごくハードルの高いことを実践されていて、素晴らしいですね。石田 私自身は、モチベーションが下がろうが、「仕事だからやる」 という感じですが、職員が成長したり、変わった瞬間を見ると、やる気は出ます。阿比留先生のモチベーションも聞いてみたいです。阿比留 私は子どもの頃から、やる気のなさに定評がある人間でして......。〝モチベーションややる気に依存しない仕組みをつくる〞 という路線で生きています。例えば集客も、自分が頑張らなくても提携先から自動的に紹介がくる仕組みになっています。スタッフの仕事も仕組み化しているので、こと細かに指示は出しません。むしろ、「所長の工程、早く終わらせてください」と職員から圧がかかるくらいです。案件も業務も、来てしまったらやるしかないので、 やります(笑)。モチベーションによって成果がぶれるという状態が嫌なので、機能的な仕組みを構築するプロセスが好きなんです。なので、モチベーションを上げるとか維持するという発想がそもそもないですね。司会 モチベートが必要な人、仕組みがあれば自然にできる人、両方のタイプがいますよね。鈴木先生は、どのように情熱を持ち続けているのですか?鈴木 私は、仕事そのものが好きなんです。お客様と話したり、経営塾の塾生に響いている感じだったり、自分が役に立って、みんなの関係性が変わる仕事そのものがモチベーションになっています。もちろん眠い朝もありますが、 やっているうちに楽しくなっちゃうんですよね。お客様への価値提供そのものを、魅力に感じているのだと思います。石川 経営者は、仕事とプライベートの境目があまりない人が多いように思います。仕事のことを考えないようにする方が、かえってストレスなのかもしれません。 組織と人材の育て方顧客満足を軸に従業員満足を考える司会 経営者として、職員さんの成長や動機づけについてはどのように考えていますか?石田 以前、お客様から「あなたはもう来なくていい。スタッフさんが来てくれたら十分だから」と評価されたときには、これを繰り返せたら業界も地域も良くなっていくだろうという希望につながりました。司会 一方、阿比留先生は......阿比留 育てる気がないですから(笑)。それぞれの調子や個性による振れ幅をなくして、常に一定のクオリティを提供し続けられる仕組みにしています。なので、採用のときは、「何も教えないし、成長させる気もない」ということを伝えます。妙にやる気のある人ではなく、毎日決まった仕事をこなすことにモチベーションを感じられる人を採用したいので。石川 一貫した姿勢がすごいですね。私自身は「飲みながら話そうか」など、ある意味昭和的な感情マネジメントをしている傾向があるのですが、「果たしてそれが本当にお互いのためになっているのか」と、いま思いました。リー ダーって孤独な面があって、それを会社や事務所で埋め合わせしているような気がします。こちらがよかれと思ってやっていることが、実は自分の満足にしかなっていないこともありそうです。司会 鈴木先生は、パートさんを担当者レベルに成長させていく、ということをされていますね。鈴木 私は阿比留先生と逆ですよ。成長やお客様への価値提供こそが、エンゲージメントを高める要素だと思っています。CS(顧客満足) を軸にしたES(従業員満足)じゃないと意味がない。お客様に価値提供するための型があって、それを乗り越えて成長することが一番のモチベーションになるんです。自立型人材の育成には3つの要件があって、まずはしっかりした型をつくること。次に、目的・理念をはっきりさせること。最後に、できたら承認、できなかったらダメだったことをきちんとフィードバックする。お客様への価値提供が一番崇高で、それを実現する仕組みを会社としてつくる、モチベーションとシステムを両立することが重要です。司会 人としての関わりだけでは依存関係になってしまうので、仕組みやレベルアップの目安をつくるということですね。鈴木 人は結局、仕事ができるようになればモチベーションも上がるのだと思います。単に昇給や福利厚生を充実すればいいのではなく、自分の業務と組織の理念が結びついていることが大切だと考えています。 所長の役割ビジネスモデルの構築と最後の砦としての安心感司会 経営者は、プレーヤーとして困難な局面を乗り越えたり、ビジネスの仕組みをつくったり、仕事の幅が本当に広いですね。そのなかでも、所長として絶対に外せない仕事とは何でしょうか?阿比留 ビジネスモデルをつくることです。誰をターゲットに、どんな付加価値を提供し、どういう仕組みで実行するか。そして、お客様やスタッフとして、どんな人を受け入れて、排除するか。その部分は経営者にしかできません。所長が頑張って申告書を書くより、事務所に合わないお客様を1件解約してくれた方が、スタッフは喜ぶ気がします。石川 志を同じくする、優秀な人財を集めることでしょうか。高収益な体質をつくるためにも、人財は重要です。石田 私が従業員だったら、経営者には最後の砦であってほしい。心が折れそうなとき、「あの人がいれば大丈夫」という存在。そういう意味で、私も早く本当の経営者になりたいです。鈴木 やはりビジネスモデルの策定でしょう。そして、理念策定と浸透。私の場合はプレーヤーも兼務しているので、一つくらいは誰にも負けないものがあってもいいと思っています。石田先生がおっしゃっていたように、「さすが所長」と頼られる存在になりたいです。司会 最後に、ほかの先生に聞いておきたいことはありますか?鈴木 石田先生に、社労士としてのビジョンを聞いてみたいです。石田 地方は若者の減少が顕著です。コロナ禍で、さまざまな変化もありました。「全国の田舎の労働環境を変える先導者になる」というのが、最近の経営理念です。いまは、学びの場を提供する学校も開催しています。鈴木 うちも社労士をかかえていますが、それぞれ特徴が出るものですね。阿比留先生は、次の計画は何かありますか?阿比留 税理士を雇おうかな、と思っています。私の実務を引き継ぎたいのと、将来父が引退して税理士が減ると、法人でなくなりますから。あまり心踊る計画ではありませんが(笑)。司会 これからも定期的に、皆さんの動向を知りたいですね。今日は起業家としての力強い原動力を垣間見ることができました。ありがとうございました。※月刊プロパートナー2021年5月号より抜粋 
  • 【所長たちのホンネ座談会 Part1】独立、承継、職員の一斉退職…所長の苦労を語る

    職員の先頭を走り、自ら道を切り拓いていく所長たち。「経営者としてのモチベーションは何か?」「モチベーションが下がったらどうする?」「所長の仕事とは?」など、普段は聞けないホンネに迫る座談会を開催。税理士法人SS総合会計の鈴木宏典氏、社会保険労務士法人リライエの石田隆利氏、税理士法人阿比留会計事務所の阿比留一裕氏、スクエアワン株式会社の石川和司氏の4名が語り合います。〔司会〕株式会社アックスコンサルティング コンサルタント 独立・事業承継の思い継ぐか? 独立か?最初の決断のきっかけ司会 まず、いつ頃から独立しよう、所長になろうと考えていたかを聞かせてください。阿比留 私は、小学6年生のときに父が税理士事務所を開業したので、「継いだらラクができる」と思ったのがきっかけです。親の助言もあり、「大学4年で公認会計士試験に合格して、修行を5年してから帰ろう」と、その当時に決めました。と言っても結局、法人として申告は一緒にしていますが、実質的には別事務所です。石川 私の場合、学生時代から資格を取って事務所を開こうと考えていたので、就職活動もしていません。結果、試験に合格するのに6年かかってしまいましたが。石田 私は20歳のときに悪徳不動産会社から痛い目に遭い、法律に興味を持ったのがきっかけです。それで、この先10年で10個の国家資格を取って独立しようと決めて、一番独立しやすそうだった社会保険労務士として開業しました。顧問契約書のつくり方も知らない状態からのスタートだったのですが、当時は頼れる人がいなくて、二代目の経営者をうらやましいと思ったこともあります。司会 鈴木先生は二代目ですよね。鈴木 はい。親からは「自分の好きなことをしてほしい」と言われていましたが、大学が法学部で、大学院にも行き、やっぱり税理士になろうかな、と。あと、父の影響はあります。仕事熱心で、「あれだけ情熱をかけられる仕事ならいいな」と思いました。また、もともと講師業や教師に憧れていたので「税理士は経営の先生だよ」という母の言葉も大きかったですね。実際には領収書ばかりの世界でびっくりしましたけど(笑)。石川 なかには継ぐのが嫌な方もいらっしゃるのでしょうか?阿比留 継ぐのは難しいですよね。私の場合、父の事務所の職員は私が生まれたときから知っている方ばかりで、一緒に働くのはなかなか難しいなと思って。それもあり、物理的には分けています。鈴木 うちは親子でぶつかった経験があるので、継いだ人の気持ちはよくわかります。小さなことにこだわりすぎず、潔癖になりすぎないことが大事ですよね。 開業後の苦労まさかの全員退職…二代目ならではの悩みも司会 独立後は、大変な苦労もあったのではないでしょうか?石川 縁もゆかりもない所で開業したので、「大変だったね」とよく言われますが、自分とお客様のために100%の力を出せることがすごく楽しくて。日々良くなっていくだけなので、簡易書留を出す作業も楽しかったですね。守るべきものが増えた今のほうが、何かと恐怖があるかもしれません。例えば、開業して5年目の頃、ある不動産会社による売上げが全体の7割を占めるようになったんです。1社に依存しているのが怖くて、別の不動産会社や銀行と取引しようと動いたのですが、すでに先輩の先生方が固めていて。そこで、お付き合いの多かった税理士の先生とタイアップする『会計事務所サポートサービス』を始めました。私はすぐに調子に乗ってしまうタイプなのですが、不安や恐怖に直面することで、成長へとつながっているように思います。司会 石田先生も、ベースがないなかでの独立だと思いますが、特に苦労した時期はありますか?石田 仕事は順調に増えていたのですが、開業3年目のある日、4名いた職員全員が一斉に退職してしまったんです。退職届を突きつけられて、引き継ぎもなく、パソコンのデータも……。鈴木 すごいですね……。どうやって乗り切ったんですか?石田 すぐにハローワークからパートさんを紹介してもらい、今では記憶がないくらいに働きました。あまり社労士のいない地域で、私が辞めたらお客様が困ると考え、「やるしかない」という気持ちです。事業拡大のために広い事務所に移転を決めた矢先の出来事で、さみしい日々を過ごしました。司会 ほかの先生方は、つらいときにどのように思考を切り替えてこられたのでしょうか?阿比留 私は開業当初、事業再生やM&A業務だけをするつもりでした。でも、一人目のスタッフを雇った直後に民主党政権になり、金融円滑化法が出て事業再生の仕事がゼロになったんです。このときはきつかったですね。それで、「まじめにやらなきゃ」と税理士業務へ方針転換して、美容院と飲食店に特化しました。もともと、自分じゃなくても良い「その他大勢」になるのが嫌で、特徴のある存在でいたいという気持ちが強いため、思い切った方針転換ができたのかもしれません。鈴木 皆さんは開業という不退転の決意があったと思いますが、私は決意しきれない、自立しきれない二代目特有の悩みがありました。「まったく性格の違う父と一緒にやっていけるのか」「税理士として自分のスタイルをつくりたい」と悩み、父に反発していた頃が一番つらかったですね。恵まれているのに感謝できなくて、職員を不安にさせていました。司会 どのように気持ちを切り替えたんですか?鈴木 一般社団法人才能心理学協会の北端康良先生にプロファイリングをしてもらったことで変われました。自分の思いを理解して、父にきちんと話せるようになったことで、引き継ぎもしてもらえるようになりました。結局のところ、二代目で一番重要なのは〝二代目であることを受け入れて、親の土俵で踊れるか〞だと思います。某家具会社のように親を公の場で公開処刑するなんてもってのほか。やっぱり、親に認められないと、高く飛ぶことはできないんですよ。今では後継者向けの経営塾をやっていますが、そこでもこの話をしています。Part2へ続く※月刊プロパートナー2021年5月号より抜粋  
  • 提案資料の標準化でアップセル&新規獲得を実現

    「フィット感」を重視し、人事労務にまつわるクライアントの課題解決のためにオーダーメイドのコンサルティング支援を強みとする人財さいだい戦略化.firm。標準化に取り組み、さらなる成長を目指す秘訣について、代表の壽谷将隆氏に聞きました。 脱属人化の実現で人材の定着も図る「経営者と一体となって人事面から経営に参画していく」ことを信条に開業したのが、2014年頃。創業当初は、異業種交流会などに参加して紹介を獲得することが主な営業活動だったのですが 、契約件数が増えるにつれて、顧問先をフォローする時間と新規獲得のための営業活動に割く時間のバランスがとりづらくなってきていました。また、職員を採用したこともあって、事務所を組織的に運営する必要があると考え、『社労士パートナーズ(以下、社P)』の導入を決意しました。まず、課題となっていたのが、属人化でした。例えば、サービスを提案するためのプレゼン資料のつくり込みが担当者によって異なる、資料作成に時間をかけすぎて業務を後回しにしている、顧問先へのコミュニケーションスキルに差があるなど、標準化ができていない部分が多数ありました。社Pのツールには、業務提案のためのパンフレットやチラシのベースが豊富に用意されているため、資料作成の時間を大幅に短縮することに成功。提案の際もツールに沿って説明することで一定のレベルを保つことも可能となりました。また、私たちは市場に合わせて、〝七福神メニュー〞と称した7つのサービスを取り揃えているのですが、これらのサービスから派生した新たな提案も、ツールを活用することでしやすくなりました。今後は同一労働同一賃金による人事労務監査や、リモートワークのためのクラウド導入支援を求めるお客様が増えてくると想定されます。人事労務面から経営者を柔軟に支援していくため、社Pを活用しながら社内標準化を推進していきたいと思っています。 ※月刊プロパートナー2021年3月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼
  • 障害年金受給から就労まで自立をサポートする

    開業以来、障害年金に特化して成長してきた社会保険労務士法人ステラコンサルティング。現在は、就労継続支援B型事業所と就労移行支援事業所も運営し、障害年金受給後の自立まで支援しています。代表の坂田新悟氏に、社労士が運営するメリットや今後の展開について聞きました。 生活費だけではなく社会とつながる支援を就労継続支援B型事業所『てんとうむし上尾』は、2019年3月に開設しました。就労継続支援B型事業所とは、障害や病気があることで一般企業での就労が困難な人に、働く場所を提供しながら知識や能力向上のための訓練を行う施設です。この事業を始めたのは、社会保険労務士の仕事がきっかけです。社労士事務所を開業したのは、2010年。開業以来、障害年金に特化し、毎年130~150件ほど受任していました。障害年金を受給する多くの方たちと接しているなかで気になっていたのが、受給後の生活です。障害年金を受給することで生活費の補填はできますが、「それだけでいいのか」という思いがありました。障害年金の受給者は、約6割が精神障害・知的障害の方です。実際、当社に相談に来るのも、半分ほどは精神障害の方です。「今後を見据えていくなかで、受給後の生活が今までと変わらないのはあまり意味がないのではないか?」「私たちの仕事は社会保障費を膨らませることにつながるが、その反対の、お金を生み出す仕事をつくることもしなければいけない」と感じたのです。そこで、2017年くらいから就労継続支援事業所の開設に向けて動き出しました。 開業までの大きな壁は物件とスタッフ探し障害年金に特化していたことで、福祉施設の事業者とつながりがありました。ですから、開設に向けてその方と合同会社を立ち上げ、ノウハウを提供してもらったのです。しかし、大きな壁は、物件探しと人探しでした。就労継続支援事業所の建物には、自治体独自の要件があり、埼玉県の場合は訓練スペースだけで一人3.3平方メートル必要です。ほかにも、相談室や療養室がつくれて、居室内にトイレがある、建物用途に「児童福祉施設等」が入っているなどの要件があります。さらに、駅からの距離や家賃など、条件を満たす物件を探すのが本当に大変でした。また、施設にはサービス管理責任者を置く必要があります。私たちの場合は共同経営者の紹介でなんとか採用することができましたが、ほかの職員も自治体に指定申請をする前に確保しておかなければいけないんです。もちろん、申請が通ったあとは利用者の募集もしなければいけませんし、利用者に作業してもらう仕事を見つけるのも事業者の役割です。現在、てんとうむし上尾では、名刺に点字を入れる作業や、書店で売れ残った手帳、カレンダーを紙と金属に分けるリサイクルの分別作業などを行っているほか、社労士事務所からはタイムカードのデータ入力などを依頼しています。利用者によってできる仕事のレベルが異なるため、さまざまな業務を用意しておく必要があるのです。2021年2月には、就労移行支援事業所『てんとうむし上尾駅前』も開設しました。こちらは、一般企業への就労を目指している人が、決まった日時に事業所へ通うことからはじめて、パソコンスキルなどを身につける訓練を行っています。 他事務所との差別化で価格競争に打ち勝つ社労士事務所が就労支援事業所を運営するメリットとしては、まず「他事務所との差別化」があげられます。社労士事務所を開業した当時は、まだ障害年金に力を入れている事務所は少なかったのですが、競合が増えてきたことで、「価格競争が起こるのでは」という懸念がありました。当社は法人で従業員もいますから、価格競争の波には乗れない。しかし、障害年金の相談に来た方が就労支援事業所に通所してもらえれば、障害年金の請求で報酬をいただかなくても、事業所のサービス利用料を報酬に相当することができると考えたのです。これなら、利用者は自分にできる作業をしたり、就労に向けた訓練をしながら、費用をかけずに障害年金を受給できるため、メリットが大きくなります。また、就労継続支援や就労移行支援を受けるためには、まず相談支援事業所で支援計画を立てることが必要です。そのため、近隣の相談支援事務所との関わりは自然と深くなりますから、障害年金の紹介増につながります。ほかにも、福祉施設やクリニックなど、関連業種の顧問契約増加なども考えられます。 障害者雇用コンサルでさらなる自立を支援この事業を通して一番重要なのは、利用者が就職して、定着してもらうこと。まずはそれを安定して実現することを目指します。さらに、その土壌を広げていくために、社労士事務所では「障害者雇用コンサルティング」を始めたいと考えています。企業側の就業規則の改訂や、障害者を受け入れるための職場環境整備のアドバイス、障害者雇用に関する助成金の申請、入社後の定着支援はもちろん、私たちの事業所からマッチする人材を紹介して、面接に同行することもできます。社労士事務所と就労支援事業所が連携することで、人材紹介から定着まで、一気通貫でサポートできるのです。現在、障害者雇用促進法により、民間企業は従業員45.5人あたりに1人の障害者を雇用しなければいけませんが、雇用せずに納付金を払うことを選ぶ中小企業も多くあります。これは、障害者をどう雇用し、就労してもらえばいいのか、どの障害があるとどんな問題が生じるのか、何の業務ができるのかがわからない、といったことも要因だと思います。しかし、業務を細分化して切り出せば、障害の特性に合わせて任せられる仕事は必ずあるはずです。今は年金が受給できる障害であっても、将来は給付対象にならなくなる可能性がありますし、病気から回復して社会復帰するという人もいます。そういった方たちがスムーズに復帰できるサポート、社会づくりを行っていきたいと考えています。 ※月刊プロパートナー2021年3月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼
  • コンビニの経理代行が熱い!

    工数負担が少なく、安定して売上見込みを立てられるフランチャイズ展開のコンビニオーナーのバックオフィス業務。そのメリットを詳しく紹介します。 営業活動不要で属人化のリスクもなし!エリアも選ばないと密かに注目確実性の高い経済状況のなか、安定した収益源の確保は、事業を継続していくうえで要となります。労働集約型の士業のビジネスモデルは、標準化・生産性向上が売上アップのカギとなりますが、景気に左右されにくく、業務フロー完全統一が可能な業態があるのです。それは、フランチャイズ展開(FC)のコンビニです。一般企業の会社生存率は、創業から3〜5年のスパンでみて約40〜60%といわれています(中小企業庁データより)。一方、FCのコンビニは、本部からの経営指導やサポート体制といった管理体制が徹底されているので、契約期間も10〜15年と長く、廃業リスクが低いのです。さらに、会計・税務の指導もあり、PL・BSの作成はFC本部が対応。オーナーは経費処理や確定申告を対応します。とはいえ、自らが店頭に立って勤務するケースもあるため、これらを代行するサービスが、いま密かに注目を集めているのです。「日本コンビニオーナーズ会計」は、多忙なオーナーのために必要最低限のサービスに絞り、価格を抑えて代行業務を提供。そのため、訪問なし、定期面談なし、やりとりはメール・郵送・電話のみ。本部が発行した帳票のコピーと、オーナーの経費などをもとに申告書作成を行うため、一般企業の記帳代行と比較して大幅な工数カットを実現。さらに、本部の管理体制が徹底しているので、税務調査が入りにくく、イレギュラー対応も発生しないため、専門知識のない職員でも実務対応が可能です。業務フローの完全統一、廃業リスクが少なく、安定的な売上を見込めるコンビニFCの記帳・経理代行なら、これから代行業務参入を検討している士業事務所や定型業務に手間をかけられない事務所にぴったりです。  ※月刊プロパートナー2021年6月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼
  • 高収益化を実現するにはやらないことを決める

    多忙を極める所長が、未来の仕事をつくるためにどうやって時間を捻出するのか。士業事務所の効率化と付加価値業務導入を支援してきたコンサルタントが解説します。 何でもできる状態から「しない」を決める士業事務所の所長先生が、将来の事務所づくりのための時間を捻出するためには「選択と集中」が必要です。創業時から特化型であればサービスも限定していますが、多くの士業事務所の場合、オールマイティに何でも対応できるスタイルをとっています。できる選択肢が多い反面、顧客のニーズに応えようとして何を選べばいいのか、または何を「やらない」と決めればいいのか分からなくなってしまうケースをよく見受けます。そこで、まずは事務所の方針を見直してみるところから「やらないこと」を決めていきましょう。次に、既存の顧問先の事業内容や規模などを分析します。例えば、 飲食店の顧問を多く抱えている場合なら、相続関係のニーズを掘り起こせる可能性が低いため、「しない」という判断ができます。一 方、不動産オーナーを顧問に多く抱えている場合なら、相続や土地活用のコンサルティングメニューを追加してアップセルが見込めます。これまで提供してきたサービスと顧客の属性を分析することで、自社の武器となる強みも明確になってくるはずです。そうすると、やるべきこともさらに明確になってくるのではないでしょうか。高収益化は、難解なコンサルティングメニューを増やすことだけではありません。利益を追い求めることが重要です。つまり、効率化を意識して少ない工数で、利益を出すための「仕組みづくり」が重要といえます。まずは、定型業務の標準化や可視化に取り組みましょう。全体像を把握して細かく分業していき、テクノロジーの活用で効率化できる部分は積極的に導入し、改善のためのPDCAサイクルを繰り返して利益率を向上させていきます。「選択と集中」には、何をして、何をしないかを所長自身が決断し、行動、継続していくことが不可欠です。ブレない意思決定を行うためにも、考える時間を確保して、将来の事務所づくりに集中していきましょう。※月刊プロパートナー2021年2月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼
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