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  • 事務所のブランド力UPでシニア層への訴求に効果あり!

    インターネットでの情報収集がメインとなった昨今でも、シニア層を中心に書籍は根強い信頼を得ています。同じく信頼度が重要となる士業との相性も良い書籍を使い、相続案件獲得に成功している2事務所の事例を紹介! 書籍×セミナーで提携先の拡大を実現書籍マーケティングで提携先からの紹介獲得に成功した高橋英之氏。効果的なBtoB営業での活用方法とは?信頼度が上がりBtoB営業に有効私は2012年に開業し、翌年から相続専門のホームページを作成するなど、相続業務に取り組み始めました。主な集客ルートとしては、自社開催のセミナーや不動産会社主催のセミナーが中心。その後、2015年の相続税法改正で世間的に相続ブームが起きたこともあり、さらに相続業務に注力しようと、共同出版企画で『相続は準備が9割』を出版しました。書籍は、農協や不動産会社、ハウスメーカーなどへ営業に回る際に配布。それまでもチラシやパンフレットは持参していましたが、「本を出していること」でブランディングができ、より信頼度が上がる手応えを感じました。また、セミナー参加者にも参加特典として配布。不動産会社主催のセミナーの場合は、書籍を買い取ってもらい、特典として使ってもらうこともありました。書籍は2000円弱するものですから、お得感があり、お客様にはとても喜んでいただけました。なかでも、特に印象に残っている案件があります。一人暮らしのおばあさんがセミナーに参加してくれたのですが、その何年後かに、息子さんから連絡があったのです。 「うちの母が亡くなったのですが、この本を持っていたので、先生に相談しに来ました」と言うのです。 私もそのおばあさんを覚えていたので、「本を大切に持っていてくれたんだ」と感慨深かったですね。最近ではLTV(顧客生涯価値)向上に注力し、民事信託、任意後見、 遺言執行、不動産売却など生前対策の提案力アップに、事務所全体で取り組んでいます。仙台市内3店舗の強みを活かし、ローカルマーケットのシェア拡大を進めます。  相談前に信頼度が上がり第一印象の格上げに成功書籍活用でブランド力向上に成功した税理士法人エスペランサ。事務所内での活用方法を、ふじた美咲氏に聞く。待合室に置くことで初対面でも話が弾む当社は、2014年に相続専門のサロンとして、愛知県名古屋市に『相続ラウンジ』を開設しました。当時、中部エリアでこういった取り組みをしている事務所はなく、思い切った決断でした。「まずは、とにかく知ってもらうこと。そしてブランディングが必要」と考え、相続ラウンジ専門のホームページやパンフレットをつくり、電車の中吊り広告を出すなど、さまざまな施策を打ちました。 そのなかで、信頼度を高めるために有効だったのが、共同出版で出した『相続の税金と対策』です。もともと書籍は出してみたかったのですが、一から自分たちで執筆するのは難しい。そこで、共同出版に参加したのです。出版後は、顧問先、提携先、セミナーの参加者などに、とにかく配布。渡す際には、「無料で差し上げますので、読み終わったらぜひ、誰かに勧めてください」と伝えるようにしました。 また、ポスターを所内に貼ったり、事務所の相談室に書籍を置いておくと、相談に来られたお客様が待っている間に手に取って読んでくれます。すると、私が部屋に入った瞬間に「あ、本人だ!」という反応があるんです。「本を出している人だ」という認識で話を聞いてくださるので、第一印象が格上げされて、信頼度が上がった状態で話ができます。ほかにも、出版歴があることでセミナーの講師に呼ばれやすくなる効果も感じました。プロフィールに書けるので、呼ぶ方も安心感があるのだと思います。今後は、書籍を教科書がわりにした勉強会形式のセミナーなどもやってみたいと考えています。 ※月刊プロパートナー2021年6月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.06.18
  • 自立したチーム制で安心と幸せを提供する

    これからの士業事務所経営には、職員と事務所が相互に成長をサポートする関係「エンゲージメント」 が重要となります。今回は、チーム制を導入し、自立した組織づくりに挑む税理士法人アンシアの取り組みについて代表の斎藤英一氏にお話を伺いました。 ユニット制に挑戦するも一体感のない組織に......当社は開業以来、私の名前が付いた事務所名(斎藤英一税理士事務所。2009年に税理士法人斎藤会計事務所に変更)でやってきましたが、2021年4月1日に名称変更し、『税理士法人アンシア』として新たなスタートを切りました。アンシアには、「お客様だけではなく、従業員に対しても『安心』と『幸せ』を提供したい」という思いを込めています。 この新たなスタートに向けて、数年かけて準備を進めてきました。実は、私は5年ほど前に一度、組織づくりに失敗しているんです。当時、職員は約25名いましたが、いわゆる職人集団で、所長対その他25名というような構造でした。全員が職人としてのプライドを持っていて、提供するサービスの品質は良い。けれど、労働時間を含めて各自の裁量に任せていたので、個人事業主の集まりといった雰囲気だったのです。タイムカードすらありませんでしたから。だから私が、「これからは経営計画の時代だ。経営計画をやろう!」と熱く語っても、反応がない。職員からすれば、「また所長がとんでもないことを言い出したよ」という感じです。しかも、私も業務に追われていて一人ではできませんから、勢いよく宣言をしても、2カ月後くらいにはトーンダウンしてしまう。そんなことの繰り返しだったのです。そこで、ユニット制を取り入れた体制に変更しました。ベテラン職員を核にしたユニットを組み、各ユニットで業務を進めてもらうことにしたのです。経験自体は豊富ですから、業務は滞りなく進みました。でも、ユニットごとにやり方はバラバラで、横の連携もない。全体的に統一感のない組織になってしまったのです。結果、ベテラン職員を含めて数名の退職者が出てしまいました。しっかりとした準備期間もなく、ユニット内に明確なリーダーを置くことができなかったことが原因だったため、次は有資格者をリーダーにすると決めて、税理士の採用を開始。私を含めて2名しかいなかった税理士を、2年間で8名まで増やしました。 チームの経営者としてリーダーを育てるリーダー候補が集まった段階で、1年半後の2021年4月に新体制をスタートさせると決め、準備を進めてきました。前回の失敗を受け、「核となるリーダーたちがまとまっていれば、 個々のメンバーに何かあっても全体は崩れない」と考え、リーダー候補が集まる会議を月に2回、2時間ずつ開催。どういうルールでチームを運営していくか、事務所全体でかかる経費を各チームがどの割合で負担していくかなどを話し合いました。もちろん、私が主導で決めなければいけないこともありますが、それ以外はリーダー全員で決定して、進めていく。売上予算もチームで立ててもらい、 そこから利益や自分たちの給料をどう出すのかまで任せています。「チームを経営する意識」を持ってもらいたいのです。実際は、予算が達成できなかったとしても、報酬をカットするようなことはしていません。2年以内に改善できる案を出してもらい、私を含めた幹部で指導をしていきます。お客様や従業員に安心と幸せを提供するという理念のもとに、チームをどう運営して、どんな行動をしていくのか。リーダーに裁量を持たせながら、サポートしていきたいと考えています。また、営業活動や採用も、リーダーにある程度の裁量を持たせています。これまでは私が事務所の看板としての役割を担っていましたが、これからはリーダーたちが自分の責任で動いてもらう。事務所名から斎藤という名前を外したのは、そのためです。 チームとは何か?研修で職員の意識が変化組織改革を進めていくうえで、 リーダーの育成・連携とともに課題だったのが、職員の意識改革です。リーダーたちは1年半の間、 膝を突き合わせてきましたから、 共通の意識は持っています。けれど、チームのメンバーたちとの温度差が気になっていました。そこで、いま事務所で起きていることを知ってもらうため、職員向けに毎日メルマガを書きました。業務連絡や実務の内容も混ぜながら全部で210回配信したので、私の熱量は伝わったと思います。また、「チームになることで自分にどんなメリットがあるのか」 を知ってもらうため、アックスコンサルティングのエンゲージメント研修を受講しました。グループに分かれて行うワークでは、若手職員も率直に発言していて、なかなか盛り上がりました。でも、研修後のアンケートで、私のチームに所属する職員から、「チームの意味がわかりません」 という意見が出たのです。「これまでは、自分の仕事をしっかりこなせばよかった。もちろん情報共有はするが、チームの実感がわかない」と。ただそれは、反抗的な意見ではなく、「自分のチームがチームとして機能しているのか?」を前向きに考えた結果だったのです。後日、その職員から、「新しい人を採用しませんか?」という提案をされました。私のチームは特に職人的なスタッフが多く、誰かの手を借りたり、ほかの人に仕事を振るのが苦手で、それぞれがキャパ一杯に仕事を抱えています。 そのため、現状の成績は良くても、伸びしろが少ない。「だったら採用して、チームのキャパを増やしましょう」と言うんです。「みんなで人を育てて、目標の数字を達成しましょう。それがチームですよね」と。どうすればチームになれるのか、自分たちのチームが事務所にどう貢献できるかをこんなに考えてくれたのかと、思わず目頭が熱くなりました。実際に採用の面談をチーム全員で行い、内定を出しました。この採用が成功すれば、ほかのチームにも良い影響が出るのではないかと思っています。 みんなの知恵を集めて良いサービスを提供する新しい体制になったからといって、劇的に違う組織になったわけではありません。組織づくりは、仕組みが2割、運用が8割。徐々にチーム力を高めていきながら、働きやすい職場をつくりたいと思っています。私たち士業を取り巻く環境は、 お客様に関与するスタイルも含めてどんどん変わっていくはずです。この激しい時代の潮流に自分一人で対応するのは厳しい。お客様に良いサービスを提供するためには、 みんなの知恵や知識を結集してつくりあげることが必要です。そのためには、組織として人を集めて、いろいろな意見を聞きながら進む集合体であることが大切です。当社は税理士を核にしたチームにすると決めました。採算性という意味では、正直難しいところはありますが、ある程度の規模があることでお客様も職員も心強さを感じてもらえるはずです。また、さまざまなタイプの税理士が増えれば、相乗効果でより良いサービスも生み出せると考えています。風通しの良い柔軟な組織で、お客様と職員の安心・幸せをつくっていきたいと思います。※月刊プロパートナー2021年5月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.05.27
  • 仕事を通じて仲間を持ち働くのが楽しい会社をつくる

    これからの事務所経営には、職員と事務所が信頼しあい、相互に成長をサポートする関係、つまりエンゲージメントが重要となります。今回は、プロジェクトチームで組織改革に挑むTOMAコンサルタンツグループの取り組みに迫ります。 新たな時代に合わせてTOMAをシフトせよ――まずは、TOMAコンサルタンツグループが目指す組織像を教えてください。陣内 昔から、「明るく・楽しく・元気に・前向き」という経営理念を掲げていて、この理念をベースにしたチームワークを大切にしています。士業は専門性が高い仕事なので、会計事務所なら一人が何十件も担当を持って、自分のやり方で仕事をしているのが従来のスタイルでした。しかし、それなら独立して一人でやればいい。私たちは、士業の枠にとどまらず、仲間として一緒に何かを成し遂げていきたい。「中小企業の経営を成功させる、社長や社員を幸せにする」という信念を共通の価値観として、共にお客様を支援していけるような組織にしたいと考えています。特に現在、中小企業は非常に厳しい状況です。そこで、「いかに新たなビジョンを持って、そこに共感してくれる社員と一緒に働きがいのある仕事ができるか」、「みんなが満足して働ける会社をつくれるか」というのをテーマにしています。 ――そういった組織を目指すうえで、課題になっていたことはありますか?陣内 近年、士業の枠にとどまらない業務を増やしていますが、従来型の業務も忙しいのが現状です。社員個人個人のマインドも、経営上の施策も、改革したくても既存事業が忙しいというイノベーションのジレンマがありました。さらに、デジタルシフトが起きて、会計業界でも若い世代の先生たちがすごく伸びてきた。ビッグと新興事務所の間で、自社のポジショニングを考え直さないといけないと感じたのです。市丸 また、これも士業事務所に多い課題なのですが、新人が入っても「仕事は先輩の背中を見て覚えなさい」という指導だったりします。当社も以前は即戦力の中途採用のみでしたから、教育の必要性はそれほど感じていませんでした。しかし、5〜6年前から新卒採用を始めたことで、育成体制を見直す必要が出てきました。TOMAのマインドや価値観の共有、上司が部下をきちんとフォローできる体制をつくらなければいけないと感じたのです。陣内 当社は現在約200名の規模ですが、コスト的な兼ね合いから、人事部や人材開発部門を置いていません。そこで、2017年に『SHIFT TEAM』(シフトチーム)というプロジェクトを立ち上げました。代表である市原和洋直轄のチームです。「TOMAをシフトせよ」というキャッチフレーズのもと、社内向けに10年後のビジョンとして『シフトビジョン』を掲げて、社内体制もサービスも、新しい時代に即したものにシフトしようと活動しています。 他部門との交流で 自社の価値を再確認―― SHIFT TEAMは、どのような活動をしているのでしょうか?市丸 大きく2つのチームがあります。1つは、人材育成の管理や新卒社員の対応などを行う社内対応チーム。もう1つは、私たちの強みを活かしたお客様向けのサービスを考えるチームです。それと並行して、社内にシフトビジョンを浸透させる活動を継続的に行っています。SHIFT TEAMで発案した企画は代表がチェックし、その場で決裁されるものもありますし、大きなものは経営会議にあげられます。 ――実際に始まった取り組みには、どのようなものがありますか? 市丸 人材育成に関しては、半年に一度、一般的なビジネススキル研修を受講し、必ず上司がフィー ドバックするようになりました。社員はそれぞれ優秀ですが、足りない部分もありますから、それを埋めるのが目的です。また、他部門の仕事に同行して体験するということを仕組み化しました。これまでも他部門の仕事を経験することを推奨はしていましたが、若手社員からはなかなか言い出しにくいようでした。ですが、他部門の仕事を知ることは、長い目で見ると役に立つはずです。陣内 当社は、税理士をはじめ、司法書士、社会保険労務士、行政書士など、士業のワンストップサービスを提供できる事務所であることが強みであり特徴です。他部門の仕事に同行することは、知識や経験が増えるだけではなく、TOMAで働くことの価値、ワンストップの価値も感じてもらえるのではないかと思います。ほかにも、IT部門と士業部門のコラボ商品なども、SHIFT TEAMが中心となって企画しています。市丸 各チームのメンバーは5〜6名で、社歴や部門、意欲などのバランスを見て、毎年違う人を選んでいます。現在のメンバーは、特に全社的な視点で意見をしてくれる人が多く、上司に聞くと、部門内での発言も前向きになったなど、良い変化があるようです。また、「管理職の人たちが、若手社員のことを一生懸命考えていることがわかった」と話してくれる社員もいます。 システムを使って社員に光をあてる――中途社員に対しては、価値観を共有したり、マインドセットをする取り組みはありますか?陣内 そこが課題なんです。同じ業界にいた人でも、やり方や価値観は全然違います。新卒は時間と手間をかけて育てていくことで変わりますが、中途は難しい。これは業界特有かもしれませんが、非常にシャイで、自分から組織になじめない人も多いんです。また、 当社のマネージャーは全員プレイングマネージャーなので、こまめに部下のケアをすることまでは、なかなか手が回らなかったのです。 そこで2019年に、アックスコンサルティングの「MotifyHR」を導入しました。特に、オンボーディングコースという機能に興味がありました。これは、例えば入社1週間したら、「他部署の人と食事に行きましたか?」というようなアラートが出るんですね。すると、上司や教育担当者が気づいて声をかけてくれます。アプリからリマインドがくるのが便利だな、と思ったんです。 ――ほかにはどのような機能を活用していますか?市丸 社内のお知らせを投稿するニュースフィードはよく使っています。特に、社員紹介が好評です。毎月、月間表彰があるのですが、受賞者にインタビューして記事を投稿しているんです。コロナ禍になってから全員の前で表彰される機会がなくなってしまったのですが、表彰は、頑張った人を褒めてあげて、みんなが「次は自分が」と励みにできる機会なので、受賞者にちゃんと光をあててあげたい。在宅勤務で社員同士もあまり会えない状況なので、インタビューでは意外な一面を引き出したり、未来の展望を話してもらうことを心がけています。陣内 共通の趣味があったりすると、話すきっかけになりますよね。当社のビジネスモデルからしても、 専門分野が違う人をどうつなぐかが大切。そのためには、気軽に相談できる風土をつくることが重要です。あとは、毎日の体調チェック機能やエンゲージメントサーベイは、社員とコミュニケーションを取る際に参考にしています。日々の言動などと合わせて観察していると、もともと性格的に低めの点数をつけるタイプなのか、本当にモチベーションが落ちているのかがわかります。何もない状態で上司に「大丈夫?」と確認しても、とりとめのない話で終わってしまうことがあるのですが、データがあることで問題が見え、SHIFT TEAMから上司に働きかけることができるのです。 会社や仕事を通じて仲間をつくってほしい――従業員のエンゲージメント向上のために、これから取り組んでいきたいことはありますか?市丸 まずはマネージャーには人に興味を持ってもらうことが大事だと考えています。まだまだこまめに部下のケアができているとはいえませんが、時間をかけなくても、日々のちょっとした挨拶や声かけだけでも変わってくると思うんです。私たちも、MotifyHRなどを活用しながら働きかけていきたいですね。陣内 業界的には資格を取ったら独立するという世界ですが、私は本気で「定年まで働いてほしい」と思っています。そのために、働きがいがあって、チームで仕事をするのが楽しいという会社にしたい。仕事を通じて仲間を持ち、いろいろな専門家と付き合って仕事の幅を広げてほしい。TOMAのビジネスのコンセプトは、社員のやりがいのためのコンセプトでもあるのです。シフトビジョンは、2029年がゴール。新卒で入った社員が、10年後にTOMAのマインドを持ったマネージャーとして活躍できるように教育しているつもりです。少しずつ前進していますが、まだ改革途中。改善しながら継続していきます。※月刊プロパートナー2021年2月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.05.20
  • 次世代幹部育成やOKRでチャレンジする組織に変革

    これからの士業事務所経営には、職員と事務所が相互に成長をサポートする関係「エンゲージメント」が重要となります。今回は、職員が経営に参加する仕組みをつくり、〝挑戦する組織〟へと変革した社会保険労務士法人アドバンスの取り組みを代表の伴芳夫氏に伺いました。 組織を縦と横につなぎ〝多能工化〞を目指す社会保険労務士法人アドバンスでは、「職員一人ひとりがプロフェッショナルになる」というテーマを掲げています。以前は、労働保険や社会保険の手続きなど、特定の分野を深堀りする傾向にありました。しかし、IT化により手続き業務はなくなる可能性がありますし、限られた分野に強いだけでは時代の変化に対応しきれません。そこで近年は、〝多能工〞なプロフェッショナル組織を目指すようになりました。組織全体を横につないで連携し、縦と横に人材が混ざり合うことで生まれるシナジーを大切にしています。創業して30年以上経つ事務所ですから、20年近く勤めている職員も多く、平均年齢も高い。福利厚生も比較的充実していますし、働き方改革も積極的に取り組んでいますので、40名超の規模にも関わらず、ここ3年間は退職者ゼロです。一方で、昔ながらの風土が根強く残っていて、変化に対応できない部分もありました。そのマインドを変えてもらう必要があったため、2015年に私が代表に就任し、拠点を統合する2017年のタイミングで、職員に求める『5箇条』を掲げました。「コミュニケーションの徹底」「変化を絶やさない」「助け合いの気持ちを持つ」など、当たり前のことなのですが、改めて宣言したのです。職員も、この5箇条をスムーズに受け入れてくれました。それぞれが問題意識を持っていましたし、私が事務所を承継したことで、「自分たちの事務所は変わっていくんだ」ということを理解してくれていたのだと思います。 参加型組織をつくりチャレンジを仕組み化組織を変えていくにあたり、一番の課題は「チャレンジ精神を持つこと」でした。その取り組みの一つが、2019年から始めた部長の公募制です。それまでは、いわゆる文鎮型の組織だったため部長職を置いていなかったのですが、「自分が部門を変えたい」「チャンジしたい」という思いがある人に立候補してもらい、任せることにしました。勤続年数に関係なく立候補できますので、なかには自分より先輩たちをマネジメントすることになった部長もいます。また、組織全体を横断的につなぐための仕組みとして、4つの委員会を設けています。そのうちの一つである「ジュニアボード委員会」は、管理職ではない職員を集めて、各現場からあがったさまざまな改革のアイデアを検討し、決定、実現していく委員会です。一定の権限を付与することで、経営に参加する意識を持ってもらうことが目的です。もちろん、ジュニアボート委員会に参加している職員以外も、全員が常に改善意識を持つことが大事です。そのため、半年に1個以上改善のアイデアを出さなければ賞与がもらえないルールにしています。このルールも、特定の人しか意見を出さない現状を受けて、ジュニアボート委員会が決定したことです。ほかにも、有給休暇とは別に、誕生日などにアニバーサリー休暇を取得したら5000円支払われる制度なども、この委員会から生まれました。毎月10個前後のアイデアを話し合うので、変化のスピードはかなり早くなりました。経営陣の会議では、現場ベースで出てくる細かいアイデアは後回しになってしまいがちなので、意思決定が早くなった効果はすごく感じます。 OKRを導入して個々の目標を見える化職員一人ひとりのチャレンジに関しては、2020年からOKRを取り入れました。お客様に人事評価制度構築のサービスを提供しているのですが、正直なところ、自社ではそれほど評価制度の必要性を感じていませんでした。それは、文鎮型の組織で、私がある程度全員の状況を把握できていたことが理由です。しかし、部長職を設けたことで、彼らが部下を評価できるようにならないといけない。評価はマイナスの部分も見なければなりませんが、そうしたものよりも、目標を立てて、その目標に向かう姿勢にフォーカスを当てたい。それがOKRだったのです。OKRを始めるために、アックスコンサルティングの『MotifyHR』を導入しました。導入の決め手は、UI/UX(※)が良かったことと、毎月のエンゲージメントサーベイがあることです。OKRは、まず私が事務所全体のO(目標)を立て、部長に共有し、部門の目標を立ててもらう。それを、各職員が自分の目標とKR(成果)に落とし込んでいきます。そして、月1回の1on1面談で部長と進捗を確認しています。部長たちは、「OKRで目標が明確になり、1on1が効率的にできるようになった」「部下とコミュニケーションが取りやすくなった」と話しています。また、職員も、日ごろ不安に思っていることや自分のやりたいことを話す場ができたことで、意見やアイデアをよく出すようになったと感じています。エンゲージメントサーベイは、働きがいに関する調査ができるため、職員がどこに不満や不安を抱いているのかを可視化できます。当社の場合、全体的に評価は悪くないのですが、これまでは年功序列的な昇進だったこともあり、キャリアップの部分を低く評価する職員が多くいました。ここはこれからの課題として、キャリアパスを整えているところです。※UI/UX:ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス。ユーザーの視覚に触れるデザインや、製品・サービスを通じて得られる体験のこと 士業事務所自らが顧客に誇れる組織になる当社は、スーパーフレックス制度や月曜〜土曜の間で好きな日を休みにできる選択休日制度などがあり、かなり働きやすい環境だと思います。さらに現在は、教育カリキュラムを整えて、個々の成長スピードを加速しながら、多能工化を目指しています。まずは、1年間でその部門の基本的な業務を覚えてもらえるようなカリキュラムをつくりつつ、希望者は閑散期に1週間程度、他部門の業務を経験する短期留学制度を取り入れています。また、クライアントのIT支援を行う株式会社を併設しているのですが、従業員はその株を買えるようにしているほか、若手社員を役員に抜擢しています。株主は利益が出れば恩恵がありますし、役員報酬をもらうためには株主の承認が必要です。経営的な視点を養うと同時に、チャレンジ精神のある職員のためのポストを用意し、将来的な幹部を育成しています。士業事務所はお客様をコンサルする立場ですが、実は自分たちはできていないことが多い。でも、もう〝先生商売〞は通用しない。自らが体現できている事務所にしか依頼は来ないと思っています。そのためには、早く一般企業と同じ土俵に乗ることが必要です。特に、私たち社労士が関わるHR分野は、まだまだブルーオーシャンで、規制緩和されれば大手の民間企業が参入してくる可能性も高い。そこに対抗できるようにしておくには、まず自分たちがクライアントに誇れる組織をつくることが重要だと考えています。※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.05.06
  • 高品質のサービスを安定して提供する極意とは?

    拡大する相続市場で士業事務所に求められるものは何なのか?いま注目の税理士・島根猛氏が相続のトップランナーたちと語り合う特別対談企画です。資産税特化で拡大し、 現在では100名以上の職員を有する税理士法人深代会計事務所の深代勝美氏、花島宣勝氏と、高次元でクオリティを維持するための社内教育について話します。 法人・資産税部門を超えた協力体制がカギ花島宣勝氏、以下:花島2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、4月から2カ月弱はお客様の所へ訪問することができませんでした。深代勝美氏、以下:深代ラインツールも導入しましたが、 それでも限界があります。ただ、 緊急事態宣言の解除後は、少しずつ訪問を再開できるようになってきました。もちろん、感染対策を講じつつですが。島根 猛氏、以下:島根私のところも同じです。やはり直接お会いしないと話せないことも多いですしね。花島 相続では遺産分割協議などもあるので、皆様に集まっていただかざるを得ないですから。深代 相続に関しては、コロナ前からですが、 新規の金融機関や不動産業者との取引が増えてきていますね。  要するに相続というものを皆さんが真剣に考えるようになってきた。  専門的な知識を持っている会計事務所との仕事を  希望されている潮流のようなものは感じています。花島 昔は個人のお客様が中心でしたが、  最近では法人のお客様からの相談も増えていますね。島根 わかります。私のところも金融機関や不動産の仲介会社、 ハウスメーカーとの取引が中心です。  不動産の仲介会社であれば、支店に電話をして、  営業担当者と一緒にお客様のところへと足を運んで  ご挨拶をさせていただくというところから始まります。深代 弊社は基本的に受け身のスタイルでやっていまして、営業部門もないんです。  「仕事は取りに行かない」というのが事務所の方針でして、  お客様からご紹介いただいて、間接的に広がっていくことが多いですね。花島 受け身なので実際にお客様と話してみないとどんな仕事になるかは分かりません。  法人化や遺言書づくり、確定申告まで、  会計事務所ができることは何でもやるというスタンスです。  弊社は資産税部門と法人部門に分かれているのですが、  例えば法人部門の担当者が顧客の不動産管理会社に話を聞きに行ったら、 実は相続の相談だったということもある。  そうなると、資産税部門の出番になるわけです。島根 なるほど、仕事を受けてから各部門に割り振るのですね。花島 さらに今は法人部門が5部まであるので、 仕事をもらってきたときに全体の仕事量を見て割り振り、 偏りが出ないようにしています。深代 完全には分かれていないというか、 資産税部門でも法人の確定申告を手伝ってもらったり、  逆に法人部門の担当者が付き合いのあるお客様の相続を担当したりもします。  お客様も馴染みの担当者が対応してくれる方が助かるはずですから。 チェック表と記録簿でクオリティを担保島根 深代先生のところは、売上高の数字目標を設定しないとお聞きしました。深代 そうですね、こなしてほしい件数などは指標として伝えていますが、  売上高については設定していません。花島 おかげさまで業績も悪くないので、掲げる必要はないと思っています。  全体的に業務は多いのですが、部門をまたいで流動的に仕事を割り振れば対応できる。  同時に、仕事自体の質は300項目ほどあるチェックリストを使って担保するようにしています。深代 相続業務も細かい要点も記載した 独自のチェックリストを活用することで高い品質を維持でき、   お客様に安心感を持ってもらえていると思います。花島 社内にチェックリスト委員会がありまして、年に1回更新を行うんです。  過去のミスや税務調査で指摘されたことなどを盛り込んで、  バージョンアップさせています。島根 規模が大きくなると、  高次元でクオリティを維持するための標準化の体制は重要になりますよね。  私のところは今、正社員と派遣社員を入れて3人で回しているので、  まだチェックリストは必要ありません。  相続の場合だとヒアリングのときにすべて書き出しますし、  これまでに500件以上の相続問題を担当してきたので、  レベルの低い仕事はしていないと思っているのですが。深代 なるほど、島根先生の経験が質の担保になっているわけですね。 確かに相続案件は経験がものを言う場合もありますから。 経験を積むことはとても大切です。島根 あと、細かい業務は社員がやりますが、 最終的にはすべて私がチェックしているのも、質の担保につながっていると思います。花島 そうなんですね。弊社でも担当者のほかに、上司と審査部がチェックしています。 もちろん、実務的な動きに関しては、ある程度、担当者に一任しています。島根 担当者がヒアリングからお客様に関わるということですよね。  とても素晴らしいですね。それを上司がフォローするイメージでしょうか?花島 そうですね。 例えば、お客様にマストで聞くことなどもチェックリストの項目に入っていて、  それを上司が毎回、確認していきます。  また、お客様との打ち合わせ後は、どんな話をしたのかを複写の記録簿に付けてもらって、  1枚は上司に、もう1枚はお客様に渡します。  お客様にとってはそれが議事録代わりになりますし、上司にとっては報告書になる。 それを確認することで、次回にプラスαで聞くことなどを指示できるというわけです。深代 お客様にも「今回はこういうご説明をしました」ということが記録に残るので、 やりとりも遡ることができて好評なんです。島根 お客様と事務所の双方で記録簿を保管することで、  過去のやりとりの記録を遡ることができますね。  細やかなチェックリストと 記録簿があれば、  経験が浅くても安心して業務を遂行できる体制になっているんですね。 知識が身につく研修で未経験でも実務に対応深代 弊社は新卒も採用しますしもともと会計事務所にいたけれど、 資産税を手掛けたことがないという人にも来てもらっています。花島 まず、入社1年目に行う研修では、簡単な仕訳や消費税、  不動産収入の明細の見方など、すべてを教えるんです。  それも長いスパンではなく、 2〜3週間で学び、あとは実務で経験を積んでもらう。  1〜2年経つと、仕訳が完璧に理解出来るようになるので、  そこからは資産税研修を別で行います。 新卒でだいたい3年目から、  資産税が未経験の中途社員は、入ったときから受けてもらいます。深代 この研修に関しては、外部講師ではなく、近くの先輩が教えるようにしています。  教わる立場の人に近い人が指導するのがいちばんだと思うんですよ。 島根 確かに年次の近い先輩が、  自分自身がつまずいた要点を踏まえたうえで指導するのはとても効果的ですよね。  研修は教育テキストがあるのでしょうか?花島 あります。相続税の基礎知識、土地の評価、非上場株式、  法人シミュレーション、遺言書の5つが基礎として、  これを実務と行して学んでもらいます。  同時に月に数回ですが会議の前に勉強会なども行っていて、  法改正があったときなどは、私や深代が講師になって教えたりもしますね。深代 全部を外部に任せることもできますが、  やはり内部で行うことで意思統一もできるし、全体の能力も把握できる。  個人のレベルアップにもつながっていくことなので、そこは力を入れていますね。島根 社員のレベルは顧客の満足度に直結しますからね。  結局、どれだけお客様のニーズに応えられるのかが重要なのだと思います。 私も経験しましたが、こちらの仕事に満足していただければ、 何年も前に担当したお客様から連絡が来ることもありますから。深代 おっしゃる通りです。これからの会計事務所に求められているのは、 小さな相談でも対応できる柔軟性だと思っています。  「ここに相談すれば安心だ」と思ってもらえることが、  生き残るうえで大切なのではないでしょうか。島根 そうですね。相続は次の世代へのバトンのようなもの。 お客様の記憶に残る仕事ですから、 満足していただけるよう柔軟な姿勢が大切です。 花島先生、深代先生、 ありがとうございました。ー 対談を終えて ー100名を超える職員全員の知識の底上げや、業務の標準化が確実に行われていることに大変驚きました。また、職員の方の事務所や業務に対する満足度が高いことが、結果として、お客様へ質の高いサービスを提供することに繋がるということを、今回お話をお聞きして改めて実感しました。社員研修や社内体制など、私がこれから組織をつくっていく上で、参考になる事がとても多く、組織運営方法について大変勉強させていただきました。(島根氏)※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.04.15
  • 遺贈寄付を広めて思いとお金を循環させる

    開業以来、相続専門の司法書士として活躍する三浦美樹氏。現在は、一般社団法人日本承継寄付協会の代表理事として、遺贈寄付の普及にも尽力しています。これまで士業が踏み込んでこなかった遺贈寄付に注目した理由や、遺贈寄付を広める活動について聞きました。 お客様の最期の遺志をお金に乗せて届ける一般財団法人日本継承寄付協会は、遺贈寄付を中心に、さまざまな承継方法を支援する窓口です。遺贈寄付とは、亡くなった時に残った財産の一部または全部を、遺言などによって非営利活動法人をはじめとする団体に寄付すること。遺言書に「どこどこに寄付します」と1行追加するだけで、自分の思いをお金に乗せて届けることができるのです。いわば、人生最期の自己表現です。私たちは、そのための遺言書作成や寄付先選びのお手伝い、士業の先生のご紹介などをしています。私が日本承継寄付協会を立ち上げようと決心したのは2019年7月15日。その日、たまたまお寺に行ったのですが、「私が今こうして生きていられることは、先人たちの努力の結果なんだな」と感謝の気持ちがすごく湧いてきて、「私も困っている人に何か手助けをしたい」と思ったのです。私は司法書士として開業してからずっと、相続を専門にしています。相続は非常にやりがいのある仕事ですが、お金が絡むことなので、ドロドロとした部分もあるのが現実。相談に来られるお客様のなかには、「子どもに財産を全額は継がせたくない」「子どもがいないから財産をどうしたらいいか」と悩んでいる方もいます。その方たちに遺贈寄付という選択肢を提案できれば、お客様のためになるのはもちろん、困っている人たちの助けにもなると考えました。そこで実際にお客様に提案してみたところ、お客様の目が輝いたのです。その表情をみて「これだ!」と確認しました。自分が亡くなった時のお金の行き先を決めておくことで、「誰かの役に立てる」と思いながら、残りの人生を豊かに過ごせる。遺言書をつくったことで変わる未来があるのは、すごいことだと思うのです。そこから約1年間、寄付に関する勉強や、寄付を受ける側の活動内容調査、遺贈寄付に関する市場調査を行いました。そして、多くの司法書士や税理士の先生、企業の協力のもと、2020年9月11日に遺贈寄付調査結果報告のリリースを出すことができました。 認知度が低い理由は寄付に対する誤解遺贈寄付に関する調査をするなかで、多くの人が誤解していることが見えてきました。まず一つは、「遺贈寄付はお金持ちが行うことだ」という誤解。私たちの調査では、45.7%の人がそう回答しています。また、相続の専門家へのアンケートでも、遺贈寄付の遺言書を作成する際、寄付の最低金額は100万円という人が多くいました。寄付先に聞いても、100万円以下の寄付での問い合わせは少ないそうです。ですが実際は、寄付金額は5万円でも10万円でもいいのです。次に、「老後資金がなくなってしまうのではないか」という誤解。寄付に興味はあっても、老後の医療費や生活費が不安でためらう人が多いという現状がわかりました。しかし、遺贈寄付は亡くなったあと、最終的に残った資産のなかから行います。遺言書に金額を書いたからといって、絶対にその金額を寄付しなければいけないわけではないので、老後資金への影響はほとんどありません。そしてもう一つ、遺贈寄付が認知されてこなかった要因は、「寄付をビジネスにしてはいけない」という風潮にあると思います。日本ではなんとなく、寄付が〝聖域〞になっている気がします。でも、寄付を必要とする団体にお金を届けないと、困る人が大勢います。できるだけたくさんのお金を回すためには、社会貢献とビジネスを両立して、みんなが参入できるようにすることが大事です。実際、私たちの調査では、2割の人たちが「遺贈寄付に興味がある」と答えています。一人ひとりは少額だとしても、この人たちが遺贈寄付を行えば、未来の社会に大きなお金が流れることになります。「思いやりが循環する社会へ」。これが、私たちが掲げる理念です。この理念を実現するためには、信頼性が高く、法務や税務の専門知識があり、中立な立場で相談を受けられる人が必要で、それこそが士業なのです。 士業が窓口となり思いやりを循環させる日本承継寄付協会では、遺贈寄付の相談窓口となる『承継寄付診断士』を増やすため、士業などの相続の専門家を対象に研修会や認定講座を開催しています。9月に開催した講座には、約90名もの参加者が集まりました。参加した方からは、「やりがいのある仕事が見つかりました」「自分の残された人生をこの仕事に使いたい」といった感想をいただいて、多くの方に興味を持っていただける手応えを感じました。また、私自身、この活動を始めてから感じていることは、「遺贈寄付の提案をすると経営者から〝モテる〞」ということ。経営者は、「人を喜ばせたい。社会のためになることをしたい」という気持ちが強い方も多く、遺贈寄付という方法があること、寄付を通じて次の世代に何を残すかということを話すと、とても興味を持たれます。ですから、この資格をそういった経営者と接点を持つきっかけになると思っています。経営者との接点が多い士業が窓口となることで、より多くの方の「人の役に立ちたい」という思いを叶えられるのではないでしょうか。何より、お金だけではない価値を提供できることが、私たち自身のやりがいにもつながります。実は、9月13日は『国際遺贈寄付の日』。2020年には、日本でも初めて『遺贈寄付ウィーク2020』というキャンペーンが開催されました。しかし、遺贈寄付はまだまだ知られていません。まずは認知度を高めることが必要です。私自身も積極的にメディアに出るなどして、広報活動に力を入れています。また、今後は経済界で活躍されている方たちとも連携して、教会の理念を広めていきたいと考えています。そして、私たちの理念に共感してくださる士業の先生たちとともに、思いやりが循環する社会を作っていきたいと思います。 ※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.04.08
  • 顧客と職員に選ばれる成長事務所の人事制度とは?士業事務所の 給与・評価を徹底解説!

    今回のテーマは『士業事務所の人事評価制度設計の基本』。人事領域のコンサルティングを数多く手がける社会保険労務士法人ビルドゥミー・コンサルティング代表の望月建吾先生が解説します。 「他社水準」ではなく 自社の適正報酬単価を士業事務所の人事制度・賃金制度設計で重要なポイントは3つ。従業員に支払いたい年収額に応じた報酬単価、賃金バンドに込めたメッセー ジ、何を可視化するのかの決定です。一つ目の単価設定は非常に重要です。まず、みなさんは顧客に提供しているサービスの価格をどのように設定していますか?同業他社の価格をリサーチして、同等・もしくは単価を落とした設定にしているケースがあるかもしれません。しかし、他社水準に引っ張られすぎると、必要工数に対する単価の考え方が破綻し、従業員に支払いたい年収額を捻出できなくなるほか、十分な役員報酬を確保できない、やってもやっても法人利益が残らないなどの悪循環なリスクを孕んでしまいます。なぜなら、他社の水準が適正報酬額であると言い切れないためです。解決のポイントとしては、法人利益として確保しておきたい適正な利益率を決めて、予めその額を捻出する想定で人件費率の適正割合を設定すること。他社のサービス価格を水準にするのではなく、従業員に支払いたい年収額から逆算して、担当者のレベルに応じた単価を決めることです。例えば、売上に対する理想の割合は、営業利益10%以上、実務担当者人件費率が34%、営業マン、間接営業部門の人件費が各8%、事務所の賃料、そのほか諸経費で20%ほどという具合に、です。また、実務担当者の時間当たりの業務単価を正確に算出しておくことも重要です。これをしない限り、業務改善の成果が曖昧になるので必ず算出しておくようにしましょう。次に、賃金バンドの長さです。これは、〝どのグレードに長く滞留してほしいか〞という事務所代表のメッセージでもあります。つまり、各等級の賃金バンドの長さやほかの等級と重なる部分が、従業員に支払いたい年収額や従業員の昇格イメージと合致しているかということです。例えば、新卒からの3年間は一人前に育つ修行期間だから、その等級には3年であるとか、次の等級はより上位の等級のため4年程度で昇格してもらいたいといったメッセージを込めたバンドにするのです。また、人事制度・賃金制度の「何を」可視化するのかをよく考えて決めてください。評価の基準なのか、処遇のしくみなのか、評価のルールなのか。もしかしたら、従業員の望む可視化とは違ったものになるかもしれません。これは他社を真似てもいいとは限りません。代表の先生がよく考えて決めてください。制度設計の前にまずは、提供するサービス報酬額の利益割合を決めることが重要です。・提供しているサービス価格の設定を今一度見直してみる・他社水準に引っ張られすぎると従業員に支払いたい年収を捻出できなくなる恐れも...・入社した従業員をどのくらいの期間でプロモーションしていくか設定しておくこと・給与と評価は腹落ちすることが大切!各等級の役割責任の基準など可視化させておこう   ※月刊プロパートナー2020年12月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.03.25
  • 職員の能力に依存しない小規模事務所の成功戦略とは?

    美容室と飲食店に特化し、残業ゼロで一人あたり売上1,450万円(フルタイム換算)を実現している税理士法人阿比留会計事務所の阿比留一裕氏。そのビジネスモデルの秘密と、小規模事務所における経営理論を聞きました。 競合のいないマーケットを狙う開業する前、地方銀行でM&Aや事業再生などを担当していました。そのため、2009年の開業当初は専門であるM&Aや事業再生などの会計士業務を中心に仕事を受けていました。ただ、〝事業〞をしたことがないのに事業再生などをサポートすることに違和感を感じ、「まずは自分でビジネスモデルを構築してみよう」と考えました。ビジネスモデルを構築するには、属人的な会計士業務よりも税理士業務が向いていると考えたものの、税理士業務は未経験。申告書もほとんど見たことがありません。そこでいろいろ考えた結果、美容室・飲食店に特化したサービスをはじめました。 美容室・飲食店に特化した理由は大きく2つ。1つ目は、顧問税理士がついていない業種であること。税務業務の実績がないなかで、顧問税理士の乗り替えを狙うのは困難です。そこで、税理士と顧問契約を結んでいる割合が低い美容室・飲食店を選びました。2つ目は、福岡市には美容室・飲食店が多くあるにもかかわらず、当時は美容室や飲食店を専門にした会計事務所がほとんどなかったことです。ただし、競合がいないのには理由があります。美容室や飲食店は高い顧問料を負担できるお店が少なく、事務作業が苦手。つまり、会計事務所にとっては「顧問料は安いのに作業は多い」顧客です。となると、特化するには、お客様の会計業務や申告書の作成など、直接的に価値を生む作業以外の間接コストをいかに下げるかが重要です。 間接コスト削減と業務標準化を実現間接コストである移動時間を減らすために、事務所から30分圏内で行ける範囲を商圏に設定。さらに、サービスを「開業資金の融資サポート」と「低価格パッケージ型の税務顧問」の2つに絞りました。業種は限定しているので、サービスを絞れば、よりフォーマット化できます。また、開業したての段階からサポートすることによって、私たちがブレーン的な存在になり、こちらの効率の良い方法を受け入れてくれやすいのです。次に、業務の標準化を進めました。とはいえ入力業務すらしたことがありません。そこで、 父親が経営する会計事務所で一番入力の早い職員に協力してもらい、入力作業を動画で撮影。入力手順や確認ポイントも教わりました。あとは、会計ソフトの説明書や機能を調べて、効率の良いオリジナルのマニュアルを作成しました。また、業務管理に時間と手間をかけないことも重要です。その点、美容室や飲食店は規模もほぼ同じで、業務も絞り込んでいるので、全体のボリュームさえわかれば、必要な人数と日数が算出でき、細かな進捗を把握する必要はありません。ですから、進捗管理は顧問先名を書いたホワイトボードのみ。どの工程まで進んだかをマグネットで見えるようにしています。阿比留会計事務所では、正社員1名+パート2名を1ユニットとして、1ユニットあたり80件、1920万円の売上を担当します。業務は標準化していますし、高度な管理も必要ないので、未経験者でも3カ月あればひと通りの作業をこなせるようになります。仕事に関しては、職員個人のオリジナリティは不要で、事務所としてのオリジナリティを全員が同じ品質で再現できることが重要だと考えています。この仕組みを構築したことで、職員のワーク・ライフ・バランスも実現できました。月次の業務を始めるのは毎月18日ごろから。毎日18時に帰宅しても、翌月10日前後には月次業務が終わるので、次の18日までの約1週間は休みです。この勤務形態で、ユニットの管理を担当する正社員の年収は700万円が目安。人事評価もシンプルで、基本給を担当件数で決めて、売上の歩合分を賞与で還元します。顧客のセグメント、顧客に提供する価値、その価値を提供するために職員に求める能力やスキル、人材に左右されない仕組み。小規模事務所で生産性を上げるには、これらを戦略的に組み立てることが必要だと思います。※月刊プロパートナー2020年11月号より抜粋弊社アックスコンサルティングが、阿比留先生監修のもと発売した、『職員10人以下の事務所のための新ビジネス経営理論講座 』も必見です。職員6名以下という小規模ではありますが、独自のビジネスモデルにより年間売上1,450万円という高い生産性を実現している阿比留先生より、全士業の先生方に「働かなくても儲かる事務所」の作り方を解説いただきました。いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2020年11月号では士業事務所に給与・評価についてアンケート調査を実施。結果から見えてくる実態をお伝えするとともに、コロナ禍で見直しが迫られる人事評価制度の仕組みを解説しています。『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.02.18
  • 案件数300件超のスペシャリストに聞く! 民事信託の最新トレンド

    2030年には認知症により200兆円規模の金融資産が凍結するといわれています。その対策として有効なのが「民事信託」です。そこで、これまで300件超の民事信託に対応してきた司法書士法人トリニティグループの磨和寛氏に、最新のマーケット動向と顧客へ提案する際のポイントを聞きました。 中小企業のBCPは民事信託を入り口にブームが始まり、5年ほど経ちました。マーケットには、どのような変化があると感じていますか?民事信託が普及し始めた当初は、相続税節税や遺留分請求を消滅させるスキームなど、突飛なスキームが目立ちましたが、2018年9月に家族信託の一部無効判決が出たことなどを要因に、「安全性のある民事信託」が求められるフェーズに移行したと感じます。また、当初からあるニーズですが、認知症対策としての信託のニーズは普遍で、直近でも熱を帯びているように感じます。セミナーなどでも「認知症対策」と打ち出すと非常に反響があります。民事信託はさまざまなスキームがある分、いろいろな打ち出しができますが、入り口を難しくしないことが重要です。その点認知症は誰にでも起こりうることで、想像しやすいのです。この数カ月はコロナ禍で不安感が高まったこともあり、問い合わせは増えています。当社はオンライン面談でも対応しているため全国から相談が来ていて、6〜7月は過去最高の問い合わせ数でした。特に中小企業の経営者からの相談が増えています。経営者の場合、どのような切り口で提案するのでしょうか?経営者に関しても認知症対策です。特に、BCP(事業継続計画)の入り口として、まずは「経営者自身の認知症対策」を提案しています。中小企業はBCPを策定しているところは少ないのですが、コロナ禍を機に必要性を感じている経営者は多くいます。トップのマンパワーが大きい分、経営者に万が一のことがあったときのダメージも大きいですから。そこで、民事信託と保険を組み合わせたBCPを提案しています。まずは、経営者個人のリスク対策としての民事信託。その後、IPOやM&Aの準備、事業承継での出口戦略へとつなげます。これから民事信託に取り組む士業事務所であれば、まずは顧問先の経営者、特に 歳以上の経営者に案内するのがおすすめです。また、2019年頃から認知症保険の販売が始まったこともあり、保険の営業マンから「民事信託とセットで提案したい」という声も増えています。民事信託と保険は万が一の「対策」という意味で、とても親和性が高いと思います。 インフラの整った今こそ参入のチャンス民事信託はさらに広がっていくと思いますが、士業事務所が取り組むうえで気をつけなければいけないことはありますか?受託者が信託の目的に従い、受益者のために財産管理をすることが民事信託の目的です。ですから当社では、民事信託本来の目的から外れるもの、例えば相続税の節税を目的とした受益権の複層化、差押回避目的や遺留分の回避などを目的にした信託はお受けしません。これらは税務署や裁判所に否認され、クライアントに損害を与えてしまうからです。こういった点からも、法務と税務どちらの領域も理解したうえで提案することが重要です。だからこそ、専門分野を持ち、倫理観の高い士業が積極的にサポートするべきだと考えています。民事信託は提案型のサービスです。市場での認知度が上がり、ニーズはありますから、きちんと提案できるプレーヤーがいれば案件を増やすことはできます。地方でまだ民事信託案件が少ないのは、ニーズがないからではなく、提案できる人が少ないからです。また、顧客と継続的な関係を築けることで、不動産の売却など関連した提案も出てきます。こういったクリエイティブな提案を楽しめることも重要だと思います。スキームも増え、委託者が亡くなり相続が発生した事例も出始め、行政の対応も見えてきました。ある程度インフラが整った今こそ、参入のチャンスといえます。そのためには、実務を体系的に学ぶ場を用意することも必要です。民事信託を事務所の強みの一つにできれば、さらにお客様のニーズに応えられるようになるはずです。※月刊プロパートナー2020年10月号より抜粋弊社アックスコンサルティングが、磨先生監修のもと発売した、『実務視点から見た民事信託最新論点マスター講座(全3巻)』も必見です。・これから民事信託に取り組みたい・民事信託での案件獲得がうまくいっていないという先生方には特におすすめです。民事信託対応時のフレームワークから、法務・税務のリスクポイントまでを解説したこのDVDとツールで、他事務所との差別化をはかることが可能になります。▼詳細はこちらから▼いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2020年10月号では士業事務所のデジタルマーケティング手法や、田舎で伸びる士業事務所の経営戦略法などを詳しく解説しています。『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.02.04
  • 実践事務所に聞く!採用・教育・評価編

    顧問先の生産性はもちろん、職員の生産性も「見える化」に成功している御堂筋税理士法人。新人研修も習熟度や進捗を可視化しているツール活用とその効果について、同社の神﨑慧氏に聞きました。 隙間時間で的確なフィードバックができる!ツール導入で研修回数が4倍に!時間の有効活用が可能上司と部下の都合の良い時間帯を調整して、研修を行う流れは対面で行うためお互いの時間を確保しなければならず、突発的な業務が入ると研修日を再調整することも…時間を有効活用できて、研修が捗る仕組みを探してましょう。①ツール導入で学習機会が増加し知識が身につく! 研修のための時間調整も不要に。研修カリキュラムを細かく設定すると、内容の充実と時間管理が課題になりますがツールを導入し取り入れることで、時間を効率的に使えるようになります。いつでもフィードバックができ、習熟度を確認できるので、スキルの向上が確実です。クラウド・トレーニングツール「リフレクトル」は、時間の有効活用ができ、また、ロープレの効果を最大限に発揮することができます。②座学→実践→現場の研修サイクルが高速化し、習熟スピードアップツールによって上司のフィードバックも細やかになり、課題点が明確化してきます。例えば、会計用語を自分なりに理解して人に伝えられるか、基本的な対人コミュニケーションがとれるかを確認するお題を設定します。部下は1テーマ3~5分程度で回答する動画を撮影して、クラウドにアップします。動画撮影からアップまでは1時間以内で完了し、通知がくるため上司の見落としも防止できます。このように、インプットした知識を創出することで、スキルアップにも繋がります。③リモートワーク下でもカリキュラム通りに研修が可能に。座学の動画研修に加えて、ロープレ研修ツールを導入することで、研修スケジュールも通常通り遂行することができます。上司は動画を確認して評価するので、移動時間や自宅など、空き時間を有効利用できるのが大きなポイントです。 ※月刊プロパートナー2020年8月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2020年8月号では本当にいい仕事ツール100や、はじめてでもできるオンラインセミナー必勝法、田舎で伸びる士業事務所の作り方などを紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.11.26
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