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  • 【ベンチャーファーム】税理士法人リライト 代表社員税理士 瀬谷幸太郎氏

    新たな波が起きている今、注目のベンチャーファームの成長の極意を紹介します。今回は、創業8年目で売上4億円超、従業員数46名規模に成長させた税理士法人リライト代表社員税理士の瀬谷幸太郎氏に話を聞きました。 成長ステージの企業をパートナーとして支援開業前は、100名を超える会計事務所に勤めていました。非常に期待してもらっていましたし、愛着もありましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに独立を決意しました。福島出身ということもあり、人生を見つめ直して「1回きりの人生だから、チャレンジしてみよう」と思ったのです。開業時から、集客は紹介が中心です。当時は、ウェブマーケティングもDMもすでに得意な先生がいて、マーケットが埋まっていました。そこで、人と人とのつながりで営業することにしたのです。前職でも年間10件ほど、紹介でお客様を獲得していたので、ある程度自信がありました。現在は、新規の7割がお客様から、3割が提携している士業の先生からの紹介で、直近3期の新規顧問契約は年間100件~150件です。お客様にはサービス業、IT関係、広告関係、不動産の若手経営者が多くいます。弊社のマーケットは、その中でも創業から3~4年経ち、売上が1億円くらいになってきた企業です。創業支援に強い会計事務所はたくさんあり、そこでは勝負できません。でも、企業が成長してくると、経営者は「次のステージに行くために、経営のこと、経理のことをもっと知りたい」と考え始めます。すると、記帳代行や月次決算だけではなく、さまざまな経営の相談ができるパートナーを求めるようになります。若い経営者は横のつながりが強いこともあり、弊社の支援で成長した企業の経営者から紹介を受けて、新たな相談が来るのです。 紹介が集まる理由は顧客満足度の高さ弊社に紹介をいただけるのは、顧客満足度の高さに尽きます。顧客満足度を上げるためには、”徹底的に経営者に寄り添う”こと。経営者には、お金、人などさまざまな悩みがあります。その悩みを”最初に相談してもらえる存在”になることを目指しています。そのために必要なのは、”人間力”です。中小企業の税務には、難しい税法の知識はそれほど必要ありません。大事なのは”誰に頼むか”。申告書をもとに、どんなアドバイスができるかに付加価値がつくのです。ですから弊社では、「半分が税務の仕事、半分が経営の仕事」ということを新人の頃から教えます。研修でも、「自分が経営者だったら何を大切にするか?」を考える訓練をしています。  2019.01.28
  • 顧問先からの質問に即座に答えられる税理士になるには?

    「“働き方改革”のため、これまで1人でやっていた業務に対して、社員をもう1人採用することにしました。そうすると、いくら売上を増やせばよいのでしょうか?」「経常利益をあと500万円増やしたいんだけど、それにはどれだけの売上が必要なんですか?」顧問先の経営者さんからこんな質問を受けることは会計事務所にとって日常茶飯事かと思います。そんなときに即座に答えられず、「調べて後日連絡します」となっていませんでしょうか?または、複雑な解説をして、経営者さんを置いてきぼりにしていたりしていませんでしょうか?この手の質問は、『損益分岐点売上高』を理解していれば、即座に回答することができますよね。ただ、顧客対応をしている職員さん全員が、損益分岐点について正しく理解されていますでしょうか?更に言えば、「会計の初心者である社長さまに、シンプルに分かりやすく伝えられる」というレベルの職員さんはどれだけいるでしょうか?損益分岐点売上高を計算する際にボトルネックとなるのは、固定費と変動費の区分。ここを厳密に分けようとすると手間がかかってしまいます。一方、卸・小売業の場合、変動費を売上原価のみ、固定費を販売費及び一般管理費、営業外収益、営業外費用のすべてと、とりあえず割り切って計算すると比較的簡単に損益分岐点売上高が計算できます。顧問先が知りたいのは“大ざっぱな数字”であって、決して厳密な数字を求めているわけではないことがほとんどです。税理士や会計事務所の場合、どうしても1円単位まで正確な数字を出したくなる傾向にありますが、顧問先企業の管理会計のシミュレーションに関してはアバウトな数字で十分です。「年収400万円の社員さんを1人採用するなら、御社の場合、900万円の売上増加が必要です。1ヵ月平均で75万円、営業日数を1ヵ月25日とすると1日当たり3万円の売上を増やすことが求められます」例えば、こんなふうにすぐに計算して回答すれば、顧問先は必ず「頼りになる先生だ」「いつも分かりやすく教えてくれる」と思うようになります。損益分岐点について内容はもちろん、簡単な伝え方を意識し直すだけで、大きなコストを要さずに“頼れる会計事務所”になり、顧問先満足度が上がっていきます。当サイトのコンテンツ『顧問先の資金繰り相談・スピード対応ドリル』では、多くの中小企業経営者から寄せられるであろう『金』に関する相談事を集め、それをその場でどう答えるか、どのように説明するかをドリルによる演習形式で解説しています。日々の税務・会計業務にプラスアルファの付加価値をつけたい会計事務所はぜひご活用ください。  2019.01.23
  • 拡大する“介護マーケット”に強くなる! 介護施設開業指導のポイントとは?

    ますます進行する高齢化社会。2025年には高齢者人口が約3,500万人に達するともいわれ、介護マーケットは拡大を続ける一方です。それに伴い、会計事務所の業種特化の一つの選択肢として注目されている介護業界ですが、「経営者が忙しそう」「倒産が多い」といった理由で、積極的に手掛けようとしない会計事務所は少なくありません。しかし、会計事務所はいつでも介護業界と接点を持つ可能性を秘めています。そのパターンは以下の3つです。1.介護業の会社と顧問契約を結ぶ2.資産家の顧客が相続対策の一環として、所有する土地にサービス付き高齢者住宅を建てる3.医療法人、医院、社会福祉法人の顧問先が介護施設を併設する4.従来の法人顧問先が介護業界に新規参入するそんなときに「介護は分からないから」と尻込みしていては、お客様にも会計事務所にも損失を与えてしまいます。一方で、介護会社の倒産は増加傾向にあります。『東京商工リサーチ』による2017年度(2017年4月から2018年3月)の『老人福祉・介護事業』の倒産は、介護保険法施行後の2000年度以降、最多の115件を記録しています。倒産した事業者の内訳を見てみると『従業員5人未満が全体の60.8%』『設立5年以内が39.1%』に達しています。少人数で立ち上げた介護事業所が設立から5年以内で、計画通りにいかず倒産の憂き目を見るケースが多いのです。こうしたゆゆしき事態を打開する方法の一つとして、開業時に専門家が手取り足取り支援することで、倒産が少しでも減らせると推測されます。その“専門家”とは、ほかならぬ税理士、会計事務所です。まだまだ拡大する介護業界は税理士の強力なサポートを求めています。それは、介護施設の開業時に必要な“資金調達”や“長期事業収支の策定”は税理士の得意分野だからです。さらに、介護事業所の経営者は現場につきっきりのため、会計まで手が回りません。会計事務所が介護業界の経営支援への積極的な参入を図ることは有効な差別化につながります。もちろん、介護事業の立ち上げに関しては許認可申請においては行政書士、人材採用に関しては社会保険労務士等の専門家の力が必要です。それでも税理士がコーディネーターとなって調整を図ることが重要です。  2018.11.01
  • 会計事務所“給与”と“評価”の仕組みづくり 講義編

    「もしかして、所長先生はこのようなことで悩んでいませんか?」・就業規則を作りたいけど何から手をつけていいかわからない・職員が突然辞めてしまった・職員教育の仕組みが整っていないと感じている・就業規則はあるが、法令に遵守できているか不安がある・無駄な残業代を払いたくないと思っている・残業代を支払っていないので、労基署が来たらと思うと不安もし、一つでも当てはまったのであれば、是非続きを読み進めてみて下さい。この動画では、アックスコンサルティングが厳選した総勢12事務所の給与、研修事例と、就業規則や労務問題についての解説書をお付けいたしました。先生のお悩みを必ずや、解決できると自負しております。 他の事務所の事例を知ることでより早く改善ができる!この動画では、会計事務所の一番の課題である『人』について攻めと守りを、両面から考えることができます。攻めとは『給与制度』『育成システム』です。どのようにして今よりも職員のやる気や能力を高めればよいのかがわかります。守りとは『就業規則』です。『就業規則』は言わば事務所の法律のようなものです。普段は、法律を意識して生活しませんが、契約事項などでトラブルがあった場合には必ず法律を確認するように、就業規則も、もしものトラブルに備えて作成しておく必要があります。ここで、動画の内容を少しだけご紹介させていただきます。会計事務所における『人』の悩みの中で『評価』をどのようにすればいいのかということは長年の課題かと思います。営業職と違い、売上高がいくらかといった明確な数値がないため、なんとなく頑張っている職員を評価するようになっている事務所も多いかと思います。東京都江東区にある松本税務会計事務所では、この評価を『見える化』することによりより公平に評価する制度を設けています。まず、担当の件数や仕事内容、保有資格に応じて6つの段階の等級制度を採用しています。そして、4等級以上の管理職は全員非管理職の社員に対して『他己評価シート』を使って当事務所の適正給与と転職した場合の想定給与を出しているそうです。これは、転職診断サイトでの評価ではなく、あくまでも事務所内で評価をするそうです。そして所長はこの評価シートを見て現在の給与との乖離がないか、乖離がある場合は、更に仕事を与えるなどして対応したり、給与について再評価を行うそうです。この評価の仕組みは少し驚かれるかもしれませんが、この動画に出演して頂いている先生方は同じことを言っている方が多いです。それは、「自分の独断ではなく、より公平な評価を職員にしたい」と。事務所の規模が10人以上になってくると自分一人では正確に評価ができない場合があります。その際にこのような評価するための公平な仕組みがあることで職員のやる気に繋がったり評価に対する不満を減らることができるのです。この動画では、総勢13事務所を取材しその事務所独自の評価や給与についての考え方を公開して頂きました。『給与制度』『育成システム』『就業規則』でお悩みの先生は是非、ご覧下さい。 主な内容■事例編・各会計事務所の給与・報酬システムの概要・各会計事務所の人材育成の仕組み・各事務所のショートインタビュー1.青色申告会計(東京都千代田区)2.アクタス税理士法人(東京都港区)*3.税理士法人イデアコンサルティング(東京都渋谷区)4.落合会計事務所(東京都世田谷区)*5.黒川税理士事務所(東京都多摩市)6.税理士法人コスモス(愛知県名古屋市)*7.税理士法人斎藤会計事務所(東京都杉並区)8.税理士法人TAXGYM(東京都渋谷区)9.東京メトロポリタン税理士法人(東京都新宿区)10.税理士法人はてなコンサルティング(東京都豊島区)*11.ファーストアカウンティング江原会計(栃木県足利市)*12.税理士法人深代会計事務所(東京都豊島区)13.松本税務会計事務所(東京都江東区)*印の事務所は動画には出演していません。■講義編I.就業規則作成・見直しのポイント1.はじめに2.ミッション3.ビジョン4.ステップバイステップ5.カンパニースピリッツ■基本解説あなたの事務所に合った給与・報酬システムは何?あなたの事務所の給与・報酬システムをチェック給与体系の基礎知識成果給はどのようなものがあるか残業代をどう設定するか基本解説はテキストのみの提供です。【別冊レジュメ】会計事務所就業規則・賃金規定・退職金規定等書式集【付録CD-ROM】■書式編各種書式のひな型を収録01.面接質問票02.ワークシート03.面談シート04.仕事の種類洗い出しシート05.職務記述書06.給与規程サンプル07.給与規程サンプル(注釈なし)08.時間外労働事前申請書09.誓約書(退職時)10.賃金の預金口座振込に関する協定書11.賃金控除に関する協定書12.未払い残業代チェックシート13.未払い残業代請求和解合意書■ツール編取材会計事務所の人材関係各種ツールを特別公開アクタス税理士法人提供1.研修概要(PDF)税理士法人イデアコンサルティング提供1.クレド(PDF)2.経営理念(PDF)落合会計事務所提供1.研修カリキュラム(PDF)黒川税理士事務所提供1.面接シート(Excel)税理士法人斎藤会計事務所提供1.賃金体系の概要・職能による区分(PDF)2.面接事前確認票(PDF)3.評価シート(PDF)税理士法人TAXGYM提供1.日報サンプル(テキスト)東京メトロポリタン税理士法人提供1.勤務諸条件(PDF)税理士法人はてなコンサルティング提供1.新入社員課題項目リスト(Excel)2.入社研修レジュメ(パワーポイント)ファーストアカウンティング江原会計提供1.評価シート(PDF)税理士法人深代会計事務所提供1.人事評価シートの作成について(Word)2.人事評価シート(Excel)3.研修プログラム(Excel)松本税務会計事務所提供1.社員等級表(PDF)2.評価シート(1級)(PDF)3.評価シート(5級)(PDF)4.他己評価シート(PDF)この動画はオンラインショップBiscoにて販売しております。 『会計事務所“給与”と“評価”の仕組みづくり』詳細商品名:会計事務所“給与”と“評価”の仕組みづくり製作年月:2015年12月仕様:DVD2枚(約155分)+データCD-ROM+バインダー1冊価格:51,840 円 (税込)  2018.11.01
  • ママ司法書士の独立開業~10年間体当たり!

    今年で司法書士事務所を独立開業してから10年目に突入します。本当に、無我夢中の日々で、あっという間にこの年月が経ちました。私は、資格取得後すぐに開業した、いわゆる『即独』でほとんど実務経験もないまま、依頼の入るあてもないまま「えいっ!」と勢いだけで開業しました。今振り返ると何も知らないって恐ろしい、と自分の無謀さに引いてしまいます。当然ですが、開業後しばらくは全く仕事の依頼が無く、「とりあえず仕事っぽいことを何かしなければ!」と落ち着かない気持ちで、まずは開業挨拶のチラシを作り、周辺の不動産会社や他士業の事務所に飛び込み営業に回りました。飛び込む気合だけは持ち合わせていたのですが、9割以上の確率で冷たくあしらわれ、せっかく話を聞いてもらえる1割のチャンスが巡ってきても、『商品』という形のあるアピール材料が無い仕事なので、会話が続かないことがほとんどでした。しかも実務経験がないので、「どの分野が得意なの?」といわれても、返す言葉もなく「明日はもっと話せる、時間がもつようなネタを考えよう」と依頼獲得以前の課題満載の日々で「早くも廃業?」という弱気な気持ちがかすかに脳裏をよぎりました。 子育て×パート勤めの生活からたどり着いた『自営業』そんな状態にも関わらず開業したのは、そもそも司法書士という資格を取ろうと思ったきっかけが、気兼ねなく家族の予定に合わせられる仕事につきたい、雇われるのではなくて自営業を始めたい、ということが一番の目的だったからです。(楽観的な、安易な考えでお恥ずかしいのですが……)当時はパート勤めをしていたのですが、子供が熱を出したりすると、早退して保育園に迎えに行かなければならなかったり、風邪が長引けば暫くお休みをもらうことになったりと毎回、自分の都合で職場に迷惑をかけてしまうことを心苦しく思っていました。「数々の面接で断られ、やっと採用してもらえたのに、ここを辞めたら次の仕事は見つかるかしら?」「万が一、主人にもしものことがあったとき、子供たちを食べさせて行けるのかしら?」自力でできる仕事は何かと思ったとき「自営業!」という答えが頭に浮かびました。 高卒でも司法書士資格を取得することが可能そう考えたものの、自分で商売を始められる術は持ち合わせていませんでした。そんな時、たまたま目に留まった、資格予備校の広告「資格を取って開業しよう!」のフレーズがぴったりと自分の腑に落ちて、「なるほど!一番確実な方法!」と独立開業ができる資格を取ることを決意したのです。その後しっかりと調べていくと、士業の職の中には高卒の私では受験資格さえも満たせないものもありました。探し回った結果、受験資格という点ではクリアでき、しかも「安定した仕事」というコメント付きの司法書士の職に出会い、資格を取ることを目標に受験勉強をスタートしたのです。 子育て×司法試験勉強の日々そのころ、長男は小学生、長女は保育園に通っていて、私はその間パートに出ていました。平日は朝4時に起きて家族が起き出すまでは勉強、土日は時間の許される限り試験勉強をしました。勝手に始めた受験のために、家計から資格予備校の高額な学費を払うことはできないので、司法書士試験の過去問集や参考書を買って独学で勉強しました。初めは参考書に出てくる法律用語が分からず、「これ日本語なの?」というようなレベルでした。やがて勉強すればするほど、合格できるとはまったく思えなくなり、自分には無理かも……と諦めかけたこともありました。そんな時、「母ちゃん、いつも諦めなければ何でも叶うって言ってるよね?なのに自分が諦めるんだ?」という息子の一言で、「とにかく合格するまでは止められない!」と覚悟が決まり、ただがむしゃらに勉強を続けました。合格発表で自分の受験番号を見つけたときは、信じられなくて、夢なんじゃないか、何かの間違いではないかと半信半疑ながらも、受験勉強から解放される嬉しさで震えましたが、そんな嬉しさも束の間。合格後、数カ月間は司法書士会が開催する新人研修がびっしりと待ち構えていました。研修を受けていく中で、徐々に司法書士の仕事についてイメージが湧き『成年後見』など登記以外の分野の仕事があるということも初めて知った業界ど素人でしたが、「合格してからが本当のスタート」という意味が後々、徐々に身に沁みました。 合格すれど、ママに立ちはだかる就活の壁新人研修を受けつつ、実務経験を積むために幾つか事務所に履歴書を送りましたが、就活の壁は予想以上に厚かったのです。実務経験無しの戦力外の分際ではあるものの、「子供が学校にいる時間帯にパートで勤務したい」、「残業できない」という母親ならではの希望で、ことごとく断られ続けました。ようやくパートで雇ってもらえる事務所でお世話になることが決まったものの、パソコンが満足に使えずその都度と操作を教えてもらい、入力するにも他の人の何倍も時間がかかってしまいます。事務所に着いて、毎朝パソコンの電源を入れることすら恐怖を感じるような、申し訳ない新人でしたが、少しずつ登記申請書を作るソフトに情報を入力する役割までたどり着きました。入力が終わるとプリントして、一言一句間違いがないか、書類の一文字一文字を鉛筆でチェックを入れて確認する作業をし、そのあと更に先輩職員さんがチェックをした書類が戻ってくるのですが、戻ってきた書類はミス指摘の付箋だらけで、「司法書士って、、大変、、」と思い知る毎日でした。そんな、へなちょこにも関わらず、「早くいろんな業務を経験して一人前になりたい、自分で開業することが目的で資格を取ったのに、このまま開業できる自信がつくまであと何年かかるんだろう」と焦りを感じ始め、「やればなんとかなるだろう!」という根拠のない自信で、勤務期間わずか数か月で独立を決意してしまったのです! 目標であった「自営業」の世界へ飛び込むタイミングよく、自宅から自転車で通える距離に新規オープンのレンタルオフィスを見つけました。一番安くて一番小さな個室を申し込み、独立を決めてからは悩む間もないスピードスタートでした。その最初のオフィスは偶然、弁護士・税理士・社労士などの他士業のテナントが多く、ランチ会など企画したりして繋がれた当時のご縁は現在の事務所に移転してからも続いています。 いざ実践へ~見習いの時期開業したばかりのころは仕事の依頼がないので、少しでも経験を積める機会を求めて無料法律相談会に積極的に参加しました。実務経験の基準に満たないため、相談員として入ることができないときは、ベテランの先生にお願いして相席で隣に座らせてもらい、相談の受け方を勉強させてもらいました。実践では受験勉強で学んだ知識の範囲では全く太刀打ちできず、「税金はどうなんだろう?」「許認可は取れるのか?」など受験科目には無かった分野の知識も身につけなければ対応できないことがわかってきます。そうして1つの相談事案に対し、さまざまな方向から検討すること、ベストな答えは当事者ごとに個々に違うことを学んでいきました。 巡り合った仲間のサポートで乗り越える日々司法書士を名乗るからには、「新人だから」という言い訳は絶対に通用しないという責任の重さを感じ、資格を持って開業すれば何とかなるだろうと思っていた甘い考えはすぐに吹き飛びました。現実の仕事は、参考書には書いていないことばかりです。実務経験が豊富な同期合格の仲間や、先輩司法書士に教えてもらいながら今日までどうにか乗り越えてきましたが、『知識が財産』の世界で、惜しげもなくノウハウを伝授してくれた人達の存在が無ければ、即ぺっちゃんこに潰れていただろうと思います。 ママとして走り続けていく開業当初「開業して3年続けられれば何とかなる!3年頑張れ!」と励まして頂いたことがあります。その時は翌週仕事があるのかも分からないような時期で「3年後の自分」の想像もつかなかったのですが、その言葉通りに、3年目を過ぎると徐々に今までのお客様からの紹介の依頼が頂けるようになり、気付けば10年目を迎えることが出来ました。今では子供たちも大きくなり、長男は社会人、娘は私よりも友達と過ごす時間が楽しい年頃になりました。振り返ると、「家族の予定に合わせられる仕事の仕方をしよう」という動機で開業したものの、家族が私を支えてくれたから今に辿り着けた年月です。恩返しができる日を目標に、まだまだ母ちゃん、走り続けます!  2018.07.17
  • 法律の分野でも進む「〜テック」

    最近、新聞やニュースなどで見ない日がない言葉の一つに、「~テック」という言葉があります。これは、ICT技術の急速な進展に伴い、それまでICTと距離のあった分野に、ICT技術を用いて時間やコスト、そして仕事そのものを省略化する技術のことを言います。現在、最も世間で注目されているのは、ブロックチェーン技術に代表されるようなフィンテック(FinTech)ではないでしょうか。一時期は名前を聞かない日がなかった、コインチェック株式会社も、日本におけるフィンテック分野の代表的な企業です。一方で、筆者および士業の皆様に身近な法律の分野でも、ICT技術を使って、裁判、行政、契約などの従来業務の省略化や、士業や企業法務に向けたサービスを提供するリーガルテック(LegalTech)が進展しておりますので、今回はその動向を紹介したいと思います。 日本の法律業務の現状リーガルテックの説明の前に、現在の一般的な法律業務の説明をします。裁判などの法律業務では、膨大な量の証拠を印刷した書面の形式でやりとりをしており、その中から適切な証拠を見つけ出すだけでも一苦労な状況です。 よくある離婚訴訟 ~膨大な書面資料が手間になる~例として、夫の不貞を原因とした離婚訴訟を考えてみましょう。不貞の証拠として妻があげるものには、LINEなどのSNSの履歴のスクリーンショットや、メール、写真などがあります。また、妻の考えなどをまとめた陳述書も証拠となります。さらには代理人弁護士が作成した書面などがあり、これらは全て、印刷した書面という形で裁判所および相手方に提供しなければいけません。半年以上続く訴訟手続きの中で、証拠の数は膨大なものになり、100を超える場合もあります。その中から提示したい証拠を見つけ出すのも難しい状態になりますし、裁判期日に、代理人弁護士の所属事務所から裁判所まで持参すること自体も一苦労です。また、そのような書面を裁判所へ提出する方法も、特に訴えを提起する段階では、直接裁判所に(もちろん平日の9時から17時の間に)持参するしか方法がなく、その際も訴状と膨大な証拠を複数の部数印刷をして持参する必要があります。 リーガルテックの出現で大幅な工数削減に一方で、リーガルテックとは、法律(リーガル)と技術(テクノロジー)を組み合わせた用語で、法律業務を支援するテクノロジーを総称します。リーガルテックが発展してきた原因は、いうまでもなく、IT技術の進化により、あらゆるデータがデジタル化して来たことです。先ほどの離婚訴訟で証拠として挙げられていたパソコンやスマートフォンでやりとりされる情報である、メール、チャット、Word、PowerPointやPDFなどの文書ファイルは、全てデジタルデータとして蓄積されます。これらのやりとりを、紙を使わずにやりとりできる技術、これもまさにリーガルテックです。 アメリカのリーガルテックの状況他の「~テック」の領域でもそうなのですが、リーガルテック分野でも、最も先進的なのはアメリカと言えるでしょう。すでに2006年には、民事訴訟における電子情報開示制度(一般的に「e-discovery」と呼ばれています)が整備されました。これは、民事訴訟における証拠開示(裁判所および訴訟の相手方への証拠を提出すること)を、電子的手続きによって行うことを意味します。対象となるのは、メールやインスタントメッセージを含むチャット、Word、PowerPointやPDFなどの文書、CADやCAMのファイル、ウェブサイトなど、全ての電子的に保存された情報であって訴訟の証拠になりうるものです。これらは先ほど挙げた離婚訴訟におけるほぼ全ての証拠が該当します。これらの証拠は、電子的に記録され、デジタルデータとして裁判所および相手方当事者に提出されるため、紙で印刷する必要はありません。また、データとして扱えることの特徴として、分類や整理、検索といった作業が非常に容易に可能です。アメリカの民事訴訟手続きのうち、当事者双方の証拠開示は、インターネット上で行われます。E-discoveryと呼ばれるこの手続きは、日系企業もアメリカで訴訟を抱えることが増え、一般的にも知られるようになりました。また、契約書の締結においても、日本よりも数年先んじて、ペーパーレスが進展しています。通常の契約書締結過程では、少なくとも契約書への捺印の時点で、契約書を印刷し、実際に捺印するという作業が発生します。また、社内フローとして、捺印のチェックを、印刷した紙を閲覧する形で行っている会社もまだ多くあります。このような一連の作業をすべてWeb上で完結するサービスが多く展開されています。 日本の行政手続き・司法手続きの電子化日本における行政手続き、司法手続きにおいても、電子化が進められています。これらも、特に司法手続きに関しては、リーガルテックの試みと言えます。行政手続きでは、総務省行政管理局が運営する総合的な行政情報ポータルサイトである電子政府の総合窓口(e-Gov)が、省庁横断的な電子化の取り組みとして注目されます。例えば、健康保険や厚生年金保険、雇用保険や育児休業給付金などに関する諸手続きを行う場合、申請者はe-Gov 電子申請に対応したソフトを利用して、申請データを作成し、必要に応じて電子署名も行います。その上で、一括申請システムを利用すると、全データが圧縮されたZIP形式で一括送信し、申請が可能です。そのほかにも、国税電子申告・納税システム(e-Tax)や地方税ポータルシステム(eLTAX)など、税務分野でも電子化が進んでいます。しかし、これらのインターネット上での電子上の手続きには、Windowsでしか利用できなかったり、利用時間が平日に限られていたりと、使い勝手に大きな問題があります。特に、e-Govについては利用率が1割に満たないなど、普及の点でも大いに問題があります。また、「未来投資戦略2017」(平成29年6月9日閣議決定)に基づいて、裁判手続等のIT化検討会が開催され、2018年3月30日に、「3つのe」の実現を骨子とするまとめが発表されました。「3つのe」とは、民事訴訟手続における① 提出(e-Filing)② e法廷(e-Court)③ e事件管理(e-Case Management)を指します。①e提出(e-Filing)は、アメリカにおけるe-discoveryの実現のみならず、裁判所に紙媒体で提出することが必要だった訴状についても24時間365日提訴を可能とすることを目指しています。電子的に提訴された裁判を、テレビ会議もしくはウェブ会議形式で行うことを内容とするのが②e法廷(e-Court)であり、その事件の進捗管理および証拠管理を行うのが③e事件管理(e-Case Management)です。これらが実現すれば、かなりの影響が出ると思われますが、残念ながら実現の時期・目処はこれからですので、まだしばらくアナログな時代が続くと思われます。 日本で進む、ベンチャー企業のリーガルテック行政・司法の状況と比較し、進んでいると思われるのが、主にベンチャー企業に主導されるリーガルテックです。先に述べたe-discoveryへの対応や、スマートフォンやパソコンに記録されたデジタルデータを復元するデジタルフォレンジック技術がまず発展しました。しかし、本記事執筆時の2018年6月現在において最も注目されているのは、知的財産・特許の出願や管理関係と、契約書の作成・管理関係と言えます。 特許まわりと契約書の作成・管理に着目した「弁護士ドットコム」前者については、特許庁のデータをAIが分析し、審査官の判断を学習することで、そのアイデアの特許出願が可能かどうかのシステム構築を進めている企業もあります。後者について、現在日本国内で最もシェアを得ているのが、弁護士ドットコムが運営する「クラウドサイン」と言うサービスです。これは、契約締結時に必要な「紙と印鑑」を「クラウド」に置き換え、契約締結作業をパソコンだけで完結させるものです。さらに、契約書締結自体がクラウド上で、ペーパーレスで行われるため、印紙税が課税されません。さらに、クラウドサインで合意締結されたすべての書類には、クラウドサインのみが発行可能な電子署名が付与されますので、それにより真正な書面かどうかを判別することができます。ちなみに、電子署名の仕組みには、強固な暗号化方式によって守られている公開鍵暗号方式に基づくデジタル署名を採用しているそうで、この署名方法のみならず、契約書のやり取りにおいても安全性に配慮されているとのことです。 クラウドサインの導入は2万社を超えるクラウドサインのサービスは、インターネットに接続できるパソコンがあればすぐにでも導入できるため、非常に手軽であり、導入企業も既に2万社を超えています。企業内で契約書に関連する業務を一手に担っていた経験からすると、完全なペーパーレス、印紙税非課税、収納場所不要、というのは、かなり大きな魅力です。 他社サービスとの連携体制も充実また、他に注目されるべきポイントは、他社・他業種との連携です。管理系システムを新たに導入する企業にとっての障壁で最もよく見られるものは、既存システムとの統合可能性ではないでしょうか。クラウドサインは、業務管理系アプリケーション最大手のsalesforceやサイボウズとのAPI連携を実現しているため、そのような障壁を超えることができました。導入により、契約締結についての社内りん議と締結後の文書管理を既存システムで行い、その間の契約締結作業をクラウドサインで行うことが可能です。 他業種との連携例 ~株式会社 LIFULLの例~他業種との連携において最も注目されるのは、不動産情報サイトを提供する株式会社 LIFULLとの提携です。2017 年 10 月から、これまで対面が原則とされていた不動産契約における重要事項説明について、賃貸分野ではオンラインでの実施(IT 重説)が解禁されるなど、ICT を活用した業務効率化の動きが出てきています。両社は、賃貸不動産の選択・ウェブカメラ等による内見・IT重説・契約締結の全てをオンラインで行える不動産会社向けの電子契約プラットフォーム構築を目指して、業務提携しました。自宅にいながら不動産が借りられる時代が、もうすぐそこまで来ています。 まとめまだまだ始まったばかりの日本におけるリーガルテックですが主に民間主導でますます進展していくと考えられます。それとともに、従来士業の仕事と思われていた業務も、そう言ったリーガルテック企業のサービスにますます代替されていくことが当然予想されます。旧態依然としたところが多い法律業界に大きな風穴を開け、利用者への利便性がより向上することは歓迎されるべきです。同時に、士業にとってはますますチャレンジングな時代になったと言えます。  2018.07.13
  • 進むフリーランス化と表面化する子育て問題

    働き方改革が進む中、今まで以上にフリーランス人口も増えてきています。エンジニアを中心としたフリーランスを、業務委託という形式で仲介する、ランサーズ株式会社は、2018年4月4日に4度目となる『フリーランス実態調査』を公開しました(https://www.lancers.co.jp/news/pr/14679/)。同調査では、日本における副業・兼業を含む業務委託で仕事をする人を「広義のフリーランス」と定義し、広義のフリーランスの経済規模が初の推計20兆円を超えたこと、同人口が全体の労働人口に占める割合は17%と横ばいであるが、副業(本業・副業を区別していない労働者を含む)フリーランス人口は744万人、経済規模は7兆8,280億円となり、堅調に増加していることが確認されました。筆者の肌感覚ではありますが、こうしたフリーランスの増加の中で、男性はもちろんのことながら、それまでフルタイムで働いていた女性が、子育てのタイミングで退職し、そのあとフリーランスになる、もしくは結婚などを契機にフリーランスになるといった、“女性のフリーランス化”が、男性よりも一層進んでいるように感じます。 フリーランスへの子育て事情の現状会社員とフリーランスとの大きな違いの一つとして、会社員などの被雇用者には認められる、産前産後休業制度と育児休業制度がないことが挙げられます。これらの制度は、直接的には女性の出産・育児に関連するものですが、共働きが一般的になった現代においては、女性をパートナーとする男性にとっても、共に家計を支える女性の収入は大きな関心事であると思います。また、上述の制度がないだけでなく、被雇用者には適用される、産前産後から育児休業中の社会保障料の免除も認められていません。収入がないだけでなく、さらに持ち出しが発生するという状況です。それに追い打ちをかけるように、子どもを保育園に預けようと思った際に重要になる、いわゆる『点数』もフリーランスだと低くなってしまう自治体が多いそうです。被雇用者として育児休業を取得している場合には、『就労』中として扱われるために、『育休明け加点』がされるのに比較し、そのような制度を享受できないフリーランスの場合は、『業務実績がない』として、加点がつかないために、保育園への入園申請時に被雇用者に比べると不利になり、認可保育園よりは高額な無認可施設やベビーシッターを利用したり、無理に長時間の稼働を増やしてしまって母子の健康を害するケースも多いようです。このような制度により課題面の、主に経済的な理由で、フリーランス(および経営者)の6割が、産後2ヶ月以内に仕事復帰をしている現状があります。 士業の場合の子育て事情(女性弁護士の場合)士業も、法人化している場合があったとしても、実質はフリーランス的な働きをしている方が多いのではないでしょうか。筆者の最も身近な弁護士の女性も、特に共同経営の事務所に勤務している場合に、一般的なフリーランスの方々と同様の問題に直面しています。筆者が実際に見聞きした話でも、妊娠が発覚したことによる内定取り消しや、自営ゆえに、出産後ベッドの上で仕事を再開した女性弁護士など、信じられないような実話が多くあります。 一部の単位会(弁護士は、日本弁護士連合会という全国組織に加え、原則的に都道府県単位で存在する、単位会と呼ばれる弁護士会に所属することが義務付けられています)では、出産時およびその後の育児期に関して、弁護士会費の免除制度を設けています。しかし、自営業者である弁護士の場合、かかる費用は弁護士会費の他に、事務所の維持費などもかさむため、単に会費を免除するというようなものではなく、全国的な制度として、被雇用者の場合と同程度の産前産後の休業制度を設けるべきであると思われます。 今後の動き今後もフリーランスは増加傾向ロボットやAIに代表される科学技術の一層の進歩によって、これまで人間がやっていた作業も機械に代替されるようになり、人間が行うのは、機械ではできないような仕事に限られてくる。これは多くの人が感じていることだと思います。しかし、「機械に代替できない仕事」が出来る人材を育成するのは容易ではありませんし、少子高齢化も進展する我が国ではそもそも人材の獲得自体も難しい状況と言えます。そのような企業ニーズを満たすのが、フリーランスに代表されるような外部リソースの活用です。そのため、専門性や独創性を持ったフリーランスの需要は今後も増えることはあっても、減ることはないと思われます。一方で、労働する側にとっても、第1子出産時における母親の平均年齢の上昇により、子育てと介護を同時に行ったりと、より時間に融通がきく働き方を求める人が増え、それを可能にするようなICT技術(ビデオ会議やスケジュール、データの共有ツール等)も提供されるようになってきました。2018年は副業元年とも言われますが、今後もフリーランスとしての働き方を求める人はますます増えていくことでしょう。このような流れは何も日本だけではありません。アメリカでは、労働人口の35パーセントがフリーランスであるという調査結果もあります(https://www.upwork.com/i/freelancing-in-america/2016/)。また、EUでも、フリーランス人口は急増しており、数年前からは、日本からの移住先としてドイツやオランダなどが注目されています。以上のように、国内だけでなく世界的にフリーランスという働き方は増加しており、それに合わせた制度構築も求められているようです。 日本でのフリーランスの子育てを巡る動きフリーランスおよび法人経営者の女性らで作られた「雇用関係によらない働き方と子育て研究会」は厚生労働省宛に、上記で論じたような課題を解決する方法として、下記の4点を内容とする要望書と1万人を超える署名を2018年6月6日に提出しました。 雇用者の産前産後休業期間と同等の一定期間中は、社会保険料を免除すること 出産手当金(出産に伴う休業期間中の所得補償)は、国民健康保険で任意給付となっているが、一定以上の保険料を納付している女性には支給すること 雇用者と同等かそれ以上の労働時間であれば、保育園の利用調整においてどの自治体においても被雇用者と同等の扱いをすること 認可保育園の利用料を超える分は、国や自治体の補助が受けられるか、ベビーシッター代を必要経費もしくは税控除の対象とすることこの署名活動は「change.org」というクラウドファンディングを通して行われたこと、また60を超える団体・個人が呼びかけ人となっていたことからも、この問題への社会的な関心の高さが伺えます。実際に、4つの要望が「セーフティネット」として実装されるかどうかはまだ不透明ではありますが、今後もフリーランスが増えること、またそのような女性への支援をしないことは、今後より一層の少子化を招くことが明らかであることからすると、情勢としては、要望にあった内容が実現されていく流れになると思われます。 士業に求められること・できることフリーランスの子育てにおいて、まさに士業の女性も当事者であるのですが、一般的なフリーランスに比べ、できること、求められることがあると考えます。 (1)士業にできること「フリーランス」という言葉が一般化する前から、士業の女性は、自営業的な働き方をしてきました。新しい働き方と言われるフリーランスに対しても、これまでの経験を共有することができると思われます。弁護士の先輩の中には、「産休なんて取らなかったわよ」と豪語される方々もいらっしゃいますが、そこまでの強硬さはなくとも、家庭生活との両立を実現されている方々のノウハウがもっと活用されるべきであると考えます。実際に、「ママ士業の会」(http://mamashigyo.office-kanae.link/)として、士業の相互支援を通じて、子育てと専門職を両立させることを目指す団体も出てきています。今後は、このような動きを、士業の枠を超えて広げていくことで、よりフリーランス全体への寄与が可能となることが期待されます。 (2)士業に求められること士業として求められることの最大の点は、フリーランスとして働く女性の地位向上のために助力をすることだと思われます。弁護士だけでなく、行政書士や司法書士の方々であれば、フリーランスの女性がクライアントと契約を締結する際に、不利な条件にならないような方策をアドバイスできるはずですし、法制度の改正についても、業界を通じて声を上げることが出来ると考えられます。税理士の方々であれば、他の士業よりも、確定申告などで、よりフリーランスの女性との接点が多いと思われます。その際に、財務面で利用できる制度などがあれば積極的に利用し、持続可能な働き方をサポートしていくことが求められていると考えます。 まとめ以上のように、フリーランスの女性の子育て事情と、その中での士業の関わり方を見てきました。すでに述べたことではありますが、士業の女性は、フリーランス女性の先駆け的存在です。今後、より一層社会が大きく変わっていく中で、この分野でのオピニオンリーダーとしての活躍が求められているのではないでしょうか。  2018.07.06
  • 【税理士を変更した理由】4年間一度も面談来ず! 契約無視の“トンデモ税理士”は許せない!

     サービス業 関社長(仮名)の告白私は、東京都内で小さな旅行代理店を経営しています。10年ほど前に大手旅行会社を退職し、大手のツアーなどに満足できなくなった旅行好きの方々を、よりきめ細やかなサービスで満足してもらおうと立ち上げたのがこの会社でした。現在では数十人の従業員を抱え、旅行業者が企画したパッケージツアーなどを販売したり、交通機関の予約や手配、旅行傷害保険加入の手続きをしたり、お客様が楽しい旅を満喫できるように、日々さまざまな業務をこなしています。この会社を立ち上げる前に、経営に関してあらゆることを勉強し、会社に関わる税務関係のことまで調べつくし、経験はなくとも必要最低限の知識は身につけられるよう努めました。とはいえ、税務関係に関しては初めてのことだらけで、不安なことも多かったため、まずは税金のプロに任せようと考えました。そこで、会社の近くにあるB会計事務所と顧問契約を結び、不明点などは相談に乗ってもらうことに。その時は会社を立ち上げたばかりで目が回るほどの忙しさ。何も考えずに近くのB会計事務所と契約してしまいましたが、今考えれば知人の紹介など信頼できる事務所と契約するべきだったと後悔しています……。 B会計事務所のK税理士と初めて面談した際に、税金の申告・申請、税務書類の作成はもちろん税務相談にも乗ってもらいたく、月1回の面談を希望しました。しかし、そこでK税理士に言われたのは、「うちは従業員も少なく、多くのお客様を抱えているため、月1回の面談は厳しい。せめて3ヶ月に1回の面談にしてもらえませんか?」  という内容。大手企業に比べれば、立ち上げたばかりの私の会社はB会計事務所にとって大した顧客ではないかもしれません。しかし、顧問料を支払っているからには、それなりの対応をしてほしいと思ったので、「せめて2ヶ月に1回はお願いしたい」と伝えました。それでもK税理士は引き下がることはなく、結局3ヶ月に1回の面談ということになりました。その後、私は社長業や通常の業務に追われてしまい、税務関係の書類はほとんど投げっぱなしになり、K税理士との面談の時間をとっている暇すらなくなっていきました。そんなこんなで気付けばK税理士とのやり取りはメールが中心に。書類のやり取りは担当職員と行っていましたが、その職員は旅行業やサービス業の顧問先を担当した経験がなかったようで、あまり勝手がわかっていないような印象を受けました。そして、当然向こうから「面談しましょう」という提案もなく月日が経ち、ついには4年間に渡ってたったの一度も面談に来ることはありませんでした。メールや電話でも再三にわたり面談を希望する旨を伝えてきましたが、あらゆる理由をつけて断られ続けてきました。当初の契約では3ヶ月に1回という話だったはずなのに、なぜこんなことになるのでしょうか?契約内容を守ることのできない、顧客の業界の知識もない(勉強しようともしない)ような税理士とは、今後、付き合いを続けていくことは難しいです。もう決めました! 税理士を替えます!お願いです。契約内容を守り、旅行業界やサービス業界に対する知識がある会計事務所を紹介してください!  Attention 契約内容は守り、顧問先の希望にはできるかぎり応えましょう。 顧問先の業界知識は最低限、身につけておくようにしましょう。 2018.07.05
  • 【辻・本郷税理士法人】相続税を美術品で物納する場合について

    相続税を物納する場合、物納に充てることのできる財産には順位があります。一般的な美術品であれば第3順位ですが、特定登録美術品であれば第1順位になります。  【物納順位】相続税は原則として金銭で納付しますが、延納によっても金銭で納付することが困難な場合、一定の相続財産による物納が認められています。物納に充てられる財産には順位があり、第1順位は不動産や国公債、上場株式等で、第2順位は非上場株式等、第3順位は自動車や美術品等の動産となっています。ただし、登録美術品のうち相続開始前から所有していたもの(特定登録美術品といいます)であれば第1順位になるため不動産等と同順位になります。 【登録美術品制度】優れた美術品を鑑賞する機会を拡大するため、平成10年に美術品の登録制度ができました。文化庁に登録申請をして登録が決定すると、登録通知を受けた日から3ヶ月以内に美術館と登録美術品公開契約を結び、その登録美術品を美術館に引き渡します(所有権はそのままです)。美術館との公開契約は、5年以上の期間にわたって有効なものであり、契約期間中は、契約者が一方的に解約の申し入れをすることができません。なお、登録美術品になったら物納が容易になりますが、登録美術品になっても必ず物納しなければならないということはありません。納付資金の状況を勘案の上、物納をしないという選択もできます。 【登録の基準】どのような美術品でも登録を受けられるわけではありません。登録を受けるには、その美術品が『日本の国宝や重要文化財に指定されているもの』、または『世界文化の見地から歴史上、芸術上又は学術上特に優れた価値を有するもの』でなければなりません。具体的には美術品の種類ごとに登録基準が定められています。  2018.06.28
  • 【税理士を変更した理由】長年の付き合いなのに、たった一度の顧問料支払い延滞で解約!?

     飲食業榊原社長(仮名)の告白私は、とある有名な繁華街の一角で小料理屋を営んでおります。周りはチェーン店の居酒屋ばかりで客引きも多く、金曜日の夜ともなると繁華街は仕事帰りのサラリーマンで大変な賑わいを見せます。しかし私のお店に来る大半のお客さんは常連客で、新規のお客さんはあまり来ない傾向にあり、金曜日の夜でも割と静かな雰囲気です。そのためほとんどのお客さんが一人晩酌を楽しみに来店されます。この店は亡くなった私の父から受け継いだもので、気づけば常連客も高齢になり、次第に店に足を運ぶお客さんも少なくなってきました。たまに若い新規のお客さんが物珍しそうに来店してきますが、なかなか常連にはなってもらえず、このまま商売を続けていくべきか悩んだ時期もありました。高校卒業後すぐにこの店で働き始めた私は、税金関係のことなどさっぱりわからなかったため、店を受け継いだ際、父の代から顧問契約を結んでいたY税理士にそのまま依頼し続けることにしました。 父がこの店を経営していた時は、毎月のように訪問してくれるY税理士を見ていましたが、もう年なのか私の代になってからは月1回の訪問はなくなってしまい、忘れた頃にひょっこり店に顔を出す程度にとどまっています。しかし、店の経営は相変わらず不景気で、新規のお客さんが増えずに悩みばかりが増えていきました。そこでY税理士に経営に関するアドバイスをもらいたいと思い連絡を入れましたが、「次回の訪問時にお話を伺います」と言われたっきり、数ヶ月も訪問がなく放置されている状態です。しかし、父の代からお世話になっているため強く言うこともできませんでした。そんな状況のなか、いよいよ経営状況が悪化していき、Y税理士への毎月の顧問料の支払いが厳しくなり、たった一度だけ支払いが滞った月が発生してしまいました。  2018.06.27
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