• 成果が出る営業術②

    7年間ダメ営業マンだったという営業コンサルタントの菊原智明氏。そんな彼をトップ営業マンに返り咲かせたのは、顧客との接触ツール「営業レター」だといいます。菊原氏自ら営業術を伝授していただきました。【成果が出る営業術①】では〝お客様を育てるツールを持っている人だけが生き残る〞ということについて解説しました。人材も営業スキルも必要としない〝営業レター〞は、会社の強力な武器になります。今回は、その営業レターについて具体的な内容をお伝えします。 営業レターを送るのは8割の中長期見込み客訪問の代わりに営業レターでお客様をフォローする方法をお勧めします。しかし、営業レターはすべてのお客様に送ればよいというものではありません。そこでまず、2割の〝すぐ話が進むお客様〞8割の〝いつ話が進むかわからないお客様〞に分けることを提案します。例えば「今すぐ提案をしてくれ」、「見積書を出してくれ」というお客様に対して、のんびりと手紙でフォローしていたらどうでしょうか?そんな悠長なことをしていれば、間違いなくそのお客様は他社に奪い取られてしまいます。そのため〝すぐ話が進むお客様〞は、今まで通りアポを取り、 直接お会いして商談をしましょう。それ以外の〝いつ話が進むかわからないお客様〞つまり「名刺交換をしたがそのまま」、「資料請求はあったが連絡はとれない」「紹介していただいたが一度電話をしただけ」といった少しだけ接点があるようなお客様に対しては、 営業レターを送りましょう。 定期的に接点を持てば選ばれる事務所に9割以上の士業事務所は〝いつ話が進むかわからないお客様〞に対して、ほとんどフォローをしていません。ということは、このタイプのお客様に対して営業レターでフォローしていけば、おのずと結果は出ます。フォローが後回しになりお客様の不満が溜まれば、「他の事務所に相談したい」と思うでしょう。 その際、一度会っただけの担当者と、定期的にお役立ち情報を送ってくれる担当者のどちらに声をかけるでしょうか?多くのお客様はしっかりとフォローしてくれる担当者に声をかけるものです。あらかじめスケジュールを組んで営業レターを送り、定期的に接点を持つようにすれば、必ずチャンスが訪れます。 最も重要な営業レターは『アプローチレター』今は警戒心も強く、時間的にも忙しいお客様が多くいます。そうしたお客様には、アポなしで訪問や電話をするより、営業レターでソフトに接触したほうがうまくいきます。営業レターは、効率よくお客様との信頼関係を築いていく『アプローチレター』、返事や反応をもらうための『レスポンスレター』、商談までランクアップしたお客様を逃がさないための『クロージングレター』の3つのステージで構成されています。そのなかで最も重要なのはアプローチレターです。アプローチレターでは、まず一度面談したお客様にハガキを出しましょう。その際に「○○でお会いしましたね」という一言を添えるとよいでしょう。そして3〜4日後、10〜20日後、30日後にそれぞれ『お役立ち情報』を送ります。 1ヵ月の間に4回接触すればお客様は記憶してくれる1カ月の間に4回接触すれば、お客様は「最近、この人がよく情報を送ってくれる」と認識してくれます。『エビングハウスの忘却曲線』によると人間は24時間経つと74%の記憶を忘れてしまうのですが、 コンスタントにアプローチすると「この人はこういう人だ」という記憶が定着します。いったん記憶のデータとして残った場合、あとは1カ月に5%の忘却率となると言われています。そのため、はじめの1カ月は記憶を定着させるために週単位で送り、「情報をよく送ってくれる人だ」 と印象に残すことができれば、その後は1カ月に一度のペースに落とし半年〜1年間フォローを続けるのです。ただし、まったく必要のないお客様に半年〜1年間も送り続けるのは避けたいところです。4回送ったところで確認の電話をします。電話に出てくれる確率を上げるために、挨拶文の中に「今週末、お役立ち情報が今後必要かどうかをお聞きするためのお電話をします」と前もって伝えてもよいでしょう。その後、「今までお送りしましたが、今後も必要でしょうか?」とお伺いし、必要であればその後も送り続けます。この電話で、「実は相談がありまして」と言ってくるお客様が少なからずいらっしゃいます。そこで面談のチャンスをつかめることもよくあります。ぜひ参考にしてみてください。 ※月刊プロパートナー2019年9月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年9月号では、上記税務相談に加え、助成金を入り口に顧問契約数を伸ばすテクニックをご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ NEW 2020.08.06
  • 成果が出る営業術①

    7年間ダメ営業マンだったという営業コンサルタントの菊原智明氏。そんな彼をトップ営業マンに返り咲かせたのは、顧客との接触ツール「営業レター」だといいます。菊原氏自ら営業術を伝授していただきました。 〝営業レター〞で定期的に接点をつくる長く営業マンとして活躍する人は、保留になったお客様はもちろんのこと、少しでも接点があった人へのフォローを欠かしません。チャンスを無駄にせず、大切に育てています。具体的にいうと、将来の見込み客に対して〝お役立ち情報〞を提供し続けているのです。これを営業レターと呼んでいます。どんなにすごい人でも一本釣りでは売り上げは安定しません。やがて、営業アプローチに疲れ果てて成績が落ちていきます。やはり育てるツールがなければ長続きしません。人口減の令和の時代、お客様へ情報を提供し続けることで接点を持てる営業レターは必須のツールになるのです。現代のお客様は、ハードなアプローチを嫌います。アポなし訪問やテレアポをされただけで、欲しいものでもいらなくなるお客様もいます。一番怖いのは、そうすることで自分の価値を下げてしまうことです。士業の方はとくに、ハードにアプローチすることで自分の価値を下げてしまうと、仕事が依頼されにくくなるのです。これが最大のデメリットです。一方、商品に自信を持っていて、 なおかつ定期的に役立つ情報を送ってくる営業マンはどうでしょうか? そうした営業マンに対しては、悪い印象は持たないものです。まずは、定期的に接点を持つことが重要です。そうすることでお客様の記憶に残ります。ほとんどの営業マンは一回接触してダメならもうアプローチしません。定期的に営業レターで接点を持っておけば、いざという時、真っ先に思い出してもらえます。もし、現在契約している顧問理士に対して、「こまめにフォロ ーをしてくれない」「会社経営に有効な会計情報を提供してくれない」といった不満を抱いている経営者がいれば、乗り換えのチャンスが訪れます。営業レターを送っておけば、「いつも資料を送ってくれている、あの先生に一度相談してみようかな」と顔を思い出してくれる可能性が高くなります。用も無い時にいつも顔を出していると、うっとうしいと思われますが、遠くから見守り、本当に困った時に丁寧に対応すれば重宝されるのです。お客様から声をかけてもらうためには、営業レターを効果的に組み合わせ、定期的に情報提供していく必要があります。お客様にとって役立つ情報をシリーズ化して数回に渡って送ることが大切です。やみくもに営業活動をしても契約は取れません。 営業レターは残業減コスト減にもなる従来はお客様と営業マンがいた場合、営業マンがお客様にアプローチをしていました。しかし、営業レターが目指す先は、お客様から「相談があるのですが」と声をかけてもらうことです。そのほうが、断然仕事がしやすくなります。これだけで無駄な残業が減り、効果的に時間を使えるようになります。交流会で集めた名刺にも効果的にアプローチできます。「名刺交換しても、今後につながるか分からない」という方には、効果的なツールになるでしょう。現代のお客様は数年前と違い、 警戒心が強く、ガードも固くなっています。その点営業レターであれば、ソフトに歩み寄ることができ、お客様の手が空いた時にじっくり読んでもらえます。また、コスト的にもメリットがあります。直接お客様を訪問するとなれば、交通費や人件費などもかかります。その点、ハガキなら62円、手紙でも82円で、全国どこでも送ることが可能です。その上訪問するよりも何倍も自分の言いたい事が伝わります。特別な才能は必要ありません。新入社員でも営業センスがなくても結果が出るようになります。このようにして、接点のある見込み客に役に立つ情報を送ってみてはいかかでしょうか? ※月刊プロパートナー2019年8月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年8月号では顧客拡大に向けて、選ばれるWEBサイトになるための方程式をご事務所の様々な事例と共にご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.07.30
  • 士業コンサルタントが伝授!マネジメントメソッド

    働き方改革を活動に取り込み、サービスへ接続させるためのポイントを士業コンサルタントが紹介します。顧問先の現状を理解して改善提案をしましょう。 ① 就業規則ならびに36協定の作成・改定「時間外労働の上限規制」 や「勤務間インターバル制度導入」を機に、就業規則および36協定の整備・見直しが求められることになります。罰則が設けられている事項もありますので、新規作成や最新の法改正へ対応させる改定業務の受注が見込めます。 ② 勤怠管理システムの導入これまでの通達での規定のみだった「労働時間の客観的な把握」の義務化が法令で定められました。勤怠管理は、罰則を含めた義務付けになることから対応が求められることになります。近年、クラウドタイプの勤怠管理システムが多くリリースされており、コストパフォーマンスもよく、利便性も高いことから導入を推奨しやすい環境が整ってきています。副次的に、給与計算業務の効率化にもつながります。 ③ 評価制度の作成人事評価に費やす時間や将来のキャリアプランが描けないなど、事業主側・従業員側それぞれの課題への解決策として「評価制度」が注目を浴びており、実際に提案して数多く受任されている先生もいらっしゃいます。また、「同一労働同一賃金」への対応も視野に入ることから、今後も提案しやすい状況が継続していくと予想されます。 ④ 採用支援サービスの推進採用難時代に加え、一定時期に業務が集中する採用に携わる職員の負担も大きく、長時間残業や休日出勤の常態化が深刻な問題になっています。そこで、採用フロー構築や、 AI面接官・応募者管理ツー ルなど採用支援システムの導入を提案することで、クライアントへの強力な訴求効果を生み出します。 ⑤ 認定獲得までの支援働き方改革がどこまで実施できているかを明示できることは、新規採用において有効です。そこで、「ホワイト企業認定」などの認定取得をゴールとして、職場環境の改善や就業規則の見直しなど包括的なサービスを構築することが可能になります。2019年4月から、一部が施行された働き方改革関連法案。これによって生まれる市場のニーズを、社会保険労務士がビジネス化するために、以上の5つを明確にすると良いでしょう。※月刊プロパートナー2019年3月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年3月号では採用・教育、営業、マーケティング、組織などを考えた成長事務所の6つの告白、増収・増益&顧客満足度向上を実現する士業連携のススメなどを紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.07.23
  • 【実務を斬る】ネット上の風評被害における予防と対策③

    ネット上での炎上トラブルは、ひたすら静観して鎮火!士業がとるべきSNSでの立ち振る舞いとは?弁護士法人アークレスト法律事務所代表弁護士の野口明男氏に聞きました。 発信者情報開示と削除の方法もし、ネット上に自分の悪評や事実と異なる情報を書かれてしまったら、対処としては投稿の削除請求と発信者情報開示請求があります。悪評等が顧客の目に触れるダメージを防ぐという観点では、 サイトの管理者に削除してもらうのが直接的な対処です。ただし、削除は病気の対症療法のようなもので、再度投稿されればイタチごっこが続く可能性があります。根本的な解決を望むのであれば、発信者情報開示請求で投稿者を特定したうえで投稿者に法的制裁を与えたり、二度と投稿しないことの誓約書を書かせることが最も有効な手段でしょう。発信者情報開示請求のプロセスは、第1ステップとして、サイトやSNS、掲示板の管理者に投稿者のIPアドレスの開示を請求し、必要に応じて裁判所に仮処分を申し立てます。第2ステップは、I P開示後、そのIPを管理するプロバイダに投稿者の住所氏名の開示請求をするのですが、プロバイダは裁判所の判決なしでは開示しないことが多く、訴訟が必要なため時間と費用がかかります。また、発信者情報開示はサイトやプロバイダにアクセスログが残っていないと手詰まり。まさに時間との勝負です。弊所にも開示の相談自体は毎日のようにありますが、実際に開示を進める件数は月に10件ほど。いくら酷い投稿でも時間切れで開示請求のしようがないケースが多いのです。では自分の写真や動画、言動を拡散されるなど、炎上に巻き込まれてしまった場合どうするか。弱腰に映るかもしれませんが、とにかく炎上が収まるまでは静観です。炎上に反論するのは最悪ですが、一方で非を認めて謝ることもリスクです(社会的責任ある大企業等は別)。さらに開示にせよ削除にせよ、炎上の対象人物が行動を起こしたという痕跡すらも、新たな火種になるのです。まずは炎上が落ち着くまで放置し、削除したい場合は自然鎮火後に着手すべきです。発信者情報開示は自然鎮火を待つ時間の余裕もないですがそもそも何百人何千人が群がる炎上のさなかで、投稿者を一人二人開示しても焼け石に水です。士業は何かと炎上に巻き込まれやすい職業かもしれません。「弁護士や会計士による投稿というだけで社会的な注目度も高く、拡散されやすくなります。これは弁護士の悪い癖ですが、批判されると脊髄反射的に反論しちゃうんですよね(笑)。」(野口明男氏)士業の小難しい言葉使いや口調も、世間からは「偉そう」、「高圧的だ」といった見方をされがちです。SNSで発信する際には、士業は一般人以上に、謙虚を肝に銘じ、細かな言い回しにも心を配る必要があります。士業が炎上に巻き込まれたら、その事件はクローズアップされます。一番迷惑を被るのはお客様だということを忘れてはいけません。士業自ら火に油を注ぐことのないよう気を付けたいものです。※月刊プロパートナー2020年2月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2020年2月号では経営計画にのっとり戦略的な採用に成功している事務所に注目し、士業事務所が欲しい人材を採るための秘訣を解説しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.07.16
  • 【実務を斬る】ネット上の風評被害における予防と対策②

    SNSへの何気ない投稿が拡散され、大きなトラブルに発展する時代。SNSの利用ルールやガイドラインの必要性について、弁護士法人アークレスト法律事務所代表弁護士の野口明男氏に話を聞きました。 守秘義務違反を呼ぶSNS士業事務所がSNSトラブルに巻き込まれるケースは、大きくわけてふたつあります。ひとつは士業本人や従業員による守秘義務違反があり、その事件に関する書き込みが炎上してしまう場合。もうひとつは第三者による書き込みが原因で、士業本人または事務所そのものが炎上に巻き込まれる場合です。弁護士が炎上に巻き込まれた事例は過去に多数ありますが、士業自身がSNSトラブルに対する適切な知識を身につけておくことで対処できる場合もあります。我々士業は、守秘義務という固い約束があることを、修習生の頃から幾度となく吹き込まれています。法律や案件について他言無用なのは当然の話ですから、資格者本人が守秘義務違反を起こすことはレアケースでしょう。ただ、弁護士が事件の内容に触れることをブログに書き、懲戒の対象となってしまった事例があるのも事実です。最近では事件の関係者をイニシャルにして書き、概要を書いてしまったことで問題になりました。名前を伏せようが仮名にしようが、既存の事件と結びつく内容であれば守秘義務違反のリスクがあるのです。不用意な発言をしないよう、そこは襟を正すべきだと思っています。また、不用意な発言を、資格者本人ではなく事務所の従業員が書いてしまう場合もあります。従業員が家族に何げなく話したことが誰かのブログにあがったり、その友達から広く伝わったりすることも、それもまた守秘義務違反のひとつです。そうなるのを避けるためにも、雇用契約や就業規則で守秘義務を課すことは最低限必要になります。 まずは事務所内でSNS規定やSNS利用ルールといったガイドラインをつくるとともに、資格者本人が叩き込まれてきた守秘義務の重要性を職員にも十分に教え込むこと。また、辞めた職員が口外してしまわないよう、退職時に誓約書を書かせることも必要です。そして、士業に限ることではありませんが、〝友達限定〞や〝カギアカ〞のような限定公開にも気をつけたほうが良いでしょう。限定だと思っていたら転載され、拡散されてしまったというトラブルは非常に多いのです。弊事務所にも、「全体に公開するつもりじゃなかったのに」という相談はよく来ます。ネットにアップした以上、全世界に公開しているのと同じだという意識を持つべきなのです。どこの事務所でも、組織が大きくなればなるほど扱う情報量も増え、職員が増えれば増えるほど守秘義務違反の確率は上がります。SNSのガイドラインをきちんと設けたうえで、職員のリテラシーを教育する。そして事務所内など、情報漏洩の危険のある場所では撮影はしない。ブログやSNSでも、特に進行中の案件に関しては一切触れない。士業本人だけではなく、その周辺のリスクも考え、制度的なリスクヘッジをしっかりさせておくことをおすすめします。  ※月刊プロパートナー2020年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2020年1月号では「組織づくり」「テクノロジー」「実務トレンド」の3つのキーワードから士業業界を予測し、士業が取り組むべきことを紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.07.09
  • 【実務を斬る】ネット上の風評被害における予防と対策①

    ネット社会にとって深刻な問題であるSNSでの炎上や口コミサイトの悪評に、士業はどう対応すべきなのでしょうか?弁護士法人アークレスト法律事務所代表弁護士の野口明男氏に聞きました。 口コミサイトトラブルの立ち回り方ネット社会となり、テレビなどでも毎日のようにネット上の炎上、SNSいじめのニュースが流れています。ネット上のトラブルは今後もなくなることはないでしょう。弊社にも、歯医者さんや学習塾を筆頭に、「口コミサイトで悪い評価を書かれたから消したい」という依頼が多く来ます。対応としては発信者情報開示をして削除依頼をし、場合によっては損害賠償請求に入ることもあります。しかし、それは最終手段です。事業をしていれば、良い評価も悪い評価もつく。口コミは公益性の程度を高く見られる傾向にあり、裁判所でも「そう考える人がいるのもやむを得ないでしょう」という評価の下に反真実性の立証が認められないことも少なくないのです。書かれている内容が明確に嘘だという印象が与えられるものでないと、開示も削除も容易には認めてもらえません。ある程度の悪評は受け入れ、まったくの嘘が書かれている場合には対応する、それが基本の対処法と考えます。嘘ばかりの内容で悪い評価が書かれた場合は、相手が同業他社など不当なバイアスで歪められたものであることも考えられるため、発信者情報の開示や損害賠償の請求など、毅然とした対応をとる必要があるでしょう。しかし、大切なのは、そういった口コミが上がる前の予防。口コミに悪い評価が書かれると気になるので、事前に悪評に対する耐性づくりをしておくのが有効な対策といえます。例えば、来てくれたお客様に「口コミの協力をお願いします」と依頼する。100件のうち1件悪い評価があっても気になりませんが、口コミ3件のうち1件だから気になってしまうんです。つまり、木を隠すなら森の中、ということです。口コミの増やし方も、場合によっては優良誤認表示、いわゆる不当表示にあたるという見解を消費者庁が出しているので、それに該当しないようにしなければいけません。高評価だけをお願いしたり、サービスをつけて利益誘導になったりするような頼み方はせず、地道に口コミの数を増やし、耐性をつけるのが最適といえます。士業にとって、今やネットは大事な営業ツールです。検索サイトから依頼につながることも多いでしょう。その検索という面でも口コミと同様、耐性をつけておくことが大切です。自分に関する悪い情報が検索上位に出てこないよう、自分が携わる案件に関してだけではなく、ポジティブな情報を日頃からネット上で発信しておくのが耐性づくりにつながります。そして、これは万人にとって大切なことですが、悪評を書かれたら、その削除や発信者情報開示にとらわれるより、まずは自分のサービスを向上させるためのヒントだと思うこと。そうポジティブに捉えて実行していくことで、本当の良い口コミがついてくるのを忘れてはいけません。※月刊プロパートナー2019年12月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年12月号では「組織体制・標準化」「ツール活用」「オフィスづくり」の3カテゴリーに分けて、すぐにできる士業事務所の時短テクニックを紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.07.02
  • 【特化の極意】独自戦略で伸びている 業務・業種特化事務所を直撃!

    介護に特化している「法律事務所 かなめ」。法務インフラ「かなめっと」で介護現場から簡易迅速に弁護士に相談できる仕組みを構築した代表弁護士の畑山浩俊氏に、案件受任のコツや介護特化の心得を聞きました。 ①マーケットの現状~介護事業所の相談窓口に立っているのは保険代理店~少子高齢化が進むなか、要介護・要支援認定者数は2017年度末で約641万人。年々増加しており、介護サービスを必要とする高齢者は今後も増え続けます。しかし、きつい仕事というイメ ージもある介護職は、離職者も多く、長時間労働などの労務トラブルや、要介護者やその家族とのトラブルも後を絶ちません。加えて、実地指導など、行政対応をしなければならないなど介護事業所を取り巻く環境は非常に厳しいです。一方で、介護現場でクレームや事故などの問題が発生した際、現場で対応している大半は保険代理店だと、法律事務所かなめの代表弁護士・畑山浩俊氏は話します。その次に税理士、社労士、行政書士が対応しています。〝顧問弁護士は理事長の友人で現場の人間には相談窓口が知らされていない〞、〝相談したら「現場で解決しろ」と返された〞などの理由で、弁護士は候補にすら挙がらないことが多かったです。「すべての事業所がこのような状態ではないにせよ、介護業界特有の制度や構造があるため、そこに踏み込もうと思う弁護士の数は少なく、地方に行けば行くほど介護に精通している弁護士は皆無になってしまう」(畑山浩俊氏)そのような現状に危機感を覚えた畑山氏は、介護業界に特化することを決意。介護事業所向けにチャットワークを利用してオンラインで気軽に相談できるサービス「かなめねっと」を2019年6月にリリースするなど、介護特化型事務所として取り組みを始めました。 ②チャネル開拓~介護事業所周辺業界が主催するセミナーに登壇~全国にある介護事業所のマーケットに最も接点があるのは、保険会社であることに着目した畑山氏。 そこで、保険会社が介護事業所向けに行っているリスクマネジメントセミナーに講師として登壇できないかと直談判しました。保険会社にとって保険金の支払いは本来的なサービスではあるものの損失にもなってしまうため、弁護士が事業所にリスクマネジメント講習をすれば、 保険金支払いの案件数も軽減できます。さらに、保険会社がリスクマネジメントの重要性を訴えるより、実際に裁判を経験している弁護士が講習した方が、参加者の心に刺さるというメリットを訴えました。こうして保険会社主催のセミナーに講師として招かれるようになり、それ以外にも、介護向けソフトを開発している企業や、介護分野について勉強会を行う各種業界団体でセミナーを行うなど、チャネルを拡大し、セミナー参加者からの顧問契約を獲得していきました。 ③集客〜契約~全国の介護事業所の相談窓口「かなめねっと」~一昨年4月に、介護事業所向け商品をつくりセミナーを行うと、現在までに新規顧問契約を20社獲得と、成果が出始めました。まず初めにつくった商品は、「ヒヤリハット研究ゼミ」。これは、3カ月に一度弁護士が事業所に行き、 ヒヤリハット報告書の分析・検討 を行うものです。日々の業務で職員教育まで行き届かない事業所が多く、 反響も大きいものでした。しかし、マンパワーに頼り切るサービスであり、 全国展開はできませんでした。そこで誕生したサービスが「かなめねっと」です。チャットワークを導入し、経営者と施設長やスタッフなど現場の人間と弁護士でチャットグループをつくり、いつでもどこでも日々の悩み事が相談できるというものです。リリース後、全国から導入希望のオファーがあり、畑山氏は相談できる弁護士が特に少ない地方の介護事業所からの相談にも対応ができるようになりました。 ※月刊プロパートナー2019年12月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年12月号では「組織体制・標準化」「ツール活用」「オフィスづくり」の3カテゴリーに分けて、すぐにできる士業事務所の時短テクニックを紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.06.23
  • 【採用活動は事前準備が重要!】人材を採る4つのルール

    採用活動は事前準備が重要!ただ単に時流に合わせた採用手法を取り入れるだけではなく、まずは事務所の売上計画をもとに人事戦略・計画・ターゲット設定を定めましょう。 【ルール1】まずは事務所の売上計画を立てる効率的でミスマッチの少ない採用活動を実施するためには、まずは事務所の売上計画を立てること。売上目標、達成するために必要な獲得件数、受注後に案件を担当する必要人員などを洗い出します。概ねの売上計画を立てた後に人事計画を立てましょう。 【ルール2】売上計画から必要な人材と人事戦略・計画を立てる売上計画を実現するために必要な人材像を特定していきます。幹部候補がほしいのか、今すぐに活躍できる即戦力が必要なのか未来の事務所像・組織像を描き人材戦略(採用、育成計画、育成)を策定します。事務所が求める人材像になるための育成計画を必ず立てましょう。 【ルール3】採用ターゲットを明確にして絶対条件・必要条件を定める人事計画をもとに採用基準を定めます。つまり、「どんな人と一緒に仕事をしたいか」を明確にすることです。今活躍している優秀な職員や理想の人材像の特徴を細かく言語化していくと、採用に関わる全職員の“共通言語” を持つことができ、ブレない採用基準が出来上がります。 【ルール4】事務所の企業価値からアピールポイントを打ち出す採用ターゲットを明確にして求職者が企業に求めるものを洗い出したら、業務内容や働き方など、事務所独自の強みやアピールポイントを書き出しましょう。求職者が求めているものと、事務所のアピールポイントの重なりが広ければ広いほどミスマッチ採用が減ります。 「とにかく採用」はNG!人事計画から人材像を特定個人も含めて400万社近い企業があり、数多くの業種が存在しています。2019年に従業員や経営者の後継が確保できないといった人手不足が原因で1000万円以上の負債を抱えて法的整理・倒産した企業の数は426社でした(東京商工リサーチ調べ)。今、どの業界もありとあらゆる方法で人手確保・離職防止を講じる流れが来ています。士業業界も同様です。そこで、まず採用活動を行う前に意識して欲しいのは数多くの業種が存在する中で、応募者はなぜ士業業界に従事したいのか、数多ある事務所の中でどうしてこの事務所に興味を持ったのかということ。つまり、選ばれる事務所の条件は何かという視点を常に持っておきましょう。その上で、事業計画やビジネスモデル、組織環境、人材戦略を整備していきます。まず、事務所の経営計画をつくり、次にそれを実行するために必要な人事戦略へと落とし込むのが一般的な考えです。 この時、どんな人が欲しいかその人材が望む条件や職場環境を満たしているのか、「ここで働きたい」と思う決定打(事務所のアピールポイント)は何かを明確にすることです。そうすることで採用基準が特定されてきます。人事戦略で重要なのは、採用した人材を育成するための期間、方法、環境整備、予算といった一人前に育てるための育成設計を立てておくことです。ここで関連してくるのが人事評価制度やメンター制度、社内環境です。入社後のキャリアプランがどのようなものか見えていると求職者自身が描くワークライフにどうフィットするか想像しやすくなります。その次に、どのような手法で人を集めるかといった母集団形成のための施策に移っていきます。残念ながら小手先の手法論のみでは、大手事務所に太刀打ちすることは困難です。働く環境、業務内容、福利厚生、キャリアプランなど、各項目に分けて2〜3つ書き出していくと、アピールポイントが整理されていきます。何を一番に訴求したいのか戦略的に打ち出して、求職者を引きつけるパワーワードへ落とし込んでいきましょう。  ※月刊プロパートナー2020年2月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2020年2月号では経営計画にのっとり戦略的な採用に成功している事務所に注目し、士業事務所が欲しい人材を採るための秘訣を解説しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.06.18
  • 【税理士替えたい110番】職員の対応の悪さにもう耐えられない!

    顧問先の不満の声から、契約解消を防ぐヒントを紹介。今回は、職員の態度と事務所の雰囲気の悪さが解約につながったケースです。 職員の対応の悪さにもう耐えられない!都内で飲食店を開いたのが2年前。開業時にインターネットで飲食業に強い税理士を探し、その中で店舗から一番近い会計事務所と、月に1回は面談するという顧問契約を結びました。確かに、顧問の先生は飲食業界に詳しく、経営の実践的なアドバイスもあったので、特に不満に思うことはなかったのです。 しかし、職員さんの対応があまりに酷く、事務所内の雰囲気も最悪だったので、足を運ぶ気力がなくなりました......。毎月の面談は、事務所で行っていました。いつも入口で鉢合わせする、 50代半ばとみられる男性職員の対応がとにかく不愛想で、何度も嫌な思いをしたものです。事務所に入ると、「いらっしゃいませ」ではなく「何の用ですか?」とぶっきらぼうに 聞かれます。要件を伝えると、「ああ、はい」という曖昧な返事を残してどこかに消え、10分くらい経ってから先生が来る、というのがいつもの流れ。ときには30分も待たされた挙句、「先生は外出中なので、お帰りください」と言われたこともありました。また、待たされている間に気になっていたのが、事務所の雰囲気の悪さ。訪問したとき、必ずと言っていいほど「なんでこんなことがわからないんだ!」 などの怒号が飛び交っているのです。その場にいるだけでも、いたたまれない気分になります。最近は事務所に行くのが憂鬱になり、もう3カ月も訪問していません。次は、先生だけでなく職員さんの態度や親しみやすさも見極めて、お付き合いする事務所を決めたいと思います。 社会人歴に関係なく 職員のマナー研修を「先生に不満はないけど、職員さんの対応がちょっと......」とお客様が感じているケースは一定数あるでしょう。先生ご自身は良い関係を築けていると思っていても、職員さんが電話口などでそのお客様をぞんざいに扱ったりすれば、信用は一気に下がります。「中途入社だから大丈夫だろう」と決めつけるのは禁物。基本的なビジネスマナーやお客様を大切にする姿勢についてなど、信用を落とさないために必要なことはマニュアル化し、入社後には研修を行うようにして、対応の質を均一にするべきでしょう。※月刊プロパートナー2019年8月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年8月号では顧客拡大に向けて、選ばれるWEBサイトになるための方程式をご事務所の様々な事例と共にご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.06.11
  • 【税理士替えたい110番】レスポンスが遅すぎてもううんざり!

    顧問先の不満の声から、契約解消を防ぐヒントを紹介。今回は、日ごろの対応の遅さが解約につながってしまったケースです。 レスポンスが遅すぎてもううんざり!昨年4月に、Web制作会社を立ち上げました。顧問料が安くてスピーディーな対応が可能な税理士をネットで探し、クラウド会計ソフトに対応している近場の会計事務所を選びました。私は、クラウド会計ソフトについてまったく知識がなく、「クラウドならいつでも情報が共有できるから、やり取りが早いだろう」と、思っていました。しかし、その税理士とやり取りを始めると、対応の遅さにびっくり。クラウド会計ソフトを使えるからといって、仕事が速いわけではありませんでした。気づいたときにはもう、遅かったのです。記帳をすべて頼んでいるのですが、資料を送って2カ月くらい経ってからようやく、ソフト上の経営数字が更新されるようなありさまです。クラウド会計ソフトを使えば、ある程度リアルタイムで会社の数字を把握できると思っていたのですが......。こんなにゆっくりなら、クラウドの意味がないような気がします。また、あまりにも対応が遅いので「入力作業はこちらでやりましょうか?」と、提案したこともあります。しかし、「お客様に任せるのは不安なので、こちらでやります」の一点張り。忙しくてできないのであれば、任せてくれたらいいのに......。とにかく、こんなに時間がかかるとは思っていなかったので、今すぐにでも税理士を替えたいです。多少値段が高くても、スピーディーにやり取りできる方がいいですね。さらに、経営の具体的なアドバイスをくれたら、なお魅力的だと思います。 納期の期待値を確認し それを基準に効率化をクラウド会計ソフトを希望するお客様は、日ごろのやり取りにもスピードを求める傾向にあります。まずは、どれくらいのレスポンスの速さを希望するのか、相手の期待値を確認することが必要です。そして、その期待値に沿えるよう、事務所内部の業務効率化を進めていきましょう。やり取りのスピードを上げるためには『Chatwork』や『Slack』な どのチャットツールを活用すること、業務をより効率よく進めるためには『kintone』などの業務管理ツールを使うことをおすすめします。いろいろなツールを試し、事務所に合うものを見つけていきましょう。※月刊プロパートナー2019年9月号より抜粋いかがだったでしょうか?『月刊プロパートナー』2019年9月号では、上記税務相談に加え、助成金を入り口に顧問契約数を伸ばすテクニックをご紹介しています。『月刊プロパートナー』のバックナンバーも読み放題のプレミアム会員 14日間無料体験ならその他様々な記事もお楽しみいただけます。ぜひご事務所の経営にお役立てください。▼月刊プロパートナーバックナンバー読み放題はこちらから▼ 2020.06.04
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