• 高品質のサービスを安定して提供する極意とは?

    拡大する相続市場で士業事務所に求められるものは何なのか?いま注目の税理士・島根猛氏が相続のトップランナーたちと語り合う特別対談企画です。資産税特化で拡大し、 現在では100名以上の職員を有する税理士法人深代会計事務所の深代勝美氏、花島宣勝氏と、高次元でクオリティを維持するための社内教育について話します。 法人・資産税部門を超えた協力体制がカギ花島宣勝氏、以下:花島2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、4月から2カ月弱はお客様の所へ訪問することができませんでした。深代勝美氏、以下:深代ラインツールも導入しましたが、 それでも限界があります。ただ、 緊急事態宣言の解除後は、少しずつ訪問を再開できるようになってきました。もちろん、感染対策を講じつつですが。島根 猛氏、以下:島根私のところも同じです。やはり直接お会いしないと話せないことも多いですしね。花島 相続では遺産分割協議などもあるので、皆様に集まっていただかざるを得ないですから。深代 相続に関しては、コロナ前からですが、 新規の金融機関や不動産業者との取引が増えてきていますね。  要するに相続というものを皆さんが真剣に考えるようになってきた。  専門的な知識を持っている会計事務所との仕事を  希望されている潮流のようなものは感じています。花島 昔は個人のお客様が中心でしたが、  最近では法人のお客様からの相談も増えていますね。島根 わかります。私のところも金融機関や不動産の仲介会社、 ハウスメーカーとの取引が中心です。  不動産の仲介会社であれば、支店に電話をして、  営業担当者と一緒にお客様のところへと足を運んで  ご挨拶をさせていただくというところから始まります。深代 弊社は基本的に受け身のスタイルでやっていまして、営業部門もないんです。  「仕事は取りに行かない」というのが事務所の方針でして、  お客様からご紹介いただいて、間接的に広がっていくことが多いですね。花島 受け身なので実際にお客様と話してみないとどんな仕事になるかは分かりません。  法人化や遺言書づくり、確定申告まで、  会計事務所ができることは何でもやるというスタンスです。  弊社は資産税部門と法人部門に分かれているのですが、  例えば法人部門の担当者が顧客の不動産管理会社に話を聞きに行ったら、 実は相続の相談だったということもある。  そうなると、資産税部門の出番になるわけです。島根 なるほど、仕事を受けてから各部門に割り振るのですね。花島 さらに今は法人部門が5部まであるので、 仕事をもらってきたときに全体の仕事量を見て割り振り、 偏りが出ないようにしています。深代 完全には分かれていないというか、 資産税部門でも法人の確定申告を手伝ってもらったり、  逆に法人部門の担当者が付き合いのあるお客様の相続を担当したりもします。  お客様も馴染みの担当者が対応してくれる方が助かるはずですから。 チェック表と記録簿でクオリティを担保島根 深代先生のところは、売上高の数字目標を設定しないとお聞きしました。深代 そうですね、こなしてほしい件数などは指標として伝えていますが、  売上高については設定していません。花島 おかげさまで業績も悪くないので、掲げる必要はないと思っています。  全体的に業務は多いのですが、部門をまたいで流動的に仕事を割り振れば対応できる。  同時に、仕事自体の質は300項目ほどあるチェックリストを使って担保するようにしています。深代 相続業務も細かい要点も記載した 独自のチェックリストを活用することで高い品質を維持でき、   お客様に安心感を持ってもらえていると思います。花島 社内にチェックリスト委員会がありまして、年に1回更新を行うんです。  過去のミスや税務調査で指摘されたことなどを盛り込んで、  バージョンアップさせています。島根 規模が大きくなると、  高次元でクオリティを維持するための標準化の体制は重要になりますよね。  私のところは今、正社員と派遣社員を入れて3人で回しているので、  まだチェックリストは必要ありません。  相続の場合だとヒアリングのときにすべて書き出しますし、  これまでに500件以上の相続問題を担当してきたので、  レベルの低い仕事はしていないと思っているのですが。深代 なるほど、島根先生の経験が質の担保になっているわけですね。 確かに相続案件は経験がものを言う場合もありますから。 経験を積むことはとても大切です。島根 あと、細かい業務は社員がやりますが、 最終的にはすべて私がチェックしているのも、質の担保につながっていると思います。花島 そうなんですね。弊社でも担当者のほかに、上司と審査部がチェックしています。 もちろん、実務的な動きに関しては、ある程度、担当者に一任しています。島根 担当者がヒアリングからお客様に関わるということですよね。  とても素晴らしいですね。それを上司がフォローするイメージでしょうか?花島 そうですね。 例えば、お客様にマストで聞くことなどもチェックリストの項目に入っていて、  それを上司が毎回、確認していきます。  また、お客様との打ち合わせ後は、どんな話をしたのかを複写の記録簿に付けてもらって、  1枚は上司に、もう1枚はお客様に渡します。  お客様にとってはそれが議事録代わりになりますし、上司にとっては報告書になる。 それを確認することで、次回にプラスαで聞くことなどを指示できるというわけです。深代 お客様にも「今回はこういうご説明をしました」ということが記録に残るので、 やりとりも遡ることができて好評なんです。島根 お客様と事務所の双方で記録簿を保管することで、  過去のやりとりの記録を遡ることができますね。  細やかなチェックリストと 記録簿があれば、  経験が浅くても安心して業務を遂行できる体制になっているんですね。 知識が身につく研修で未経験でも実務に対応深代 弊社は新卒も採用しますしもともと会計事務所にいたけれど、 資産税を手掛けたことがないという人にも来てもらっています。花島 まず、入社1年目に行う研修では、簡単な仕訳や消費税、  不動産収入の明細の見方など、すべてを教えるんです。  それも長いスパンではなく、 2〜3週間で学び、あとは実務で経験を積んでもらう。  1〜2年経つと、仕訳が完璧に理解出来るようになるので、  そこからは資産税研修を別で行います。 新卒でだいたい3年目から、  資産税が未経験の中途社員は、入ったときから受けてもらいます。深代 この研修に関しては、外部講師ではなく、近くの先輩が教えるようにしています。  教わる立場の人に近い人が指導するのがいちばんだと思うんですよ。 島根 確かに年次の近い先輩が、  自分自身がつまずいた要点を踏まえたうえで指導するのはとても効果的ですよね。  研修は教育テキストがあるのでしょうか?花島 あります。相続税の基礎知識、土地の評価、非上場株式、  法人シミュレーション、遺言書の5つが基礎として、  これを実務と行して学んでもらいます。  同時に月に数回ですが会議の前に勉強会なども行っていて、  法改正があったときなどは、私や深代が講師になって教えたりもしますね。深代 全部を外部に任せることもできますが、  やはり内部で行うことで意思統一もできるし、全体の能力も把握できる。  個人のレベルアップにもつながっていくことなので、そこは力を入れていますね。島根 社員のレベルは顧客の満足度に直結しますからね。  結局、どれだけお客様のニーズに応えられるのかが重要なのだと思います。 私も経験しましたが、こちらの仕事に満足していただければ、 何年も前に担当したお客様から連絡が来ることもありますから。深代 おっしゃる通りです。これからの会計事務所に求められているのは、 小さな相談でも対応できる柔軟性だと思っています。  「ここに相談すれば安心だ」と思ってもらえることが、  生き残るうえで大切なのではないでしょうか。島根 そうですね。相続は次の世代へのバトンのようなもの。 お客様の記憶に残る仕事ですから、 満足していただけるよう柔軟な姿勢が大切です。 花島先生、深代先生、 ありがとうございました。ー 対談を終えて ー100名を超える職員全員の知識の底上げや、業務の標準化が確実に行われていることに大変驚きました。また、職員の方の事務所や業務に対する満足度が高いことが、結果として、お客様へ質の高いサービスを提供することに繋がるということを、今回お話をお聞きして改めて実感しました。社員研修や社内体制など、私がこれから組織をつくっていく上で、参考になる事がとても多く、組織運営方法について大変勉強させていただきました。(島根氏)※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.04.15
  • マーケットリサーチ事例~相続~

    こんにちは。アックスコンサルティングです。前回の記事では、「正しいマーケットリサーチの3つのポイント」についてお伝えしました。今回は、リサーチの方法をふまえたうえで、事務所で実際にマーケットリサーチをする際に参考にできる、分野別ポイントをお伝えします。今回のテーマは相続についてです。 今最も注目される巨大マーケット、相続日本全体の高齢化、2015年の税制改正などの影響により、相続は、今最もニーズがある分野の一つです。この記事をお読みいただいている先生のなかには、すでに相続事業に取り組んでいる先生もいらっしゃるのではないでしょうか?それでは、前回のリサーチ方法を踏まえ、相続マーケットにおける3C分析を行っていきましょう。1つ目のC:カスタマー(Customer)国税庁の調査結果によると、平成27年の改正後、被相続人約130万人に対し、課税対象者は前年度の5万6,000人から10万3,000人となりました。前年比180%であるため、非常に大きなマーケット拡大といえます。一方で、被相続人一人あたりの課税価格は、2.4億円から1.4億円まで下がっているため、相続財産による報酬を設定している場合、最低金額を設けないと単価減となる可能性があります。そのほか、Web上では事務所の市区町村、もしくは都道府県単位での被相続人数も調べることができます。2つ目のC:競合(Competitor)競合については、「Web上での競合」「税理士会での噂」「ハウスメーカー・保険会社・葬儀会社・JA」などについて、どの事務所が関係しているかを調べることからスタートします。たとえば、公民館や商工会でのセミナーをみることで、現状どこに力を入れているかがわかります。また、新聞を複数集めることで、チラシの有無も確認することができます。特に以下の業界や会社は一度強く入り込まれると、提携の乗り換えや乗り合いがしにくいといえます。・保険会社・葬儀会社・JA最近では全国レベルの税理士法人がこれらのパートナーと提携している場合も少なくありません。保険会社、葬儀会社、JAなどは、Webに関しては、相続だけではなく、遺言書や民事信託といったテーマで調べ、さらに自然検索の順位だけではなく、リスティング広告の内容も調べてみましょう。掲載内容には申告数が掲載されている場合があります。そして、これらをBtoC、BtoBと大枠に分けチャネル別にまとめることで、おおよその競合把握ができるようになります。後述の自社リソースと比較するために、どのようなポイントをアピールしているか、価格はいくらなのかも記録することも大切です。ただし、多くの税理士法人での最低提供サービス金額は20~30万円ほどになっており、低価格化と高付加価値化の二極化が著しいため、いずれの戦略にせよ、競争は厳しい状況だといえるでしょう。3つ目のC:自社リソース(Company)について税理士事務所の場合、リソースの考え方の基本としては、毎年の平均的な申告件数が10件未満なのか、それ以上あるかによって異なります。10件未満の場合、対外的な知名度はほとんどないと考えて、チャネル開拓をする際には、自らの手で明確な強みをつくらなければなりません。たとえば、提供サービスによる差別化なのか、提携先を増やすことによる付加価値の提供か、戦略はさまざまですが、以下の項目を精査する必要があります。・提供サービスに独自のものがある・価格による差別化ができるか・販路(紹介ルート)が確立しているか・実績仮に、申告数がアピールできない場合、総相談件数や相談会の開催数、相談できる担当者数などによって、事務所のサービスクオリティを保証するなどの方法があります。加えて、数字にできるものはアピールがしやすく、数値改善も容易です。申告以外の数を集計するのもマーケティングやブランディングでは大切となります。定性的な「親身に相談します」や「無料相談します」といったアピールだけではなかなか競争に勝てないほど、相続マーケットは競合が増えているのが現状です。これまでの数字の流れを把握したうえで、「事務所のサービス内容を権威付けできるようなアピールにつながる数字がないか」を調べてみましょう。また、自社提供サービスについて、相続申告数やそれにかかる業務での差別化が難しい場合は以下のような戦略も立てられます。・遺言書の作成特化・民事信託の活用・事業承継をはじめとしたM&Aへの特化相続税申告とは別の商品で認知度の高い商品をつくるという方法です。サービス作りは、ノウハウを蓄積していく必要がありますが、外部パートナーをうまく活用するなどの工夫で商品化が可能です。今回はマーケットリサーチの具体例として、相続マーケットについてお伝えさせていただきました。相続マーケットが今なお拡大し続けているのは事実です。しかし、それはここ数年の動向でもあることから、参入している事務所も増加傾向です。そのため、Webや各チャネル・シェアはすでにある程度押えられている可能性が高いです。その場合は、明確な価格の競争力かパートナーへの高いコミッション、もしくは新サービスの開発などが必要になります。次回は、「マーケットリサーチ事例~会社設立・経理代行~」についてお伝えいたします。本日もお読みいただきありがとうございました。▼「製販分離」×「記帳・経理代行」で業務効率と売上アップを実現!新「記帳・経理代行」完全パッケージhttps://www.accs-c.co.jp/keiri/ 2021.04.12
  • 遺贈寄付を広めて思いとお金を循環させる

    開業以来、相続専門の司法書士として活躍する三浦美樹氏。現在は、一般社団法人日本承継寄付協会の代表理事として、遺贈寄付の普及にも尽力しています。これまで士業が踏み込んでこなかった遺贈寄付に注目した理由や、遺贈寄付を広める活動について聞きました。 お客様の最期の遺志をお金に乗せて届ける一般財団法人日本継承寄付協会は、遺贈寄付を中心に、さまざまな承継方法を支援する窓口です。遺贈寄付とは、亡くなった時に残った財産の一部または全部を、遺言などによって非営利活動法人をはじめとする団体に寄付すること。遺言書に「どこどこに寄付します」と1行追加するだけで、自分の思いをお金に乗せて届けることができるのです。いわば、人生最期の自己表現です。私たちは、そのための遺言書作成や寄付先選びのお手伝い、士業の先生のご紹介などをしています。私が日本承継寄付協会を立ち上げようと決心したのは2019年7月15日。その日、たまたまお寺に行ったのですが、「私が今こうして生きていられることは、先人たちの努力の結果なんだな」と感謝の気持ちがすごく湧いてきて、「私も困っている人に何か手助けをしたい」と思ったのです。私は司法書士として開業してからずっと、相続を専門にしています。相続は非常にやりがいのある仕事ですが、お金が絡むことなので、ドロドロとした部分もあるのが現実。相談に来られるお客様のなかには、「子どもに財産を全額は継がせたくない」「子どもがいないから財産をどうしたらいいか」と悩んでいる方もいます。その方たちに遺贈寄付という選択肢を提案できれば、お客様のためになるのはもちろん、困っている人たちの助けにもなると考えました。そこで実際にお客様に提案してみたところ、お客様の目が輝いたのです。その表情をみて「これだ!」と確認しました。自分が亡くなった時のお金の行き先を決めておくことで、「誰かの役に立てる」と思いながら、残りの人生を豊かに過ごせる。遺言書をつくったことで変わる未来があるのは、すごいことだと思うのです。そこから約1年間、寄付に関する勉強や、寄付を受ける側の活動内容調査、遺贈寄付に関する市場調査を行いました。そして、多くの司法書士や税理士の先生、企業の協力のもと、2020年9月11日に遺贈寄付調査結果報告のリリースを出すことができました。 認知度が低い理由は寄付に対する誤解遺贈寄付に関する調査をするなかで、多くの人が誤解していることが見えてきました。まず一つは、「遺贈寄付はお金持ちが行うことだ」という誤解。私たちの調査では、45.7%の人がそう回答しています。また、相続の専門家へのアンケートでも、遺贈寄付の遺言書を作成する際、寄付の最低金額は100万円という人が多くいました。寄付先に聞いても、100万円以下の寄付での問い合わせは少ないそうです。ですが実際は、寄付金額は5万円でも10万円でもいいのです。次に、「老後資金がなくなってしまうのではないか」という誤解。寄付に興味はあっても、老後の医療費や生活費が不安でためらう人が多いという現状がわかりました。しかし、遺贈寄付は亡くなったあと、最終的に残った資産のなかから行います。遺言書に金額を書いたからといって、絶対にその金額を寄付しなければいけないわけではないので、老後資金への影響はほとんどありません。そしてもう一つ、遺贈寄付が認知されてこなかった要因は、「寄付をビジネスにしてはいけない」という風潮にあると思います。日本ではなんとなく、寄付が〝聖域〞になっている気がします。でも、寄付を必要とする団体にお金を届けないと、困る人が大勢います。できるだけたくさんのお金を回すためには、社会貢献とビジネスを両立して、みんなが参入できるようにすることが大事です。実際、私たちの調査では、2割の人たちが「遺贈寄付に興味がある」と答えています。一人ひとりは少額だとしても、この人たちが遺贈寄付を行えば、未来の社会に大きなお金が流れることになります。「思いやりが循環する社会へ」。これが、私たちが掲げる理念です。この理念を実現するためには、信頼性が高く、法務や税務の専門知識があり、中立な立場で相談を受けられる人が必要で、それこそが士業なのです。 士業が窓口となり思いやりを循環させる日本承継寄付協会では、遺贈寄付の相談窓口となる『承継寄付診断士』を増やすため、士業などの相続の専門家を対象に研修会や認定講座を開催しています。9月に開催した講座には、約90名もの参加者が集まりました。参加した方からは、「やりがいのある仕事が見つかりました」「自分の残された人生をこの仕事に使いたい」といった感想をいただいて、多くの方に興味を持っていただける手応えを感じました。また、私自身、この活動を始めてから感じていることは、「遺贈寄付の提案をすると経営者から〝モテる〞」ということ。経営者は、「人を喜ばせたい。社会のためになることをしたい」という気持ちが強い方も多く、遺贈寄付という方法があること、寄付を通じて次の世代に何を残すかということを話すと、とても興味を持たれます。ですから、この資格をそういった経営者と接点を持つきっかけになると思っています。経営者との接点が多い士業が窓口となることで、より多くの方の「人の役に立ちたい」という思いを叶えられるのではないでしょうか。何より、お金だけではない価値を提供できることが、私たち自身のやりがいにもつながります。実は、9月13日は『国際遺贈寄付の日』。2020年には、日本でも初めて『遺贈寄付ウィーク2020』というキャンペーンが開催されました。しかし、遺贈寄付はまだまだ知られていません。まずは認知度を高めることが必要です。私自身も積極的にメディアに出るなどして、広報活動に力を入れています。また、今後は経済界で活躍されている方たちとも連携して、教会の理念を広めていきたいと考えています。そして、私たちの理念に共感してくださる士業の先生たちとともに、思いやりが循環する社会を作っていきたいと思います。 ※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.04.08
  • 正しいマーケットリサーチの3つのポイント

    連載2回目となる今回の記事は、正しいマーケットリサーチの方法について3つのポイントをお伝えさせていただきす。前回の記事では、新規参入や現状のサービス改善で増収を続ける先生と、現状維持に気を取られたり、誤った情報に惑わされたりしてしまう先生の違いについて解説いたしました。結果として、事務所の成長がうまくいかない先生との大きな違いは、適切なマーケットリサーチをしているかどうか、ということをお伝えしています。 意識するべきは3つのポイントだけあらゆる業務は、情報が少なすぎるた場合、意思決定しづらいものです。しかし、情報が多すぎても混乱しますし、集めるためには時間がかかります。結局、取捨選択の判断を誤ってしまうことにもなりがちです。では、本当に適切なマーケットリサーチとはいったい何なのでしょうか?私たちは、「意思決定を行うために最小限の情報を漏れなく短期間で集めることを適切なリサーチ」と仮定し、おすすめしています。そして適切なリサーチに必要な要素は、3つのことを意識するだけで実現できるのです。1.フレームワークを活用すること2.複数人で行う(社外の支援者に協力してもらう)3.1つの情報を鵜呑みにしない次項から詳しくみていきましょう。 ビジネスフレームワークを上手に使うことまず、「フレームワークを活用すること」にどんな意味があるのかお伝えいたします。ビジネスにおけるフレームワークとは、「ビジネス上で共通して用いることができる考え方、意思決定、分析、問題解決、戦略立案などの枠組みのこと」を指すものです。フレームワークは、経営戦略の立案や業務効率の改善などに役立てられます。さまざまなパターンがあり、それぞれ役割や効果が異なります。フレームワークを活用する最大のメリットは、考えが整理されることです。リサーチなどの情報収集では、何か抜けている点がないかを探し続けることが課題になります。このように、フレームワークに当てはめて検討することで思考が整理され、漏れがなくなります。そのため、短時間で一定量のアウトプットを出すことが可能です。今回のようなマーケット調査では、フレームワークの中でも「3C分析(さんしーぶんせき)」を使用してみると良いでしょう。3C分析とは、日本で最も有名なコンサルタントと言われている大前研一(おおまえけんいち)氏が広めた分析方法です。自社はもちろん、競合する企業や顧客をもリサーチし、戦略を考える方法で、Customer(市場・顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3つの言葉の頭文字をとったビジネスフレームワークです。3C分析ではまず、Customer(市場・顧客)の分析として把握したい内容によってマクロ分析・ミクロ分析・顧客分析などを行います。マクロ分析は、景気や法改正、人口の増減や現在の流行などの社会的な動きを見つけ出すことが目的です。ミクロ分析は、業界内の変化とそれによって受ける影響を見極めるものです。そして顧客分析では、先述の2つの分析結果がクライアントに与える影響を検討していきます。この場合は、自社の立ち位置も含めて検討しましょう。たとえば、顧客ニーズを検討してみるだけでも、業界の展望を予想しやすくなります。次にCompetitor(競合)の分析として、競合業のビジネス結果やその結果が出た理由などを調査します。競合企業の実績とその結果を出した要因を分析することで、競合相手の市場変化への対応方法を知ることができ、自社へ取り入れられる方法や他者との差別化を図るための物差しとなります。たとえば、同様の製品にみえたとしてもマーケティングやシェア率によって最終的な売上が異なることは少なくありません。その要因を検討することで、自社に応用できる要素や自社への影響も考えやすくなるでしょう。最後に、Company(自社)の分析となります。自社の状況に対して、VRIO(ブリオ)分析などを用いて、今後の事業展開の判断材料を検討してきます。VRIO分析とは、経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、組織(Organization)の4つに関連する問いによって自社の経営資源が強みや弱みかを検討していくものです。こうしてそれぞれの現状を調べ、自社の方向性を決めるための材料にしていきましょう。 客観的な意見や発想が重要なヒントに2つ目の「複数人で行う(社外の支援者に協力してもらう)」については、リサーチを行う際、事務所内の職員の方たちだけで行うのはおすすめできません。なぜなら、よほど積極的に外部の交流会に参加している、独自のネットワークを持っているなどでない限り、一緒にワークを行っても新たな視点は出てこないことが多いためです。たとえば、「正しいリサーチをすることで意思決定を行う最小限の情報を漏れなく短期間で集めること」を目標とするなら、違う視点を持った方(関連会社の担当者、他の税理士先生など)と積極的にお話をしたほうがよいといえます。客観的な意見やリサーチを専門としている企業もあるため、そういった企業を頼るのも1つの戦略です。 視野を広く保つことも重要最後に、「1つの情報を鵜呑みにしない」というポイントについてお伝えします。マーケット調査で最も大切なものは客観性です。たとえば、「過去に事業を共に行ったA先生の話していることだけを信じてしまう」「ネットで拾った情報だけで決めてしまう」といった行動は、視点を狭めてしまい、誤った選択をしてしまう可能性が高まるため注意が必要です。先ほどの2つのポイントを意識したうえで、複数の方から意見をもらうことが大切です。そうすることで、勘違いと事実の誤差を小さくすることができるでしょう。視野に関しては、新たなマーケットや顧客開拓にもつながるため、幅広い視点が必要です。今回は、適切なマーケットリサーチをするための3つのポイントについてお伝えしました。自社のリサーチに足りない要素がある場合は反映しつつ、今後の経営に取り入れていきましょう。次回は「マーケットリサーチ事例~相続~」をテーマに解説予定です。どうぞお楽しみに!▼「製販分離」×「記帳・経理代行」で業務効率と売上アップを実現!新「記帳・経理代行」完全パッケージhttps://www.accs-c.co.jp/keiri/ 2021.04.05
  • 【日本経済と会計事務所の未来を考える】会計の力で企業と地域を守る税理士たちの新たな挑戦とは?

    地域の企業を活性化するため、神奈川県にある5つの会計事務所が共同出資して設立された株式会社みらい会計コンサルティング。中小企業を救う新たな取り組みについて、代表の小久保忍氏と、同社に参画する株式会社日本M&Aセンターの金子義典氏に聞きました。 会計事務所の役割は健康診断と健康管理株式会社みらい会計コンサルティングは、神奈川県内の5つの会計事務所が共同出資して、2020年10月に設立されたと聞きました。かなり珍しいケースだと思いますが、設立の目的や経緯を教えてください。小久保氏:もともとの発端は、今回参画した事務所が皆、日本BIGネットワーク(以下、Ja-BIG)の会員だったことです。Ja-BIGは、管理会計の仕組みである『未来会計』を推進しています。私たちはその一環として、8年ほど前から共同で『後継者育成塾』を開いていて、職員同士の交流もありました。そこで、「もっと連携して何かできないか」という声が職員からもあがっていたのです。未来会計は中小企業に寄り添って支援するために必要ですが、事業化できている会計事務所が少ないのが現状。そこで、「事業化できる事務所を増やしたい。そのために営業会社を立ち上げて、仕事を受けたら各事務所で業務を委託しよう」という話になりました。金子さんは、どのような経緯で参加されたのでしょうか?金子氏:実は、私も似た構想を持っていました。私は、「地域の中小企業を総合的に支援できるのは会計事務所しかいない」と思っていますが、実現できている事務所は多くない。だから、「地域に貢献したい」という使命感を持つ会計事務所が深く連携して企業をコンサルティングするのが良いのでは、と考えたのです。それを小久保先生に伝えたら、「ちょうど同じような構想がある」ということで、参加することになりました。小久保氏:運命ですね(笑)。さらに、金融庁の日下智晴さん(地域金融生産性向上支援室長兼地域金融企画室長)にもアドバイスしていただいています。金融庁は、地域の金融機関に対して、企業にお金を貸すのではなくて資本支援をすることや、経営者保証なしの融資を浸透させることなどを方針として掲げています。その際、まずは実行部隊として私たち会計事務所が企業の〝健康診断〞をする。そして、金融機関と連携して債務超過にならないようにサポートしながら、企業価値や生産性を上げる〝健康管理〞を行なっていく。そうすることで、M&Aなどの出口戦略も描きやすくなります。 今こそ、会計事務所の真価が問われる少子高齢化や後継者不足、コロナ禍と中小企業はますます厳しい状況に置かれています。これから会計事務所はどんなことに取り組むべきでしょうか?小久保氏:コロナ禍により借入れ過多になった企業は多くありますが、返済を先送りにすることを考えるだけではいけません。会計事務所が金融機関と連携し、未来に残す価値のある事業を選択してサポートしていくことが必要です。価値のある事業とそうでない事業を整理整頓し、一人当たりの生産性が向上すれば、少子高齢化でも豊かな社会がつくれると思います。金子氏:2021年は、そういう意味でも、会計事務所の存在価値が問われる年になると考えています。経営に踏み込んで、企業を守り、地域を守れる事務所になれるかどうか。そのためには、まずは会計事務所自身が収益を上げることが必要です。テクノロジーを活用して定型業務を効率化し、コンサルシフトする。金融機関や専門業者と連携して顧問先を幅広くサポートするなど、会計事務所の価値を高めることが重要だと思います。小久保氏:みらい会計コンサルティングは、経営理念の一つに「会計業界を魅力ある業界へと導いていく」と掲げています。魅力ある業界には、優秀な人材が入ってくる。 そうすれば、さらに多くの企業を守れます。私たちのような取り組みが全国に広まっていけば、きっと、日本経済を救えるはずです。※月刊プロパートナー2021年1月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.03.31
  • なぜ、新サービスは必要なのか?

    弊社では、これまで15,000件以上の士業事務所のサポートを行なってまいりました。今回の記事は連載企画として、そのサポートのなかで導き出した、士業事務所の増収増益に必要な基本要素を解説していきます。第1回目となる今回のテーマは、「なぜ、新サービスは必要なのか?」です。新サービスの必要性は漠然と感じてはいるものの、改めてなぜ、何のために、何を目標に行うのか、ゆっくりと考える時間を取れている方は少ないかもしれません。皆さんは、現在の会計事務所業界のマーケットがどのようになっているのか、ご存知でしょうか?多くの事務所が、顧問数を増やすのに苦戦しながらも単価は減少、事務所を拡大したいと考えつつも人材不足で採用難、さらに企業数の減少によるマーケット縮小の影響などを受け、大きな不安と課題を抱えています。こういった状況のなかで私たちも、ご面談させていただく先生から、「なぜ新規サービスを作り、既存サービスの見直しをすることが必要なのか?」という質問をよくいただきます。 目の前だけを見て、留まっていることが問題数多くの士業事務所をサポートするなかで私たちは、マーケットやテクノロジー移り変わりを常に間近で感じつつ、「サービスは変化させ続ける必要がある」と実感しています。それは、世界で一番有名なテーマーパークを作ったウォルト・ディズニーの考え方と同様です。『現状維持は後退と心得よ 未完成という自覚があれば、前進を続けられる』という言葉をウォルト・ディズニーは残しています。この格言は多くの経営者やアスリートなど、課題解決やニーズ対応、成長を求める向上心のある人も使っている有名な言葉です。新しいサービスの開発や販路拡大などを行なわず、新たな顧客創出ができていない事務所は、減収という現実を突きつけられてしまいますが、そういった状態を「仕方ない」と思ってはいませんか?もしも、そういった状況で「これは一時的なもので、自分の給与を減らせばいつかは状況もよくなる」「今は耐え忍ぶための内部留保が最も大切で、新規参入へコストをかけることはリスクが高い」などの考え方で具体的な改善施策を打っていない場合、事業の縮小が加速してしまう可能性があります。 市場動向や現状を正確に捉えていますか?では、実際の市場はどうでしょう?ある調査によると、中小企業は減少傾向にありますが、新設の法人は5年連続で増加し、国内の中小企業の82%を占める売上1億円未満の企業は「本業に集中したい」と考えています。さらに、中小企業の人材不足は深刻で、本業以外の業務を他者に任せるアウトソーシング市場は今後も成長していくと予想されます。実際に、こういった市場動向をいち早く捉え、同じ状況にあっても成功している事務所は多くあります。そういった事務所の先生方は「既存サービスの継続だけだと必ず衰退する」と理解し、正しい手順を踏むことによって新規事業の成功確率をより高められることもご存知です。そして、成功事例を蓄積させることで、やるべきリサーチや新規参入のために知らなければいけないポイントをより的確に身に付けているのです。ポイントを踏まえてマーケットリサーチをすることで適切な意思決定ができ、新規参入の成功率はずっと高まります。そのため私たちは、まずは正しいマーケット調査を行い、他事務所の成功事例を取り入れ、事務所のリソースにあった形に改善していくことを推奨しています。この他者を真似するという行為は、心理学の専門用語で「モデリング」といい、物事の背景を理解し観察することで、学習・成長することを指します。これは料理にも似ていて、まず正しいレシピを学んだうえで、今ある材料でどのように応用しつつ調理するのかを考えていくというものです。 限られた時間をより大切に使うために実際に事務所運営をしていると、なかなか自分の時間は取れないもの。しかも、日々生活しているその一日一日にコストがかかっているため、効率的にマーケットのリサーチや成功事例を取り入れ、新規参入や既存サービスの改善、そして何よりお客様に喜んでいただく業務に集中していただくことが重要です。だからこそ、まずはうまくいっている手法を真似していただき、その結果からPDCAを回して、事務所それぞれの成功の型を作っていただければと思っています。成功している事例としては、若手ベンチャー系事務所がニッチマーケットに目を付け、業界特化や業務特化で成長、業界外からの参入による新規獲得など、いずれも独自の視線で事務所の強みやサービス展開を行っています。だからこそ私たちは、時間を短縮の意味も含めて、成功事例のモデリングをおすすめしています。今回は、・新規事業の立ち上げをしたほうがいいかどうか・成功確率を上げることはできるのか?(なぜ成功し続ける先生がいるのか?)についてお伝えしました。現状の課題に悩みつつ、一歩を踏み出せない先生方、新たなサービスに取り組みたいけれど何から手を付けたらいいのかわからない、という先生は多くいらっしゃると思います。そういった先生はぜひ、今回お伝えした内容を参考に、新たなサービスを取り入れていただければと思います。次回は「正しいマーケットリサーチの3つのポイント」についてお伝えする予定です。▼「製販分離」×「記帳・経理代行」で業務効率と売上アップを実現!新「記帳・経理代行」完全パッケージhttps://www.accs-c.co.jp/keiri/ 2021.03.29
  • 顧客と職員に選ばれる成長事務所の人事制度とは?士業事務所の 給与・評価を徹底解説!

    今回のテーマは『士業事務所の人事評価制度設計の基本』。人事領域のコンサルティングを数多く手がける社会保険労務士法人ビルドゥミー・コンサルティング代表の望月建吾先生が解説します。 「他社水準」ではなく 自社の適正報酬単価を士業事務所の人事制度・賃金制度設計で重要なポイントは3つ。従業員に支払いたい年収額に応じた報酬単価、賃金バンドに込めたメッセー ジ、何を可視化するのかの決定です。一つ目の単価設定は非常に重要です。まず、みなさんは顧客に提供しているサービスの価格をどのように設定していますか?同業他社の価格をリサーチして、同等・もしくは単価を落とした設定にしているケースがあるかもしれません。しかし、他社水準に引っ張られすぎると、必要工数に対する単価の考え方が破綻し、従業員に支払いたい年収額を捻出できなくなるほか、十分な役員報酬を確保できない、やってもやっても法人利益が残らないなどの悪循環なリスクを孕んでしまいます。なぜなら、他社の水準が適正報酬額であると言い切れないためです。解決のポイントとしては、法人利益として確保しておきたい適正な利益率を決めて、予めその額を捻出する想定で人件費率の適正割合を設定すること。他社のサービス価格を水準にするのではなく、従業員に支払いたい年収額から逆算して、担当者のレベルに応じた単価を決めることです。例えば、売上に対する理想の割合は、営業利益10%以上、実務担当者人件費率が34%、営業マン、間接営業部門の人件費が各8%、事務所の賃料、そのほか諸経費で20%ほどという具合に、です。また、実務担当者の時間当たりの業務単価を正確に算出しておくことも重要です。これをしない限り、業務改善の成果が曖昧になるので必ず算出しておくようにしましょう。次に、賃金バンドの長さです。これは、〝どのグレードに長く滞留してほしいか〞という事務所代表のメッセージでもあります。つまり、各等級の賃金バンドの長さやほかの等級と重なる部分が、従業員に支払いたい年収額や従業員の昇格イメージと合致しているかということです。例えば、新卒からの3年間は一人前に育つ修行期間だから、その等級には3年であるとか、次の等級はより上位の等級のため4年程度で昇格してもらいたいといったメッセージを込めたバンドにするのです。また、人事制度・賃金制度の「何を」可視化するのかをよく考えて決めてください。評価の基準なのか、処遇のしくみなのか、評価のルールなのか。もしかしたら、従業員の望む可視化とは違ったものになるかもしれません。これは他社を真似てもいいとは限りません。代表の先生がよく考えて決めてください。制度設計の前にまずは、提供するサービス報酬額の利益割合を決めることが重要です。・提供しているサービス価格の設定を今一度見直してみる・他社水準に引っ張られすぎると従業員に支払いたい年収を捻出できなくなる恐れも...・入社した従業員をどのくらいの期間でプロモーションしていくか設定しておくこと・給与と評価は腹落ちすることが大切!各等級の役割責任の基準など可視化させておこう   ※月刊プロパートナー2020年12月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.03.25
  • すでにあるコミュニティに 〝あやかる〟ことで支持される

    withコロナ/afterコロナといわれるなか、ニューノーマルな働き方をはじめ、人びとの価値観や考え方は大きく変化しています。VUCA(ブーカ/変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代を生き抜くために必要な能力を日向崇文氏が解説! キーワード①あやかる力既存のコミュニティのエネルギーを借りる現在は価値観や理念でつながり、安心感を感じられる〝集落の時代〞です。また、キャラ経済のなかでは〝ファンをつくる〞ことがポイントです。では、自分のファンが集まる集落(コミュニティ)をつくろうとするとき、どんな力が必要なのでしょうか?大きく二つに分けて考えてみましょう。一つ目が、〝あやかる力〞。すでにあるコミュニティのエネルギーを拝借するということです。あらゆる人が情報発信できる時代に、何のコミュニティも持たない人がSNSなどでゼロから発信しても、なかなか届きません。まずは、交流会などのリアルでのコミュニティはもちろん、SNSのグループやオンラインサロンなど、すでにできているコミュニティに属し、そのなかで認知され、支持を集めてから自分のコミュニティをつくる方が効率的です。この際、気をつけるべきは、「あやかることと利用することは違う」という点です。有名な人の名前だけを利用しようとしたり、自分だけが利益を享受しようとする人は、安全・安心を価値とするコミュニティには合いません。あやかるときには、コミュニティのメンバーにリスペクトを持って接していること、皆のメリットにつながる活動や言動をしていることが大前提となります。 キーワード②明るさは優しさ相手のための明るさが大事コミュニティにおいて必要な二つ目の力は〝明るさ〞です。コミュニティで活動する際や共同でプロジェクトを動かす際に、暗い人が求められることはあまりありません。個の時代においては、目標達成に向けて自分の役割を果たすため、スキルが重視されていましたから、「能力さえ高ければ許される」ということもありました。しかし、コミュニティで重視されるのは人柄です。例えば、暗い人と話しているとき、「もしかして、私が何か失礼なことをしてしまったのだろうか?」「嫌な思いをしているのではないだろうか?」と不安を感じたことはありませんか?暗いというのは、それだけで相手に必要以上に気を遣わせてしまいます。つまり、〝優しくない〞のです。もちろん、明るく振舞うことが苦手な人もいると思います。でも、明るさはドレスコードのようなもの。コミュニティにおいては、相手のために明るく振舞うことが必要なのです。 キーワード③自責思考と他責思考コントロール可能な部分にフォーカスする私たちはさまざまなコミュニティに属しています。会社やSNSはもちろん、大きくは自治体や国など。そこで多くの人と協力しながら物事を進めるわけですが、成果を出している人に共通するのは、〝自責思考である〞ことです。これは捉え方を間違えると、「なんでも自分のせいにした結果、精神的に疲れてしまう」という場合があるので、部下にアドバイスする際などは気をつけてください。自責思考とは、自分のせいにすることではなく、「自分でコントロールできるところにフォーカスすること」です。例えば、自分の年収が上らないことを政治のせいにして批判しても、そこに対してできることは「投票に行く」くらいです。それより、批判している時間を勉強やスキルアップに充てた方が年収アップにつながります。ただ、自責思考と他責思考のバランスは、意外と難しいものです。そこで、上記の図のようなカテゴリーで考えるとわかりやすいのではないでしょうか?①や②は自分でコントロールできることなので、勉強をしたり習慣を変えたり、相手へのフィードバック方法を変えたりすることで改善できます。自分でコントロールできないことに力を注いでも疲弊するだけで大して成果を得られない場合がほとんどです。まずは自分にできる範囲から取り組んでみるのがおすすめです。  ※月刊プロパートナー2020年12月号より抜粋いかがだったでしょうか?『プロパートナーONLINE』は、士業のための「明日役立つ」記事やセミナー動画などオンラインのコンテンツに加え毎月1冊、士業専門雑誌「月刊プロパートナー」をお届けするサービスです。月額3,000円のサービスを今なら14日間無料でお試しいただけます。▼14日間の無料体験はこちらから▼ 2021.03.18
  • 人間力の高い人材を育成 組織力で成長を目指す

    開業から6年でグループ含めて50名超規模に急成長したスタートアップ会計事務所。組織の育成とWebを活用した集客・マーケティング戦略について代表の大堀優氏に聞きました。 レッドオーシャンの分野で基盤づくりに没頭2015年に開業して6年目の現在、会計事務所だけでなく社会保険労務士事務所も設立したことで、スタートアップを中心に、資金調達、節税など税務だけでなく、社会保険や助成金申請、就業規則といった、人事労務面までワンストップで支援できることを強みに成長してきました。これも、お客様の満足度を最大限導き出すために、職員が一丸となって同じ目線で業務を着実に行ってきた結果だと実感しています。数社を前事務所から引き継がせていただき、職員3人と私の4人でスタートしましたが、目の前のことに必死で当時は事業計画など立てられませんでした。その経験から学んだことは、創業当時に小手先の事業計画を立てたところで、軌道に乗るまではうまくいかないことのほうが多いということ。ある程度軌道に乗った段階で、その後の事業方針や成長速度が見えてくるので、そこから2年後、3年後の計画を立てるほうが実現しやすくなります。私も一年目はまず、既存のお客様の仕事を丁寧にこなしたことで紹介をいただくことができ、顧問先を100社ほどに増やすことができました。 事務所の成長の軸が職員の採用&育成と確信転機になったのは、開業二年目にある起業塾で税務部門の講師を務めたことでした。塾生からの依頼で、1、2ヶ月で顧問先が50社ほど急増したのです。また、当時は大手会計事務所の導入が少なかったクラウド会計ソフト「freee」を導入していたことも要因でした。「freee」のターゲットは中小企業だったので、スタートアップ企業支援との相性もよく、また、早い段階で実績を積むことができたおかげで、大手と競合することなく紹介をいただけて、資金繰りも潤滑に進めることができました。開業一年目で100社、二年目で200社とクライアントを順調に増やしていくなかで、私が重要視したのが「採用・育成」でした。採用に関しては、案件数が増えたことで仕事を回すことが得意な人物をもともと採用していたのですが、10名規模になった頃、スキル重視の人材ばかりが集まっては、会社として同じ方向を向いて走れないと考えたのです。とはいえ、 内面を重視し、スキルや経験の少ない人材ばかりを採用しては案件を多く持つことはできません。ですが、このタイミングで「能力より人柄」を重要視し、「事務所の変化に柔軟に対応できる」「周りを巻き込み、協力して最後まで業務を遂行できる」「お客様だけでなく、すべての人のために働ける」ことなどを採用基準に設定。採用した人材をしっかり育成していく体制をつくることで、将来マネージャーとして次世代を担う人材が育つよう改革したのです。マネージャーの育成に関しては試行錯誤の連続でした。自身が業務に忙殺されている間に職員が退職していった経験から、理念や理想を共有するために必ず月1回の全体ミーティングを実施。その場で会社の目的を達成するために「当事者意識を持つ」「他責にしない」「自己犠牲の精神」「協力して壁を乗り越える」といったことを全職員に向けて発信しています。さらに、週1回のマネージャーミーティングでは、求心力を向上させるための話や参考書籍を渡し、私の考えを共有するようにしています。そんな取り組みの表れなのか、現在では事務所の文化づくりの一環として社内にさまざまな委員会があり、チームの垣根を越えた横のつながりも生まれています。 Web戦略に注力しながら事務所スケールを拡充事務所が成長していく過程で、もう一つ重要視していたことが「集客のためのマーケティング」でした。オウンドメディアやSNSを活用したWebでの集客は、予算に余裕があれば、リスティング広告やSEO対策で自社メディアへの流入経路を確保できます。開業一年目は予算もなく、大手に勝てないと実感したので断念。しかし、三期目に突入すると、ある程度マーケティング予算を確保できるようになったこともあり、2018年7月に、オウンドメディア『カピバラでもわかる起業』をスタートさせました。その際、専属のライターを雇用し、半年間は基本的な知識を得るための研修を受けてもらいました。現在は毎月4本の記事をアップ。集客効果として、月5件ほどサイトからの問い合わせがあります。オウンドメディアの目的は集客だけにとどまりません。〝自社メディアを保有している=信頼がおける事務所〞というブランディングのほか、採用面接の際に求職者のほぼ全員が自社採用メディア『ST場(スタバ)』を閲覧してから来社してくれることで、採用のミスマッチ防止にも役立っています。組織を大きくしたうえで、スタッフ全員が理念や文化を共有し同じ方向を向いていれば、例えばコロナのような外敵要因で危機になったときでも、一丸となって乗り越えられると確信しています。 ※月刊プロパートナー2020年12月号より抜粋   2021.03.11
  • 【日本経済と会計事務所の未来を考える】今こそ会計人が中心となり中小企業を支えるとき!

    近年、企業の成長戦略としても活況を見せていたM&A。コロナ禍を機に、どのような変化が起きたのか?また、多くの企業の「出口戦略」に携わってきたスペシャリストが考える会計事務所の役割とは?株式会社日本M&Aセンターの金子義典氏に聞きました。 リスク分散のために多角的なM&Aが増加コロナ禍を機に、相談を含めてM&Aの件数は増えています。理由の一つは、今後の経営への不安。先行き不透明な経済状況のなか、「自分の経営力で会社を継続できるのか」「後継者にこのまま引き継いでいいのか」と考える経営者が増えているのです。一方、会社を存続させるためのM&Aにも変化が起きています。以前は、企業の成長速度を早めるため、同業や類似業種の企業をグループ化するM&Aがメインでした。しかしコロナ禍により、事業ポートフォリオの拡充、事業の多角化を目的にしたM&Aが増えています。これは、一つの事業や一つの顧客に依存していると、想定外の事態が起きたときに売上90%減のような大きなダメージを受けると実感したためです。実際に、駅前限定で出店していた飲食店が郊外でレストランを展開している企業を買収する、アパレル会社が日用雑貨を扱う会社を買収するなど、これまであまり見られなかったM&Aが増えはじめています。 出口戦略の支援はまだまだ足りない2025年には、中小企業の経営者の約64%が70歳以上になるといわれています。そのため、後継者がいる118万社に向けて、2018年から事業承継税制の特例措置が始まりました。また、後継者のいない127万社に対しても、マッチング支援の強化や第三者承継促進税制の創設など、国をあげて抜本的な改革が進められていて、10年間で60万社の第三者承継実施を目指しています。ところが、事業承継税制の特例措置を活用するために必要な特例承継計画の2019年度の申請件数は約3800件。2019年のM&A件数は約4000件。どちらも圧倒的に足りていません。株式会社日本M&Aセンターでは、日本M&A協会というネットーワークで全国の会計事務所と連携し、M&Aの支援をしていますが、会員数は約900事務所。60万社の中小企業をサポートしていくためには、まだまだ少ないのです。 中小企業を救うのは会計人のコンサルシフトここで立ち上がるべきは会計人の先生方だと思っています。もっとも経営者から信頼されていて、公平公正かつ客観的立場で経営のサポートができるのが、会計人だからです。そのためにまずは、経営者へのヒアリング、経営相談が入り口になると思います。企業がこれから先も成長を目指すのであれば、経営計画の策定はもちろん、経営通りに進めるためにはどんな手を打つべきかの選択・決断のサポートをする、経営計画のマネジメントが必要です。そして、経営者が選択・決断をするためには、管理会計に踏み込むことが重要です。どの部門、どの時期、どのサービスが利益を上げていて、どこを改善すべきかを数字で出す。コロナ禍で当面の資金繰りを支援している今こそ、会計事務所が資金繰りだけではなくコンサルティングにシフトしなければ、日本の経済は縮小する一方です。借りた資金をきちんと返済していくためには、どのような計画が必要なのか?経営者が真剣に危機と向き合ったタイミングだからこそ、今後の戦略を話しやすいと思うのです。そのコンサルティングのなかでM&Aやそのほかの専門知識が必要になれば、専門業者と連携していただく。先生方が中心となり、さまざまな専門業者と力を合わせて中小企業のサポートしていくことで、日本の経済を救えるのではないでしょうか。 ※月刊プロパートナー2020年11月号より抜粋 ★【先着20名様】「書籍」特別プレゼント★事業承継対策やM&A支援にご関心をお持ちの方に朗報です!先着20名様限定で、人気書籍『M&A思考が日本を強くする JAPAN AS NO.1をもう一度』をもれなくプレゼントします!プレゼントをご希望の方は下記の申込フォームより必要事項を記載の上お申込み下さい!↓↓↓  2021.03.04
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